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<title>東方命玉録</title>
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<title>スタッフロール　（注）音量注意</title>
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<![CDATA[ 東方命玉録<br><br><br>原作:東方project<br><br>原作者:上海アリス幻樂団　ZUN様<br><br>作者:SHADE<br><br>協力:ボルシチ様<br><br>スペシャルサンクス:ボルシチ様　最後まで読んでくれた読者の皆様<br><br>ED:悲しいときはいつも<br><br>主要人物<br><br><br>霧雨光　兵器を創造する程度の能力<br><br>アリス・マーガトロイド　主に魔法を扱う程度の能力<br><br>聖白蓮　魔法を使う程度の能力<br><br>寅丸星　財宝が集まる程度の能力<br><br>博麗霊夢　空を飛ぶ程度の能力<br><br>伊吹萃香　密と疎を操る程度の能力<br><br>村紗水蜜　水難事故を引き起こす程度の能力<br><br>ナズーリン　探し物を探し当てる程度の能力<br><br>雲居一輪　入道を使う程度の能力<br><br>豊聡耳神子　十人の話を同時に聞く事が出来る程度の能力<br><br>パチュリー・ノーレッジ　火水木金土日月を操る程度の能力<br><br>レミリア・スカーレット　運命を操る程度の能力<br><br><br><br><br>～あとがき～<br><br>どうも！<br><br>作者のSHADEです<br><br>東方命玉録、無事完結しました！<br>多少、ごり押ししたり、<br>適当に思いついたものを書いたりと、<br>少々ムリヤリな部分もありましたが、<br>完結することができました<br><br>1話から読んでくれた方、<br>もしくは、途中から読んでくれた方、<br>一度でも読んでくれた方、<br>ありがとうございました！<br><br><br>で、<br>この小説ですが、<br>このまま残しておこうと思います<br><br>誰かが見てくれることを信じて、<br>残しておこうと思います<br><br>そして、<br>私も１１日のコミケに参加の予定ですので、<br>もしお会いすることができれば、<br>嬉しい限りです<br><br><br>最後になりましたが、<br>今までありがとうございました！<br><br><br><br><object width="0" height="0"><param name="movie" value="http://www.youtube-nocookie.com/v/zpATGf-1tA0?fs=1&amp;hl=ja_JP&amp;rel=0"><param name="allowFullScreen" value="true"><param name="allowscriptaccess" value="always"><embed src="https://www.youtube-nocookie.com/v/zpATGf-1tA0?fs=1&amp;autoplay=1&amp;hl=ja_JP&amp;rel=0" type="application/x-shockwave-flash" allowscriptaccess="always" allowfullscreen="true" width="0" height="0"></object>
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<link>https://ameblo.jp/syadoutaiko/entry-11317399430.html</link>
<pubDate>Wed, 01 Aug 2012 20:00:00 +0900</pubDate>
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<title>エピローグ</title>
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<![CDATA[ 幻想郷魔法の森<br><br>ここに、一人の魔法使いの少女が暮らしていた。<br>少女の名はアリス・マーガトロイド。<br>人形を駆使する魔法を使い、人形を作る腕に関しては幻想郷で右に出る者はいなかった。<br><br>アリスには恋人がいた。<br>しかし、激しい戦いで命を落としてしまった。<br>その時こそ、人目を憚らず涙を流し、悲しみを露にしたが、今はいつも通りに過ごしている。<br>いつも通りではあるが、恋人のことを忘れた日は一日も無い。<br>今日も、仏壇に線香をあげ、合掌をしていた。<br>その時、玄関の扉をノックする音が聞こえた。<br>仏壇のロウソクの火を消し、黙って玄関に向かう。<br><br>アリス「どなた？」<br><br>「アリス！やったわ！やったわよ！」<br><br>扉を開けた瞬間、何かの喜びを露にしていた女性の姿があった。<br>彼女は、博麗霊夢。<br>博麗神社の巫女をしており、普段は人の来ない神社の縁側でお茶をすすり、最低限の家事をするくらいだった。<br>アリスとは昔から親友的存在ではあったが、霊夢からアリスに会いに行くことはまず無かった。<br><br>アリス「落ち着いて、何がやったの？」<br><br>霊夢「私、妊娠したのよ！」<br><br>アリスは何も言えなかった。<br>妊娠することに関してはめでたいことだが、時期が遅すぎる上に、金欲主義だったあの霊夢が本当に相手を見つけたのかという疑問の方が大きかった。<br><br>霊夢はこのことに関して、永琳に相談したところ、予行練習の名目で永琳自ら手を出したが、最初の一手で霊夢が反抗し、助手のうさぎが大怪我をしていた。<br>本当なら永琳も普通の人間では大怪我どころでは無いくらいの攻撃を受けたが、不老不死のおかげで何事も無かったようにいた。<br>しかし、これでは仮に相手がいたところで、その相手を殺しかねないと判断した永琳は、人工受精で行うことにした。<br>成功はしたものの、機器を一つ破壊され、大変だったという。<br><br>霊夢「とにかく、その時にはお祝いよろしくね！」<br><br>それだけ言って、どこかに飛び去っていった。<br>相変わらずの霊夢を見届けると、しばらく空を眺めていた。<br><br>アリス「光、今日もみんな元気でいるわよ・・・」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>幻想郷にも地獄が存在した。<br>基本的に、亡者を裁く場所であるが、普通の人間でも当たり前のように入れる。<br>あるときには、裁判所となり、罪人を裁くこともある。<br><br>今日は、命蓮寺の主である聖白蓮が、呼ばれていた。<br><br>「あんた、どうして四季様に呼ばれたんだい？」<br><br>白蓮の後ろから、三途の川の船頭、小野塚小町（おのづかこまち）は聞いた。<br><br>小町「私は、あんたをここに連れてきてくれと頼まれただけで詳しい事情はわからないんだ。」<br><br>一人喋っている小町を見向きもせず、白蓮はただ黙祷していた。<br><br>小町「いや、言わなくていいよ。話したらいけないことでしょ？」<br><br>その時、奥の部屋の扉が開く音が聴こえた。<br><br>小町「おっと、四季様が来られた。ま、地獄に落とされないようにね。」<br><br>そう言うと、大きな鎌を奮って自分の持ち場に戻っていった。<br>小町が出て行ってからすぐに、裁判長の少女が部屋に入ってきた。<br>幼い外見とは裏腹に、にじみ出る正義のようなオーラ。<br>四季映姫・ヤマザナドゥ（しきえいき・ヤマザナドゥ）は白蓮の向かいに座った。<br><br>映姫「これから裁判を始めます。聖白蓮。私があなたを呼んだのは、あなたの犯した罪を裁く為です。まず、その罪を口答でお願いします。」<br><br>黙祷していた白蓮の目と口がゆっくり開いた。<br><br>白蓮「私は・・・」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>命蓮寺。<br>幻想郷にあるお寺で、主の白蓮が徹底した人間と妖怪の平等性を教えたり、友好な関係を結ばせたりと種族を問わず、誰からも信仰されていた。<br>今日は、白蓮が地獄の閻魔に呼ばれていた為、右腕的存在である寅丸星が代役を勤めていた。<br>そこに、一人の訪問者が来た。<br>玄関を開けると、ヘッドフォンをした女性が立っていた。<br>彼女は豊聡耳神子。幻想郷に蘇った聖人である。<br><br>神子「こんにちは、聖はいないかな？」<br><br>星「あいにく外出中です。今日は遅くなるという話なので、私で良ければ用件を聞きます。」<br><br>星は昔、毘沙門天の代役を任されていた。<br>そこで鍛えられた力、コミュニケーション能力、あらゆる面において人一倍優れていた為、接客くらい朝飯前だった。<br><br>神子「うーん、話したら長くなるけど、それでも良いかな？」<br><br>星「構いません。どうぞ、御上がりください。」<br><br>速やかに居間へ誘導し、お茶を用意する。<br><br>神子「で、今日は『いのちの玉』の件でわかったことがあってね、それを教えに来たのよ。」<br><br>星「『いのちの玉』ですか？」<br><br>『いのちの玉』<br>それは、人が死人を蘇らせたいという強い気持ちがあると、死人を蘇生させるという代物だった。<br>しかし、これは光が銃で撃ち抜き、元に戻せないほどになっていた。<br><br>神子「実は・・・」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>命蓮寺墓地<br>幻想郷では最も規模の大きいものだった。<br>ここには、人間から妖怪まで数多くの遺体が眠っている。<br>アリスの恋人もここで静かに眠っていた。<br>今日は、墓の掃除をしに来ていた。<br><br>「こんにちはー！」<br><br>墓を拭いているアリスに、応援団長顔負けの声で挨拶をした少女がいた。<br>少女は幽谷 響子。<br>人間と妖怪を平等の立場にする白蓮にひかれ、誰にも頼まれずに命蓮寺を掃除しており、それが今では日課となっていた。<br><br>アリス「こんにちは。」<br><br>響子「声が小さい！」<br><br>アリス「あんたがやかましいだけよ。」<br><br>響子「むー！私の取り柄である声に文句をつけるとは！」<br><br>普通に喋っているつもりなのだろうが、耳栓をしても普通に聞こえるような声だった。<br>大人しいアリスにとっては騒音に等しかった。<br><br>アリス「文句は無いわよ。ただ人と会話をするときくらいはボリューム下げてよね。」<br><br>響子「う～・・・そこまで言うなら少しは自重するよ。」<br><br>アリス「で、何か用でも？」<br><br>響子「いや、たまたま通りかかっただけでね。でも、せっかくだからお参りしていくよ。」<br><br>そう言って墓の前に座り合掌した。<br><br>響子「これで少しでも喜んでくれるかな？」<br><br>アリス「彼らがあんたのことをどう思ってるかによるわね。」<br><br>響子「悪く思われてたら怖いなぁ。」<br><br>アリス「無駄に大きな声を自重したら、そうは思われてないんじゃない？」<br><br>響子「むー！また私の取り柄をー！」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>白蓮「・・・以上です。」<br><br>自分のやったことを全て話し、再び黙祷した。<br><br>映姫「わかりました。あなたの言っていることに間違いはありません。では、その罪をどうやって償うつもりですか？」<br><br>人を殺し、自分は死を選ぶことを拒んだ。<br>死刑か、はたまた魔法使いとしての能力と記憶を消すか、再び封印するか・・・<br>映姫はこの３択のいずれかであると予想した。<br>白蓮の口はすぐに動いた。<br><br>白蓮「私は人殺しです。人殺しをした者は死をもって償う。これが一般的な考えですが、私はそう思いません。」<br><br>映姫「それで、何故そう思うのですか？」<br><br>白蓮「私が死ぬことで、光君が喜ぶはずが無いからです。」<br><br>映姫「なるほど。では、どうするつもりですか？」<br><br>しばらく沈黙が続いた。<br>そして、白蓮の目が再び開いて少し間隔をおいて口を開いた。<br><br>白蓮「私は天竺に行きます。」<br><br>映姫は予想外の答えに動揺した。<br>天竺に行くこと自体、おかしなことだが、今の向こうの世界は世界大戦で廃墟となっている。<br><br>映姫「何故・・・」<br><br>白蓮「私はここに来る前、天竺と同じようなところで、命蓮と修行していました。私は、また一から人間として修行し、人間と同じように死期を迎えることにします。」<br><br>映姫「それがどうして罪を償うのですか？」<br><br>白蓮「光君に最後に教えてもらいました。死を受け入れないことが、いかに愚かなことであるかが。人間として最後を迎えることで、光君と同じ道を進む。これで罪を償おうと思っています。」<br><br>映姫「だから、あなたはあえて死地に行くことを・・・」<br><br>映姫は悩んだ。<br>白蓮の考えは悪くは無いと思った。<br>しかし、今の向こうの世界は死の世界。<br>自殺行為であり、自殺もこの地獄では重い罪である。<br>いつもならすでに白黒つけているが、今回はなかなか決まらなかった。<br>ここまで悩んだのは初めてだった。<br><br>白蓮「私としては、この方法以外に罪を償うことはできないと思っています。」<br><br>映姫「・・・わかりました。あなたの考えを認めましょう。ただし、少しでも間違った道を進んだ時は、覚悟してください。」<br><br>白蓮「ありがとうございます。その時がきたら、またよろしくお願いします。」<br><br>映姫「今日は終わりましょう。小町を呼んでくるので、今しばらくお待ちを。」<br><br>そう言って席を外していった。<br>白蓮は再び、瞑想に入った。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>いのちの玉は幻想郷が隔離される以前から存在しており、あくまで自称だが、神子もこれを持っていたこともあると言うが、白蓮が知らなかったことも知っていたので、本当に持っていたとしてもおかしくなかった。<br><br>神子「実はあの『いのちの玉』は、すでに使用済みで、ただの石ころ当然の価値でしか無かったのよ。」<br><br>星「え？」<br><br>一瞬だが、冗談のように聞こえた。<br>しかし、神子の顔は嘘をついているような顔では無かった。<br><br>神子「ちょっと調べてみたんだけどね、確かに本当に使いたいという人にしか扱えないよう結界は張られていた。でも、一番重要な能力だけは一度きりで、結界は半永久的に作動しているみたいよ。」<br><br>星「ではそれを証明できますか？」<br><br>普通ならそうなる。<br>ただ調べたことを口答のみでは本当かどうかがわからず、証拠が必要である。<br><br>神子「証拠としては不充分かもしれないけど、一応欠片は持ってきたよ。」<br><br>そう言って、石の欠片を取り出し、星に渡した。<br><br>神子「まずは石を刃物か何かで突き刺そうとしてみて。」<br><br>星は近くにあった果物ナイフで、石を刺そうとした。<br>その時、<br>石から何かしらの力がかかり、星の手を弾いた。<br><br>星「これは・・・！」<br><br>神子「『いのちの玉』は、使いたい人以外には受け入れないよう、自己防衛の機能がある。これは説明した通りです。しかし、人を蘇生させる能力があるうちは、本当にどんな攻撃も受けることは無い。つまり、光君が銃で壊すことも不可能だったのよ。」<br><br>この度は、光が銃で撃ち抜き粉砕した。<br>だから、人を蘇生させる能力は失われていたことを意味していた。<br><br>星「では、私達の努力や、光さんの死は・・・」<br><br>神子「口は悪いけど、無駄骨だったみたいね・・・」<br><br>星は頭を抱えた。<br>自分が大きな過ちを犯してしまったことを後悔した。<br>長く生きてきたが、今までこんな思いをしたことは無かった。<br><br>神子「後悔するのも無理は無いと思うよ。でも私にも責任はある。このことをもっと早く言っておけば、調べておけば・・・」<br><br>星「いえ、私達の調べようが足りなかったのです。もっと勉強していれば、光さんが死ぬこともありませんでした・・・」<br><br>このことを白蓮にはどう言えばいいのか。<br>星の頭は、後悔と悔しさ、自分の未熟さのことで埋まってしまった。<br><br>星「私は・・・情けない・・・」<br><br>神子「星・・・」<br><br>星「私は、聖に仕え、聖の為ならどんなに苦しいことでもすることにしてました。ですが、それが裏目に出て、光さんのことを考え無かった。私は未熟で情けない者です・・・」<br><br>神子「そんなこと無いよ！」<br><br>星「いえ！・・・私も、聖と共に裁きを受けなければいけないはずです。人を殺していなくても、私のとった行動は聖に人殺しの道を誘導させたようなものです。」<br><br>神子はこれ以上言い返せなかった。<br>しかし、星もそこまで罪が重いわけでも無いので、なんとかしなければ、命蓮寺を守る者はいなくなる。<br>神子はなんとかして、星を落ち着かせる方法を模索した。<br><br>神子「そこまでだったら、まず光の恋人のとこに謝りに行くのはどうかな？少しは気が楽になるかもよ。」<br><br>それもそれでやらなけばいけないことであるとは思った。<br>しかし、それで少しでも罪が償えるとは思わなかった。<br><br>神子「仮に罪を償えなくとも、今行けば光もきっと許してくれると、私は思うよ。・・・それじゃ、ご馳走さま。」<br><br>そう言って神子は部屋を後にした。<br>星は考えた。<br>今、自分にできることは、神子が言ったことだけ。<br>罪を償えなくても、行かないよりはマシだろう。<br>星は静かに立ち上がり、最低限の物のみ持って、部屋を出た。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>魔法の森は日没前でも、漆黒の闇で覆われる。<br>その為、ここに住む夜行性の妖怪、魔法使いを除けば外に出て活動する者はいない。<br>アリスも例外では無い。<br>異変が起きた時は、相方と共に夜出て妖怪退治をしつつ先に進んでいたが、基本的に人形に夕飯を作らせながら魔導書を読んだり、人形を作ったりの毎日である。<br>この日も、墓の掃除を終え、魔導書を読んでいた。<br>そこに、外から玄関をノックする音が聞こえた。<br>この時間帯に訪れる客はそういない。<br>ゆっくりとテーブルを離れ、玄関に向かう。<br><br>アリス「どなた？」<br><br>星「夜遅くに失礼します。アリスさん。」<br><br>そこには、白蓮の右腕、星が宝灯を片手に立っていた。<br><br>星「今日私がここに来たのは他でもありません。貴女に謝罪する為です。」<br><br>いきなりの訪問に少々反応に困ったアリスだが、今は聞くしかない。<br><br>星「申し訳ありませんでした。私の未熟さ、勉強不足により、光さんをその手にかけてしまい・・・本当に申し訳ありませんでした・・・」<br><br>冷たい地面に膝を付け、土下座をして謝った。<br><br>星「私のことは煮るなり焼くなりお好きにどうぞ・・・貴女の気が済むまで・・・」<br><br>アリス「・・・もういいよ。」<br><br>星「え？」<br><br>死を覚悟していた星だが、想定外の反応に少々怖気づいた。<br><br>アリス「今あんたがどうしようと、光はもうここにはいない。本当なら、あんたたちを八つ裂きにしたいところだけど、光は今、私の中で生きている。私も、光の中で生きている。光の目の前で、あんたたちを殺したら、それこそ地獄送りになっちゃうからね。」<br><br>星「アリスさん・・・」<br><br>アリス「自分がやったことを悔いても、過去には戻れないわ。今を楽しく生きていければ、それでいいと思うよ。」<br><br>星は言い返す言葉が何も無かった。<br>そして、自分の未熟なところがまだたくさんあったことに気づいた。<br><br>アリス「ま、せっかくここまで来たんだから、光に挨拶ぐらいはしていってよね。」<br><br>そう言って、星を仏壇まで案内する。<br>仏壇にはアリスの恋人、光の遺影が飾られてあった。<br><br>星「光さん・・・私たちは貴男に迷惑をおかけして申し訳ありませんでした。これは少ないですがどうぞお召あがりください。」<br><br>そう言って、あらかじめ持ってきておいたお菓子をお供えし、線香をあげた。<br><br>アリス「星、それだけでも光はきっと許してくれると思うわ。定期的に訪れたら絶対に喜ぶはずよ。」<br><br>星「アリスさん。私も、これから光さんの中で生きていっても良いですよね・・・？」<br><br>アリス「・・・あんたがこれからどう生きていくかにもよるわね。」<br><br>星「私は・・・」<br><br>そこに、もう１人の訪問者が突然やってきた。<br><br>ナズーリン「ご主人！ここにいたのか！」<br><br>星「ナズーリン、どうして？」<br><br>ナズーリン「実は・・・」<br><br>星の耳元でひそひそと用件か何かを伝えた。<br><br>星「アリスさん、私は、命蓮寺の主として、善良な道を歩み、人のために、光さんの中で生きていくことを誓います。もし、私が誤った道を進んだときは、処分をお願いします。夜遅く失礼しました。」<br><br>そう言って、ナズーリンと共に森の奥へと消えていった。<br>今の様子からすると、白蓮が命蓮寺を星に譲り渡したと見えた。<br>この先どうなるかは、予想もつかないが、悪い方向には行かないであろうと思った。<br>玄関を閉め、アリスは再び仏壇の前に腰掛けた。<br><br>アリス「光、これからも私たちのことを、ずっと見守っててね・・・」<br><br>そう言って、夕飯の支度に取り掛かる。<br>仏壇に飾られた遺影はアリスの後ろ姿を見たまま、ずっと黙ったままだった。<br><br><br><br><br>東方命玉録　完
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<pubDate>Wed, 01 Aug 2012 20:00:00 +0900</pubDate>
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<title>１０話 沈黙</title>
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<![CDATA[ アリス達は光を永遠亭に運び、永琳に緊急手術を要請した。<br>幸い、永琳も助手の兎も時間が空いていた為、すぐに手術に取りかかることができた。<br>手術室の扉の前で、アリスは祈るように両手を絡め、目を閉じていた。<br><br>アリス「光が助かりますように・・・光が助かりますように・・・」<br><br>この願いはきっと届く。<br>そう信じていた。<br>いや、信じようとしていた。<br><br>しばらくして、永琳が手術室から出た。<br>白衣は赤いエプロンとなっており、光の出血の量を表していた。<br><br>アリス「光は！？」<br><br>永琳「意識不明。脈拍も落ちててかなり危険な状態よ。」<br><br>助かる見込みはほとんど無い状態だった。<br>だが、ここで終わることは光にとっても、アリスにとってもできるわけが無かった。<br><br>アリス「永琳お願い！光を絶対に助けて！その為なら何でもする！」<br><br>光の為なら、自分の全てをかける。<br>そう誓ったのは、光に永遠亭に連れてきてもらった時だった。<br>ここで少しでも役に立てないと、一生後悔する。<br>そんな気がした。<br><br>永琳「あなたの血を輸血したいところだけど、血液型が一致してない。」<br><br>不幸なことに、今いる中で光と血液型が一致する者はいなかった。<br><br>永琳「薬を作ろうにも材料が無いし・・・」<br><br>月の頭脳を持っていても、材料が無ければどうにもならなかった。<br><br>アリス「じゃあ私が材料を集めるわ！何が必要なの？」<br><br>永琳「幻想郷には無い月の物よ。今から注文しても１ヶ月はかかるわ。」<br><br>薬も無し、輸血も不能。<br>ただ死を待てと言っているようなものだった。<br>どうすれば良いのか、アリスにはわからなかった。<br><br>永琳「１つ手があるわ。ほんの少しだけ、命を長らえることができる薬があるわ。でも・・・」<br><br>アリス「でも・・・何なのよ。」<br><br>永琳「服用すれば、心臓の鼓動を急加速させるから、血管が破裂する危険があるの。」<br><br>血が足りない状態で血管の破裂は確実な死を意味する。<br>選びたくは無い手段だった。<br><br>永琳「どうするかは、アリス。あなたが決めるのよ。」<br><br>重すぎた。<br>普通の人間、普通の魔法使いが、人の生死を決める決断をするのはあまりにも荷が重すぎた。<br>口を開こうとするも、頭の中でその決断が本当に正しいかを問う形になり、先に進まなかった。<br>沈黙が続き、時間だけが過ぎてゆく。<br><br>「光君を助けることだけを考えるのよ。」<br><br>沈黙の中、水を差すようにアリス達の後ろから声が聴こえた。<br><br>アリス「白蓮・・・」<br><br>白蓮「ごめんなさい。本当は光君に一番に謝らなければならないけど。」<br><br>左腕をかばいながら、白蓮はアリス達の輪の中に入る。<br><br>白蓮「なんとしても光君を助ける。それだけを考えたら、決断はできるはずよ。」<br><br>忘れていた。<br>死ぬ確率が高いと聞いて、混乱していた。<br>そう思い、説明を聞く前の自分をアリスは思い出した。<br><br>アリス「永琳、その薬を使って。光なら大丈夫なはずよ。」<br><br>永琳「わかったわ。こっちも最善を尽くす。」<br><br>そう言って、永琳は再び手術室に戻った。<br>アリスは再び、祈るように両手を絡めた。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br><br>手術室は血の海と化していた。<br>白衣は、白より赤の割合の方が多いほどで、汗を拭くこともできなかった。<br>それでも、永琳は手を休めない。<br>人間には無い集中力と能力があるからこそであった。<br>手慣れた手付きで針に糸を通し、傷口を縫合する。<br><br>永琳「最後に、この薬を流し込む・・・！」<br><br>頼まれた薬を光の静脈に注射した。<br>あとは意識が戻るのを待つだけ。<br>心拍数と脈拍を表示されたサイトを見つめた。<br>しばらくすると、心拍数と脈拍が上がりはじめた。<br><br>永琳「きた！流石光君よ！」<br><br>意識が戻ることを確信し光を一時、血の海となった手術室から集中治療室に移動させた。<br>次はこのことをアリス達に伝える。<br>血だらけの白衣を脱ぎ捨て、永琳はアリス達のもとに向かった。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>手術室前。<br>アリス達の中に、光に重傷を負わせた白蓮が加わってからは重苦しい空気が漂っていた。<br>愛する人を酷い目に合わせた張本人。光を助ける意思があるとはいえ、どんな顔を見せれば良いのか。<br>そう思いながらアリスは白蓮を二度見する。<br><br>白蓮「私がいたら邪魔かしら・・・？」<br><br>アリスが顔を背けた瞬間、白蓮の口が開いた。<br><br>白蓮「そう思うのが普通よ。光君をあんな目に合わせてしまったのだから。だから、少しでも力になりたいと思ってここにいる。アリス、私のことが許せないなら、おとなしく出て行くわ。ここにいても良いか悪いか、それだけ聞きたい。」<br><br>アリスは考えた。<br>本心は、今すぐでも白蓮を八つ裂きにしたい。<br>大怪我じゃ生ぬるいと思っていた。<br>でも、それで光が喜んでくれるとも思わなかった。<br><br>悩んでいると、手術室の扉が開き、永琳がさっきとは違う表情で出てきた。<br><br>アリス「永琳！光は！？」<br><br>永琳「もうじき意識が戻るわ。部屋へ案内するわ。」<br><br>助かったと聞いて、アリスは心の中でガッツポーズをした。<br>永琳の後を追おうとしたが、一度白蓮の方を向いた。<br><br>アリス「光に復讐されても、知らないわよ！」<br><br>そう言うとすぐに永琳を追った。<br>白蓮も続いて２人の後を追った。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>光(何も見えない・・・目の前が真っ黒になって・・・見えない・・・俺は、地獄に落ちたのか・・・？)<br><br>目を開けようにもなかなか開かない。<br>意識はあるが、目が見えず耳も聴こえない。<br>テレパシーで会話するような地獄にでも落ちたような感じだった。<br>すると、頭の中がだんだん暑くなる感じがしてきた。<br><br>光(・・・この感じは？)<br><br>なんとなくだが力が湧いてくるようだった。<br>ゆっくりと目を開けるが、少しずつしか開かない。<br>見えないことは無いものの、ぼやけていて目線の先は何があるのかわからない。<br><br>光（くそっ・・・俺の目はまだ生きているはずだ・・・）<br><br>目のぼやけが解消され、見える範囲は狭いが何かあることを確認した。<br><br>光（木の板・・・天井？）<br><br>天井が見えるということは、自分が生きていることを証明していた。<br>視界はだんだん広くなり、天井についている蛍光灯も確認した。<br><br>光（アリス姐・・・・・アリス姐はどこに・・・・・）<br><br>生きているのならば、愛する人に会わねばらならない。<br>絶対に生きて帰ると約束したのだから、守らなければならない。<br>すると、誰かの足音が耳に入ってきた。<br>ドアの開く音がし、自分の名前を呼ぶ人がいる気がした。<br><br>「光！」<br><br>聞き慣れた声の人は、自分の名前を呼んでいる。<br>声が出るかどうかはわからなかったが、愛する人の名前を呼んだ。<br><br>光「ア・・・アリス・・・・姐・・・」<br><br>自分の耳で聞き取れた。<br>この声が愛する人に届いていると信じた。<br><br>アリス「光！？今、喋った？・・・もし喋れたら、もう一度私の名前を呼んで！」<br><br>耳のすぐ側で、アリスの声が聴こえた。<br>今度は目を開けると同時に口を動かした。<br><br>光「アリス姐・・・」<br><br>目は開いた。<br>声も出せた。<br>これならわかってくれると確信した。<br><br>アリス「光！わかるのね！」<br><br>アリスは光に顔を近づけ、意識があることを確信した。<br>光も、アリスの顔がはっきりと見えるようになり、声も聴こえた。<br><br>光「アリス姐・・・生きて帰ってきたぜ・・・」<br><br>アリス「うん！よく頑張ったわ！」<br><br>光「だから言ったろ・・・約束は守るってな・・・」<br><br>白蓮「光君・・・」<br><br>２人に水を差すように、白蓮が輪の中に入った。<br><br>白蓮「ごめんなさい、こんな目に合わせてしまって。」<br><br>光「なに・・・のった俺も俺だ・・・謝ることは無い・・・」<br><br>白蓮「いえ、あなたは止めをさせる立場にも関わらず、あえて外した。私には情けが無かった。私は罪人よ。殺すなりなんだり好きにして。」<br><br>光「ならば・・・一つだけ頼みがある・・・いのちの玉を・・・貸してくれ・・・」<br><br>白蓮は『いのちの玉』を渡した。<br>光は、力の限りで手を動かし、もう１つの『いのちの玉を』取り出し、２つを結合させた。<br>結合した石からは、「蘇生」の文字が浮かび上がり、あやしげな光りを放っていた。<br>光はそれを真上に投げた。<br>そして、もう片方の手に持っていたハンドガンで、石を撃ち抜いた。<br>石は粉々に砕け、破片を全て集めたとしても、元に戻すのは不可能な状態だった。<br><br>アリス「光！なんで！？」<br><br>光「これで・・・誰も石を使うことはできない・・・俺は・・・この石で蘇させられたく無かった・・・俺の頼みは・・・俺が死んでも・・・蘇らせないで欲しい・・・これだけだ・・・」<br><br>これは、光が死を受け入れることを意味していた。<br>死を受け入れなかった白蓮は、自分の愚かさに気づいた。<br><br>白蓮「私は・・・私は馬鹿だったわ・・・光君の今の言葉を聞くまでわからなかった。光君、ありがとう。そして、本当にごめんなさい。」<br><br>そう言うと、顔を下に向けて部屋を後にした。<br><br>アリス「なんなのかしら、意味がわからない。」<br><br>光「気にしたら駄目だ・・・白蓮は・・・大事なことに気づくことができたんだ・・・ちゃんとわかってる・・・」<br><br>光の言葉に、アリスは気を取り直す。<br><br>光「アリス姐・・・一つ、お願いがあるのだが・・・良いか・・・？」<br><br>アリス「私のできる範囲なら、なんでも良いわよ。」<br><br>光「もう一度・・・俺を・・・・抱きしめてくれないか・・・もし俺が死んでも・・・アリス姐の心の中に・・・入れるように・・・」<br><br>信じたく無かった。<br>ここまできて、愛する人が死んでいくのをそれだけで見届けるのは、あまりに辛いものだった。<br>でも、光の為なら何でもする。そう決めたからには、お願いを聞く義務があった。<br><br>アリスはゆっくり光の頭の後ろに手を伸ばし、覆いかぶさるように優しく光を抱いた。<br><br>アリス「大好きよ。光。」<br><br>光「俺もだよ・・・愛してくれる人がいて・・・こう抱いてくれる人がいるんんだ・・・幸せ者だ・・・」<br><br>アリス「私も、とっても幸せよ。」<br><br>光「幸せ者同士が・・・こうして抱き合えることができるだけで・・・俺は・・・満足だ・・・とても・・・とて・・・・・も・・・・・満足だ・・・・・」<br><br>その言葉を最後に、２人きりの部屋を電子機器の甲高い音が鳴り響いた。
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<link>https://ameblo.jp/syadoutaiko/entry-11265880882.html</link>
<pubDate>Sun, 01 Jul 2012 20:00:00 +0900</pubDate>
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<title>９話 受け継がれし能力</title>
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<![CDATA[ アリスは泣いた。<br>血を流して倒れた愛人の姿を見て泣いた。<br>結界の張られた湖に近づこうとするアリスを霊夢と萃香は必死に抑える。<br><br>霊夢「アリス！正気に戻りなさい！」<br><br>萃香「死にたいわけじゃないでしょ！？」<br><br>アリス「離して！光のとこに行かせて！」<br><br>霊夢と萃香の手を振り払おうとするアリスの目には光の姿しか見えていなかった。<br>霊夢達の声も恐らく届いてないだろう。<br><br>霊夢「萃香、アリスを羽交い締めして。アリスの周りに結界を張るわ。」<br><br>苦心の策だった。<br>光の下に行かせてあげたい気持ちも山々だった。<br>だが、あの結界に知らずして突入すれば、大怪我どころではない。<br>萃香はアリスを羽交い締めし、霊夢は２人の周りに結界を張った。<br>そして霊夢はアリスに光の姿が見えないように立った。<br><br>霊夢「許してアリス。そして受け入れるのよ。光は・・・もう・・・」<br><br>その時だった。<br>背後からどこか懐かしい魔力を感じた。<br><br>アリス「これは・・・！」<br><br>同時に、アリスもその魔力を感じた時、正気に戻った。<br><br>アリス「光は・・・生きている！」<br><br>その言葉に、霊夢も後ろを向く。<br>３人の目線の先には、海面から顔を上げ、右手に八卦炉を持った光の姿があった。<br><br>アリス「あれは、魔理沙の八卦炉！」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>それはこの戦いの１ヶ月前に遡る。<br>命蓮寺と停戦した後、光は部屋の整理をしていた。<br>その時、本棚の奥から八卦炉とそれの取り扱い説明書。そして、魔法に関することをびっしりと書いたノートが見つかった。<br>母親の魔理沙が魔法を使えるようになる前に書かれた物だった。<br>光は説明書とノートを頼りに、暇さえあれば八卦炉から魔法を放つ練習をした。<br><br>光「ひかれぇーっ！」<br><br>ぼすん。<br>と、八卦炉からは白い煙が出るだけで、何も起こらない。<br><br>アリス「何してるの？自分の名前叫びながら。」<br><br>光「じ、自分の名前じゃねぇよ。このノートにな、ひかれって叫んだらちゃんと光るって書いてるからさ。」<br><br>光が指差したところをアリスは目を細めて見る。<br><br>アリス「叫べば良いってもんじゃ無いと思うよ。」<br><br>光「うーむ・・・とりあえず、創意工夫してみるか・・・。」<br><br>魔法はそう簡単に習得できる物では無い。<br>アリスも魔法使いになるまで、かなりの時間がかかっていた。<br><br>アリス「コツとしては、頭の中でどんな感じにしたいかイメージしながらやってみるのよ。」<br><br>光「なるほど・・・頭の中でコイツが光ることをイメージしながら・・・ひかれぇーっ！」<br><br>すると、<br>八卦炉から小さな灯りが灯った。<br>これにはアリスも驚いた。<br>このパターンの魔法は、八卦炉から灯りを照らすまでが長く、それを応用するのは結構簡単にできるものだった。<br>それを、ほんの少しアドバイスをしただけで、最初の難問を一発でクリアしたものだから、驚きを隠せなかった。<br><br>光「やった・・・！できた・・・！」<br><br>アリス「凄い・・・ほんの少しアドバイスしただけで・・・」<br><br>光「ありがとうアリス姐！よおし！この調子で魔法を習得するぜ！」<br><br>それから光の猛特訓が始まった。<br>寝る時間も削って、魔法の完全習得を目指した。<br><br>そして決戦の１週間前。<br><br>光「よっしゃあ！完成だ！これなら、誰にだって負ける気がしねぇ！」<br><br>誰もいない魔法の森の中で、光は魔法を習得した。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>光「スターダストレヴァリエ」<br><br>八卦炉を中心に星屑の弾幕が結界を解除した無防備の白蓮を襲う。<br><br>白蓮「くっ・・・これは・・・」<br><br>不意を付かれたのか、白蓮は弾幕を避けるのがやっとな状態だった。<br>結界を張るには隙が無さすぎた。<br>下がって距離を取ろうにも、弾幕はすでに白蓮を包囲しており、逃げ道は無かった。<br>被弾覚悟で後ろに下がったその時、<br>光の展開した弾幕が消滅した。<br>光はすでに気力も体力も限界に近かった。<br>前半でかなり疲労してた上、腹にレーザーをくらっている為、消耗が激しかったのだった。<br><br>光「く・・・くそっ・・・」<br><br>白蓮「今度こそ決める。飛鉢『フライングファンタスティカ』」<br><br>態勢を整えなおした白蓮は４枚目のスペルカードを唱えた。<br>今度は網の目のようにラインが引かれ、そこを御札の弾幕が通っていくものだった。<br>進路を予測できる為、安置を確保すれば簡単に避けれるが、負傷した光にとっては絶体絶命の危機だった。<br>今度被弾すれば本当に命が無い。<br>だが、光は冷静だった。<br>御札が迫ってくるところで、再び八卦炉をかざした。<br><br>光「恋符『ノンディレクショナルレーザー』」<br><br>八卦炉から無数のレーザーが放射状に放たれ、回転しながら御札を浄化した。<br>レーザーはそのまま白蓮を凪ぎ払うようにかに見えた。<br>が、これまた白蓮に届く前に消滅した。<br>光はもう立っていられるのが精一杯のようだった。<br>かなりふらついており、息も切れていた。<br><br>白蓮「光君・・・やめよう。もう貴方は戦えない。」<br><br>光「そっちが戦いを放棄するなら・・・俺の勝ちってことになるぜ・・・？」<br><br>光はまだ戦う気だった。<br>お互いスペルカードはあと１枚ずつある。<br>次の攻撃で勝敗が決まるようなものだった。<br><br>白蓮「もう私は知らないわよ。大魔法『魔神復誦』」<br><br>白蓮の背後に再び魔界蝶が現れ、ものすごいエネルギーを放出しながら、極太のレーザーで光を包囲した。<br><br>光「この攻撃に全てを賭ける！アームガトリング八卦炉モード！」<br><br>光は、壊れたアパッチからガトリング砲を手に取り、その先端に八卦炉を取り付けた。<br><br>光「装填完了！ロックオン！」<br><br>ガトリングがゆっくり回り始め、八卦炉の中心には強力な魔力が集まっていた。<br>今、霧雨家の切り札が放たれる。<br><br>光「恋符『マスタースパーク』」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>アリス達は驚いた。<br>ついこの前までは八卦炉の初歩的な能力しか使えなかった光が、知らない間にスペルカードまで使えるようになっていたとは思ってもいなかった。<br><br>アリス「光・・・あなたはお父さんにもお母さんにも似たのね。」<br><br>努力家だった２人の間に産まれたが故に、光も努力家として育っていった。<br>今の光の姿を見ると、それがよくわかった。<br>しかし、光は４枚目のスペルカードを消費した時、今までの蓄積ダメージなどで立っていられるのが精一杯な状態になっていた。<br>だが、まだ戦う姿勢でいた。<br><br>霊夢「ちょっと、光はダウン寸前よ。早く止めないと本当に手遅れよ。」<br><br>霊夢は光を助ける態勢に入ったが、結界があっては茅の外にいるのも同然。<br>さっきと同じ結果になるのは御免だった。<br><br>アリス「いや、私の勘では、光はまだ奥の手を隠し持ってるわ。」<br><br>確かにノンディレクショナルレーザーは局地用のスペルカードで、発動時間は短い。<br>今回は光がかなり消耗してる状態で放った為、さらに短くなってしまった。という見方が一般だが、それでも相手にレーザーを当てるまでは発動するハズだった。<br>スペルカードの発動時間をギリギリまで削り、最後に全ての魔力を使う。という考えであるとアリスは予測した。<br>そして、光がガトリング砲に八卦炉を取り付けた時、３人は八卦炉に魔力が集まっていくのを感じた。<br>その集まり方が、これまた懐かしい感じがした。<br>２０年前、今は亡きあの２人が幻想郷中で放った最強の魔砲。<br><br>アリス「これは・・・！」<br><br>アリスの声に続くように、八卦炉から極太のレーザーが放たれた。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>光は５枚目のスペルカードを使用。<br>それは、両親が幻想郷中で使用した、霧雨家の切り札だった。<br>それゆえ白蓮も、これがどのようなスペルかは十分承知だった。<br><br>白蓮「その技はよく知ってるわ！」<br><br>白蓮は発動中のレーザーを全てマスタースパークにぶつけた。<br>１発辺りの威力としてはマスタースパークに劣るが、全てをぶつけると勝ると劣らない威力があった。<br>もの凄い衝撃が発生するかと思われた。<br>が、マスタースパークは白蓮のレーザー全てを弾いた、と言うよりは受け流したか。レーザーはマスタースパークに直撃こそしたが、上下左右に進路を変えられた。<br>実は、光の放ったマスタースパークには、ガトリング砲から生まれた回転力がかかり、螺旋状に渦巻いていたのだった。<br>そこから発生する遠心力が、白蓮のレーザーを受け流したのだった。<br><br>白蓮「そんな・・・」<br><br>マスタースパークは眼前にまで迫っていた。<br>白蓮は背後に映っていた魔界蝶でガードした。<br>魔界蝶は白蓮の魔力そのものと言っても過言では無い。<br>これを破られてはどうしようもないが、普通の技の１つや２つ受けてもびくともしないほどの力がある。<br>それはまさしく、幻想郷最強の名に等しいものだった。<br>マスタースパークと魔界蝶が激しく衝突した！<br>その瞬間、もの凄い衝撃波が生まれ、放射状に広がった。<br>だが、２人はその衝撃波を気にせず、ただただ目標を見つめながらスペルを唱え続けた。<br>両者の力は全くの互角のように見えた。<br>が、やや白蓮が押されぎみだった。<br>魔界蝶の力は半端では無い。<br>しかし、それをまるでドリルで穴を開けるかのようにマスタースパークが徐々に魔界蝶を削っていく。<br>ガトリング砲の回転力が、直撃範囲を小さくしたが為、一転集中するようになっていたのだった。<br><br>白蓮「この力は・・・！くうっ！」<br><br>意地で魔界蝶の傷ついた部分を修復した。<br>これなら光のスペルが切れるまで持ちこたえる。<br>そう確信した。<br>逆に、光は白蓮に攻撃を当てれないままスペルが切れそうな状態となった。<br>魔力も体力も使い果たし、マスタースパークもタイムオーバー直前だった。<br><br>光「ぐ・・・うおおおお・・・・・！」<br><br>雄叫びと共に、最後の気力を振り絞り、マスタースパークを撃ち続けた。<br>すると、再びマスタースパークは魔界蝶を押し始めた！<br><br>白蓮「何！？」<br><br>まさに一瞬だった。<br>攻撃に耐えると判断し、緊張の糸が切れた僅かな隙ができた。<br>光はそこをつき、魔界蝶を押し始めたのだった。<br>再び、白蓮は魔界蝶に力を送るが、勢いのついたマスタースパークに押されたままだった。<br>そしてついに、魔界蝶の羽根にヒビが入った。<br>最早修復もできない状態だった。<br>ヒビは一瞬で魔界蝶全体に広がった。<br><br>白蓮「ここまで・・・ね・・・」<br><br>そう呟くと同時に、マスタースパークは魔界蝶を粉砕。<br>そのまま、白蓮に向かった。<br><br>白蓮(私は、幻想郷最強だったかもしれない。でも、霧雨光君。あなたこそ、誰もが認める幻想郷最強よ。)<br><br>心の中でそう呟くと、ゆっくり目を閉じた。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>マスタースパークと魔界蝶が激しく衝突し、その時の衝撃波は、結界の外にいたアリス達の方にも伝わった。<br>幸い、アリス達は衝突の直後に身を隠した為、被害は無かったが、湖の周りの木のほとんどが薙ぎ倒されていた。<br><br>アリス「そうよ光！あなたの全てをぶつけるのよ！」<br><br>衝撃波を回避した為、光の姿は見えないが、見えない相手に届くように言った。<br>その声が届いたのか、何かが割れるような音がした。<br>ふと、上空を見上げると、マスタースパークは魔界蝶を突破していた。<br>その直後、マスタースパークは爆発、湖一面を白煙で覆った。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>マスタースパークは魔界蝶を突破し、爆発。その時の白煙は湖の周りにいた全員の視界を奪った。<br><br>星「聖！」<br><br>星達も白蓮の魔界蝶が破られる瞬間をはっきり見た。<br>最悪の事態を覚悟し、白蓮の名を叫んだが、返事は無い。<br>白煙で人影すら見えないのが星達を余計心配させた。<br>煙が晴れはじめ、徐々に視界が良くなってきた。<br>すると、煙の中から人影が見えた。<br>白蓮は左腕を火傷した状態で立ち尽くしていた。<br><br>水蜜「聖！まさか、外れたの・・・？」<br><br>星「いえ、光さんは、わざと外したようです。」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>マスタースパークは魔界蝶を突破したが、白蓮にはギリギリ当たらず、マスタースパークから発する熱で左腕を火傷しただけだった。<br><br>白蓮「光君・・・何故外したの・・・？」<br><br>光「あんたは、死ぬべき人じゃない。ただそれだけだ。」<br><br>この時、白蓮は光が聡明な人として育っていることを感じた。<br><br>白蓮「ふふ・・・私の負けよ。私の敵う相手では無かったわ。今から結界を解除するわ。あなたのことを心配してる子がいるからね。」<br><br>そう言うと白蓮は湖に張ってあった結界を解除し、出入り可能にした。<br><br>アリス「光！大丈夫！？」<br><br>結界が解除され、誰よりも先に光の下へ来たのはアリスだった。<br><br>光「アリス姐・・・勝ったぜ・・・約束も守ったぜ・・・」<br><br>アリス「もう・・・心配ばっかりかけさせてから・・・」<br><br>光「大丈夫だ・・・だいじょ・・・う・・・ぶ・・・」<br><br>光は倒れた。<br><br>アリス「光・・・」<br><br>アリスは光の体を揺さぶったが、反応は無く、ピクリとも動かない。<br><br>アリス「うそ・・・光・・・光！」<br><br>霊夢「アリス！早く光を永遠亭に連れていくわよ！」<br><br>萃香「何としても光を助けるんだよ！」<br><br>アリス「・・・わかったわ！光！まだ死ぬのは早いわよ！」<br><br>３人は光を担ぎ、永遠亭に向けて走った。
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<link>https://ameblo.jp/syadoutaiko/entry-11237159243.html</link>
<pubDate>Fri, 01 Jun 2012 20:00:00 +0900</pubDate>
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<title>８話 死闘</title>
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<![CDATA[ アリスは霊夢、萃香を連れ、霧の湖目指して飛んでいた。<br><br>霊夢も萃香も、アリスから事情を聞くまでは、白蓮が挑戦状を送っていたことを知らない。<br>光がこの挑戦を受けると聞き、急いで身支度を済ませ、アリスについてきたのだった。<br><br>霊夢「ねぇ、光は本気で勝負する気だったの？」<br><br>霊夢の問いかけに、アリスはふと、昨晩のことを思い出した。<br><br>「好きな人を残して死ねるわけが無い」<br><br>この言葉は14年前のあの時を思い出させたが、アリスは信じていた。<br><br>アリス「本気だったわ。勝てる確率は限りなく低いってのに。でも、私は大丈夫だと思う。」<br><br>萃香「何を根拠にさ？」<br><br>昨晩の２人だけの時間が根拠だが、これだけは口にできなかった。<br>第一言っていいものでは無い。<br><br>アリス「それは･･･言えない。」<br><br>萃香「なんだよそれ。」<br><br>霊夢「なんでもいいんじゃない？どうせ光とラブラブだからでしょ？」<br><br>アリス「う、うるさいわね！なんだって良いじゃない！」<br><br>アリスは顔を真っ赤にして２人に反発した。<br><br>アリス「とにかく、あんたたちも光に少しでも協力するのよ！」<br><br>少し逃げ腰になっているアリスに、２人は笑いながら、「はいはい」と頷いた。<br><br>３人が霧の湖付近にさしかかった。<br>その時、<br>３人の目の前に弾幕が！<br><br>慌てて３人は回避し、弾幕は後ろの木に命中し、木を薙ぎ倒した。<br><br>アリス「何！？流れ弾？」<br><br>萃香「どうやら始まってるみたいだよ。」<br><br>ふと前を見ると、そこには光と白蓮がおびただしい数の弾幕を展開していた。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>戦闘開始から早くも10分。<br>両者、一歩も譲らない状況だった。<br><br>光が撃てば、白蓮は結界で跳ね返し、直ぐ様反撃する。<br>光も、アパッチの機動力とスピードで弾幕をかわしていった。<br><br>白蓮「魔法『紫雲のオーメン』」<br><br>放射状に放たれた弾幕が光を襲う！<br>だが、これは光の想定内だった。<br><br>光「ここだ！迎撃『スパロー』」<br><br>アパッチの翼下にミサイルが左右２本ずつ現れ、２発が白蓮目掛けて飛翔し、光はそのまま弾幕をかわしつつ反転していった。<br>白蓮は弾幕で迎撃しようと試みたが、スパローのスピードは速く、弾幕は当たらない。<br>やむを得ず回避運動をとったが、スパローはホーミング機能が備わっていた。<br>２発をギリギリまで引き寄せ、チョン避けでかわしたが、スパローは再び背後から白蓮に肉薄する。<br>今度は左右に分かれて襲ってきた。<br>回避場所はスパローの間の隙間のみ。<br>白蓮はそこをすり抜けるように動き、スパローのコースから外れた。<br><br>光「かかった！」<br><br>白蓮が２発のスパローから逃れようとした直後、光は太陽を背に白蓮の上から急降下した！<br>そして残りのスパロー２発を発射。<br>２発とも真っ直ぐ白蓮に向かって飛翔した。<br><br>白蓮「やるわね･･･流石よ。」<br><br>余裕の表情を見せたと同時に、白蓮の背後に巨大な魔界蝶が現れた！<br>魔界蝶は出現の際、巨大な羽を羽ばたかせ、その風圧はスパローの軌道を狂わせ、そのまま撃ち落としていった。<br><br>これには光も仰天し、急旋回して風圧をかわした。<br><br>光「なんて破壊力だ･･･俺のスパローをいとも簡単に撃ち落とすなんて･･･」<br><br>白蓮「こんなのまだ序の口よ。それはあなたも承知のはず。」<br><br>光「まあな。ちょっと想定外だったがな。」<br><br>白蓮「本気でいくわよ。魔法『マジックバタフライ』」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>３人は流れ弾を避けつつ、湖近くの岩場に隠れた。<br><br>アリス「霊夢、萃香、光を援護するわよ！」<br><br>霊夢「はいよ！やってやろうじゃない！」<br><br>萃香「準備オッケー！いつでもいけるよ！」<br><br>全員、スペルカードを手にし、隙をついて一気に攻撃をする作戦に出た。<br><br>アリス「いくわよ！咒詛『魔彩光の上海人形』」<br><br>まずアリスが白蓮に向けて人形を飛ばした。<br>が、飛ばしてすぐ、横から放たれたレーザーに人形を浄化された。<br><br>アリス「なっ、またあんた達ね！」<br><br>レーザーがきた方を向くと、そこには星達４人が、こちらを見ていた。<br><br>星「失礼ですが、あなた達にあの戦闘に参加する資格はありません。」<br><br>霊夢「邪魔する気？だったらあんた達を先に片付けるわ！」<br><br>星「話を最後まで聞いていただきたい。」<br><br>イライラしている霊夢に、星は冷静に話を続けた。<br><br>星「今の私達の義務は、この戦いを邪魔する者がいないか監視することです。」<br><br>萃香「つまり、あんた達を倒せば問題無いんだね？」<br><br>星「いえ、私達を倒したところで、この戦いに参戦することはできません。」<br><br>すると星は、光と白蓮目掛けてレーザーを放った！<br>だが、レーザーは湖に差し掛かったところで、何かに衝突し、消滅した。<br><br>アリス「これは！」<br><br>星「聖が張った結界です。私達を倒しても、あなた達はこの結界を破ることができません。当然、私達も聖を援護することはできません。」<br><br>一対一の勝負。<br>普通に考えたら、光が勝つ可能性は零と言っても過言では無い。<br><br>霊夢「上等よ！こんな結界、３秒あれば解けるわよ！」<br><br>意地を張った霊夢は、結界の解除に向かった。<br><br>霊夢「ここからいこうじゃない。」<br><br>普段から結界を張る霊夢にとって、どこから解除すれば良いかは一目でわかる。<br>今まで、幾つもの結界を解き、道が開けたときも、危機にあったときもあった。<br>そんな状況を当然よとばかりに解決し、今に至るのは、先祖代々受け継いできた、博麗の力かもしれない。<br>霊夢は素早く、結界の解除に取りかかった。<br>が、結界に手を触れた瞬間。<br>強烈な衝撃が霊夢を吹き飛ばした！<br><br>霊夢「っつ・・・！」<br><br>その衝撃は凄まじく、霊夢は５メートル後ろの木に背中を打ち付けた。<br><br>萃香「霊夢！」<br><br>慌ててアリスと萃香は霊夢に駆け寄った。<br><br>霊夢「くっ・・・腕が・・・」<br><br>ふと腕を見ると、痺れているのか、痙攣を起こし、結界を触れた手は火傷し、赤く腫れていた。<br><br>アリス「待ってて、今すぐ治療魔法で治すから。」<br><br>すぐにアリスは治療用魔法と応急処置に使う人形を駆使し、霊夢の腕を治療しはじめた。<br><br>萃香「霊夢で無理じゃ、どうやって解除するのさ。」<br><br>アリス「わからないわよ。わかるのは、あの結界にはけた違いの魔力がかかってるってことだけよ。」<br><br>ここまで強力な結界は、博麗大結界を除けば他に無い。<br>これでは結界を突破するだけで、戦いの為に使う体力をほとんど全て消耗してしまう。<br>むやみやたらに解除するのは良策では無い。<br><br>星「わかりましたか？あなた達も私達も、この戦いに参戦することはできないのです。」<br><br>あとを追ってきた星達は、少し残念そうに言った。<br><br>萃香「でもさ、本当にできないかどうかはまだわからないじゃん。ここは私が力づくで突破してやるわ！」<br><br>萃香は拳に妖力を集め、渾身の力で結界を殴りかかろうとした！<br><br>霊夢「待って萃香！」<br><br>拳があと数センチで結界に当たるというところで、霊夢は萃香を呼び止めた。<br><br>霊夢「萃香、この結界を突破するのは本当に無理よ。実際に触れてみてわかったわ。」<br><br>痛めた腕をかばいながら立ち上がりながら忠告した。<br>あの霊夢がここまで言うなら仕方ない。<br>結界の解除は諦めざるを得なかった。<br><br>アリス「やはり戦いへの参戦は無理みたいね・・・でも私は信じてる。光なら、絶対に生きて戻ってくる。」<br><br>霊夢と萃香に聞こえないように呟き、光と白蓮が戦う、湖上空を見上げた。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>魔界蝶の攻撃は熾烈を極めた。<br>絶え間な展開される弾幕は、光に反撃の隙を全く与えなかった。<br>それでも光は、弾幕をかわしつつ、反撃できるチャンスを模索していた。<br><br>光「くそっ、あの魔界蝶さえ倒せれば･･･。」<br><br>スペルカードはまだ４枚ある。<br>が、現時点で使えるのは１枚だけだった。<br>残りは最終兵器として、万が一の時に使おうとしていた。<br><br>白蓮「逃がさないわよ。」<br><br>白蓮の魔界蝶の攻撃はさらに激しさを増し、大きく回避できる隙間は完全に無くなった。<br><br>光「くっ！爆符『パンプキン』」<br><br>スピードと運動性を重視したアパッチでは、密度の濃い弾幕の雨を避けるには無理があった。<br>やむを得ず、光はパンプキンと呼ばれた爆弾を爆発させ、その爆圧と破片で弾幕を相殺させた。<br>同時に、白蓮のスペルが切れた。<br>何とか耐えきることができたが、一時しのぎにすぎない。<br>現に光はすでに息を切らしていた。<br><br>白蓮「一応言っておくけど、降参もアリよ。無理とわかって諦めるのも、冷静で正しい判断よ。」<br><br>光「だろうな･･･だが、俺は諦めん！父さん、母さんに会う為に、俺は諦めん！」<br><br>根性で再びガトリング砲て弾幕を展開する。<br>白蓮本体を攻撃すれば話は早いが、魔界蝶の結界により、弾幕は当たらない。<br>やむを得ず、魔界蝶の破壊を優先した。<br>が、この間にも、白蓮は光に直接攻撃することができた。<br><br>白蓮「そろそろ終わりにしましょう。光魔『スターメイルシュトロム』」<br><br>３枚目のスペルカードを唱えた。<br>横からカーブするレーザーと、魔界蝶からの弾幕に、光は翻弄された。<br>軌道を予測しづらいレーザーは、近くまで来なければ避けれそうでは無かった。<br><br>白蓮「無理だったら無理と言って良いのよ。」<br><br>光「それは言わん！俺のプライドにかけて、絶対に言わん！」<br><br>意地を張ったが、キツいことだけは隠せなかった。<br>白蓮のスペルはさらに勢いを増す。<br><br>白蓮「強情なところが、命取りになるわ。」<br><br>そう呟いた瞬間、レーザーの本数が急増し、光に襲いかかった。<br>上下左右、逃げ場は完全に無くなった。<br><br>光「しまっ・・・」<br><br>気がついた時には全てが遅かった。<br>１本のレーザーが、光の腹をアパッチごと貫いた。<br>アパッチは爆発。光は吐血し、そのまま湖へ墜落していった。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>パンプキンの暴圧は結界の外側にいたアリス達にも伝わった。<br>爆発と同時に姿勢を低くしたため、被害は無かったが、周りの木が薙ぎ倒されていく音が聴こえた。<br><br>霊夢「ちょっと、光は私達のことが見えてるのかしら？」<br><br>見えてはいないだろう。いつ死んでもおかしくない状況では、他のことに気を配るなんかできるハズが無い。<br><br>アリス「大丈夫よ。光は絶対に私達のことも思ってる。」<br><br>そう呟くと、すぐにガトリング砲の発射音が鼓膜を破るかのように伝わってきた。<br>それと同時に、いくつものレーザーが頭上を交差していた。<br>戦いは激しさを増し、アリス達は状況の確認すら困難な状態だった。<br><br>アリス「私は信じてる。光なら大丈夫だと。」<br><br>それだけを考えていた。<br><br>そして、ガトリング砲の発射音が消えた。<br>決着が付いたと３人は身を乗り出した。<br><br>アリス「光！」<br><br>光の勝利を信じて、上空を見上げた。<br>が、アリスが予想してた状況では無かった。<br>１本のレーザーが光の腹を貫通し、光は吐血していた。<br><br>アリス「ひか・・・る・・・・・」<br><br>アパッチは爆発し、光はそのまま湖に墜落した。<br>そして、浮き上がった時には、光の周りは血で真っ赤に染まっていた。<br><br>アリス「い・・・いやあああっ！光っ！」<br><br>アリスは思わず駆け出し、湖に近づいた。<br><br>霊夢「駄目よアリス！」<br><br>結界に触れる直前に、霊夢と萃香はアリスの腕を掴んだ。<br><br>萃香「湖の周りには霊夢でも解けない結界が張ってあるのを忘れたのかい！？」<br><br>２人は懸命に抑えるが、目の前で愛人が血を流して倒れていくところを見てしまったアリスは正気に戻らない。<br><br>アリス「いやあぁぁぁっ！光っ！光ーっ！」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>光にレーザーが命中し、湖に墜落したことを確認した白蓮はスペルを解除した。<br><br>白蓮「光君・・・」<br><br>普通なら勝利を喜ぶところだが、白蓮にその顔は無かった。<br><br>星「聖！」<br><br>水蜜「聖の勝利です！」<br><br>戦いが終わったと見て、星達は白蓮の方を見る。<br>しかし、白蓮は星達の歓声を聞こうとはせず、ただただ湖に墜落した光を見ていた。<br><br>星「聖・・・どうされました？」<br><br>白蓮「私は罪人よ。命蓮に会いたいが為に、光君をその手に掛けてしまった。立派な人殺しよ。」<br><br>星達は言葉を失った。<br>白蓮が後悔している姿を見るのは初めてであったから。<br><br>白蓮「私にはこの石、『いのちの玉』を使う権利は無い。」<br><br>白蓮は石を取りだし、正気を失ったアリスと、それを懸命に抑える霊夢と萃香の方を向いた。<br><br>白蓮「これで、光君を・・・」<br><br>３人に近づこうとした、その時！<br>１本の閃光が白蓮の頬を掠めた。<br><br>全員の目線が、光の方に向けられた。<br><br>白蓮「まさか・・・！」<br><br>白蓮は自分の目を疑った。<br><br>光「へっ・・・俺も・・・運が・・・良いみたいだな・・・」<br><br>全員の目線が集中した時、光は湖から顔を上げ、右手に八卦炉を持っていた。<br><br>光「どうやら、急所は全て外れたようだな。」<br><br>そう言うと、足を浅い湖の底に付け、立ち上がった。<br>レーザーは光の腹を貫いたが、内臓そのものには掠り傷程度で済んでいたのだった。<br><br>光「第２ラウンドだ！白蓮！魔符『スターダストレヴァリエ』」
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<link>https://ameblo.jp/syadoutaiko/entry-11186266192.html</link>
<pubDate>Tue, 01 May 2012 20:00:00 +0900</pubDate>
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<title>７話 今は亡き愛する人の為に</title>
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<![CDATA[ 停戦から早くも１ヶ月が過ぎた。<br>命蓮寺との衝突は無く、人里では普通に会話もしていた。<br>なんてことも起こっており、石のことはお互いが忘れていた。<br>そう見えたが、お互い暇があれば、地面をくまなく捜索していた。<br>光はレーダーを駆使し、萃香は分身を使い、アリスと霊夢は２人をサポートする形でいた。<br>そして今、石の破片は１０個ほど集められた。<br><br>４人は石を結合すべく、紅魔館を訪れた。<br><br>光「それじゃ、ここ１ヶ月のことをミーティング感覚でまとめる。司会は俺が勤めるが、異議は無いかな？」<br><br>紅魔館の居間にある大きなテーブルを、光、アリス、霊夢、萃香、パチュリー、レミリアの６人が囲むように座り、咲夜と小悪魔が１人ずつに紅茶を置いていく。<br><br>アリス「異議無し。進めてちょうだい。」<br><br>アリスが言うと、他のメンバーも表情でOKを出した。<br><br>光「うむ。まず、この石のことをおさらいするが、これは『いのちの玉』という物で、完成品を使えば、死者を蘇らせる力を持っている」<br><br>パチュリー「私の調べた情報によると、使うには人を蘇らせたいという強い欲求が必要であるわ。」<br><br>光に続いてパチュリーが説明を付け加えると、少し咳き込んだ。<br><br>レミリア「じゃあ早速、石を繋げてみようよ。」<br><br>短い手を伸ばすようにして石を取り、１つ１つ繋げていった。<br>１０個全てを繋ぎ合わせると、石は石盤となり、表面に「蘇」という文字が浮かびあがった。<br><br>アリス「死者を蘇らせる能力・・・これでその能力が本当であることがほぼ断定できるわね。」<br><br>まだ結論を出すには早いが、白蓮が言っていたことがデタラメである可能性は消えたに等しかった。<br><br>霊夢「でも、これが全部ってわけじゃ無いでしょ？」<br><br>石は１０個ほど集められたが、まだ半分無い感じの状態だった。<br><br>光「もう半分は命蓮寺のメンバーが集めて、おそらく完成させていると思う。」<br><br>アリス「問題は、それをどうやって奪取するか・・・」<br><br>手段としては、話し合いで決めるか、戦いで決めるかの２通りがある。<br><br>萃香「一気に殴り込みをかけるで良いんじゃない？」<br><br>アリス「それは無理よ。」<br><br>普通に考えてそうだった。<br>今までかなりの苦戦を強いられてきたが、まだ白蓮とは一戦も交えてない。<br>白蓮の放つ妖力と魔力は常識を超えていることは、過去に１回だけ戦ったことがある霊夢が一番知っている。<br><br>霊夢「白蓮は私が解放した時の、まだ力が衰えているはずってところで勝負したわ。結果は私の勝ちだったけど、あいつの繰り出す魔法の威力と精度は常識を超えていたわ。」<br><br>それがモチベーションの高い時ならわからないことも無い。<br>だが、封印を解かれてすぐに高威力の魔法を使うということは、魔力が衰えずに残っていたか。<br>あるいは、本気になると誰も手をつけれないほどのエネルギーになるか。<br>どちらにしろ、敵に回すと大変なことになることに違いは無かった。<br><br>アリス「やはり話し合いで決めるのが最善の策かしら。」<br><br>パチュリー「なんか悔しいけど、返り討ちにあうよりはマシよね。」<br><br>あとはどう説得するかだった。<br>向こうもこっちの事情はわかっているはず。<br>これだけは話し合ってみないとわからない。<br><br>光「よし。じゃあ近いうち白蓮に会談を依頼しよう。石は俺が保管しておくことで良いかな？」<br><br>レミリア「良いんじゃない？ここもこの前鵺とタヌキに石を取られそうになったからね。」<br><br>光「鵺とタヌキ？」<br><br>レミリア「いやこっちのことよ。気にしないで。」<br><br>面倒になることを予想したレミリアは以前の襲撃のことをあえて伏せた。<br>この時、光が深く追及するのを忘れるようにしたのは言うまでも無い。<br><br>光「じゃあ石は俺が保管しよう。他に何か言いたいことはあるかな？」<br><br>確認をするが、手を挙げる者はいない。<br>全員異議は無かった。<br><br>光「それじゃ、今回の会議を終了する。解散。」<br><br>霊夢「じゃ、頑張ってね。萃香、帰るわよ。」<br><br>誰よりも早く席を立った霊夢は萃香を連れて帰っていった。<br><br>光「じゃ、俺も帰るかな。」<br><br>光も席を外し、帰路につこうとした時。<br>レミリアの小さな手が光の袖を掴んだ。<br><br>レミリア「ねぇ、良かったらもうちょっと遊んで帰らない？」<br><br>おねだりをするような顔で光を見た。<br><br>光「うん？何かやりたいことがあるのか？」<br><br>レミリア「久しぶりに一戦やらない？咲夜は体力的にキツいんだから、相手してよ。」<br><br>光「ぬ・・・そこまで言うならちょいやってやろうじゃないの。」<br><br>レミリア「やった♪とりあえず広間に行くわよ！」<br><br>レミリアは光の袖を掴んだまま、居間を出ていった。<br><br>レミリア「いくよ！スカーレットシュート！」<br><br>光「まてまてまて！まだ準備が・・・痛っ！」<br><br>広間から聞こえる声にアリスとパチュリーは苦笑した。<br><br>アリス「まったく、元気だこと。」<br><br>疲れをみせない光にアリスは少し羨ましく思った。<br><br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br><br>命蓮寺<br><br>ここでもまたミーティングが開かれていた。<br><br>白蓮「それじゃ、石を結合するわよ。」<br><br>石に手をかける白蓮を、星、水蜜、一輪、ナズーリンが囲むように見守る。<br>そして、石が結合されると、そこから『生』という文字が浮かびあがった。<br><br>星「蘇生の生の字。ちょうど半分ってとこですね。」<br><br>白蓮「みんなよく頑張ったわ。ありがとう。」<br><br>協力した星達に白蓮は笑顔でお礼を言った。<br><br>星「いえ、私達はやるべきことをやったまでですよ。」<br><br>自分達は白蓮によって救われた。<br>返しきれないほどの恩を貰ったからには、この程度のことは当たり前だと思っていた。<br><br>水蜜「で、これからどうしますか？」<br><br>一輪「光さんと面会しますか？」<br><br>戦を好まない白蓮なら、話し合いで決める方が良い。<br>少なくとも４人はそう思っていた。<br><br>白蓮「普通ならそうするわ。でも、今回は賭けてみるわ。」<br><br>ナズーリン「賭けですか？聖としては珍しい。」<br><br>今まで、白蓮が後先のことを予測するのが難しいバクチをやったことは無かった。<br>何事にも正しい道を見極めて進むのをモットーに生きてきたがゆえ、賭け事なぞやるわけが無い。<br>そう思っていた・・・いや、思わない方がおかしいと言えよう。<br><br>星「どんな賭け事をするのですか？」<br><br>ポーカーなど、トランプを使った賭け事は幻想郷でも最近流行り始めてはいた。<br>だが、白蓮がそれに目覚めたとはとても思えなかった。<br><br>白蓮「光君と直接対決よ。手加減無しの本気の勝負で。」<br><br>白蓮の言葉に４人は耳を疑った。<br><br>水蜜「え・・・？どういうことですか？」<br><br>白蓮「どちらが石を使うべき人であるかを決めるのよ。」<br><br>星「それはわかります。どのようにしてですか？」<br><br>白蓮「弾幕合戦よ。弾幕ごっこじゃなくて。」<br><br>信じたくは無かった。<br>だが、今まで嘘や偽りを言ったことが１回も無い白蓮の言葉なので信じざるを得なかった。<br><br>水蜜「駄目ですよ！相手は人間界最強の血をひいてます。いくら聖が強くても、タイマンではとても危険です！」<br><br>これは光と一対一で戦った水蜜がよくわかっていた。<br><br>水蜜「私と聖とでは天と地ほどの差があるので基準が違うかもしれませんが、彼は私が手も足も出せなかったのですよ。」<br><br>白蓮「わかってるわよ。でもそのくらいの覚悟が必要よ。」<br><br>そう言うと白蓮は紙と筆をとり、光宛てに果たし状を書き始めた。<br><br>白蓮「光君が強いのはわかるわ。でも命蓮と会うにはこれくらいの試練を超えないと会えない気がするの。」<br><br>星「では、私達も全力で協力します！」<br><br>一輪「聖の為なら、どんなに危険な戦いでも受けて立ちます！」<br><br>星が立ち上がると、他の３人も協力する意志を見せ、立ち上がった。<br><br>白蓮「うん。協力してくれるのは嬉しいけど、あなたたちはこの決戦を邪魔する人がいないかを監視してちょうだい。」<br><br>確かに。<br>光を支援する者には、幻想郷最強レベルの人間もいる。<br>ここで邪魔をされては勝負にならない。<br><br>白蓮「それと、あなたたちは私がピンチになっても、勝負がつくまで絶対に手助けしないことよ。」<br><br>星「聖・・・それでは、私達と約束して頂きたいことが１つあります。」<br><br>星は少し心配そうな顔で白蓮に近づいた。<br><br>星「たとえ負けたとしても、絶対に生きて帰ってきてください。聖が負けるとは思えませんが、私達のことを思って戦ってください。」<br><br>星達にとって、白蓮は居なくてはならない存在。<br>もっと言えば、母親のような存在だった。<br>生きることに絶望した自分たちを引き取り、助けてくれた白蓮は、まるで面倒見の良い母親のようであった。<br>血は繋がってなくとも、家族のように生活し、明るく楽しく生きてきた。<br>そんな人と別れるほど辛いものは無かった。<br><br>白蓮「大丈夫。私は死なない。だから安心して。」<br><br>そう言うと、白蓮は星の腰に手を回し、そのまま強く抱擁した。<br><br>水蜜「聖・・・！」<br><br>水蜜らも、白蓮に飛びつくように抱擁した。<br><br>水蜜「大丈夫・・・聖が私達を置いて死ぬわけが無い。」<br><br>一輪「聖は今まで嘘をついたことが無いから、ちゃんと生きて帰れますよ。」<br><br>ナズーリン「聖が死ぬようなことがありえるなら、私達はもうとっくに死んでるよ。」<br><br>星「私達は最後まで聖が無事であることを祈ってます。だから、戦いが終わったら、また笑顔で、一緒に生活しましょう！」<br><br>４人の目からは涙が溢れていた。<br>白蓮もそれにはおもわず涙ぐんでしまった。<br><br>白蓮「ありがとう・・・みんな・・・頑張るよ。」<br><br>その後も白蓮はずっと星達と抱き合ったままでいた。<br><br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br><br>魔法の森 霧雨家<br>ミーティングを終え、帰宅した光はアパッチのメンテナンスを。<br>アリスは人形の手入れを黙々としていた。<br><br>話し合いで決めるとはいえ、相手が反発してくる可能性もある。<br>その為には戦いの準備を怠るわけにはいかない。<br><br>ましてや道具に頼ることが多い２人は、いざ戦うときに作動しないとなると話にならない。<br><br>光「ふぅ・・・これならバッチリ戦えるかな？」<br><br>メンテナンスを終え、光はドカッとソファーに座りこんだ。<br>気がつけば、外はもう闇に覆われていた。<br><br>光「アリス姐は今日帰らないのか？」<br><br>テーブルに座り、黙々と人形を弄っているアリスに、光は水を差すように聞いた。<br><br>アリス「そうね・・・そろそろ帰ろうかしら・・・。」<br><br>人形を弄る手を止め、椅子から立ち上がった。<br>その時、<br>玄関の外から強力な魔力が！<br><br>直ぐ様２人の頭は戦闘モードに切り替わった。<br>が、玄関の扉の隙間から１枚の手紙が。<br>それは果たし状と書かれていた。<br><br>光「これは・・・」<br><br>光はそれを手に取り、開いた。<br><br><br>宛て霧雨光<br><br>明日午前10時より、霧の湖上空で『いのちの玉』を賭けて一対一で勝負することを望む。<br><br>聖白蓮<br><br><br>それは白蓮からの挑戦状だった。<br>読み上げた時には、外からした強力な魔力は消えていた。<br><br>光「白蓮・・・」<br><br>アリス「これはマジみたいね・・・戦う前に話をつけた方が良いかも・・・」<br><br>普通に考えればそうなる。<br>だが光の考えは違った。<br><br>光「やってやろうじゃないの・・・俺は戦うぜ。」<br><br>光は白蓮と戦うことを考えていた。<br>当然アリスは止めに入った。<br><br>アリス「駄目よ！相手は幻想郷最強レベルの魔法使いよ！」<br><br>光「だからこそだ！父さんと母さんに会えるのなら、これくらいの試練など安いものだ。」<br><br>アリス「死んだら何もないのよ！それくらいはわかってるでしょ！？」<br><br>光の両腕を掴み、戦うことをやめるよう説得する。<br><br>光「大丈夫！俺は死なん！好きな人を残して死ぬわけ無い！」<br><br>この言葉が、アリスをさらに本気にさせた。<br><br>アリス「あんたの父さんは、そう言って死んだのよ！その言葉は、死ににいく言葉当然よ！」<br><br>光「だろうな。だが俺は約束する。アリス姐・・・」<br><br>すると、光はいきなりアリスの唇を奪った。<br><br>アリス「んんっ・・・！？」<br><br>あまりにいきなりだった為、アリスは少しもがいてしまった。<br><br>しばらくして光の唇が離れ、少し息を切らしながら聞いた。<br><br>アリス「ハァ・・・ハァ・・・光・・・？」<br><br>光「俺はアリス姐が好きだ！今までは俺の保護者のような存在だったけど、今は恋人同然だ！」<br><br>そう言うと、また強くアリスを抱擁し、唇を奪っていった。<br><br>濃厚なキスにアリスの思考回路はすぐに溶かされていく。<br><br>アリス「光・・・私も・・・好きだよ・・・」<br><br>光「俺も・・・大好きだぜ・・・アリス姐・・・」<br><br>２人はそのままベッドに倒れこみ、一夜を過ごした。<br><br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br><br>翌日<br><br>まだ薄暗い魔法の森を光は高速で飛んでいた。<br>向かうは、霧の湖。<br><br>アリスはこのことを霊夢と萃香に伝えるべく、博麗神社に向かっていた。<br><br>できれば、アリス達が来る前に勝負を着けたい。<br>が、相手は聖白蓮。<br>長期戦になることは目に見えていた。<br><br>森を抜け、湖のほとりに到着した。<br>一旦、アパッチのエンジンを切り、辺りを見回した。<br>ふと上を向くと、そこには瞑想をしているのか、合掌している白蓮の姿があった。<br><br>光「早いな。約束の時間までまだあるぜ。」<br><br>白蓮「待ちきれなかったの。１分、１秒でも早く、命蓮に会いたいからね。」<br><br>そう言うと、合掌を止め、光と目を合わせた。<br><br>白蓮「あなたは今日、全てを賭ける覚悟で来たかしら？」<br><br>光「全てを賭けなきゃ、愛する人には会えない。そのくらいの気持ちでいるのはお互い同じはずだ。」<br><br>白蓮「違いない。良いわよ、あなたはわかってる。」<br><br>そう言うと、白蓮は距離をとり、戦闘態勢の目に切り替わった。<br><br>白蓮「スペルカードは５枚まで。どちらかが戦闘不能になるまで勝負は続行よ。」<br><br>光「結構。いつでもいけるぜ。」<br><br>白蓮「命蓮に会う為に私の全てを賭ける！いざ、南無三！！」<br><br>光「父さん、母さん、アリス姐、俺は絶対に勝つぜ！いくぞ！白蓮！！」<br><br><br>両者の間には早くも弾幕の壁ができていた。
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<link>https://ameblo.jp/syadoutaiko/entry-11151029793.html</link>
<pubDate>Sun, 01 Apr 2012 20:00:00 +0900</pubDate>
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<title>６話 過去</title>
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<![CDATA[ 今から1000年以上も前の話。<br><br>とある港町で、水蜜は生誕した。<br>親は漁師をしており、小さい時から船に乗せてもらい、クルーと共に漁に出ていた。<br>それもあってか、海と船が好きになり、いつか水平線の果てに行ってみたいと思っていた。<br><br>そして、15歳の時。<br>父は貿易船で水平線の彼方にある大陸に商売をしに行くことになった。<br>水蜜はすぐに父やクルーに船に乗せてくれるようお願いした。<br>みんなは賛同した。<br>水蜜も、憧れの未知の世界を見ることができると思い、胸を弾ませた。<br>この航海が、地獄行きの始まりだと知らず。<br><br>港から30浬は離れたところで、天候が崩れてきた。<br>高波とカーテン雨が船を襲う。<br>水蜜は経験の無い航海に不安になった。<br>しかし、隣で父は「大丈夫。沈んだりはしないから。」と、優しく言った。<br><br>天候はさらに悪化し、前に進んでいるのかどうかもわからなくなった。<br>その時、何かが壊れる音がし、船の態勢が一気に崩れた。<br>高波による水圧の影響で、舵とバラストが破壊されたのだった。<br>クルーは慌てふためいており、怯える水蜜に目を向ける余裕すら無かった。<br><br>やがて船は浸水し始め、目的地に行くことも、港に戻ることもできなくなった。<br><br>水蜜は何もできずに、懸命に浸水を防止するクルーをただただ見ているだけだった。<br><br>そんな時、父は「船が沈んでも、水蜜だけは死なすな。」と、クルーに指示を出した。<br><br>それを聞いた水蜜は、戸惑いを隠せなかった。<br><br>そして、父は水蜜を脱出用のボートに乗せた。<br>そこで父に「これに掴まっていれば絶対死なないから安心するんだ。」と言われ、必死でボートの舷側にしがみついた。<br>父は持ち場に戻っていったが、その時が父を最後に見た時だった。<br><br>やがて船は沈み始めた。<br>父の言われた通り、ボートから離れなかった。<br><br>しかし、船が沈む時に起こる渦が、ボートをも飲み込もうとしていた。<br>父の言うことなら大丈夫。絶対大丈夫。<br>ボートが渦に飲み込まれていっても、そう思いつつ手を離さなかった。<br><br>そしてボートは水蜜ごと、海中に沈んでいった。<br><br>水蜜は意識こそあったが、上も下も分からないまま、もがき続けることしかできなかった。<br><br>しかし、<br>体が急に軽くなったとたん、海面が見えてきた。<br><br>急いで浮上し、海面に顔を出した。<br><br>辺りを見回すと、一面青い海で、乗っていた船はどこにも無かった。<br><br>船はどこに行った。どこに消えた。<br>懸命に探すも見当たらない。<br>自分を棄てて逃げたのか。<br>そうも思った。<br><br>だが、親切にしてくれた父やクルーが見捨てるハズは無い。<br>水蜜は、父は自分が助かってることを前提に、嵐の中から脱出したに違いないと思い、船が来るのを待った。<br><br>しばらくすると、水平線の彼方から、一隻の船がこちらに向かってきた。<br>水蜜は手を振り、船を呼び掛けた。<br><br>しかし船は停船する様子を全く見せない。<br>水蜜自ら船に乗り込んでいった。<br>が、船の乗組員はあの時のクルーじゃ無かった。<br><br>乗組員はいきなり現れた水蜜に驚き、反抗してきた。<br><br>水蜜は再び、海に突き落とされた。<br>その船は急いで水蜜から離れようとしたが、前に進まない。<br><br>水蜜の小さな手は、船幽霊の力により、いとも簡単に船を沈める力がついていた。<br><br>船は呆気なく転覆。<br>その船の乗組員全員が海中に没した。<br><br>以降、水蜜は船が通るたびに父とクルーを探し、いないと見たら片っ端から沈めていった。<br>この時、自分がすでに死んでおり、船幽霊になっていたことには全く気づいていなかった。<br><br>それから何年経ったであろう・・・<br>今日もまた船が通りかかった。<br>またいつものように沈めてやろうと思い、船に乗り込んだ。<br>そこで、思わぬ人と出会う。<br><br>今回も父がいないと見ると、船をちゃぶ台のように転覆させようとした。<br><br>が、今まで感じたことの無い力が手に加わり、転覆を阻止された。<br><br>ふと振り返ると、そこには女神を思わせる白蓮の姿があった。<br><br>白蓮はここで、水蜜が船幽霊になっていることと、父とあの船に同乗したクルーが全員海中に没したことを伝えた。<br><br>水蜜は泣いた。<br>船の乗組員の目も憚らず泣いた。<br>そして、悲しみを束にしたかのように、拳に力を込め、白蓮に殴りかかった。<br><br>が、拳は白蓮を突き抜けていった。<br>水蜜の体は、実態の無い。いわゆるマボロシのものとなっていたのだった。<br><br>白蓮は「これから私のお手伝いをすることで、今までの罪を帳消しにし、実態のある妖怪として生きていける。」と言った。<br><br>水蜜は、今度は感謝の涙を見せた。<br>白蓮に深々と頭を下げた。<br><br>この時から、水蜜は白蓮の元で働くことになった。<br>次第に体も妖怪の体へとなっていき、実態のあるものになっていった。<br>妖怪となった水蜜は、聖輦船の船長となり、白蓮のお気に入りとなった。<br><br>しかし、白蓮が人間の手によって封印された時。<br>水蜜もまた、聖輦船と共に地底へ封印された。<br><br>それから1000年の時を経て、地底が地上と繋がった際に、水蜜は聖輦船と共に脱出した。<br>ここで、白蓮救出の為に飛び倉の破片を集めたが、結局は霊夢達に復活させてしまった。<br><br>つまり、自分は白蓮の為に何一つ役に立ったことは無い。<br>だから、せめてなにかしら力になりたい。いや、なるんだと心に誓い、今まで生きてきた。<br><br>全ては、聖白蓮の為に。<br><br><br>水蜜「これが全てよ。」<br><br>過去のことを他人に話した記憶は無かった。<br>仮にしたことがあったとしても、白蓮くらいだと思う。<br><br>光「なるほどな・・・だがな、今一番大事にしてるものは、自分の命を除いたらなんだ？」<br><br>今一番大事にしてるもの。<br>それは・・・自分を赤子のように養い、妖怪と人間の平等性を教えてくれた唯一無比の恩師・・・<br><br>光「おまえには、心配している仲間がいる。いや、家族と言った方が良いか。その家族を差し置いて死ぬのは、人間だろうが妖怪だろうが何だろうが失礼すぎる。」<br><br>光の言葉に水蜜は聞く他は無かった。<br><br>光「もう死んでいる人に会いたいという気持ちはすごく分かる。だがな、いずれ死ぬからって今死んでいいことなぞ無いんだ。最後まで生きる姿勢をして、体の最後のタイマーが自分の意思以外で止まる時に死ぬんだ。おまえのさっきの姿勢は、諦めていた姿勢だった。そうだろう？」<br><br>光の問いかけに、水蜜はゆっくり頷く。<br><br>光「俺と石の取り合いをするならいつでも来い。ただ、負けたからと言って死ぬんじゃない。」<br><br>力の差が埋まり、人間と妖怪が共に生きていく時代となっても、実力社会となる状況はある。<br>昨晩、星達が言っていたこととピタリと符合した。<br><br>光「見えた。着地するぜ。」<br><br>気がつけば永遠亭上空に来ていた。<br>ゆっくりと高度を下げ、水蜜に衝撃を与えないよう着地した。<br>アパッチの翼を収納し、エンジンを落とした。<br>落ち着いたところで、永遠亭に入っていった。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>紅魔館の大図書館<br>ここでパチュリーは黙々と石を傍らに置き、積み上げられた本を一冊一冊読んでいた。<br>魔法使いは睡眠をする必要が無い為、寝る時間を全て調査の時間に回すことができた。<br>が、レミリアが側にいたあの時から新たに入った情報は無い。<br>指がいくらあっても数えれないくらいの本を読んだが、分かったことは全く無かった。<br><br>はあ、と溜め息がこぼれ、新たに本を取りに席を外した。<br>その時、<br><br>図書館の扉が開いた。<br><br>扉を開ける時は、誰でも数回ノックし、自分の名を名乗るが、今回は何も言わずに開けてきた。<br>勝手に開けて入るのは、レミリアくらい。<br>メイド妖精でも黙っては入らない。<br>ここにはあまり縁が無い人であることは分かった。<br>が、感じる妖気は、今まで感じたことが無いものだった。<br>強さとしてはレミリアと同じくらいだが、種類というべきか、幻想郷には無いものだった。<br><br>パチュリー「誰よ、私の書斎に勝手に入るのは。」<br><br>「ああ、すまないねぇ。挨拶をし忘れてたよ。」<br><br>だいぶ年のいった喋り口調だった。<br>パチュリーはすぐに、本をスペルカードに持ち変える。<br><br>マミゾウ「私は二ッ岩 マミゾウ(ふたついわマミゾウ)。いのちの石を取りにきたよ。」<br><br>何も悪い気は無いというように用件を言う。<br>誰の命で動いているのか、はたまた石の気配を感じて来たのか。<br>詳細は分からないが、石を狙う一味であることに変わりは無かった。<br><br>パチュリー「泥棒狸ね。悪いけどあんたみたいな人には渡さないわよ。」<br><br>マミゾウ「それは大した自信じゃな。言っておくけど私は強いよ？」<br><br>メガネが怪しく光り、妖気が一層増してきた。<br>油断大敵。パチュリーも本気で迎え撃つ態勢に入った。<br><br>マミゾウ「やあっ！」<br><br>パチュリーが態勢を作ったと見たら、マミゾウは勢いよく地を蹴り、パチュリーに向かって猛進した。<br><br>パチュリー「くっ！火符『アグニシャイン』」<br><br>火の弾幕がパチュリーを囲むように展開される。<br>だが、マミゾウは見かけ以上に素早かった。<br>弾幕の隙間を丁寧にぬって、パチュリーに肉薄する。<br><br>マミゾウ「どりゃ！」<br><br>渾身の右フック！<br>パチュリーはそれをギリギリでかわし、拳は床に大穴を空けた。<br><br>パチュリー「速い・・・」<br><br>マミゾウ「こう見えても私は佐渡じゃ知らない人はいない妖獣なのよ。」<br><br>パチュリー「なるほど・・・でもここでは話は別よ！火&amp;土符『ラーヴァクロムレク』」<br><br>火の弾幕が放射状に展開され、その隙間を土の弾幕がばらまかれる。<br>逃げ場は無い。<br>ハズだった。<br><br>マミゾウは突如、パチュリーの視界から姿を消した。<br>逃げ場は前後左右無い。<br>となれば、弾幕が被弾し消えたのか。<br>そうしか考えられなかった。<br>パチュリーはスペルを止め、周囲を見回す。<br>マミゾウの姿は見当たらない。<br>あの強大な妖気も感じなくなった。<br><br>いくつもの疑問が浮かぶ中、図書館の奥から足音が聴こえた。<br>さっきの妖気は感じられないが、それを消してくる可能性もある。<br>足音がする方にいつでも撃てる態勢に入った。<br><br>やがて人影が見えた。<br>だが、それはマミゾウのものでは無かった。<br><br>パチュリー「なんだ、こあちゃんか。」<br><br>パチュリーの忠実な司書、小悪魔は何事も無かったようにこちらに向かってきた。<br><br>パチュリー「こあちゃん、この辺で変な狸見なかったかしら？」<br><br>小悪魔「え？見てませんが、狸ですか？」<br><br>小悪魔は何も見てないようだ。<br>パチュリーは辺りをもう一度見渡す。<br>だが、マミゾウの姿は見えない。<br>逃げられたか。<br>そう思い込んだその時。<br><br>「きゃあっ！」<br><br>今度は反対側から声が。<br>しかし、聞き慣れた声だ。<br>声のした方を向くと、どういうことか、そこには小悪魔が驚いた表情でこちらを見ているではないか。<br><br>パチュリー「あ、あれ！？こあちゃんが、２人？」<br><br>もう一度、先に出た小悪魔の方を見る。<br>こちらも驚いた仕草をしている。<br>もう片方は、まだ驚いている様子だった。<br>どちらかが化けていることは分かった。<br>しかし、誤って本物を殴ってはマズい。<br>魔法で見破ることもできるが、どうにも時間がかかりそうだった。<br>あの狸が化けのプロであることは予想していなかった。<br><br>パチュリー「２人共こっちに。」<br><br>警戒しつつ２人を呼び寄せた。<br><br>小悪魔「パチュリー様、これはどういうことなのですか？」<br><br>小悪魔「私が２人いますよ！」<br><br>こうなっては見た目で見分けることができない。<br>パチュリーはQ&amp;Aを持ち込んだ。<br><br>パチュリー「私の好きな飲み物は？」<br><br>小悪魔「「紅茶。」」<br><br>口を揃えて言う。<br>これはまだ当たってもおかしくない。<br><br>パチュリー「私の持つ病気は？」<br><br>小悪魔「「喘息。」」<br><br>また同じ答えだ。<br>見た目で判断できるものだったか。<br><br>パチュリー「ここに住む住人はメイド妖精除いて何人いる？」<br><br>小悪魔「６人。」<br>小悪魔「５人。」<br><br>ついに答えが２つにわかれた。<br><br>どちらが偽物かが分かった。<br><br>パチュリー「あんたが狸ね！」<br><br>５人と答えた方の小悪魔を指さした。<br><br>マミゾウ「あちゃ～、バレちゃったか～。」<br><br>頭をぽりぽりと掻きながら、小悪魔の姿から元の姿に戻ったマミゾウは、失敗したかくらいで終わっていた様子だった。<br><br>マミゾウ「まあいい。石はこの通り頂いたよ。」<br><br>そう言って、右手に石を持ち、パチュリーに見せた。<br><br>パチュリー「なっ！いつのまに！」<br><br>マミゾウ「あんたは病のせいか、隙がありすぎてたよ。そんな状態の相手にスリをやるのは朝飯前だよ。」<br><br>冗談のように聞こえたが、石を取られてることから、信じざるを得なかった。<br>だが、ここで食い下がるわけにはいかない。<br><br>パチュリー「まだ勝負はついてないわよ！土＆金符『エメラルドメガリス』」<br><br>大小のエメラルド色の弾幕がマミゾウの周りを囲む。<br>だが、それだけでは足止めにもならなかった。<br><br>マミゾウ「ふむ。魔法は凄い威力だが、ちと薄いぞ？」<br><br>気がつけばマミゾウは、パチュリーの目の前にいた。<br><br>マミゾウ「ほいっ！」<br><br>パチュリーの首の下辺りに一発、掌底をかました。<br>妖力が加わった掌底は、パチュリーをいとも簡単に吹き飛ばした。<br><br>パチュリー「くう・・・ケホッ・・・ケホッ・・・」<br><br>なんとか起き上がったが、もうスペルを唱える体力も無く、喘息がその体力の消耗を加速させた。<br><br>マミゾウ「体は大事にしないと駄目だよ？」<br><br>パチュリーに近づき、見下すように言った。<br>反抗したかったが、もう戦える状態では無かった。<br><br>マミゾウ「それじゃ、私は帰るよ。」<br><br>パチュリーに背を向け、出口に向かおうとした。<br>その時、<br><br>小悪魔「えいっ！」<br><br>マミゾウの死角から、小悪魔が捨て身のタックルで、体当たりした。<br><br>マミゾウ「ひゃあ！」<br><br>油断していたのか、そのままマミゾウは小悪魔と倒れ、縺れた。<br>その時、マミゾウの手から石が離れたのをパチュリーは見逃さなかった。<br>懸命に石に飛び込む。<br>手を伸ばし、それを抑えようとした。<br><br>が、<br>その横から、白く光る玉が、それよりも早く石を取っていった。<br><br>それは石を回収すると、本棚の最上段付近に上昇し、動きを止めた。<br><br>「マミゾウ、油断した？」<br><br>マミゾウ「ぬえか。ちと油断してしまってね。はっはっはっ。」<br><br>石を狙う刺客はマミゾウだけでは無かった。<br>やがて白く光る玉は、発光をやめ、姿を現した。<br><br>パチュリー「あんたは！」<br><br>ぬえ「久しぶり。元気してた？」<br><br>白く光る玉の正体は、鵺の封獣ぬえ(ほうじゅうぬえ)だった。<br>石を片手に、いつでも離脱できる態勢をとっていた。<br><br>マミゾウ「来るのが遅いよ。どこ行ってたんだい。」<br><br>ぬえ「突破口探しにね。さ、とっととずらかるよ！」<br><br>マミゾウ「あいよ！」<br><br>２人はパチュリーに目もくれず、出口に向かっていった。<br><br>小悪魔「あ、あなたたち待ちなさい！」<br><br>小悪魔は単身で２人を止めにいった。<br><br>ぬえ「あんたはUFOでもくらっておけばいいよ！」<br><br>そう言って小悪魔の方を向き、UFOを投げてきた。<br>後ろにはパチュリーがいる。<br>避けることはできない。<br>しかし、撃ち落とすこともできない。<br><br>思わず目を瞑りそうになったその時、<br><br>「スカーレットシュート」<br><br>迫り来るUFOを横から紅い弾幕が一機残らず撃ち落とした。<br><br>ぬえ「何！？」<br><br>「そこまでよ。その場から動かないのよ。」<br><br>弾幕が飛んできた方を向くと、そこには紅魔館の主レミリアと、メイド長の咲夜がいた。<br><br>レミリア「逃げるなら石を置いて逃げてちょうだいね。」<br><br>仁王立ちする姿は、小さい体でも、ぬえ達に圧力をかけた。<br><br>ぬえ「ち・・・マミゾウ！これ持っていって！」<br><br>石をマミゾウに投げ渡し、時間を稼いでいる間に逃がす作戦に出た。<br><br>レミリア「動いたら死ぬわよ。」<br><br>レミリアの言葉と同時に、マミゾウの足下を囲むようにナイフが突き刺さった。<br><br>咲夜「次は足の甲を貫くわよ。」<br><br>実年齢は50近くまでになる咲夜だが、ナイフを投げる腕は全く衰えていなかった。<br><br>ぬえ「さっき気を失ってたのに、こんな正格にナイフを投げれるのね。本当に人間なのかしら？」<br><br>咲夜「私を怒らせないうちに石を置いて立ち去ったら？」<br><br>手元にあるナイフも、すでに自分の頭をもロックしている。<br>そう思ったぬえは、マミゾウに石を床に置かせた。<br><br>ぬえ「これで終わりなんて思うんじゃないよ。石を持っている以上、聖から攻撃を受けるようになることくらいは分かってると思うけどね。」<br><br>レミリア「そう簡単に死にはしないから、安心して。」<br><br>ぬえ「帰ろう、マミゾウ。」<br><br>２人は何も取らずに図書館をあとにしていった。<br><br>レミリア「パチェ、大丈夫？」<br><br>２人がいなくなったことを確認すると、すぐにパチュリーの元に駆け寄った。<br><br>パチュリー「ケホッ・・・咳がいつも以上に酷いわ・・・ケホッ・・・」<br><br>いきなり高威力の魔法を使えば、誰だって疲れはする。<br>しかし、体力の乏しいパチュリーは、スペルカードを２枚唱えることができれば良い方だった。<br>そんな状態で決め技を３回連続で使えば体がもたない。<br><br>レミリア「とりあえず休んだら？いざという時は妹も出すから。」<br><br>パチュリー「分かった。ごめんね。」<br><br>鎮静剤を服用し、咳が落ち着くと、小悪魔に支えられながら寝室に向かった。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>魔法の森上空<br>一戦を終えた、というよりは中断させたと言うべきか。<br>３人は一旦合流した。<br><br>星「大丈夫ですか、ナズーリン。」<br><br>ナズーリン「なんとか。あっちこち痛むけど。」<br><br>２人がかりでも、人間界最強レベルの相手に本気で戦っては無傷なわけが無かった。<br>一輪は雲山を指揮するのみで、そこまで疲れも無かった。<br><br>一輪「そういえば、ムラサこなかったね。」<br><br>朝起きた時から姿を消し、朝食の時も帰ってこなかった。<br><br>ナズーリン「どっかで石探してるんじゃ無いかな。」<br><br>星「そうだったら良いのですが・・・」<br><br>毘沙門天の信仰を受けてきた妖怪の勘は嫌な方にいっていた。<br><br>一輪「ま、ムラサなら大丈夫でしょ。力もあるし。」<br><br>ここはポジティブに考えた方が、楽ではあろう。<br>ネガティブに考えても先に進みづらい。<br><br>星「それじゃ、帰りましょうか。」<br><br>３人は命蓮寺の方に向かっていった。<br>その時、<br>竹林の方から爆音が聴こえた。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>水蜜を永遠亭に送り、容態を確認した光は、すぐに帰路についた。<br>アパッチをファイターモードに切り換え、数秒で竹林で一番高い竹のてっぺんまで上昇した。<br><br>光「さてと、とりあえず博麗神社にみんないそうだから、行ってみるかな。」<br><br>高度をさらに上げ、博麗神社の方角へ進路を向けた。<br>と、同時に、レーダーサイトに魔法の森の方角に斑点が３つほど点灯した。<br><br>一時、光はその位置に進路を変えた。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>竹林から聴こえた爆音は徐々に近づいてきた。<br><br>一輪「何なの、この音は・・・」<br><br>聞き慣れない音に３人は動きを止めた。<br><br>ナズーリン「また戦いになったらもたないよ。」<br><br>星「とりあえず待ってみましょう。いきなり攻撃してきたら離脱すれば良いのです。」<br><br>今の状態で戦闘に入ると自分の体がもたないことくらいは分かっていた。<br><br>いつでも離脱できるよう態勢をとる。<br><br>やがて黙視可能な距離にまで近づいた。<br><br>星「光さん・・・？」<br><br>爆音を発してこちらに向かってきたのは、今敵対している霧雨光だった。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>距離は段々と縮まり、やがて黙視可能な距離に近づいた。<br><br>光「ありゃ、星達じゃねえか。」<br><br>速度を落とし、３人と会話できる距離まで近づいた。<br><br>光「おまえら、どうかしたのか？」<br><br>ボロボロになった星を見て、光から先に問いかけた。<br><br>星「大丈夫です。大したことはありません。」<br><br>光「そっか。いや、攻撃範囲内に来たのに撃ってこないから、ちと気になってな。」<br><br>星「今私達は戦いを望んでいません。弾幕ごっこ等でもお引き取り願います。」<br><br>停戦協定でも結んだのか、意外な反応に光は少し戸惑ってしまった。<br><br>光「まあ、そりゃこっちも戦いたいわけじゃないが・・・あ、そういえば、妖怪の山でムラサ船長と一戦交えてな。」<br><br>光の言葉に３人は表情を変えた。<br><br>一輪「ムラサと？で、今どこにいるのさ。」<br><br>光「肩の骨が折れてたから、永遠亭で治療を受けてる。永琳が言うに命に別状は全くないと。」<br><br>一輪「骨を折った？光さん！何をしたんですか！」<br><br>水蜜が骨折したことを聞き、一輪はスペルカードを取りだし、雲山と共に戦闘モードに入ろうとした。<br><br>星「一輪、無駄な戦は厳禁です。」<br><br>割り込むように星が一輪を止める。<br>一輪も渋々スペルカードを直した。<br><br>星「永遠亭にいるのですね。わかりました。とりあえず私達も確認しに行きますので、ここで失礼します。」<br><br>そう言って、ナズーリンと一輪を率いて、永遠亭の方へ飛んでいった。<br><br>光「こりゃなんかあったな。」<br><br>嫌な予感を抱えながら、再び進路を博麗神社に向けた。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>博麗神社<br>この神社の中の小さな居間に置かれたちゃぶ台を囲むように霊夢、アリス、萃香は疲れた表情で座っていた。<br><br>３人とも、今まで幾多もの戦いを繰り広げてきた。<br>お遊びレベルのものからガチレベルのものまで。<br>その戦いの中で、今こうして生きているのは、運も多少絡んではいるが、彼女らが持つずば抜けた能力、運動神経があったからであろう。<br>だが今回は、この３人が手こずっている。<br>とどめをさせないまま逃げられるのが原因の１つだが、それ以前に星達は今まで戦ってきた相手とは違う強さを持っていたからであった。<br>向こうは停戦の態勢をとったように見えるが、いつかまた石を狙って襲撃してくるだろう。<br>それまでにどう迎え撃つか決めなければならなかった。<br>しかし、今３人にそれを話し合う元気は無かった。<br>沈黙が続き時間だけが過ぎていった。<br><br>すると、外からジェットエンジンの爆音が聴こえた。<br>聞き慣れない音に３人も反応し、めんどくさそうにスペルカードを取り出した。<br>だがその必要は無かった。<br><br>光「霊夢ー、いるかー？」<br><br>光の声が聞こえると、持っていたスペルカードをしまった。<br><br>光「ありゃ、皆さんお揃いで。」<br><br>勝手に居間まで来た光は、アパッチを背負ったままだった。<br><br>霊夢「なんか用？」<br><br>アリス「私達疲れてるから休ませてよ。」<br><br>２人は嫌々光に問いかけた。<br>今は休むことしか頭の中に無かった。<br><br>光「星達と戦ったのか？」<br><br>先程、星達と会ってみた限りでは、力のある者と戦ったと思われる傷ばかりだった。<br>霊夢とアリスにも同じような傷が見られた。<br><br>アリス「そうなの。石を探してたらあの３人に襲われてね。」<br><br>霊夢「あと少しのところで逃げられたわ。」<br><br>またか、と光は頭を掻いて首を傾げた。<br><br>光「そういやさっき、星達に会ってな。戦う気は無いと言っていたが。」<br><br>霊夢「一時休戦するみたいよ。向こうがどういう手を打ってくるか分からないけど、態勢を整えて襲撃してくるに違い無いわ。」<br><br>今回の攻撃で勝てないと見たら、次はさらに戦力を増やしてくる。<br>戦において、常識的な考えである。<br><br>光「うむ。だけどな、休戦中に石をお互いが回収して、揃ったところで決闘するって手もアリじゃないか？」<br><br>星はいつまで勝負を預かるのかは言わなかったが、光が予想する作戦である可能性は十分あった。<br><br>霊夢「なるほどね・・・考えられるわ。」<br><br>アリス「それなら回収に集中できるから結果としては早く終わりそうだし。」<br><br>光「よし、とりあえず博麗神社を中心に一定の範囲を捜索することにしよう。」<br><br>光と霊夢は地道に探す形になるが、アリスは人形を使えば良いし、萃香も分身を使うことができて効率は良い。<br><br>霊夢「もし、その時あの虎とかに出会ったら？」<br><br>光「撃たずに離れる。逃げる相手を深追いするような奴じゃあるまい。」<br><br>アリス「それでも逃げられなかったら？」<br><br>光「その時は・・・相手に預けておくという手もあるが、なるべく戦は避けるように。」<br><br>結論は、決まった範囲内をくまなく捜索し、地道に石を回収する。<br>命蓮寺の者に出会ったら戦をせず逃げる。<br>となった。<br><br>霊夢「オッケー、久しぶりに頑張ろうかしら。」<br><br>アリス「まずは捜索用の人形を大量に作らなきゃね。」<br><br>先程の疲れが嘘のように、２人は気合い十分だった。<br><br>光「萃香は？」<br><br>ふと萃香の方を見ると、いつの間にか大の字になって寝ていた。<br><br>霊夢「起きたらその事言っておくわ。で、アリス。あんたは早いとこ永遠亭に行ったら？」<br><br>普段は他人の心配をしない博麗の巫女は、この時は仲間の容態を気にしていた。<br><br>アリス「大丈夫よ、行って異状無い言われても面倒なだけだし。」<br><br>光「いや、ちと顔色悪いぞ？悪くならんうちに行っておいた方が吉だ。」<br><br>一番身近にいる光も、アリスの容態は一目で分かった。<br><br>光「なんから俺が連れて行こうか？このアパッチなら永遠亭まで５分くらいで行けるぜ？」<br><br>アリス「まさかだっこでとか言わないよね？恥ずかしいからやめてよ？」<br><br>光「じゃあ歩いて行くか？途中でくたばっちまうぜ？」<br><br>アリス「バカ・・・」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>激しい戦闘により、ボロボロの状態になった星達は、水蜜の容態確認も兼ねて、永遠亭で治療を受けることとなった。<br><br>水蜜「・・・そう言うことよ。」<br><br>ベッドに横になった状態で、水蜜は怪我をした経緯を３人に話した。<br><br>星「そうですか。とにかく命を落とさなかっただけ良かったです。」<br><br>わけを聞いた星も、安心し胸を撫で下ろした。<br><br>永琳「あなた達もこれ以上戦ってたらまずかったんじゃない？」<br><br>病室の扉を開け、救急箱を片手に八意永琳(やごころえいりん)は４人に口を挟んだ。<br><br>星「そうですね。本気を出したつもりですが、やはり相手が相手でした。」<br><br>永琳「あの巫女さんは私も手を焼いたわ。ちょっと傷を見せてちょうだい。」<br><br>過去を少し振り返りながら、永琳は慣れた手つきで、星の患部を丁寧に治療していく。<br><br>永琳「水蜜さんは２週間ほど入院することになるわ。骨が固まるまではあまり時間かからないけど、ゆっくり診ておくわ。」<br><br>水蜜の入院期間を告げると同時に、手当ても全て終わっていた。<br><br>星「ありがとうございます。ご迷惑おかけしました。」<br><br>修業を積んだ寅は、世話になった相手には敬意をはらう。<br>それをどんな時も怠らないのが強さの１つかもしれない。<br><br>永琳「良いのよ。次、ナズーリンさん。」<br><br>笑顔で返すと、すぐにナズーリンの手当てに入った。<br><br>星「ムラサ、今後について言っておきますけど、これからは戦闘は厳禁で石を集めることだけに集中していく方針でいきます。」<br><br>これ以上戦闘を続ければ、誰かが死ぬかもしれない。<br>それだけは何としても避けたかった。<br><br>ナズーリン「それは無理なんじゃ・・・イタイイタイ！もうちょっと優しくやってくださいよ。」<br><br>永琳「十分優しくやってるわよ。星さんの方がよっぽど傷が深いというのに。」<br><br>永琳の治療に声をあげるナズーリンに星は気にせず説明する。<br><br>星「光さんも同じ考えのはずです。あの人が無理に戦闘に持ち込もうとするとは思えません。」<br><br>先程の会話だけで、星は光の心理を読んでいた。<br>これも長く生きてきた者の特権と言えよう。<br><br>一輪「仮に向こうが攻めてきたらどうする？」<br><br>全く攻撃をしてこないというのも限らない。<br>万一の時の対策も必要だった。<br><br>星「その時は逃げ腰になってもいいから離れる。戦意の無い相手をつけ回すほど非情な人では無いでしょう。」<br><br>流石に殺人鬼のような者はこの幻想郷にはいない。<br>少なくとも、星はそう思っていた。<br><br>永琳「水を差すようで悪いけど、無駄な戦闘で大怪我しても面倒なだけよ。医者としてその辺は言っておくけど、星さんなら大丈夫でしょ？」<br><br>ナズーリンの治療を終えた永琳も話の輪の中に入ってきた。<br><br>星「今日戦ってよく分かりました。今後、このような形でお世話にならないよう気をつけます。」<br><br>今回の戦闘はこれから石を集めていく段階での反省点が多く含まれている。<br>星はそれをちゃんと把握していた。<br>その答えに、永琳も「うん」と頷いた。<br><br>「師匠、患者さんです。」<br><br>永琳「はいはい、それじゃ、お大事にね。」<br><br>助手的存在の兎に呼ばれ、永琳は部屋をあとにした。<br><br>星「では、私達は帰ります。聖には私が責任を取るよう言っておきますので、早く怪我を治すように。」<br><br>そう言って星は、ナズーリンと一輪と共に帰路に着いた。<br>水蜜も笑って３人をベッドから見送った。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>永琳「お待たせしました～。次の方どうぞ～。」<br><br>自室の持ち場に戻った永琳は、再びいつもの仕事を始めた。<br><br>光「すまんな、何回も。」<br><br>部屋に入ってきたのは、先程水蜜を連れてきた光と、光の姐的存在のアリスだった。<br><br>永琳「あら光君。私としたくなったのかしら？」<br><br>光「何をだよ・・・で、今度はアリス姐の容態を診てほしい。」<br><br>顔色を悪くしたアリスを永琳は少し診ただけで結論を出した。<br><br>永琳「魔法の使いすぎね。傷を治療魔法で治す際に無駄な魔法を使ったでしょ？」<br><br>今まで何人もの患者を診てきただけあって、その考察はビンゴし、アリスもそうだと頷いた。<br><br>永琳「足の方は３日ほどかかるわ。あとはゆっくり休めば１週間で退院できるわよ。」<br><br>患部を手際よく治療していく。<br>大事に至らなかっただけで良かったと、光も安堵の表情を見せた。<br><br>光「それじゃ、俺は帰るぜ。例の作戦は進めておくから、ゆっくり休めよ。」<br><br>そう言って、部屋をあとにした。<br><br>アリス「ありがとう、光。」<br><br>光に聞こえないように呟いた。<br>作戦の参加には多少遅れるが、今は体調を良くすることだけを考えることにした。<br><br>アリス(もし、光がシャドウと魔理沙に会えるんだったら、私は全てを投げても構わない。)<br><br>心にそう誓い、部屋をあとにし、指定された病室へと向かった。
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<pubDate>Thu, 01 Mar 2012 20:00:00 +0900</pubDate>
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<title>５話 戦い再び</title>
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<![CDATA[ 魔法の森の朝は遅い。<br><br>日光が届きにくいがゆえに、朝になっても薄暗い状態である。<br><br>時間は朝の8時を回ろうとしていたが、光もアリスも疲れていたのもあるのか、まだ寝ていた。<br><br>そんな中、１人の少女の訪問が、２人の目覚まし時計の変わりになった。<br><br>文「光さん！おはようございます！」<br><br>ドアもノックせずに家の中に入ってきた。<br>自分では敵味方を判断できないアリスの作った人形は既に文の周りを囲んでいた。<br><br>光「あぁ～？誰だこんな朝っぱらから・・・」<br><br>まだ寝ぼけている為、目もロクに開いておらず、千鳥足だった。<br><br>文「文文。新聞の射命丸文です！今日は光さんにお届けものがありまして参りました！」<br><br>ポケットから手紙を取り出し、光に渡した。<br><br>光「何？パチュリーからか。」<br><br>文「あと、河童さんから伝言があります。」<br><br>光「伝言？今言っても聞き取れんから紙か何かに書いてくれ。」<br><br>そう頼むと、文は「はい」と言い、メモ帳にすらすらと伝言を書いた。<br><br>光「さんきゅ。用件はそれだけか？」<br><br>文「最後にこれは私のお願いですけど、アリスさんと添い寝した感想を・・・」<br><br>光「覚悟はできてるかな？」<br><br>光は少し笑みを浮かべながら、文に見えるように手にハンドガンを出した。<br><br>文「あややや・・・すみませんでした～！ではっ！」<br><br>慌ててメモ帳とペンを直し、全速力で飛び去った。<br>人形の何体かが追撃に上がったが、何かに呼ばれたかのように持ち場に引き返してきた。<br><br>光が後ろを振り向くと、ベッドから人形を操っているアリスがいた。<br><br>光「おはよう、アリス姐。」<br><br>アリス「おはよ。誰か来てたの？」<br><br>どうやら文が来ていたことに気づいていないようだった。<br><br>光「やかましい天狗さんが手紙と伝言を残してったよ。」<br><br>まず手紙の封を開けた。<br><br><br>宛て霧雨光<br><br>石の正体がわかった。<br>名前は「いのちの玉」と言って、死人を復活させることができる。<br>但し、死人に会うという欲求が強い者に限る。<br>これが解明できた全て。<br>もう少し時間をかけてみるから、光はその間に残りを回収しておくように。<br><br>パチュリー・ノーレッジ<br><br><br>アリス「解明できたって、白蓮が言ったことと符合しただけじゃない。」<br><br>光「ただ、それに欲求が必要になったということがプラスされた。何もわからなかったわけじゃ無い。」<br><br>分かったことが少ないとはいえ、収穫は収穫。<br>これだけでも何かに繋がることも十分にありゆるのだから。<br><br>光「で、次は河童さんの伝言だとよ。」<br><br>続いて、文の残したらメモ用紙を手に取った。<br><br><br>光へ<br><br>手術は無事成功した。<br>患者の様態も極めて安定していて、今すぐでも飛べるようだ。<br>患者は君を待っているから、長く待たせないように。<br><br><br>アリス「何これ？違うとこからの伝言じゃないの？」<br><br>パッと見はそうだった。<br>だが光は、にとりからの伝言であることを疑わなかった。<br><br>光「こいつは暗号だ。にとりめ、天狗も信用してないのか。」<br><br>アリス「どういう意味よ？」<br><br>光「つまり、患者とは俺が預けたサイファー、手術は修理の意を示してる。」<br><br>そう置き換えたら、サイファーの修理が終わり、今すぐでも使えることを表していた。<br>アリスも納得した顔をした。<br><br>光「よし、朝飯食ったら早速出発だ。アリス姐、頼んだぜ。」<br><br>アリス「はいはい。」<br><br>まだ眠いのか、めんどくさそうに人形に朝食を作らせはじめた。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>命蓮寺の朝は早い。<br><br>日当たりの良い場所にあるがゆえ、眩しい日差しが朝から照りつける。<br>そして最近、ここに朝を告げる１人の少女がよく訪ねるようになっていた。<br><br>「おはようございます！！」<br><br>近くで聞くと耳に悪いくらいの大声で、あいさつをする。<br><br>白蓮「おはよう。響子ちゃん。」<br><br>響子「おはようございます！白蓮！」<br><br>一番に寺から姿を現したのは主の白蓮だった。<br>響子と呼ばれた少女は、もう一度、白蓮にあいさつをした。<br>彼女、幽谷 響子(かそだに　きょうこ)は、いつも元気にあいさつをしに来ているため、白蓮のお気に入りとなっていた。<br><br>白蓮「今日も天気が良いわね。」<br><br>響子「そうですね！こんな日は声もよく通りますよ！」<br><br>普通の会話でもやかましいくらいの音量で喋る響子だが、白蓮はそこが好きだった。<br>なんでも、彼女の元気なところを見ると、１日明るく暮らせる。<br>そんな言葉を漏らしたこともあるという。<br><br>星「おはようございます。聖。」<br><br>ナズーリン「今日もお早いね。」<br><br>響子に起こされたのかどうかは分からないが、星とナズーリンも表に出た。<br><br>白蓮「おはよう。２人共早起きで結構よ。」<br><br>白蓮もいつもの笑顔で返す。<br>毎日同じように行っている。<br><br>白蓮「一輪とムラサは？」<br><br>星「一輪は雲山の上で、ムラサは姿が見えません。」<br><br>一輪はいつ起きたかは分からないが、上空で雲山と背伸びをしていた。<br>水蜜は起きた時からすでにいなくなっていた。<br><br>ナズーリン「珍しいよね、船長が早起きって。」<br><br>この時、３人は全く不信に思ってはいなかった。<br>朝食の時間になったら帰ってくるだろう。<br>そう思っていた。<br><br>星「さ、朝食にしましょう。響子もどうです？」<br><br>響子「ではお言葉に甘えて！」<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>朝食を済ませた光は妖怪の山に向かっていた。<br>道中、朝から芋を直に焼く匂いや、何やらくるくる回るものやらがいたりといつもと変わらない様子だった。<br><br>そして、山の五合目付近の湖に到着した。<br>湖の周りには昨日与えたキュウリがすでに半分に減っていた。<br><br>光「おーい、にとり。」<br><br>にとり「おっ、来たね！」<br><br>光に呼ぶと、にとりもすぐに湖から姿を現した。<br><br>にとり「よく暗号がわかったね。」<br><br>光「お前は身近な天狗を信用していないのか。って思ったよ。」<br><br>にとり「信用できるのは盟友の人間だけだよ。あ、それと例の物が完成したよ。ちょっと待ってて。」<br><br>いつもの口癖を言うと、再び湖の中に潜った。<br><br>それからまもなく、重い物を運ぶような顔をしながら、湖から何やら箱形の物を持ってきた。<br><br>にとり「これが完成品、にとり特製対人兵器『アパッチ』だよ！」<br><br>それは金属製の箱の背中に、サイファーだった輪が取り付けられており、右上には細いパイプが10本ほど、綺麗な円柱を作っており、その後ろには動力らしき装置が取り付けられていた。<br>そして、肩に背負えるよう右上と左上からいくつものボタンがついたベルトが垂れ下がっていた。<br><br>光「これがか・・・で、どうやって使うんだ？」<br><br>見た限りでは、これを背負って使うようだが、いかにも重い雰囲気がした。<br><br>にとり「まずはこれを肩にかるって。」<br><br>光はアパッチを背負って立ち上がろうとした。<br><br>光「ぬ！重い！」<br><br>足腰は鍛えていたが、予想以上に重いため、当初の力では立ち上がれず、力をいれてようやく立てるくらいだった。<br><br>にとり「まずはガトリング砲の試射といこうか。」<br><br>ぽん、と右上に備え付けられた円柱を叩いて、大きめの岩が並んでいる広場に誘導された。<br><br>にとり「まず足を踏ん張って倒されないように。準備ができたらベルトの右胸付近にあるボタンを押して。」<br><br>言われた通り、足を踏ん張り、腰に力を入れた。<br>そして胸元のボタンを押した。<br><br>と同時に、<br>ガトリング砲と呼ばれた円柱がチェーンソーの如く、耳をつんざく轟音を発しながら物凄い勢いで回転し、10本の筒からは目にも止まらぬ速さで弾幕が放たれた。<br><br>光「うわっ！」<br><br>驚いた光は慌ててボタンから手をひき、ガトリング砲は静止した。<br><br>岩を見ると、ガトリング砲の直径ほどの穴が無数の弾痕によって形成されていた。<br><br>光「凄い・・・」<br><br>にとり「これは光のお父さんから貰った設計図を元に作ったんだ。毎秒数十発、1分間に1000発以上の連射が可能だよ！」<br><br>説明が自慢気に聞こえたが、かなりのデキであることに変わりはない。<br>問題は、サイファーの時の飛行能力がどうなったかである。<br><br>光「にとり、武装は満足できるものだが、飛行能力はどうなんだ？」<br><br>にとり「おっと、光にはそっちの方が重要だったね。ベルトの左胸付近にあるボタンを押して。」<br><br>言われた通り、胸元のボタンを押す。<br><br>すると、<br>箱形のアパッチは変型し、左右には腕の幅以上ある翼と、両翼の先端と付け根に噴気口が備わっていた。<br>そして、サイファーだった輪は翼の中心に棒で支えられていた。<br><br>光「おおっ、なんか凄そうだな！」<br><br>にとり「これがアパッチの真の姿、ファイターモードだよ！最高時速は100キロ！」<br><br>時速100キロなら、烏天狗を除いて右に出る者はいない。<br><br>にとり「元の状態に戻す時は同じボタンを押す。エンジンを点火するには、その下のボタンで。押したら手元に操縦管が出てくるよ。」<br><br>言われた通り、ボタンを押すと、噴気口が起動し、後ろから操縦管が伸びてきた。<br><br>にとり「エンジン出力の調整と方向転換は全部その操縦管でやるんだ。先端の蓋を開けたら、そこにもガトリング砲の発射ボタンがあるよ。」<br><br>まるで本物の戦闘機を思わせるようだった。<br>この技術はシャドウがにとりに教えたのか、にとりが独自で開発したのか、多少気になったが、にとりのことなのでどう答えるかは大体検討がついた。<br><br>にとり「最後にレーダーのボタン。ベルトにあるガトリング砲の発射ボタンの下のボタンを押して。」<br><br>起動ボタンを押した。<br>すると、<br>眼前に円状のモニターが出現し、その中に赤い斑点が１つ中心付近にあった。<br><br>にとり「実はサイファーに索敵レーダーを装備したんだ。360度、半径１キロ圏内をこれで見渡せるよ。今映ってる赤い斑点は、私のものだよ。」<br><br>光「凄いなこんな正確に。レーダーなら俺も使ってはいるが、ここまで正確じゃ無かったからなあ。」<br><br>にとりの技術に改めて感服した。<br>ここまで良いとなると、気がウズウズした。<br>今すぐこれで飛んでみたい。<br>頭の中はそれで埋めつくされた。<br><br>光「よっしゃ！それじゃ初飛行いくぜ！」<br><br>大空を見上げ、エンジンの出力を最大にした。<br>あっという間に光は、妖怪の山の頂上と同じくらいの高さまで上昇した。<br>エンジンの出力を落とし、ゆっくりと飛んだ。<br><br>光「気持ち良い・・・」<br><br>気流が今まで感じたことの無い感触を味わせた。<br>自分が雲にでもなった気分だった。<br><br>しばらく飛行して、にとりの元に降り立った。<br><br>にとり「どうだった？空中散歩は。」<br><br>光「とても良かった。ありがとうな。」<br><br>キュウリ１年分の価値は確かにあった。<br>最後に礼を言って帰路につこうとした。<br>その時、<br>レーダーに反応が！<br><br>『警告、3時の方向に敵。』<br><br>無機質な音声が流れたと同時に、レーダーサイトの右に赤い斑点が急速にこちらに近づいていた。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>昼前になり、日差しが徐々に強くなる中、魔法の森はまだ薄暗い状態だった。<br><br>そんな中、２人の少女が探し物を血眼になってしていた。<br><br>萃香「むー・・・」<br><br>何か力を込めるように念じながら、萃香は周囲の枯れ葉や木々を萃めていた。<br><br>アリス「こんなものかな？いいわよ。」<br><br>萃香「ふー、結構疲れるんだからちょっと休憩しようよー。」<br><br>萃香の声もそっちのけで、アリスは人形を駆使して、落ち葉の中から石を探していた。<br><br>萃香「お酒が飲みたいよー。」<br><br>鬼は短気な為、我慢することがあまりできない。<br>このまま放っておくと、禁断症状を起こすと思ったアリスは、人形の動きを止めた。<br><br>アリス「じゃ、休憩しようか。お酒飲んでいいわよ。」<br><br>萃香「わーい！お酒お酒～♪」<br><br>休憩になるとこのとおり元気になる。<br>いつもと同じパターンだ。<br>アリスも腰を降ろして、水を一杯口にした。<br><br>アリス自身は対して動いてないが、人形を操るときは常に魔力を使うので、疲れが当たり前のように出る。<br><br>ましてや小さな石を見つけるには、より繊細な調整をしなければならないので、余計に疲れる。<br><br>はぁ、とため息をついた。<br>その時、<br>近くに殺気がした。<br>アリスと萃香の頭は、コンマ１秒の早さで戦闘モードに切り替わった。<br><br>アリス「来るよ、萃香。」<br><br>萃香「分かってるって。」<br><br>２人は慎重に殺気を読み、態勢を整えた。<br><br>すると、<br>２人の真上から１つの巨大な拳が周りの木々をなぎ倒しながら降り下ろされた！<br><br>萃香「どりゃあ！」<br><br>感覚的に出た萃香の拳は、巨大な拳と衝突しお互いが弾かれた。<br><br>アリス「萃香！」<br><br>萃香「くっそー油断したあ。」<br><br>見たところ怪我は無いようだった。<br>この小さな体のどこにそんな力があるのかと疑問に思うのはいつものことである。<br><br>一輪「いやはや、あの拳を弾き返すとは、驚いた。」<br><br>２人の真上を一輪が巨大な積乱雲レベルまでに拡大した雲山を連れていた。<br><br>アリス「この前のアンタね！今度こそ決着をつける！」<br><br>アリスも戦闘用の人形をずらりと並べ、一輪に照準を合わせた。<br><br>萃香「今度は返り討ちにしてやるんだかんね！」<br><br>萃香も拳に力を蓄え、いつでも殴れる状態をとった。<br><br>一輪「雲山の力を舐めてはなりませんよ。げんこつスマァッシュ！」<br><br>一輪がスペルを唱えると、雲山の巨大な拳が再び２人を襲いかかった。<br><br>萃香「上等！いっくぞお！」<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>命蓮寺は多くの人から信仰を集めており、毎日人間や妖怪を問わず訪れる。<br>しかし、寺に住む人への用事があって来る人は案外少ない。<br>今日は、その数少ない訪問者がいた。<br><br>「こんにちは～」<br><br>ドアを数回ノックして、応答を待った。<br><br>白蓮「はーい、あらいらっしゃい。」<br><br>しばらくして、白蓮が玄関を開けて出迎えてくれた。<br><br>「どうも、手紙をありがとう。」<br><br>笑顔で迎えた白蓮に対し、訪問者も笑顔で応えた。<br>彼女は豊聡耳 神子(とよさとみみ の みこ)。<br>現代に蘇った聖人で、知らない人は幻想郷にもいないとされる某偉人だったと言う。<br>あくまで自称だが、本当だったとしてもおかしくない力を持っている。<br><br>白蓮「わざわざ来てくれてありがとうね。ささ、入って入って。」<br><br>ひとまず神子を自室まで案内した。<br>自室には、テーブルの上に、予め用意されたお茶と和菓子があった。<br><br>白蓮「お茶とお菓子は自由に取って食べていいわ。」<br><br>神子「では、御言葉に甘えてお茶を一杯ほど。」<br><br>用意されたお茶を湯呑みに淹れ、少し冷ましながら喉に流した。<br>ふぅ、と神子が落ち着いたところで、白蓮は本題を出した。<br><br>白蓮「さて、今日あなたを呼んだのは他でも無いわ。この石、いのちの玉について聞きたいことがあるの。」<br><br>そういって、ポケットから紅色の石を取りだし、神子の前に置いた。<br><br>神子「ん？これは！」<br><br>神子は石を見ると、持っていた湯呑みをテーブルに置き、目を丸くして石を手に取った。<br><br>白蓮「何か知ってるの？」<br><br>神子「知ってる知ってる。自慢じゃないけど、誰よりも知ってるわ。」<br><br>神子は知ったかぶりをするという噂があったが、表情からしてそのような事は無さそうだった。<br><br>神子「これはいのちの玉ね。死んでいる者に命の魂を宿らせ、蘇生させるという代物・・・」<br><br>やはり神子は知っていた。<br>白蓮は、ここで多くの情報を得ることができれば、ゴールまで一直線に行けると感じた。<br><br>白蓮「知ってるなら話が早いわ。良かったら、この石のことを全て教えてくれるかしら？」<br><br>神子「良いでしょう。では・・・」<br><br>神子は石のことをゆっくり語り始めた。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>レーダーには映っているが、敵は高い木々のせいで目視では確認できない。<br>光はレーダーを頼りに真っ正面から迎え撃つことにした。<br><br>アパッチをファイターモードに転換し、いつでも飛び立てる態勢をとった。<br>そして、敵との距離が50メーターをきったところで、何かが物凄い勢いで木々をなぎ倒していく音が聞こえた。<br>その瞬間、光は上空に回避し、光がいたところにはすでに巨大な錨が突き刺さっていた。<br><br>光「ムラサ船長！」<br><br>水蜜「流石ね、見えないところから投げたのに。」<br><br>レーダーに映った位置には、水蜜が錨を持ってこちらを向いていた。<br><br>光「もっと静かにやれば当てれたぜ？」<br><br>水蜜「私は大胆にやるのがモットーなの。撃沈アンカーッ！」<br><br>お喋りをしにきた訳じゃ無いとばかりに、再び錨を投げてきた。<br>だがアパッチの速さなら難なくかわすことができた。<br>そして水蜜が錨を戻している間に、光もライフルで弾幕を張り、距離をとった。<br><br>だがライフルの弾幕で怯む水蜜では無い。<br><br>水蜜「ファントムシップハーヴァー！」<br><br>光のサイファーを破壊したスペルを唱えた。<br>放射状に放たれた錨は高速で飛ぶ光を逃がそうとしない。<br>だが光は冷静だった。<br><br>光「そのスペルは見切っている！」<br><br>水蜜に背を向けるよう急上昇した。<br><br>水蜜「そこがキルゾーンよ！」<br><br>錨一気には光の背後に迫った。<br>水蜜の手応えは充分。<br>落としたことを確信した。<br><br>だが、光は見えない背後の錨と錨の間を練って回避し、水蜜の視界から姿を消した。<br><br>水蜜「何！？」<br><br>手応えは充分あった。<br>どちらに避けてもヒットする放射状に放ったハズだった。<br>だが、何も当たらずに錨は空気だけを切っていた。<br><br>水蜜「くっ！何処に！？」<br><br>慌てて錨を引き戻すが、量が多い為、戻すのに時間がかかった。<br><br>その時、<br>太陽を背に光が急降下をかけてきた！<br><br>光「ファントムシップハーヴァーは、常に１個は自機狙い！残りは自機外しでその僅かな間が大きな隙を生み出す！」<br><br>太陽光が眩しく、水蜜には光の姿がよく見えない状態だった。<br>水蜜は完全に虚をつかれた。<br><br>光「くらえ！」<br><br>光の声と同時に、ガトリング砲が火を噴いた！<br>ようやく錨を回収した水蜜は、その全てを楯に回し、弾幕を避けた。<br>だが、ガトリング砲の放つ弾幕は錨をも削った。<br>そして、僅かな隙間から１発ほど弾幕が水蜜の右肩を直撃した。<br><br>水蜜「ウワーッ！」<br><br>そのたった１発が、水蜜を空中から叩き落とした。<br><br>水蜜(アア・・・私は死ぬのね・・・)<br><br>落下速度も早く、下は岩場だった。<br><br>水蜜(でもこれで・・・彼等に会える・・・)<br><br>最後に心の中で呟き、目を瞑った。<br>あと数秒で自分の体は潰れる。<br>ということは考えず、心の中にある命を閉じようとした。<br><br>が、その時、<br>体が急に上昇した感じがした。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>魔法の森では今なお激しい弾幕の撃ち合いや格闘戦が続いていた。<br><br>萃香「おりゃあああ！」<br><br>一輪「負けるな雲山！」<br><br>萃香が殴れば雲山も一輪の指揮の元に反撃する。<br>その間にアリスの人形が一輪に肉薄する。<br>戦況はどちらも譲らない状況だが、やや一輪が押されぎみだった。<br><br>アリス「それっ！今よ！」<br><br>一輪が雲山の指揮をする一瞬の隙をついて、人形に突撃をかけた！<br>今回の人形には触れたら爆発する爆雷人形を使用していた。<br>撃ち落としても近くまで接近していたら爆圧で巻き込む仕様だった。<br><br>一輪は人形が接近していることに気づいていない。<br><br>勝った！<br>そう確信できる状況だった。<br><br>が、何本ものレーザーが人形を真上から凪ぎ払った。<br>人形は爆散し、一輪には爆圧もロクに与えれなかった。<br><br>アリス「またあんたね！」<br><br>星「１対２とは不平等ですよ。」<br><br>宝灯を片手に少し笑いながら槍をつき出す。<br><br>アリス「邪魔するならあんたもまとめて倒す！」<br><br>邪魔されたのに腹を立てたのか、やみくもに人形を飛ばし突撃をかけた。<br><br>だが星はこれを狙っていた。<br><br>星「かかった！光符『浄化の魔』！」<br><br>弾幕を伴うレーザーが横から何本も引かれ、<br>アリスと人形を一気に分断した。<br><br>アリス「しまった！」<br><br>レーザーと弾幕で人形の位置が見えず、どの方向に飛ばせばいいか判断できなくなった。<br>その間に、レーザーが人形を片っ端から浄化していった。<br><br>さらに、レーザーが消えた後は弾幕が行く手を阻む。<br>アリスはこれを避けつつ、さらに向こうの位置を把握しておかなければならなかったので、苦戦を強いられた。<br><br>アリス(これはマズイわね・・・)<br><br>今の体制では攻められない。<br>防戦一方になってくるとまたキツい。<br>どうにかして隙を見つけたかったが、星のスペルはまだ続いている。<br>スペルが切れるまでやり過ごすしか無かった。<br><br>星「逃げられませんよ。おとなしく降伏するのです。」<br><br>星はスペルを唱えつつ警告した。<br>だがこれに応じるアリスでは無い。<br><br>アリス「誰が降伏するものよ！」<br><br>だが歯向かったその時、星の展開した弾幕に肩をかすめてしまった。<br><br>アリス「く・・・」<br><br>このまま続けては足の怪我も再発するかもしれない。<br>そう考えた。<br>ここはあえて負け犬の名を受けて、体制を万全にしたときに、その汚名を返上すればいい。<br>その手もあったが、これは最後の最後までとっておく。<br>アリスは戦いを続行する体制に入った。<br><br>ようやく星のスペルが切れたところで、アリスは残りの人形を全て動員し、一気に反撃することにした。<br><br>アリス「いくわよみんな！魔彩光の上海人形！」<br><br>スペルカードを唱えた。<br>上海人形は一気に星へ向かって囲むように弾幕を張った。<br><br>このまま追い詰めて一撃を加えれば勝てる！<br>思い切ってアリスもそこに向かう。<br><br>その時、<br>背後から殺気が！<br><br>前回は気づいた時には遅かった為、<br>今回は気づいたと同時に回避運動をとった。<br><br>ガツン！と鉄の棒と思われるものが降りおろされ、アリスのいた場所を殴っていた。<br><br>ナズーリン「さすがに同じ手には二度かからないか。」<br><br>アリス「１対２は不平等じゃなかったっけ？」<br><br>ナズーリン「それはご主人だけさ。私はそう思わない。力があるものが勝つんだよ！」<br><br>そう言ってペンデュラムを振りかざし攻撃の体制を作った。<br>距離が近い。<br>アリスは肉弾戦が大の苦手だった。<br>人形は全て星を囲む為に動員している為、避ける以外に方法は無い。<br><br>この間に背後から星が攻撃してきたら・・・<br><br>このままではやられてしまう。<br><br>危険を感じ、思わず逃げ腰になってしまった。<br>そこにナズーリンのペンデュラムが襲いかかる！<br><br>アリス「しまっ・・・」<br><br>ナズーリン「少しだけ眠ってもらおう！」<br><br>アリスは目を思わず瞑ってしまった。<br>ナズーリンは容赦なくアリスに襲いかかる。<br><br>が、<br>振りかざしたペンデュラムに衝撃が。<br>ナズーリンは思わずペンデュラムから手を離してしまった。<br><br>ナズーリン「何！？」<br><br>霊夢「全くアリスったら、いつも人形に頼ってるから。」<br><br>２人の間に御札を持った霊夢が降り立った。<br><br>アリス「霊夢！どうして！」<br><br>霊夢「偶然そばを通りかかっただけよ。それより、肩の方を気にして。」<br><br>ふと自分の肩に手を触れると少しピリピリとした痛みが走った。<br>だがこの程度なら自分の使う魔法で治療できる。<br>ここは霊夢に任せて、治療でき次第、復帰することにした。<br><br>アリス「分かったわ。少しの間離脱する。」<br><br>霊夢「さて、あんた達の相手は私よ！覚悟しなさい！」<br><br>ナズーリン「人間界最強だからと言って怖気ずく私じゃ無いよ！」<br><br>２人の弾幕合戦が始まった。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>体が軽くなった。<br>そして頭の向きが地面では無く、宙を向いた。<br>あの世にでも行くのか。<br>そう考えもしたが、まだ重力の感じがする。<br><br>水蜜はゆっくりと目を開けた。<br><br>目の前には青く澄んだ空と、光の顔があった。<br><br>水蜜「これは・・・！？」<br><br>気がつけば、水蜜は光に抱えられていた。<br><br>光「気がついたか？今から永遠亭まで連れて行ってやるからな。」<br><br>軽い笑みを溢しながら、水蜜を安心させようとした。<br><br>水蜜「なんで、助けたの？」<br><br>光「お前が死んだら、白蓮達が悲しむ。武士の情けだ。」<br><br>水蜜「・・・そうだった。死んだら、私を助けてくれた聖に顔を見せられない。・・・ありがとう、助けてくれて。」<br><br>光「良いんだ。俺も他人を殺めたくない。」<br><br>光は礼を言う水蜜をなるべく見ないように言った。<br><br>水蜜「私は・・・石を使って私の父や父の同僚のクルーを生き返らそうとしたの。」<br><br>ふと、水蜜は言葉を漏らし、光はそれに反応した。<br><br>光「お前、過去に何があったんだ？」<br><br>光が聞くと、水蜜はゆっくり語り始めた。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>いのちの玉は、神子が摂政だった時に、隋から遣隋使を通して入ってきたものだった。<br><br>当時から隋では、妖怪の中では偉い僧侶を食べると不老不死になるという説があった。<br><br>いのちの玉は、隋の力のある妖怪が僧侶を倒し、それを使って作り出したという。<br><br>いのちの玉は妖怪の間で当たり前のように作られた。<br>が、妖怪退治が活発化し始めた時から、いのちの玉は瞬く間に数が減った。<br><br>今あるものは、妖怪から奪取したものだとされる。<br><br>神子はそれを受けとり、自室で厳重に保管していた。<br>しかし、神子が人間としての生涯を終えた時から、いのちの玉の行方がわからなくなった。<br>この際、誰がどこにやったとかは全くの不明だった。<br><br>それから1300年の時を経て、その一片が幻想郷で発見された。<br><br>おそらく、幻想郷が普通の世界と分かれる時に一緒についてきたのだとされる。<br><br>聖徳太子が実在したかどうかが分からないように、いのちの玉も伝説のものであった。<br>が、今回の件で真実であったことを白蓮は知った。<br><br>神子「これが私がこの石について知っている全てです。」<br><br>白蓮「そう。ありがとう。呼んで正解だったわ。」<br><br>神子「分からないことがあればまた何でも聞いていいよ。」<br><br>白蓮「ありがとう。さ、今日はゆっくりしていって。」<br><br>湯呑みにお茶を追加し、茶菓子をすすめた。<br>神子も言葉に甘えて、それを口にする。<br><br>この時、部屋の外から２人の妖怪がこの話を盗聴していた。<br><br>「なかなか面白そうね。」<br><br>「で、今からどうする？」<br><br>「紅魔館に行く。あそこからあの石と同じ気配がした。」<br><br>「それじゃ行こうか。」<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>萃香「ああもう！」<br><br>渾身の力で放った右ストレートは、またもや雲山の拳に相殺された。<br>こちらが一方的に攻めているにも関わらず、なかなか倒れない雲山に、萃香はだんだん苛立っていた。<br>体力ならまだまだいくらでもある。<br>だが、これほどしぶといとキリが無かった。<br>半ば諦めかけていた。<br><br>一輪「雲山、このままじゃ終わらないから一端離脱しよう。隙があれば星の援護に行こう。」<br><br>先に引いたのは一輪の方だった。<br>子どもと同じくらいまでに縮小した雲山を連れ、萃香の戦闘範囲から離脱した。<br><br>萃香「また逃げられた～・・・」<br><br>やっと終わったかという感じと、逃げられた感が入り交じって、少し妙な気分だった。<br>しかしゆっくりとはしていられない。<br>酒を一口すると、アリスの援護に回った。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>地上では、霊夢が良い働きをしていた。<br>元々、弾幕合戦の苦手なナズーリンは徐々に追い詰められていた。<br>アリスは怪我の治療をしており、星は上海人形の包囲から抜け出せずにいた。<br><br>形勢は極めて良好。<br>勝算は十分にあった。<br><br>ナズーリン「ナズーリンペンデュラム！」<br><br>先日、攻撃を防がれたスペルだ。<br>霊夢の眼前に巨大なペンデュラムが３つほど、弾幕を展開しながら、攻撃範囲を奪っていった。<br><br>だが、歴戦の強者霊夢には低い壁と止まっている矢にしか見えなかった。<br><br>弾幕とペンデュラムの僅かな隙間を高速で切り抜け、ナズーリンに肉薄する。<br><br>霊夢「ハアッ！」<br><br>接近する勢いをそのまま利用し、ドロップキックを繰り出す！<br>ナズーリンは手持ちのダウジングを楯に蹴りを防いだ。<br>だがその勢いは走り込んできた時の速さに強大な霊力が加わっていた為、ダウジングを弾き、衝撃波がナズーリンを吹き飛ばした。<br><br>ナズーリン「くぅっ・・・強い・・・」<br><br>もう身動きとれなかった。<br>そんなナズーリンに霊夢はとどめをさしにいった。<br><br>霊夢「とどめよ！夢想ふう」<br><br>星「法灯『隙間無い法の独鈷杵』！」<br><br>背後から巨大な独鈷杵が霊夢に襲いかかった！<br>油断したのか、反応が少し遅れてしまい、髪をかすめていった。<br><br>霊夢「まだくたばってなかったのね。」<br><br>星「そう簡単に倒れるわけにはいきません。初めてお会いした時は敵いませんでしたが、今こそ毘沙門天の真の力を発揮してみせましょう！」<br><br>すると、星が纏う妖力のオーラがいっそうに濃くなり、力が溢れ出していた。<br>霊夢もこれには少し怖気付いてしまった。<br>今まで数々の強者と戦ってきたが、このような妖気を持つ者は見たことが無かった。<br><br>星「受けてみよ！ハングリータイガー！」<br><br>スペルカードを唱えてすぐ、<br>物凄い勢いで霊夢に肉薄した！<br>予想外の攻撃に霊夢は突き出された槍に巫女服の袖を貫かれてしまった。<br><br>霊夢「速い・・・」<br><br>幸い腕は外れたが、もう少し反応が遅れていたら、間違いなく・・・<br>考えている余裕は無い。<br>すぐに距離を離すも星はこの攻撃を繰り返す。<br><br>霊夢「二重結界！」<br><br>星と距離を離した一瞬の隙に、近づけないよう結界を張った。<br><br>星「無駄です！その程度では私は止められません！」<br><br>正面から突っ込めば被弾するように展開する結界をありえないスピードと身のこなしで突破してきた。<br><br>だが霊夢は読んでいた。<br><br>霊夢「夢想封印・散！」<br><br>結界を解除すると同時に放射状に御札と陰陽玉を撒き散らした。<br><br>意表をつかれた星は命中こそ無かったものの、無数の至近弾をくらった。<br><br>星「くうっ・・・！」<br><br>掠めたとこからは血が流れだし、息も切れていた。<br><br>ナズーリン「あたたた・・・ご主人、ここは一時撤退しよう。」<br><br>ようやく起き上がったナズーリンが星に撤退を要求した。<br><br>星「そうですね・・・霊夢さん、失礼ですがこの勝負は預からせて頂きます。また近いうちにお願いします。」<br><br>そう言ってナズーリンと共に命蓮寺の方へ離脱した。<br><br>霊夢は追おうとしたが、予想外の苦戦に体力をかなり消費していた。<br>巫女服もボロボロであり、とても戦える状態では無かった。<br><br>アリス「霊夢、大丈夫？」<br><br>怪我の治療をしていたアリスが問いかけた。<br>治療は済んだようだが、顔色があまり良くなかった。<br><br>霊夢「私はなんとか。あんたはちょっとマズイんじゃないの？」<br><br>アリス「あんたに心配されたく無いわよ。」<br><br>だが誤魔化すにも限界がある。<br>予想以上に傷が深く、足の方も少し痛みが出ていた。<br>あとで永遠亭にでも行くか。と考えていた時、上空から萃香が降り立った。<br><br>霊夢「あれ、萃香じゃん。どうしたの？」<br><br>萃香「あれ、霊夢じゃん。どうしたの？」<br><br>２人が同じ質問をしてしまった為、気まずい空気が３人の間に流れた。<br><br>アリス「萃香はあの入道雲と。霊夢は寅と鼠を相手にしてた。」<br><br>アリスが説明すると、霊夢と萃香は口を揃えて、「へぇ」と言った。<br><br>萃香「私はまた逃げられたよ。あいつは何回殴っても懲りなくて、良かったのか悪かったのか。」<br><br>霊夢「私も服ボロボロにされて逃げられた。こうすぐ逃げられてはキリが無いわ。」<br><br>向こうがしぶといのもあるが、一撃を加えれないまま逃げられるのは悔しかった。<br><br>アリス「とりあえず作戦か何か立てないと勝負にならないわ。霊夢、この件はよろしく頼むよ。」<br><br>霊夢「良い男紹介してくれたらありがたく引き受けるわ。」<br><br>萃香「紹介したところで向こうが嫌がるよ。」<br><br>霊夢「五月蝿いわね！」<br><br>冗談混じりの会話をしながら、３人は一先ず博麗神社に戻ることにした。<br>戦況を有利にする作戦を立てるために。<br><br><br>ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡★ﾟ･:,｡ﾟ･:,｡☆<br><br><br>紅魔館キッチン<br><br>館の主が寝ている時、しんとしたキッチンで、１人ナイフを磨ぐメイドがいた。<br>十六夜咲夜(いざよいさくや)は、紅魔館のメイド長であり、館内にいる唯一の人間である。<br><br>咲夜は時間を操るという人間外れの能力を持っていた。<br>しかし、まだ10代だった頃に乱用してしまい、他の人の1.5～2倍の速さで歳をとってしまった。<br>普通に計算したら、現在30後半だが、実質60近く生きている。<br><br>能力を使えば早死にするということに気づいた時から、能力を封印し、二度と使わないように心がけている。<br>この件には館内全員が納得し、呼んでもすぐに来れないことに文句を言う者はいなかった。<br><br>能力こそ封印したものの、ナイフの腕に関しては全く落ちておらず、普通に弾幕ごっこもできた。<br><br>そんな彼女がナイフを一本一本手入れしていた。<br>その時、<br>背後から妙な気配がした。<br><br>ナイフを磨ぐ手を止め、手入れの済んだナイフを持ち振り返った。<br>が、そこには誰もいなかった。<br>普通の人なら気のせいかで終わるが、咲夜は用心深く辺りを見渡す。<br>人影は見えないが、人気はする。<br>一番嫌なパターンだが、咲夜は冷静にチェックした。<br>だが、人気も薄れてきたので気のせいだったと思い、再びナイフの手入れに向かおうとした。<br>その時、<br><br>背後から何者かが腕で首を絞め、置いてあったナイフを手に取り、顎の下に突きつけた。<br><br>咲夜「くっ！誰だ！」<br><br>「あなたはしばらく眠っていてもらうよ。」<br><br>その言葉を最後に、その者は咲夜の頸椎に力を加え、気絶させた。<br><br>「これで邪魔はいなくなった。」<br><br>独り言を漏らすと、瞬く間に部屋から姿を消した。<br>その姿を見た者は誰もいない。
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<link>https://ameblo.jp/syadoutaiko/entry-11096386543.html</link>
<pubDate>Wed, 01 Feb 2012 20:00:00 +0900</pubDate>
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<title>４話 来訪者</title>
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<![CDATA[ サイファーの修理と情報収集から帰った光は、疲れた様子でドカッと椅子に座った。<br>今回だけで分かったことは全く無いと言っても良かった。<br>ただ１つハッキリ分かったことは、白蓮と戦うことはなるべく避けること。<br>阿求には余裕の表情を見せたが、本心は怯えていた。<br>数百の敵を相手に、たった１人で戦い、３分の２を返り討ちにした。<br>話を聞くだけで鳥肌が立った。<br>そんな強者に１対１でやり合うなど自殺行為に等しい。<br><br>光は悩んだ。<br>おとなしく石を渡すか、渡さないか。<br>渡せば攻撃される心配は無い。<br>渡さなければいつ攻撃されるか分からない危険な状態だ。<br>アリス達のことを考えたら、石を諦めるのが最良の策だろう。<br>だがそれは白蓮に屈伏したという意味となる。<br>そうなれば英雄の偉大な息子というプライドを棄てることになる。<br>親に忠を尽くす光にそれはできなかった。<br><br>光は仏壇の前に正座し、合掌した。<br><br>光「父さん、母さん。俺はどうするべきなのでしょうか・・・」<br><br>問いかけるところで、添えられた遺影が答えるわけが無い。<br>沈黙の時間が流れた。<br><br>すると、外から扉を叩く音が沈黙を破った。<br><br>光「うん？アリス姐か？」<br><br>ここに来るといったらアリス以外に考えられる人物はいない。<br>何の気なしに扉を開けた。<br>だが、いたのは光が予想した少女では無かった。<br><br>光「お前は！」<br><br>「あ、居られましたか。」<br><br>金色の長い髪に優しさに満ちた表情。<br>その表情とは裏腹に身体中から溢れ出す強力な魔力。<br>光が恐れていたその女性はいた。<br><br>光「白蓮・・・何故？」<br><br>白蓮「ごめんなさいね、こんな遅くに。少し用事があって来たんだけど、時間空いてるかしら？」<br><br>大方石のことか、あるいは違う件か。<br>予測できなかった。<br>だが歯向かう理由が無い以上、聞くしか無かった。<br><br>光「ああ、今は疲れてるから手短に頼む。ま、入りな。」<br><br>ひとまず何も無いような感じを出しつつ、家に入れた。<br><br>光「紅茶でいいかな？」<br><br>白蓮「構わないわ。」<br><br>石のことを聞きに来たなら、接客をしておいて、敵対する意志を見せないよう誤魔化すことにした。<br>些細なことが命取りになる。<br>細心の注意を払った。<br><br>光「ほれ、紅茶だ。」<br><br>白蓮「どうも。」<br><br>紅茶を置き、砂糖とミルクを丁寧に添えた。<br><br>白蓮「接客上手なのね。」<br><br>光「え？」<br><br>紅茶をゆっくり啜ると、いきなり誉め言葉を漏らした。<br><br>白蓮「貴方はまだ１７でしょ？若いのにちゃんとお客さんに気を配れるんだから。立派よ。」<br><br>光「は、はぁ、それは、どうも・・・」<br><br>誉められることはほとんど無かった光は、反応に困った。<br><br>白蓮「で、話は変わるけど、光君？」<br><br>光「うん？」<br><br>白蓮「先日、うちのムラサ達と戦ったって聞いたけど。」<br><br>光「ああ、そうだが。」<br><br>石の話だった。<br>今、石は地下の隠し部屋に厳重保管してある。<br>場所はアリスにも教えていない。<br><br>白蓮「貴方がこの紅色の石を持ってたと聞いているわ。」<br><br>白蓮はポケットから手のひらサイズの紅色の石を取りだした。<br>それはまさしく光が持っていた物と同じ紅色の石だった。<br>だがここで喋ってしまえばマズイ気がした。<br><br>光「いや、俺が持ってたやつはこれとはまた別物だった。調べたところ、外の世界から入った宝石だった。」<br><br>とりあえずは誤魔化した。<br><br>白蓮「そう。ちょっと見せてもらっていいかしら？」<br><br>証拠提出ときた。<br>だがこれも想定内。<br>光は戸棚の引き出しから大きめのルビーを取りだした。<br>幸いにも、両親が外の世界から持ってきたものだった。<br><br>光「これだ。最初に見たときは美しすぎて見とれてしまったよ。」<br><br>白蓮「そうね。これはかなり良さげな物だわ。」<br><br>白蓮は珍しげにルビーを見た。<br>幻想郷に無い代物だからそうなってもおかしくなかった。<br><br>光「ところで、その石は何だ？」<br><br>ここで石の詳細を聞いておけば、必要な物かどうかハッキリする。<br>そう思った光は何の気なしに聞いた。<br><br>白蓮「これはね、いのちの玉。これを使えば、死んだ人に少しの間会うことができるの。」<br><br>光「ほう、そりゃ凄いな。」<br><br>白蓮「これを使えば、命蓮に会える。まだ至るところにあるから、ムラサ達にも協力してもらったのよ。」<br><br>光「そうだったのか。」<br><br>白蓮「間違えられて襲撃されたなら謝るわ。無益な戦で怪我をしても痛いだけだからね。」<br><br>話からすると、白蓮は戦いを望まないように見えた。<br>これなら何度も戦うという事態は避けられそうだった。<br><br>白蓮「じゃあ、私は帰るわ。美味しい紅茶をありがとうね。」<br><br>光「い、いや、ど、どうも・・・」<br><br>切羽詰まってしまった。<br>今度からは礼をされたときの対応の仕方も練習すべきかと密かに思った。<br><br>白蓮「それじゃあね。」<br><br>そう一言残すと、音も立てずにゆっくりと飛び立った。<br><br>見送りを終えた光は、すぐ家に入り、自室に籠った。<br><br>光「いのちの玉・・・」<br><br>白蓮の話を聞き、予想外の代物であったことが分かった。<br>そして、いのちの玉の使い道を真っ先に思いついた。<br><br>光「これなら、父さんと母さんに会えるかもしれん！」<br><br>ゆっくりしてはいられなかった。<br>光は家を飛び出し、魔法の森を突っ走った。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>魔法の森奧深く<br><br>アリスは夕食を人形に作らせながら、新たに戦闘用の人形を作っていた。<br>命蓮寺が行動範囲を広めた今、ここも襲撃される可能性がある。<br>その対策として、防御を強化していたが、まだ時間はかかりそうだった。<br><br>アリス「はぁー・・・」<br><br>何体目か分からない人形を作り上げ、背伸びしながらため息を吐いた。<br>流石のアリスも１日に何十、何百もの人形を作るのはキツかった。<br>魔法使いは食事や睡眠無しでも生きていけるが、アリスは人間から魔法使いになった身。<br>時間は経っても、生活習慣は普通の人間と変わらずにいた。<br>机にだらっと伏せると、そこに夕食のスープを人形が黙って置いていった。<br><br>アリス「ご苦労様。もういいわよ。」<br><br>アリスの魔法から解かれた人形は静かにその場に落ちた。<br>そしてスプーンを手に取り、最初のひとすくいを口に運ぼうとした時。<br><br>光「アリス姐！」<br><br>玄関を体当たりで開け、門番の人形を吹き飛ばして、光は家の中に入ってきた。<br><br>アリス「ゴホッ！あつっ・・・ひ、光！どうしたの！？」<br><br>いきなりの訪問に驚いたのか、熱いスープを勢いよく飲んでしまった為、少しむせた上、舌を軽く火傷してしまった。<br><br>光「石の正体が分かったぞ！」<br><br>アリス「まずは落ち着いて。で、石の正体が分かったって？」<br><br>ひとまず光を椅子に座らせたが、かなり急いで来たのだろうか、激しく息切れしていた。<br>飛び込んで来た際に吹き飛ばされた人形が攻撃態勢を取っていたが、アリスは違うと合図し、持ち場に戻した。<br><br>光「実は・・・」<br><br>光は全てを教えた。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>命蓮寺に戻った白蓮は、ゆっくりと自室に戻ろうとした。<br><br>白蓮(光君がいのちの玉を持っていることに間違いは無い。おそらく両親を復活させるんだろうけど・・・)<br><br>光が嘘をついていることは分かった。<br>だが幼くして両親を亡くしていることを考えると、何か憂鬱した。<br><br>白蓮(私は命蓮に会いたい。でも、光君は３歳で両親を亡くしている。私が命蓮と過ごした時間の２０分の１も無い。でも・・・)<br><br>自分だけが会うとズルい気がし、光が可哀想だと思った。<br>だが、命蓮への思いも強かった。<br>愛しき弟に会うか、光に譲って両親に会わせるか。<br>白蓮は廊下で立ち止まり、壁に手を当てた。<br><br>水蜜「あ、聖！お帰りなさい！」<br><br>白蓮の右腕的存在の水兵、水蜜は白蓮に声をかけた。<br><br>白蓮「ただいま。」<br><br>悩みを隠すように笑顔で応えた。<br>だが、水蜜は悩んでいた白蓮の姿を見ていた。<br><br>水蜜「聖、どうしましたか？何か悩み事でも？」<br><br>不安げな顔して白蓮に問いかけた。<br><br>白蓮「ちょっとね・・・」<br><br>水蜜「私で良ければ聞きますよ。聖に迷いは似合いません。」<br><br>白蓮「良いかしら？じゃあ、星達も連れてきて。私の部屋で待ってるから。」<br><br>水蜜「了解！」<br><br>水蜜はそう言って居間の方に走っていった。<br><br>白蓮(彼女にも聞いてみなければ・・・)<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>アリス「いのちの玉・・・悪くないわね・・・」<br><br>能力を知ったアリスの発言は、あまり興味がありそうなものでは無かった。<br><br>光「これなら、父さんと母さんに会える。アリス姐も会いたいだろ？」<br><br>アリス「確かに、私もシャドウや魔理沙に会いたいわよ。でもね、あまり気がのらないの。」<br><br>光「何故？」<br><br>アリス「ややこしいことになりそうなの。まだ何がどうなるか予測できないけど、何かしらある気がする。あくまでも私の勘だけどね。」<br><br>確かに結界が張られてあることから、強力なエネルギーを持っているに違いない。<br>仮に白蓮の言ったような能力があるとして、誰かを復活させたとする。<br>その時に神隠しや異変に繋がる現象を起こす可能性は十分ある。<br>アリスはそれを恐れていたのだ。<br><br>光「だが諦めるわけにはいくまい。白蓮の言ってた命蓮とやらは危ない奴に違いない。」<br><br>白蓮は今や幻想郷最強と言っても良いレベル。<br>そんな彼女が会いたいという人は間違いなく白蓮より力のある人物である。<br>光はそう思った。<br>もしそれが正しければ、幻想郷は彼女の手に落ちる。<br>彼女がそれを望まないとしても、彼女の力を恐れて信者となる人、妖怪、妖精とかとかとか。<br>勢力は雪だるま式に膨れあがり、やがては幻想郷を支配する大軍団となる。<br>それだけならまだ良いが、その軍団の中に彼女達にも手が負えない危険人物がいたとしたら・・・<br><br>アリス「だったら命蓮寺勢力不拡大の為に持っておく作戦もアリね。」<br><br>石は完成しないと効果を発揮しない。<br>それだけははじめから分かっていたことなので、まず１つ対策ができた。<br><br>アリス「今石はどうしてるの？」<br><br>光「家の秘密部屋で厳重保管中。何重にもワナをかけておいたよ。」<br><br>ワナはまず、入口に対人地雷。<br>その先にサーモグラフィーと赤外線レーダー。<br>レーダーが反応したら、側面に仕掛けられた爆薬が爆発する。<br>そして石が入った包みには1000ボルトの電気が流れている。<br>ネズミ１匹と入る隙は無い。<br><br>アリス「分かった。それと、こっちも萃香に協力を依頼したから。戦力だけなら少しは差を埋めておいたわ。」<br><br>光「うむ。それじゃあお酒も多少用意しなきゃならんかな。」<br><br>もう１人か２人は戦力が欲しいとこだが、そんな急にしてくれ言われても暇人じゃない限りすぐには動けない。<br>現状ではこれが限界だろう。<br><br>光「じゃあ石を集めつつ、情報収集とかとかといくか。」<br><br>アリス「そうね。少し大変だけど、やるしか無いわね。」<br><br>作戦は決定した。<br>石の新たな情報が入り次第、それを使うかどうかを決めることにした。<br><br>光「じゃ、今日は帰るぜと言いたいとこだが、疲れたから泊めてくれ。」<br><br>気がつけば外は漆黒の闇に覆われ、一寸先も見えないほどだった。<br><br>アリス「別に良いけど、寝る時はテーブルに伏せて寝てよね。」<br><br>光「どうせならアリス姐のベットで寝させてくれよ。」<br><br>アリス「い、嫌よ！子供じゃあるまいし！」<br><br>光「冗談冗談。」<br><br>アリス「バカ・・・」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>紅魔館の大図書館<br><br>ここの主の忠実な助手、小悪魔はいつものように紅茶を淹れて主に持っていった。<br><br>小悪魔「パチュリー様、紅茶です。」<br><br>図書館の主、パチュリーは、いつもなら黙って渡された紅茶を手に取る。<br>だが、今日は目もくれず、黙々と本を読んでいた。<br><br>小悪魔「そこの机に置いておきますね。」<br><br>そっと机のわずかなスペースに紅茶を置くと、その場を立ち去った。<br>パチュリーからの反応が全く無いということは、よほど重要なことを調べているに違いない。<br>邪魔をしてはいけないと思いつつ、本を整理しながらパチュリーに目をやった。<br>しかし、そこにはやはり心配というのもあった。<br>パチュリーは喘息持ちで、体も弱い。<br>いつ体調を崩してもおかしく無いため、無理して研究か何か大変なことをしてるのかと思うと、不安になった。<br>そんなとき、扉が開き、外の灯りと共に紅魔館の主は入ってきた。<br><br>レミリア「パチェ、何か分かったことある？」<br><br>背の低いレミリアはパチュリーの読む魔導書を背伸びしながら覗きこんで聞いた。<br><br>パチュリー「なんとなくね。もう少し時間をかけたら分かるわ。多分・・・」<br><br>それを聞いてレミリアはふーんと頷き、その辺にあった魔導書を手に取り、適当にページをパラパラとめくっていた。<br><br>２人の様子を見ていた小悪魔は、何か自分でもできることが無いか考えていた。<br>悪魔は魔法使いや神のように力の大きい種族の１つである。<br>しかし、小悪魔は名前の通り悪魔の中でも力は弱い。<br>弾幕を張ることくらいはできるが、高威力の技は使えなかった。<br>そんな自分でも何か良い考えくらいは探せる。<br>そう思いつつ、１人黙々と考えた。<br><br>レミリア「じゃ、私はここで。」<br><br>レミリアが本を置いて立ち去ろうとした時、小悪魔はあることを思い付いた。<br><br>小悪魔「お嬢様！お待ちください！」<br><br>扉を開けようとしたレミリアの手が止まり、小悪魔の方を向いて、何？と聞いた。<br><br>小悪魔「あの、もしよければ、お嬢様の能力でパチュリー様が解いている謎がすぐ解けるように運命を操ってくれませんか？」<br><br>とっさの思いつきだった。<br>レミリアは運命を操る。<br>この能力を持ってしたら、苦労すること無く謎を解明できる。<br><br>レミリア「私の能力ねぇ・・・」<br><br>ゆっくりと近づき、下から見上げるように呟いた姿に、小悪魔はしまったと思った。<br><br>小悪魔「も、申し訳ありません！軽口が過ぎました！」<br><br>慌てて深々と頭を下げた。<br>だが、レミリアの反応は違った。<br><br>レミリア「その手があったわ！なんで早く言ってくれなかったの？」<br><br>え？と小悪魔は少々驚いた。<br>レミリアがこうも簡単に案を呑んでくれるとは思いもしなかった。<br><br>レミリア「待ってね、早速実行するわ。」<br><br>うーと念力か何かを唱えた。<br><br>パチュリー「分かった！」<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br><br>辺りは静まりかえり、アリスもベッドに横になっていた時。<br>光は寝られずに頭を抱えていた。<br>石を使った時に異変が起きてしまえば、大変だで済まない可能性があることは充分分かっている。<br>だが両親に会えるなら異変の１つや２つくらい安い。<br>そういった考えが現れた。<br>しかし、起きた異変によって大事な人を失ってしまったら・・・<br>そんな考えもあり、光は混乱した。<br><br>光「どうすりゃいいんだ・・・」<br><br>悩みに悩んだ。<br>このままでは先に進まないということを考えると、余計焦りはじめた。<br><br>光「いけない・・・まずは落ち着こう。」<br><br>光はゆっくりと席を外し、玄関を開け、外に出た。<br>木の枝葉の隙間から差し込む僅かな月の灯りが辺りを不気味に照らしていた。<br>光は猫の額のような芝生に寝転がった。<br><br>光「気持ち良い・・・」<br><br>ゆっくり吹くそよ風が頬に当たり、優しく撫でているようにも思えた。<br>光の混乱した頭の中も、少しずつ整理されていった。<br><br>アリス「眠れないの？」<br><br>寝転がった光の側に、アリスが家から出て光を見下ろした。<br><br>光「あぁ、少しな。」<br><br>アリス「お父さんやお母さんのことね。」<br><br>人形使いには全てお見通しだった。<br><br>アリス「なんとなく分かるわ。あんたは小さい時から寝つきが良かったのに、今日は違う。悩みか何かが無い限り、あんたはとっくに夢の中よ。」<br><br>流石10年以上側で面倒見をしただけあった。<br>光は、バレたかと言ったような表情をして起き上がった。<br><br>光「アリス姐はどう思うんだ？あの石を使うか使わないか。」<br><br>アリス「まだ全部分かったわけじゃ無いわ。少しでも情報を集めなきゃ使おうとは思わないわ。」<br><br>光「やっぱそうだよな・・・俺は焦りすぎてた。１日でも早く父さんと母さんに会いたい。そればかり考えていた。」<br><br>光の顔がいつもの顔に戻ってきている。<br>少なくともアリスはそう思った。<br><br>アリス「さ、心が晴れたら寝ましょ。寝ないのは体に毒よ。」<br><br>一足先にアリスは家に入っていった。<br>光は少しの間、目を閉じて、何か心に誓ったのか、再び目を開けると、アリスを追うように家に入った。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>白蓮は自室で筆をとり、手紙か何かを書いていた。<br>いつもはなんでもない紙に鉛筆で簡単に用件を書き、空いたスペースにオマケのような絵を書くことが多い。<br>だが、今日は筆を持ち、質の良い紙に書いていた。<br>昔、修行で何度もお経を書いた手は今も衰えておらず、何の迷いもなく丁寧にすらすらと筆を走らせた。<br><br>星「寅丸星以下４人、入ります。」<br><br>星の言葉のあとに襖を開ける音がして、白蓮は一時筆を止めた。<br><br>白蓮「来たわね。さ、座っていいわよ。」<br><br>４人を座らせ、白蓮は側に置いていた石を取り、４人が見える位置に置いた。<br><br>白蓮「今日集めたのは少しワケがあってだけど、この石のことについてあなたたちには教えて無かったから、まずはその件から話すわ。」<br><br>そういって白蓮は星達に石の全てを語った。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>レミリア「パチェ、分かったかしら？」<br><br>パチュリー「分かったわ！」<br><br>レミリアの能力により、パチュリーは石の解明に成功した。<br><br>パチュリー「この石は、死んだ人を蘇生する力があって、死人に会いたいという欲求が高い人のみ使えるわ。」<br><br>石の能力だけは分かった。<br>だが、もっと解明しなければならないことは沢山ある。<br><br>レミリア「分かったのはそれだけかしら？」<br><br>パチュリー「えぇ、これだけよ。」<br><br>あれ？とレミリアは少し首を傾げた。<br>レミリアはパチュリーが石について全てを解明する運命にしたハズだったが、解明した答えの全てがあれだけでは、あまりにも足りなさすぎる。<br><br>レミリア「失敗した感は無いんだけど・・・」<br><br>パチュリー「まぁ能力が分かっただけでも大きな収穫よ。こあちゃん、ペンと紙を取って。」<br><br>このことを光に伝えるべく、パチュリーは急ぎ足で現状を綴った。<br><br>パチュリー「これでよしと・・・じゃあ、これ頼むわ。」<br><br>現状を綴った手紙を小悪魔に渡し、届けるよう言った。<br><br>小悪魔「かしこまりました。では、最寄りのポストに入れに行きます。」<br><br>図書館を後にしようと動いたその時、レミリアは小さな手で小悪魔の袖を掴んだ。<br><br>レミリア「あんたが行かなくても大丈夫よ。」<br><br>そう口にした時、<br>図書館の扉が開き、何者かが息を切らして立っていた。<br><br>パチュリー「誰！？私の書斎に勝手に入るのは！」<br><br>「すみません！誰かに呼ばれた気がして、気づいたら扉を開けていました！」<br><br>屁理屈を並べただけのようにしか聞こえなかったが、あんたかというような目でレミリアの方を向いた。<br>レミリアはなにくわぬ顔で適当に本を開き読んでいた。<br>どこまでレミリアの思惑がいくのかはパチュリーでも分からない。<br><br>パチュリー「まぁいいわ、入ってよし。」<br><br>「はいっ！失礼します！」<br><br>ハキハキした声の少女は駆け足でパチュリーのもとに来た。<br>黒の立派な羽に、片手にはペンとメモ帳。<br>そして、首には愛用のカメラをぶら下げている。<br>幻想郷最速の異名を持つ烏天狗、射命丸文(しゃめいまるあや)は顔だけ眠たげな表情でいた。<br><br>文「で、何か記事にして欲しい情報があるのですか？」<br><br>パチュリー「これを光のとこに届けてちょうだい。」<br><br>パチュリーは小悪魔が持ってた手紙を取り、文に渡した。<br><br>文「おぉっ！これはもしやラブレターですか！？」<br><br>眠たげな顔が一瞬で消え、渡されたそばから封を開けようとしていた。<br><br>レミリア「パチェ、この子殺っちゃっていいよ。」<br><br>パチュリー「そう？じゃ、遠慮なく・・・」<br><br>文「すみませんでした！」<br><br>パチュリーの手元に魔力が集まり放たれる瞬間、文は中身を取り出す前に封を閉じた。<br><br>レミリア「とにかく、それを光に渡してきてね。あ、あと封を開けたら、私の妹のオモチャにするから気をつけてね。」<br><br>文「は、はい～！ではっ！」<br><br>これ以上長居すると何をされるか分からないと思った文は、慌てて図書館を出ていった。<br>その様子をレミリアとパチュリーは鼻で笑っていた。<br><br><br>*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆*:..｡o○☆ﾟ･:,｡*:..｡o○☆<br><br><br>白蓮「以上がこの石の力よ。」<br><br>白蓮の説明に４人は真剣な表情をしていた。<br><br>ナズーリン「いのちの玉・・・死者を蘇生させる能力・・・信じがたいようで本当のようで、少し戸惑ってしまうね。」<br><br>一輪「本当にできるんだったら凄いけど、不気味よね・・・」<br><br>２人は半信半疑でいた。<br>それもそのハズ。<br>死者を蘇らせるなど、幻想郷でも常識を外れていた。<br>死者が亡霊になって現れている例はあるが、蘇生ではまた意味が違ってくる。<br><br>星「聖の言うことです。本当に違いありません。」<br><br>２人が悩んでる間に、星はきっぱりと白蓮の言うことを支持した。<br><br>ナズーリン「ご主人、いくら聖を信用してるからって何の根拠も無しにそう言うのは・・・」<br><br>星「今まで聖が嘘を言ったことがありますか？」<br><br>星の言葉にナズーリンは黙ってしまった。<br>言い返そうにも言葉は無い。<br>白蓮に星と共に拾われた時から嘘を言われたことは本当に無いからである。<br><br>星「知っていなければ説明はできません。聖はこの石の情報を知っているから、私達にこうして詳しく教えているのです。そうですよね、聖。」<br><br>白蓮「ありがとう。信じてくれて。で、私はこの石を使って命蓮を復活させようと考えたの。そのことに何か意見はあるかしら？」<br><br>場合によっては石を譲り渡すことも考えていた。<br><br>星「異論はありません。聖が命蓮に会いたいというなら、私達は協力します。皆さんも同意ですよね？」<br><br>意見を聞くようにナズーリン達の方を向いた。<br><br>ナズーリン「うん。私達を助けてくれたのは聖の他無い。私も協力するよ。」<br><br>一輪「私も異論ありません。私も協力します。」<br><br>２人は即答した。<br>しかし、水蜜は下を向いたまま何か考えているように見えた。<br><br>星「村沙？どうしました？」<br><br>少し心配そうに星は問いかけた。<br><br>水蜜「え？あ、あぁ、大丈夫。ちょっとお腹痛かっただけよ。私も聖に協力するわ。」<br><br>全員の意見が一致したところで、星は白蓮の目を見た。<br><br>白蓮「ありがとう。感謝するわ。でも無理したり、闇雲に戦ったりしないのよ。自分の体を第一に。それとね、あなた達が先日、光君を襲撃した件だけど、彼が持ってた石はこれと同じ物よ。」<br><br>石を指差し、そのことについての話を持ち出した。<br><br>白蓮「光君も私と同様、この石を使って両親を蘇生させようとしているわ。で、あなたがもし私の立場にあったら、あなた達は光君に石を譲ることを考えますか？」<br><br>光のことなら全員承知である。<br>何歳で両親を亡くしたかも。<br><br>星「それは・・・極めて微妙ですが、私なら譲りません。気持ちはわかりますが、もしかしたら複数回使えるかもしれませんし。」<br><br>ナズーリン「悪いかもしれないけど、結局は早い者勝ちだと思うね。」<br><br>一輪「どちらが使うのに相応しいかを何かで決めるという手段もあります。」<br><br>やはり星達は白蓮寄りになっていた。<br>だが、白蓮にはこれだけで十分だった。<br><br>白蓮「わかったわ。聞きたいことは以上よ。ありがとうね、こんな遅くになって。さ、今日は早く寝ましょ。」<br><br>星「まだ晩御飯食べてませんよ・・・」<br><br>ナズーリン「お腹すいたよー。」<br><br>白蓮「お茶漬けで済ましましょ。」<br><br>一輪「えー、そんなぁ。」<br><br>真剣な表情から一転、星達はいつもの顔に戻り、白蓮を囲んでいた。<br><br>その輪の外で、水蜜は依然、頭を下げたままだった。<br>
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<pubDate>Sun, 15 Jan 2012 20:00:00 +0900</pubDate>
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<title>３話 驚異</title>
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<![CDATA[ 翌日<br><br>光は人里にある寺子屋を目指した。<br>人里は今日も多くの人間が足を止めずに行き交っている。<br>ここに妖怪は滅多に出ない。<br>人里の入口に門番がいるからである。<br>魔法が使えるわけでは無いが、力がある妖怪がたくさんいるわけでも無いので力押しで十分対処できたのだった。<br><br>だが、人間に敵意を持たない妖怪は当たり前のように入ってくる。<br><br>この寺子屋にも１人の妖怪が教師を勤めていた。<br><br>光「こんにちは～」<br><br>扉を数回ノックして数十秒後、中から髪の長い女性が出てきた。<br>彼女は上白沢慧音(かみしらさわけいね)。<br>普段は人間の姿をしているが、満月になると白沢姿になる。<br>いわば半人半獣である。<br>人間と言っても間違いでは無いが、妖怪と言った方が妥当だろう。<br><br>慧音「やあ光君。何か用事でも？」<br><br>光「あぁ、ちょっと聞きたいことがあってな。これを・・・」<br><br>光はそう言って、ポケットから例の紅色の石を見せた。<br><br>慧音「これは？」<br><br>光「何かの石の欠片だ。今は結界が張っていることしか分かって無いが、幻想郷の歴史を教えている先生なら何か知ってるかもと思ってな。」<br><br>慧音「ふむ・・・だが知らないなぁ・・・見たのも初めてだ。」<br><br>ありゃと光は首を傾げた。<br>慧音なら知ってるかなとは思っていたが、見たところ１ミリの情報も持ってないようだ。<br><br>慧音「すまないが私には分からない。阿求さんなら分かるかもしれないが。」<br><br>慧音は阿求に頼むことを支持した。<br><br>稗田阿求（ひえだのあきゅう）は幻想郷縁起という書に幻想郷の歴史を綴っている、稗田阿礼が転生した人間である。<br>９代目の阿求はすでに３０を超えていた。<br>稗田家が周りの人間に転生する時期はもう過ぎており、いつ転生してもおかしくなかった。<br>すでに転生する人物は決まっているようだが、どうなったかは慧音も知らなかった。<br><br>光「うむ。分かった。とりあえずは会いに行ってみる。」<br><br>慧音「力になれなくてすまなかったな。」<br><br>光「なに、そう簡単に分かるような物じゃない。ありがとうな。」<br><br>そう言って寺子屋を後にした。<br><br>稗田家は寺子屋とは目と鼻の先だった。<br>数分歩いて稗田家の前にたどり着いた。<br><br>光「こんにちは～」<br><br>扉をノックして応答を待った。<br><br>「はい、どなたでしょうか？」<br><br>中から声が聞こえた。<br>聞き覚えのある声だった。<br><br>光「(阿求さん？まだ転生して無いのか？)あ、霧雨光です。」<br><br>10代目に転生した人が来ると思っていたが、予想が外れ、動揺してしまい、応答が少し遅れた。<br>稗田家の寿命は長くて20後半。<br>ここまで長生きした前例は無かった。<br><br>阿求「こんにちは、光さん。」<br><br>扉が開き、出てきたのは紛れもなく稗田阿求その人だった。<br><br>光「どうも。ちょっと聞きたいことが幾つかあるので。良いかな？」<br><br>阿求「良いわよ。ささ、上がって。」<br><br>何事も無いように来客をもてなしてくれた。<br>家に上がり、居間に連れてもらうと、光をテーブルに座らせ、阿求は紅茶を淹れた。<br><br>阿求「あ、紅茶で良かったかしら？」<br><br>光「構わない。」<br><br>氷の入ったコップに色の良い紅茶を流し込み、それを自分と光の前にシロップとミルクとスプーンを一緒に添えて置いた。<br><br>阿求「それで、聞きたいことがあるって言いましたね？」<br><br>光「あぁ、１つ・・・いや、２つ聞きたいことがある。」<br><br>阿求「なあに？」<br><br>光「俺は、今日ここに来たとき、阿求さんはすでに転生しているのかと思っていた。」<br><br>阿求はこの発言に驚きも、怒りもせず、平然と紅茶を啜っていた。<br><br>阿求「実はね、先日、転生の為の修行で閻魔さんのとこに行ったときなんだけどね。そこの船頭さんに寿命を見てもらったの。」<br><br>三途の川で船頭を勤めている死神は寿命を見ることができる。<br>生きている人は滅多に世話にならないが、気になる人は結構見てもらっているらしい。<br><br>阿求「そしたら、あと数年は生きられるって。何故私だけ寿命が長いのかは分からないけど、まだまだゆっくり阿求として生きていけることができて嬉しかったわ。」<br><br>転生後は前世の記憶のほとんどを失う。<br>歴史を綴る理由もそこにあった。<br><br>光「そうだったのか。まぁこれが本題では無いんだが、問題はこいつだ。」<br><br>光はポケットから紅色の石を取りだし、テーブルに置いた。<br><br>阿求「これは？」<br><br>光「昨日、道端で見つけたんだ。調べによるとこの石は、何かの岩の一欠片で、自己防衛の為と思われる結界が張ってあったんだ。」<br><br>分かっているのはこれだけ。<br>だが、調べてもらうには情報があまりにも少なかった。<br><br>阿求「うーん・・・他に何かキーワードがある？些細なことでも、正体を突き止めることは十分できるわ。」<br><br>うーん、とうなずき、光は昨日の全てを振り返った。<br><br>光「あ、そういえば、昨日の夕方、帰路の途中で命蓮寺メンバーに襲撃されたんだ。その目的が、この石だったんだ。」<br><br>阿求「命蓮寺の皆さんが？ちょっと待ってください。」<br><br>阿求は何か思いついたのか、幻想郷縁起を開き、命蓮寺のことが書かれたページを開けた。<br><br>阿求「現在命蓮寺には、主である聖白蓮以下５人が住んでいます。」<br><br>鼠の妖怪、ナズーリン。<br>寅丸星の部下であり、ダウザーである。<br><br>入道を駆使する妖怪、雲居一輪。<br>親父的存在の入道雲の雲山を操る。<br><br>舟幽霊の村沙水蜜。<br>巨大な錨を持って振る舞う豪腕の持ち主。<br><br>毘沙門天の代理を勤めた妖怪、寅丸星。<br>槍と宝灯を駆使してレーザー系の技を多用する。<br><br>そして、聖白蓮。<br>僧侶であり魔法使いである、幻想郷最強レベルの実力者。<br><br>この５人の中で、石が関係しているのではと、阿求は判断した。<br><br>幻想郷縁起には一人一人の生まれや、歴史なども細かく書かれている。<br>この書で分からないことは無い。<br>ハズだった。<br><br>石が関係すると思われる文章は１文字も書かれていなかった。<br><br>阿求「あら？ここには書いて無いわ。彼女達が駄々こねてきただけなんじゃないかしら？」<br><br>光「いや、あの目は明らかに本気だった。普段使いそうに無いスペルカードもバンバン使ってた。」<br><br>確かに、あの戦い方は誰がどう見ても本気だと分かった。<br>第一に彼女らは見知らぬ物に手を出してくることは全く無かった。<br><br>阿求「じゃあ、聖白蓮の命をうけて動いてる。という可能性があるわ。」<br><br>彼女らは昔、白蓮に助けられた。<br>その恩として、己の全てを白蓮に捧げる。<br>そう決めて生きている。<br><br>阿求「でも、そうだとしたら、光さん。貴方は手を引くべきです。」<br><br>光「何！？根拠は？」<br><br>阿求は白蓮の過去について書かれているページを開いた。<br><br>阿求「聖白蓮は僧侶として善良な人生を歩んでいました。しかし、彼女が寿命になる前に、彼女の身近な人が死んで、死を極端に恐れるようになったのです。」<br><br>これが魔法使いになるきっかけだった。<br><br>阿求「そして彼女は魔法使いとなり、自らの力で若返りの力を習得しました。」<br><br>これだけでも十分凄いことだった。<br>だが、これでは終わらなかった。<br><br>阿求「そして、妖怪退治が活発化してくると、彼女は妖怪を退治するフリをして助けていたのです。」<br><br>光「その助けられた妖怪の例が、今命蓮寺にいる４人か。」<br><br>大方、星達は白蓮が助けた妖怪の中でも特に力の強い者だったのだろう。<br><br>阿求「しかし、彼女が妖怪を助けていることが人間にバレて、博麗の先祖をはじめとして、幻想郷中の強者およそ３００が彼女を倒しに出たのです。」<br><br>これが白蓮封印作戦だった。<br>これに参加した者は人間だけで無く、人間に協力的な八雲紫、四季映姫などの妖怪も参加したと伝わっている。<br><br>阿求「多数に無勢。白蓮とその近くにいた妖怪は封印されました。しかし、この作戦に参加した者のうち、３分の２以上が生きて帰れなかったそうです。」<br><br>封印には成功したものの、白蓮の前に多くの人間が倒れていった。<br><br>博麗の先祖も、生きて帰ることだけはできたが、少し遅ければ間違い無く死んでいた。<br>それほどの重傷だったと言われている。<br><br>阿求「今の話からも分かるように、聖白蓮は強い。いや、強すぎます。」<br><br>光「でも、俺の母さんは白蓮と戦って勝ったんだろ？そんな話を聞いたことがあるのだが。」<br><br>以前、魔理沙は霊夢、早苗と共に白蓮を復活させ、勝負し、倒している。<br>魔理沙から聞いた話では無いが、自立してから命蓮寺に挨拶に訪れた時に、白蓮から聞いた話だった。<br><br>阿求「そうです。幻想郷の強者３人は存在を知らずして復活させ、戦い、勝利しました。しかし、その時の聖白蓮は復活して間もない時。力が衰えているところで勝負したのです。」<br><br>それで無傷で帰れたなら分かるが、<br>３人とも苦戦を強いられ、生きて帰るのがやっとだと聞く。<br><br>阿求「おそらく今の彼女は以前の力を取り戻し・・・いや、それ以上の力を身に付けていると思われます。」<br><br>つまり単独で戦いに挑んだところで到底勝ち目は無い。<br>阿求が白蓮との戦いに反対する理由だった。<br><br>光「そうだよな。・・・だが俺は戦う。いや、戦わざるを得ないでしょう。」<br><br>え？と阿求は少し動揺した。<br><br>光「山本五十六って人の言葉だがね、嫌でも戦わないといけない戦もある。ってな。」<br><br>阿求「・・・分かりました。光さん。どうかお気をつけて。」<br><br>光「情報提供と心使いに感謝します。では。」<br><br>情報こそあまり入らなかったが、白蓮が今後、大いなる驚異になることは分かった。<br><br>聞けることを全て聞いた光は人里を後にして、次の目的地に向かった。<br><br><br>*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:<br><br><br>光が家を出てすぐ。<br>アリスは博麗神社へと向かった。<br>魔法の森から神社はそう遠くは無い。<br>痛めた足がまだ完治していないが、飛ぶことができる為、離着陸の時だけは注意が必要だった。<br><br>のんびりと森を飛び、少しすると神社の石段の手前まで来ていた。<br>足をかばいながらの階段は流石にキツい。<br>飛んで階段を登った。<br>普通は飛べる人でも、足を使って一段一段登るのが習慣だが、怪我しているなら大丈夫のような考えをしていた。<br><br>階段を登りきると、人気の無い神社が目の前にあり、縁側で２本のツノが生えた少女がお酒をがぶ飲みしていた。<br><br>「あれ、アリスじゃん。遊びに来たの？」<br><br>ほろ酔いの少女が先に話しかけた。<br><br>アリス「別に遊びに来たわけじゃないわよ。アンタみたいに暇人じゃありません。」<br><br>「むー！暇人じゃないもんー！」<br><br>顔膨らまして否定したが、暇人であることに変わりは無い。<br>少女の名は伊吹萃香(いぶきすいか)。<br>外見は１０歳くらいだが、すでに１００年以上生きている鬼で、元は山の四天王だった実力者だ。<br>鬼は豪腕で酒好きで怖いもの知らずである。<br>勿論、萃香も例外では無い。<br>酒浸りの日々を過ごしているが、いざ戦闘となれば、持っている力を存分に発揮してくる。<br><br>アリス「で、霊夢はいる？」<br><br>萃香「今人里で婚約者探しの真っ最中だと思うよ。」<br><br>霊夢は２０年前、シャドウと魔理沙が結ばれたことに嫉妬したのか、負けじと恋人募集を積極的に行った。<br>力はあり、ルックスもかなり良いが、貧乏で短気で怠け癖があり、欲望多しの巫女と幻想郷全体で認識され、誰一人寄って来る者はいなかった。<br><br>アリス「また？諦めの悪い人だこと・・・」<br><br>萃香「まったくだよ。」<br><br>影で霊夢をけなしつつ、帰りを待っていた。<br><br>それから数分も経たないうちに、石段の方から足音が聞こえた。<br><br>萃香「どうやらお帰りのようだよ。」<br><br>石段を登りきって神社の前にたどり着いたのは、脱力感がオーラとなって見えるくらいな状態の巫女、霊夢だった。<br><br>萃香「お帰りー。」<br><br>アリス「お邪魔してるわよー。」<br><br>２人は軽くからかっているような感じで言った。<br><br>霊夢「ただいま・・・」<br><br>アリス「今日は何人にフラれたの？」<br><br>萃香「１００人くらい？」<br><br>霊夢「殺すわよ！」<br><br>あまり霊夢をおちょくるとただでは済まない為、２人は殺すの「こ」の字を聞いた瞬間、口元に手を当て、わざとらしく咳き込んだ。<br><br>しかし霊夢も、こう言われても仕方ない状態でいる。<br>あと数年経てば４０を迎えるが、恋人ができる気は全く無い。<br><br>さらに、子孫を残さなければ、博麗大結界を管理する人間がいなくなる。<br>ある意味でこれが一番の心配事だった。<br><br>霊夢「う～・・・なんで私ってモテないのかしら・・・」<br><br>アリス「短気で乱暴だから。」<br><br>萃香「貧乏で欲望が多いから。」<br><br>２人に言葉責めされ、縁側の廊下にぐったりとうつ伏せになった。<br>最早反抗する元気も無かった。<br><br>萃香「しかし、幻想郷の強者たる人が、一生涯処女でいるのは、少し可哀想だよねー。」<br><br>アリス「フフッ・・・萃香、ちょっと自重して。」<br><br>萃香に注意するも、アリスは霊夢に聞こえるくらいの声で普通に笑っていた。<br><br>霊夢「くぅー、悔しいなぁ・・・・ん？」<br><br>ふと庭に顔向けると、肌色の土と石の中に、一際目立つ紅色の石が転がっていた。<br><br>霊夢「これは！！」<br><br>慌てて起き上がり、下駄も履かずに庭に降りた。<br><br>霊夢「これは、まさか宝石・・・！よ、よし、これで貧乏だなんて、言わせないんだから・・・！」<br><br>笑い声と目付きが怖かったのか、萃香とアリスは近づこうにも近づけなかった。<br>だが霊夢が石を持ち上げると、その石はどこか見覚えのあるような石だった。<br>アリスは目を凝らして石を見た。<br><br>アリス「あ、あの石は・・・」<br><br>「いただきっ！」<br><br>アリスが確認する直前に、何者かが霊夢の手から石を取った。<br><br>霊夢「あ、宝石が！誰！？」<br><br>ふと横を見ると、そこには石を片手に持った鼠の妖怪。ナズーリンがいた。<br><br>ナズーリン「悪いね。これはもらって行くよ。」<br><br>そう言うと地を蹴って命蓮寺の方に向かって飛び立った。<br><br>霊夢「か、返せ！夢符『退魔符乱舞』！！」<br><br>ニードル状の弾幕が毎秒数十発以上のスピードで放たれた。<br>御札のようにホーミングするわけでは無く、加害範囲も狭いが、一点集中する為、高威力を発揮する。<br><br>ナズーリン「めんどくさいなぁ。ナズーリンペンデュラム！」<br><br>一旦、霊夢の方に体を向けると、３つの巨大なペンデュラムを展開。<br>弾幕を放ちながらニードルを跳ね返していった。<br><br>ナズーリン「レーザーじゃないと攻撃は当たらないよ。」<br><br>霊夢の弾幕にレーザー系の物は無い。<br>ペンデュラムを破壊するのは無理だった。<br><br>霊夢「ならば近接戦のみよ！」<br><br>霊夢も地を蹴って、離脱するナズーリンを追いかけた。<br>霊夢の必殺技、夢想封印は遠距離用と近距離用があった。<br>状況に応じて使い分けていた。<br>霊夢は一気にナズーリンの背後に迫った。<br><br>霊夢「くらぇ！夢想ふう」<br><br>「アブソリュードジャスティス！」<br><br>スペルを唱える寸前の霊夢に、横から何本ものレーザーが行く手を阻んだ。<br><br>霊夢「くっ！」<br><br>やむを得ず地に降り立ち、態勢を整えた。<br><br>星「申し訳ないが、あれはしばらく私達が預かっておきます。」<br><br>上空から見下すような感じで星は霊夢に言った。<br><br>霊夢「なんでよ！返しなさい！」<br><br>星「今私達にはあの石が必要なのです。それだけは言っておきます。」<br><br>そう言うと星はナズーリンの後を追うように離脱していった。<br><br>霊夢「あ、こら、待て！」<br><br>だが追うにも距離がありすぎた。<br>霊夢は追撃を断念した。<br><br>霊夢「あぁ・・・金持ちの夢がぁ～・・・」<br><br>その場にひざまずき、おもいきり肩を落とした。<br><br>萃香「あれだから男が来ないのよね。」<br><br>アリス「う、うん。」<br><br>霊夢に聞こえないよう陰口を言っていた。<br><br>アリス「あとね、あれは私も探していた物よ。」<br><br>アリスがここに来た本当の目的は、例の石の情報収集だった。<br><br>萃香「え？何か知ってるの？」<br><br>アリス「結界が張ってあることくらいしか分からない。何か分かるかなと思ってここに来たんだけど。」<br><br>しかし霊夢があの様では、何も聞けそうに無い。<br><br>萃香「でもなんで追わなかったんだい？」<br><br>確かに情報を少しでも持ってるアリスなら今の追撃は普通に行える距離だった。<br><br>アリス「今の状態じゃ、反応しても間に合わないわ。」<br><br>え？と首を傾げる萃香にアリスは右足首付近の怪我を見せた。<br><br>アリス「この足で急発進したら、治りが遅くなるでしょ。」<br><br>例えると、タイヤが外れそうな整備中の飛行機が急発進するのと同じだった。<br><br>萃香「大変だね・・・良かったら私も協力するよ。」<br><br>アリス「協力は歓迎するけど、ゴミと間違えて捨てないでよ。」<br><br>萃香「大丈夫だって。目が悪いわけじゃ無いし。」<br><br>協力してくれるようだ。<br>これで３対５。<br>数値的な見方では、まだ不利だが、萃香の能力をもってすれば容易いことだった。<br>萃香は密度を操る。<br>近くにあるものを一点に萃めることができる。<br>そこから石を探しだせば良い。<br><br>問題は性格だ。<br>結構後先考えず行動する上、お酒が無いとたちまち不機嫌になる。<br>扱いには困った。<br>だが今はそんなことを気にする余裕は無かった。<br><br>アリス「じゃあよろしく頼むわ。霊夢の機嫌が良くなったら、伝えておいて。」<br><br>萃香「オッケー。久々に頑張るよ。」<br><br>アリス「じゃあね。」<br><br>そう言うとゆっくり宙に舞い、帰路についた。<br>情報は全く入らなかったが、貴重な助っ人をつけることに成功した。<br>今できることは全てやったつもりだった。<br><br><br>*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:<br><br><br>妖怪の森<br><br>この山の頂上には守矢神社と神社と共に引っ越してきた湖がある。<br>そこの水は滝を降りた後、五合目付近にある湖に流れる。<br>そこに山の技術者はいた。<br><br>光「おーい、にとりー。」<br><br>光は背に大量の荷物を抱えてやってきた。<br>そして山の技術者を呼んだ。<br><br>「なあにー？って光じゃん。」<br><br>湖の中ならスパナを持った少女は海面に姿を現した。<br>少女の名は河城にとり(かわしろにとり)。<br>河童の妖怪である。<br><br>光「久し振りだな。早速だが、こいつを修理して欲しい。」<br><br>光はポケットから大破したサイファーを取りだし、にとりに見せた。<br><br>にとり「悪いけど今忙しいから、また今度にして。」<br><br>そう言って再び水の中に潜ろうとした。<br><br>光「ちゃんと報酬はある。ホレ！」<br><br>光は背負っていた荷物を降ろし、中を見せた。<br>それを見たにとりは目をキラキラと光らせ、よだれをたらしながら陸に上がった。<br>荷物はキュウリ１年分だった。<br>予算の５割を使い、人里で買い占めた物だった。<br>少し勿体無いが、にとりを屈伏させるにはこれしか手が無かった。<br><br>光「引き受けてくれるか？」<br><br>にとり「も、も、勿論！希望することなら何でも聞くよ！」<br><br>キュウリの力恐るべし。<br>そう思ってしまった。<br><br>光「よし。まずは破損状況だ。」<br><br>光はサイファーを通常の大きさにして見せた。<br><br>光「飛行能力は失われ、あらゆる機能が駄目になってしまっている。」<br><br>にとり「これは酷いね。少し時間かかるけど、何とかするよ。それと、今良いアイデアがあるから、それも応用してみるよ。」<br><br>光「できれば俺の能力が十分発揮できるようなやつにしてくれ。」<br><br>にとり「任せて！それじゃ早速。」<br><br>キュウリをくわえ、どこからか小道具入れを取りだし、サイファーの分解にかかった。<br><br>光「すまんな。さて・・・ん？」<br><br>帰ろうとしたその時、光は上空に人気を感じた。<br><br><br>*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:<br><br><br><br>妖怪の森上空。<br>光とにとりが会話しているところをこの２人は狙っていた。<br><br>水蜜「こっちは気づかれて無いね。」<br><br>一輪「一気に奇襲といきましょう！」<br><br>２人は照準を光に合わせ、石を奪おうと奇襲を試みた。<br><br>水蜜「よし！撃沈、」<br><br>「はああああっ！」<br><br>錨を振り上げた水蜜の背後から、剣を持った少女が隙をついて水蜜に斬りかかった。<br><br>水蜜「くっ！」<br><br>殺気がしたのか、水蜜は攻撃を止め、錨で剣をガードした。<br><br>水蜜「誰！？」<br><br>椛「我は犬走椛！ここから先は行かせない！」<br><br>現れたのは天狗の犬走椛(いぬばしりもみじ)だった。<br>間髪を入れずに椛は弾幕を展開し、水蜜に迫った。<br><br>一輪「邪魔しないで！雲山、げんこつスマッシュ！」<br><br>水蜜の後方に下がっていた一輪は、雲山を一気に巨大化させ、得意のげんこつを椛に放った。<br><br>椛「うわっ！」<br><br>両サイドから挟み撃ちでくる拳に避けるだけなら容易だったが、確実にキルゾーンに追い込まれていった。<br>だが、これでやられる天狗族では無かった。<br><br>椛「そっちが２人なら、こっちは！」<br><br>椛はピューと口笛を吹いた。<br>すると、山の奧から援軍の天狗が次々と飛び上がり、こちらに向かってきた。<br>その数は少なく見積もっても１００は軽く超えた。<br><br>水蜜「うわっ、あんなに！？」<br><br>一輪「囲まれたらマズイわ。一事撤退しましょう！」<br><br>いくら実力があっても、連係する１００の相手をたった２人で戦うのは無理がありすぎた。<br>やむを得ず、２人は戦域を離れた。<br><br>椛「よし。おっぱらったよ。」<br><br>千里先まで見通すことができる椛は２人が遠く離れたことを確認すると、援軍をまとめて持ち場に戻った。<br><br><br>*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:*☆*:;;;:<br><br><br><br>光「ふぅー、おっかねぇなぁここの天狗さんは。」<br><br>にとりが持っていた光学迷彩スーツ改を借り、天狗の目を避けていた。<br><br>にとり「本当は私もあんたを追い払わなきゃいけないけど、河童と人間は昔からの盟友ってことで。」<br><br>にとりの口癖だった。<br>人に参ればいつもこれで無かったことにする。<br>多少腹が立つ面もあるが、いざというときに協力するので憎めない奴だった。<br><br>光「それじゃあ今日は帰る。しっかり頼むぞ。」<br><br>にとり「はいよ～。それじゃあね～。」<br><br>気がつけば日はもう暮れかけていた。<br>光は急ぎ足で帰路についた。
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<link>https://ameblo.jp/syadoutaiko/entry-11013630965.html</link>
<pubDate>Thu, 01 Dec 2011 20:00:00 +0900</pubDate>
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