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<title>teatime-1203さんのﾌﾞﾛｸﾞ</title>
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<description>ﾌﾞﾛｸﾞの説明を入力します。</description>
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<title>前髪１㎝切ったら…１0</title>
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<![CDATA[ 暫くして携帯が鳴った。<br>携帯の画面に修一の名前が…。<br>マナーモードにはなっていてもバイブの音が玄関にまで聞こえるのではないかと思ってしまうほど、家の中は静まり返っている。<br>私は布団に携帯を押し付けてバイブの音が少しでも小さくなるよう必死だった。どれくらいの時間が経った頃だろうか…。<br>ピンポーン。<br>玄関からチャイムﾉ音がした。<br>「安住さん。僕です。ほんだです。いらっしゃいますか？」<br>豊の声がした。<br>来てくれた！<br>私は急いで玄関に向かった。<br>玄関のドアを開けると、<br>豊が玄関の前に立っていた。<br>視線を少しずらした場所に修一が立っていた。<br>私はとっさに<br>「ほっ…本田さん、どうしたんですか？」<br>と声をかけた。<br>「あれ!?仕事の手伝い頼んでましたよね!?」<br>「あっ!?あー…。すみません。忘れてました。」<br>「会社で待ってたんだけど、安住さん来ないから、室長にお前呼んで来いって言われちゃいましたよ!?」<br>「すみません。直ぐ出ます。」<br>「美樹！いたんなら何故出てくれなかった！」<br>「ごめんなさい。話をすることはもう…。」<br>「待てよ!!」<br>「あの、すみませんが、彼女は今から僕と仕事に行くので改めていただけませんか？」<br>「あー!?そう言えば思い出したぞ！お前あの時も邪魔したな!?お前美樹の何なんだよ。」<br>「僕ですか？本田豊と言います。<br>安住さんは僕のとても大事なパートナーです。」<br>「今日は土曜日で休みのはずだ！そっちが遠慮してくれないか!?俺は美樹と大事な話がある。」<br>「修一…だから話す事は何にも無いって言ってるでしょ！」<br>私は思わず声を荒げてしまった。<br>修一は私の腕を掴もうとした。<br>「彼女に触るな!!」<br>「本田さん！」<br>私を庇うように豊が私の腕から修一の手を払い退けた。<br>「あんたには関係ないだろ！」<br>「いや…彼女は僕の妻になる人だ!!<br>あなたの事は僕も彼女から聞いてるよ。戻るつもりはない…ってね！<br>悪いが帰ってくれないか？」<br>「美樹…お前…。<br>そうか…そうだったんだ。こんな若い奴と…。<br>お前ならやりかねないな！さぞかし楽しませてくれるんだろうな!?<br>お前…俺とのセックスに飽きたんだな！<br>まっ！せいぜい捨てられないようにその体磨けよ!?<br>捨てられてから俺とやり直したいって泣きついてきても知らないからな!?」     「あなたに心配されなくても、彼女は僕が守る!!<br>これ以上侮辱するなら僕にも考えがありますよ！」<br>豊は静かにだけれどどこか凄味をきかせて言い放った。<br>舌打ちをして修一は帰って行った。<br>「もう大丈夫だ。」<br>「あ…ありがとう…。」<br>私は涙で言葉に詰まりながら言った。<br>「喉乾いた…コーヒー飲みたいな…。入れてくれる？」<br>私は頷いて家に入った。<br>玄関の鍵をカチャッと締めると豊は私を抱きしめた。<br>「緊張した～」<br>私を抱きしめている腕が小刻みに震えていた。<br>私はそんな豊にしがみついた。 <br>「震えてる…。」<br>「必死だった…美樹を連れて行かれないように…」<br>そう言って私にキスをした。<br>私達はそのままベッドまでどちらからともなく吸い込まれるかのように倒れこんだ。<br>豊の激しい息づかいが私の首筋を這い、しなかやかな指は私の乳房をなぞった。私の体が敏感に反応しピクン！と波打つように仰け反った。<br>「美樹…。君はここが弱いんだ…」<br>私の胸を必要にせめる。<br>「あっ…、いやっ！いじわるしないで…。ゆっ…ゆたか…」<br>私の中に入って波うつように豊は果てた。<br>私の髪を優しく撫でてくれる胸の中で呟いた。<br>「前髪を１㎝短くするわ。」<br>「どうしたの急に!?」<br>「あなたの顔がよく見えるように…そしてあなたから私がよく見えるように。」<br>「うん。そうだね。切ろう！」<br>私達は微笑み合いまた唇を重ねた。 <br>                    完。
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<link>https://ameblo.jp/teatime-1203/entry-11227905621.html</link>
<pubDate>Fri, 20 Apr 2012 03:41:48 +0900</pubDate>
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<title>前髪１㎝切ったら…9</title>
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<![CDATA[ 豊は私を愛しむ様にやっと手に入れた宝物のように優しくゆっくり時間をかけて…。<br>その唇は体中わ熱くトロけるように…。<br>その手は髪を鎖骨を胸を腰を柔らかな布の上を滑らすように…。<br>何も考えられなくなってしまうほど、しっかり背中に手を絡ませないと底無しの快楽の渦に堕ちて戻れなくなりそうな程甘美な一時。<br>朝。<br>私は熱も下がり、朝食の支度をしていた。<br>「本田さんは和食？パン？どっちだろう？」<br>どちらでもいいようにハムエッグと生野菜とオニオンスープ。<br>「おはよう、美樹…。<br>目が覚めたら横にいないから心配したよ。」<br>後ろから突然抱きしめられた。<br>「仕事に遅れちゃいますよ。支度してありますから着替えてきて下さい。」<br>「もう忘れてる。」<br>「えっ!?」<br>「二人きりの時は敬語は無しだろ。」 <br>「まだ慣れなくて…。」<br>「ああ、何で僕一人仕事なんだろうな～。」<br>「一人で？管理者皆じゃないの？」<br>「本社に出す報告書締め切りに間に合わなくて…。」「締切って何時？」<br>「月曜日に本社に届けるんだ。」<br>「それで出張なんだ月曜日。」<br>「僕はこうして一日、美樹と一緒にいたいんだけどな！」<br>私の首筋に顔を埋めた。<br>首筋に熱い吐息<br>「んっん…！」<br>「そんな声出されたら止まんなくなる…。」<br>「あんっ…だっ…ダメよ。仕事行かなくちゃ！」<br>「一人きりでかい？」<br>「お弁当作って後から私も行くから…ね!?」<br>「ボント!?」<br>「うん、さっ食べて支度して！」<br>「じゃぁさ、終わったらドライブ付き合ってよ！」<br>「ドライブ？」<br>「ダメ…？」<br>「了解。」<br>「やった～！」<br>子供みたいに喜んで、支度を始めた。<br>朝食を済ませた豊を送り出した私は約束したお弁当を作るためにキッチンに立った。<br>一時間時間をかけてお弁当を2人分作り終えた私は、シャワーを浴びて支度を始めた。<br>シャワーから出て鏡の前に全裸で立った自分の姿を見てため息をついた。<br>若い子達とは比べ物にならないくらい弛んだ体の私を見てがっかりしなかっただろうか…。<br>鏡の自分自身の姿に昨夜の熱い一時を思いだし、体がジンと熱くなり、赤みを帯びてまるで初めての時のような恥じらいすら感じている私がいた。<br>今すぐ抱いてほしいとせがんでしまいそうに高まっていた。<br>ピンポ―ン。<br>玄関のチャイムが鳴った。<br>誰だろう…。<br>ドンドン！<br>「美樹！俺だ！いるんだろ!?開けてくれよ！」<br>修一…。<br>どうしよう…。<br>私は携帯を手に寝室に向かった。<br>豊に電話をかけた。<br>「もしもし、美樹。どうした？」<br>「今出掛けようとしたんだけど、修一が部屋の前に来てるの、どうしよう…」<br>「落ち着くんだ、僕がノートパソコンを持って今すぐ会社を出るから、僕が行くまで絶対に玄関開けちゃダメだよ。寝室にじっとしているんだ、わかったね。」<br>「うん…。はっ…早く来てね。」<br>「わかった！」<br>電話を切った私は、寝室の扉を閉めてベットに潜った。<br>「美樹！話をさせてくれないか!?君が開けてくれるまでここを動かないから。」<br>そう言ったきり声は聴こえなくなった。<br>
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<link>https://ameblo.jp/teatime-1203/entry-11223198162.html</link>
<pubDate>Thu, 19 Apr 2012 04:52:48 +0900</pubDate>
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<title>前髪１㎝切ったら…8</title>
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<![CDATA[ 咳が止まらなくなった私。家に来ていた本田さんが、お水を私に持ってこようとした時、私が「行かないで!!」と苦しい呼吸で口にしてしまった。<br>何故そんな事を言ったのか自分でもわからず…。<br>それが本田さんに火を付けたのか、本田さんは私を抱きしめてキスをした…。<br>「安住さん、僕がついてるから大丈夫だから…。」<br>私はわけもわからないまま泣いていた。<br>私の髪を撫でながら本田さんはずっと自分の胸をわたしにかしてくれていた。<br>「今度の事で安住さんの事、好きだってわかったんだ。<br>安住さんに頼ってもらえる男になるから！<br>僕が君を守るから！」<br>私の呼吸がやっと落ち着き本田さんは私をベッドに横に寝かして布団をかけ水と濡れたタオルを持ってきてくれた。<br>「はい。お水、後タオル濡らしたから咳き込んで、汗かいたでしょ？さっぱりするから拭いて。」<br>「すみません…あの…私何かおかしな事言いましたよね？」<br>「おかしな事？言ってないよ。素直な気持ちを出しただけさ!<br>何か飲むかい？」<br>「お茶いただけますか。」<br>「了解。」<br>本田さんがお茶を入れてる間にパジャマを着替え布団に戻った。<br>「はい、お茶どうぞ。」<br>「ありがとうございます。」<br>「パジャマ着替えたんだ。そうだね。汗のままじゃ治りかけたものもぶり返しちゃうからね！<br>さっ！横になってもう休んだ方がいい。」<br>「はい。ありがとうございます。本田さん明日早いんですよね？<br>帰って休んでください。<br>私はもう大丈夫ですから。」<br>「ダーメ！またさっきみたいに咳き込んだら大変だ。しばらく様子を見てるよ。」<br>「明日仕事が…。」<br>「僕は大丈夫だから。」<br>「でも…。」<br>「病人は言うことを聞く！」<br>「…………。」<br>本田さんは私のベッドの脇に椅子を持ってきて座った。<br>「安住さん。<br>行かないでって言ったんですよ。」<br>「えっ!?」<br>「咳で苦しくなった時。<br>僕は安住さんが消えてしまいそうに見えた。だから、抱きしめた…キスをした…。僕が守らなきゃって思ったから…。」<br>「本田さん…。」<br>「安住さんはきっと、僕が年下だからとか、会社の上司だからとかって思ってると思う。今だってきっとさっきの事どうしようとか思ってるでしょ？だけどそんな事じゃ僕は引き下がらないから。」<br>私は本田さんのペースに完璧にのせられている。<br>「僕は、安住さんに比べれば人生経験は少ない、今だって自分の理性を抑えるのに必死さ。安住さんが欲しくてたまらない。<br>でも、今この状況であなたを抱く事はフェアじゃないって思うんだ。<br>でも、あなたが欲しい。」<br>「直球ど真ん中投げてきますね。」<br>「自分の気持ちに嘘はつきたくないから…。」<br>「そうですか…。」<br>今私の前にいるこの人は、昨日までの彼とは違う。<br>私を愛する気持ちで溢れている一人の男性に姿を変えた。<br>「本田さん、」<br>「はい。」<br>「あなたの気持ち今正直うれしいです。<br>あなたが真剣に考えて私を大切に思ってくれている事もわかりました。<br>私もあなたの気持ちに向き合わないといけませんね。<br>大人として、一人の女として、あなたの事を見ていこうと思います。」<br>「安住さん…。」<br>本田さんは嬉しそうに私の髪を撫でてくれた。<br>「落ち着きます。」<br>「本当!?」<br>私がうなずくと、嬉しそうな笑顔を見せた。<br>そして…<br>私にキスをした。<br>「二人でいる時は、安住さんて呼び方止めてもいいかな…。」<br>うなずく私に<br>「僕の事も豊って呼んでよね。」<br>「えっ!?名前で呼ぶの？」<br>「僕は呼んで欲しい。<br>僕は美樹って呼ぶよ。」<br>「えっ!?呼び捨て？」<br>「嫌？」<br>「う～ん…生意気…。」<br>「年下だけど、付き合いは対等だと思うけど!?<br>気に入らない？」<br>「どうしようかな～!?」<br>「からかってるでしょ!?」「フッ…！。」<br>「あっ！笑った～!?<br>お仕置きだな。」<br>またキスをしてきた。<br>「ねぇ…ガマン…限界みたいだ…。」<br>耳元で熱く吐息混じりに囁いた。<br>「風邪…うつっちゃう…」<br>「今さら!?さっきから何度もキスしてるのに…。」<br>私の首筋に吐息混じりに唇が這う。<br>「あっ…」<br>「可愛い声だ…美樹…」<br>「いやっ…はっ…はずかしい…」<br>指が私の髪…首筋…鎖骨…胸…と吐息か激しくなりなから私の体をなぞる。<br>「美樹…僕を呼んで…」<br>「はっ…ゆっ…ゆたか。」風邪の微熱と、二人の体温を感じながら、熱くて甘い夜が過ぎて行った。
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<link>https://ameblo.jp/teatime-1203/entry-11218981000.html</link>
<pubDate>Wed, 11 Apr 2012 05:51:20 +0900</pubDate>
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<title>前髪1㎝切ったら…7</title>
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<![CDATA[ 眠れない夜を過ごした私。<br>体がだるくてベットから起き上がれないでいた。<br>「オフクロ？」<br>息子の広幸が部屋を開けながら声をかけてきた。<br>「具合悪いの？」<br>「少し体がだるくてね…。」<br>私が言い終わるか終わらないうちに、おでこに手を当てて、<br>「少し熱いかな？」<br>「大丈夫だから…。」<br>私の言葉を遮るように半ば強制的に体温計を私に渡した。<br>「はい！計って！」<br>「大袈裟なんだから…。」<br>内心心配されている事に嬉しく思いながら体温計を受け取り熱を測った。<br>ﾋﾟﾋﾟﾋﾟﾋﾟ<br>「貸して！」<br>体温計を私から取り上げて「8度もあるじゃないか！今日は休んで病院に行けよ。<br>明日友達と約束してるから俺帰ってくるの明日の夜だから、ちゃんと寝てろよ！」<br>「わかったから、仕事遅刻するわよ。」<br>「会社には仁美に連絡してもらうからね。<br>行ってきます。」 <br>「気を付けてね。<br>行ってらっしゃい。」<br>体温計で測ったせいで熱がある事がわかってしまって…。<br>休まなきゃいけないな～。「お母さん、熱あるんだって？」<br>仁美が顔を出した。<br>「たいした事ないんだけどね、病院に行くから休むって本田さんに伝えてもらえる？」<br>「わかったよ。<br>あっ、今日私も友達のとこに泊まりに行くんだけど、止めようか？」<br>「大丈夫よ。行ってらっしゃい。」<br>「でも、大変だったら電話してよ、帰ってくるから。」<br>「良くなかったらそうさせてもらうから。」<br>「行ってきます。」<br>「よろしくね。気を付けて行ってらっしゃい。」<br>私も病院に行かなきゃね。でもだるい体を動かすにはまだ時間がかかった。<br>私はまたウトウトし始めた。<br>どのくらい時間が経っただろう。<br>携帯の着信で目が覚めた。<br>「もしもし…。」<br>「安住さん？熱あるんだって？娘さんから聞いたよ。」<br>「本田さん、おはようございます、忙しいのに申し訳ありません。」<br>「いや、仕事は僕がフォローするから大丈夫だから。」<br>「ご迷惑お掛けします、明日は出勤しますので。」<br>「昨日は色々大変だったから精神的に疲れたんだろう。」<br>「本田さん、その話は…。」<br>「ごめん、でも今は会社の外だから誰にも聞かれる心配はないよ。<br>安住さん、こっちは心配要らないからゆっくり休んでいいから。」<br>「ありがとうございます。失礼します。」<br>携帯を切った私は病院に行く支度を始めた。<br>朝よりは大分楽にはなった。<br>金曜日当たり前の事だけど病院は混んでいた。<br>私が診察を終えたのは、お昼も大分回った2時近く。<br>遅めの昼食をとり、夕食を買い家に帰った。<br>薬をのみまた横になった。<br>音楽をかけながら横になり昨日の事をぼんやりと考えていた。<br>薬が効いたせいか、私は眠ってしまった。<br>ドンドン！<br>「安住さん！」<br>ベッドの横で携帯が鳴っている。<br>「う…うん…。」<br>私は回りの騒がしさで目が覚めた。<br>携帯には本田さんの名前が、玄関からは私を呼ぶ声、オーディオからは音楽が流れていた。<br>すっかり日が暮れて部屋の中は真っ暗だった。<br>頭の上のスタンドライトを付け、上着を着ながら玄関に向かった。<br>カチャｯ。<br>「どちら様で…。」<br>いい終わらないうちに玄関の扉が開けられ、本田さんが凄い剣幕で入ってきた。<br>「大丈夫!?安住さん！」<br>「ほっ、本田さん!?」<br>私は本田さんに抱きしめられていた。<br>「電話しても出ないし、チャイム鳴らしても応答無いし、部屋からは音楽聞こえるから倒れてるんじゃないかと思った…良かった！」<br>「あっ…あの、本田さん？離してもらえますか？」<br>私の言葉に我に返った本田さんは、<br>「あ！ごめん!!」<br>本田さんは安心した様子でソファーに倒れこんだ。<br>「あー本当に良かった～。」<br>「あの～本田さん？」<br>「具合はどうですか？」<br>「お陰さまで明日は仕事に出ますので、ご心配お掛けしてすみませんでした。」<br>「無理はしないでよ。<br>すっかり治してからで構わないからさ！<br>じゃなきゃまた具合悪くなったら僕が困る。」<br>「本田さん……。」<br>「今回の事でわかったんだ本当の事……。」<br>「……………。」<br>「僕は安住さんの……。」「お腹すいてません!?」<br>私は本田さんの言葉を遮るように話した。<br>「あっ！ああ、すいてるかな…。」<br>「何か作りましょうか？<br>私も夕飯まだなんで。」<br>「でも…、まだ本調子じゃないんだから無理しないほうが…それに娘さん帰ってくるでしょ？<br>僕は帰りに済ますから。」<br>「今日は子供達は友達と会うとかで…、私一人ですから構いませんよ。<br>一人分作るのも二人分作るのも同じですから。」 <br>「じゃぁ、僕が作るから安住さんは休んでてください。」<br>「本田さん料理出来るんですか!?」<br>「僕は母一人子一人ですよ！<br>安住さんも知ってるでしょ？」<br>「そうでしたね。」<br>「じゃぁ、台所借りますよ。」<br>私は仕方がないので、ソファーに座ってテレビを付けた。<br>「安住さん、好き嫌いないですよね!?」<br>「はい。」<br>本田さんは手際よく冷蔵庫の食材を使い料理を始めた。<br>その後ろ姿を見ながら私はいつの間にかウトウトしてしまった。<br>どの位の時間眠ったのだろう…。<br>私の体に毛布が掛けられている。<br>暖かい…。<br>「ん…。」<br>目が覚めた私の横に本田さんが座って私の肩を抱きながら目を閉じている。<br>ほっ、本田さん!?<br>体がカーッと熱くなって、心臓がドキドキして、心臓の音が本田さんに聞こえてしまいそうで、動こうとしても動けない。<br>何とかしないと…<br>咳を一つしてみた。<br>「安住さん、大丈夫？」<br>本田さんが飛び起きて私を心配そうに見た。<br>「だっ、大丈夫ですから。すみません。眠ってしまったみたいで…。<br>食事冷めちゃいましたね。」<br>「また温めたらいいさ！<br>食べよう。食べなきゃ薬も飲めない、薬飲まなきゃ治らない。」<br>「クスッ！」<br>「あー！笑った～!?」<br>「ごめんなさい、でも本田さん言わないような事言うから…。」<br>「さっ、食べよう！」<br>本田さんは料理を温め直してくれた。<br>「へぇ～、味噌汁、煮物、味も美味しい！これならいつお嫁さんもらっても大丈夫ですね。」<br>「やった！合格ですか!?」<br>「本田さんの年でこれだけ出来れば上出来だわ。」<br>「安住さん、僕ダメですか？」<br>「はい？」<br>「僕じゃ頼りないですか？安住さんのこれからの支えになりたいんだ。」<br>「本田さん…。」<br>「今じゃなくていいから…。」 <br>食事を終えて洗い物まで済ませてくれた本田さん。<br>「後片付けまでさせてしまってすみません。」<br>「薬飲みましたか？」<br>「あっ！忘れてました。」<br>「ダメじゃないですか？はいお水。」<br>「クスッ！」<br>「あっ！また笑った!?」<br>「ごめんなさい、私よりしっかりしてるんだもの、つい。」<br>「安住さん、薬飲んだら寝てくださいね。<br>明日もう一日休んでしっかり休んでくださいね。」<br>「明日は出勤しますから。」<br>「ダメです。」<br>そう言うと私のおでこに手をあてた。<br>「まだ少し熱っぽい。はい、寝てください。」<br>「はっ、はい…。」<br>私はベッドに入った。<br>「本田さん、今日は本当にありがとうございました。」<br>「僕の方こそ勝手に押し掛けてすみません。」<br>「本当はありがたかったですよ。今夜は私一人きりだったから…。」<br>「本当に安住さんだけなんだ…。」<br>「ゴホｯ！ゴホｯ！ゴホｯ！」<br>「大丈夫？」<br>咳き込んだ私を少し起こして背中を撫でてくれた。<br>中々咳が収まらなかった。<br>「安住さん、僕水を持ってきますから。」<br>「ゴホｯ！いっ…行かないで…。」<br>「えっ!?」<br>「ひっ、一人にしないで…。」<br>「行かない!!<br>安住さんを一人になんか絶対しない!!」<br>私を抱きしめてくれた。<br>その力は柔らかく包み込むような優しいものだった。<br>そして……私にキスをした。
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<link>https://ameblo.jp/teatime-1203/entry-11210415539.html</link>
<pubDate>Sun, 08 Apr 2012 20:04:31 +0900</pubDate>
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<title>前髪1㎝切ったら…6</title>
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<![CDATA[ 本田さんの車を見送った私は家に入ろうとした。<br>携帯が鳴り、画面を見て出るのをためらった。<br>修一からの電話だった。<br>シツコイくらいの着信に思わず留守番電話に切り替えた。<br>伝言など入れた事の無い人だったのに、何やら話しているようだった。<br>私はキッチンに行きコーヒーを入れ明かりの消えたリビングのソファーに体を預けた。<br>深い溜め息を無意識のうちに何度もついた。「オフクロ？」<br>息子の広幸が声をかけた。<br>私は驚いて振り向いた。<br>「ごっ、ごめん！脅かすつもり無かったんだけど。」<br>「あっ！お母さんこそ考え事していて…。<br>何か用事？」<br>「いや、電気も点けないで座ってるから、具合悪いのかと思ってさ！」<br>「体は大丈夫よ、ありがとう。」<br>「あのさ、仕事大変なら辞めても構わないんだからね、俺と仁美とで働いてるんだから、オフクロ一人くらい家にいたって食べていけるんだからさ！」<br>「大丈夫だって、あなた達だって何れはこの家から独立していくんだもの、お母さん一人で食べていけるくらいのものは残さなきゃ！あなた達のお荷物になりたくないのよ。」<br>「お荷物なんて思ってないからさ、」<br>「ありがとう。その時は頼むから…。」<br>「無理すんなよ！仁美心配してたぞ、最近溜め息つく事が増えたみたいだって。」<br>「ごめんね、ちょっと職場で厄介な事があってね。<br>でも大丈夫だから。」<br>「ならいいけど…。<br>早く寝ろよ！年なんだから朝化粧のらないって騒ぐんだからさ！」<br>「年だけは余計よ！」<br>「おやすみ。」<br>「おやすみ。」<br>息子の言葉が胸にしみた。<br>仕事辞めてもいいなんて、そんな事言うようになったのかと、うれしい反面妙に大人になった息子に寂しさを感じた。<br>いつまでも子供だと思っていたのに…。<br>ふと、頼もしくなった息子が誇らしく思え笑みがもれた。<br>テーブルの上の携帯が震えた。<br>修一の名前が画面に映し出された。<br>電話ではなくメールだ。<br>私は携帯を開いた。<br>―何故出てくれないんだ。<br>俺と話す事も嫌なのか？<br>お前の気持ちにどんな変化が起きたっていうんだ？<br>俺はまだこんなにお前を好きなのに…。<br>お前を抱きたくて仕方ないんだ。<br>俺達は上手くいっていたはずだよな!?<br>セックスだってお前は俺以外は感じないって言ったろ？<br>お腹の子供生みたかったのか？<br>ワケわからないよ!?<br>俺は諦めない…。<br>お前の唇も、乳房も、舌使いも、俺の背中に立てる爪痕さえすべて俺のものだから…。<br>他の誰にも渡さないからな!!―<br>メールを読み終えて私は溜め息をついた。<br>修一は何にもわかってない。<br>私は修一の軽い考え方に呆れて気持ちが離れていった事。<br>私は修一宛にメールを送った。<br>―あなたは何にもわかってないのね…。<br>私の気持ちはあなたにはもう1%も残っていない。<br>あなたに抱かれたことも、あなたを愛したことも、あなたと過ごした楽しかった日々も…<br>私には忘れ去りたい過去の思いでにすぎなあいの。<br>あなたはあの日、私に言った。<br>子供の事は残念だったけど、どうせ生んであげられなかったんだから仕方なかったんだよ。<br>また前みたいに楽しく付き合おう？<br>冗談じゃないわ!!<br>私はあなたのその軽い考え方に嫌気がさしたの。<br>あなたの元に帰ることは二度とありません。<br>さようなら―<br>送信ボタンを押してまた溜め息をついた。<br>コーヒーを飲みながら何故か修一と付き合った十数年が映画を見るかのように思い出された。<br>修一とのセックスは、一人よかりで、自分が満足してしまえば終わってしまう。<br>私はいつも置いてきぼりだった。<br>年月を重ねていく毎に､自分の気持ちを修一に話せるようになった。<br>それからの二人はセックスを楽しめるようになった。<br>お互いの一番感じる場所をお互いが知るためにあれやこれや…<br>若い人とは違うセックスが出来るようになっていた。<br>体の相性は今まで付き合った誰よりも良かった。<br>何故……こんな風に思い出すのだろう。<br>気持ちは離れているのに、体が求めているのだろうか…。<br>眠れない夜を私は過ごしていた。
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<link>https://ameblo.jp/teatime-1203/entry-11205388795.html</link>
<pubDate>Fri, 30 Mar 2012 21:07:19 +0900</pubDate>
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<title>前髪1㎝切ったら…5</title>
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<![CDATA[ 食事をして、私の気持ちも少しだけ落ち着いてきた。<br>「さっ、今度こそ送るから道教えてくれる？」<br>「いいんですか？私なら近くの駅に下ろしていただければ、一人で帰りますから…。」<br>「遠慮しなくっていいよ。ついでだからさ。」<br>「じゃぁお願いします。」<br>「了解。」<br>本田さんの車に乗り深いため息をついた。<br>「疲れた？」<br>「仕事してる方が楽です…。」<br>「言いたい事は言えた？」<br>「はい、気持ちはとっくに彼には無かったですから…。」<br>「でも君は傷ついた…。」<br>「………。」<br>「誰にも話したりしないから大丈夫だから。」<br>「それは別にいいんですけど…、何故あんな事言ったんですか。」<br>「あんな事…？<br>あーあれね、迷惑だった？<br>僕みたいなガキに言われて。」<br>「迷惑だなんて…。<br>あの時本田さんが来てくれて、ほっとしたんですから…。<br>私は別に構わないんですでも、本田さんがあの場の勢いでつい言った事で、誤解されたらって…。」<br>「あれはあの場の勢いなんかで言った言葉じゃないよ。」<br>「えっ!?」<br>「誕生日は過ぎちゃったけど、他の事は本当の事だからさ…。」<br>「何言ってるのかわかってるんですか？」<br>「あー、わかってるよ。<br>好きな女は泣かせないつもりだけど？」<br>「自信があるんですね。」<br>「自信…？<br>そんなものはないよ、ただ…昔大切な人を泣かせて死なせたんだ俺…。<br>だから同じ過ちは二度と繰り返したくないって思ってるんだ。」<br>「本田さんも重いもの背負ってるんですね。人生生きれば生きるほど、次から次へと背負うものが多くなっていく、家族がその一番大きなもの。」<br>「じゃぁ僕はこれから背負うのか…。」<br>「そうですね。本田さんはまだこれからですね。<br>私はもう子供達が成人してますから、あと少しです。」<br>「子供が自立したらどうするの？」<br>「私は一人で大丈夫だもの。<br>離婚してから、一人で切り抜けてきたの、彼とは体だけの関係だったし家庭がある人に頼るわけにもいかないでしょ？<br>私は何時でも一人で気負ってきたの。<br>一人は良いわ楽だもの。自分の好きなように時間を使い、自分のために生きるの。」<br>「寂しくない？」<br>「寂しい…？<br>そうね、寂しいかもしれない…でも茶飲み友達でも作ってまぎらわすわ。<br>ここで降ります。」<br>「家の前まで送るよ。」<br>「でも…。」<br>「ここまで来たんだ家までだって変わらないよ。」<br>「じゃぁ、お願いします。」<br>「了解。」<br>再び車が走り出した。<br>「安住さん、」<br>「何ですか？」<br>「これからはさ、僕を頼ってよ。」<br>「はい!?」<br>「僕じゃ頼りない？」<br>「本田さんを頼るなんて…。」<br>「だってさ、息子さんには頼るだろ？」<br>「頼るつもりはないけれど…でも何かあれば頼りますよね。」<br>「なら僕でもいいじゃない？」<br>「だっだめです!!<br>私と本田さんは赤の他人ですよ!?<br>そんな厚かましいこと出来ませんよ!!」<br>突然何を言い出すのかと思えば…。<br>アパートの前に丁度車がさしかかった。<br>「本田さんここですから。」<br>本田さんは少しだけ残念そうな顔をした。<br>「今日は色々とご迷惑おかけしてすみませんでした。<br>ありがとうございました。」<br>私は一気にそれだけ言うと車を降りた。<br>車の窓をあけて<br>「俺は冗談や勢いなんかで言ってないから！それだけは信じて!!<br>おやすみ。」<br>私はその場に暫く立ち尽くしていた。<br>車は突き当たりを曲がって見えなくなった。<br>
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<link>https://ameblo.jp/teatime-1203/entry-11188128892.html</link>
<pubDate>Mon, 19 Mar 2012 20:52:30 +0900</pubDate>
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<title>あれから一年…。</title>
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<![CDATA[ 2011.3.11…。<br>人はみな昼食後で午後の仕事をしていた。<br>またある人は、買い物をしていた。<br>家族と過ごしていた、家路を急いでいた。<br>そんな日常を襲った地震その後に起こった巨大な津波。<br>笑顔を幸せを一瞬にして奪い取っていった。<br>人間の無力さを思い知らされたあの日…。<br>一年が経った。<br>未だ四千人以上の人が行方不明のまま。<br>復興も思うように行かず、政府の製作はと言えば、震災復興を1日も早くという建て前ばかりのいい加減な政治論争ばかりが繰り広げられている。<br>民間によるボランティア芸能人による被災地への頑張れという支援。<br>私は…微力ながら買い物したあとのお釣りを募金箱に全て入れるくらいしか出来ない事に歯痒さを感じながら生きている。<br>被災地へ足を向けて直接この目でみて、その無念な思いをこの肌で感じたいと言う気持ちばかりで行動が伴わないことに苛立ちを覚えている。<br>テレビでニュースを見ては涙が出る。<br>年月が流れていくと共に薄れていく人の記憶。<br>しかしこの日の事は忘れてはいけないと自分自身に言い聞かせた。
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<link>https://ameblo.jp/teatime-1203/entry-11185310323.html</link>
<pubDate>Thu, 08 Mar 2012 16:55:28 +0900</pubDate>
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<title>前髪1㎝切ったら…4</title>
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<![CDATA[ 本田さんは私がいつもと違うこと気がついていた。<br>だから仕事終わりに私の後を追って来てくれた。<br>何故そこまで私にかまうのだろう？<br>会社では確かに疑似親子のような関係の私達だけどそれだけの事。それ以上でも以下でもない。<br>修一には多分誤解されたであろう状態のままで店を出てきてしまった。<br>だか今になれば結果的にはそれで良かったのかもしれないとおもっている。<br>本田さんには申し訳ないけれど、修一が私と本田さんの関係を誤解したのであれば、暫くそのままで諦めてくれる時が来るまでしのげたら有難い。<br>「安住さん…？」<br>「あっ！はい！」<br>「気になるの？あいつの事…」<br>「気にならないって言ったら嘘になりますけどでも…これでよかったとおもってます。」<br>「僕と安住さんの事誤解してるだろうね！」<br>「多分…。<br>ごめんなさい！本田さんには迷惑な話ですよね!?<br>親子ほど年の離れた私と誤解されてしまってすみません。」<br>「いや…僕は別に構わないよ。<br>女いる訳じゃないし、誤解したならさせとけばいいさ！<br>安住さんの事諦めるかもしれないし…。」<br>「だといいんですけど…。」<br>「心配…？」<br>「はい…あれで以外と懲りない人なんです彼…。<br>今回か初めてじゃないし…。」<br>「だったらこのままでいたらいい。」<br>「えっ!?<br>このままって…。」<br>「あっ…でも安住さんが困るなら…」<br>「あっいっいえ…私よりも本田さんの方が迷惑なんじゃ…。」<br>「じゃ、このままってことで、この話はおしまい。<br>さっ、帰ろうか！」<br>「ありがとうございます。」<br>本田さんは私を家まで送ってくれた。<br>
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<pubDate>Wed, 07 Mar 2012 01:52:15 +0900</pubDate>
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<title>前髪１㎝短くしたら…3</title>
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<![CDATA[ 本田さんとご飯に行った翌日。<br>「今日も寒いな…。」<br>自転車で駅前にさしかかった時、クラクションが鳴り修一の車が私の近くで止まった。<br>助手席の窓が下がり、修一が顔を出した。<br>「おはよう。昨日一緒にいたのは新しい彼？」<br>「………。」<br>私は答えなかった。<br>「話す事もしてくれないんだ…。」<br>「ごめんなさい…急ぐから…。」<br>「恵子、今日の帰り前によく行った店で待ってるから、必ず来てくれないか。話をさせてくれ。」<br>私はそれに答えず自転車を走らせた。<br>「おはよう安住さん。」<br>「おはようございます。昨日はごちそうさまでした。」<br>「こっちこそありがとう。一人じゃ行きずらくってね、一緒に行ってもらって助かったよ。」<br>「そうなんですか？」<br>「まだ元気ないね…。」<br>「あの……。」<br>そう言いかけて私は止めた。<br>「何？どうしたの？」<br>「あっ…いえ…。」<br>「相談ならのるよ!?」<br>「だっ大丈夫です。すみません。」<br>私はその場から走って階段を駆け上った。<br>私は何を話そうとしていたのだろう…。<br>自分の口から突拍子もない事を話してしまいそうで怖かった。<br>その日一日私は仕事上必要な事以外話す事をしなかった。<br>仕事が終わって私は朝の修一の言葉を思い返していた。<br>いつもの店で待っているから話をさせてほしいと…。<br>一方的な離れ方をしたのだから修一にしたら納得がいかないのは確かだと思うでも……。<br>私はあの時の事は思い出したくもなかった。正直お腹の赤ちゃんが育たなかったことがこんなにショックだと思ってもいなかった。<br>待ち合わせの店に行くと修一が来ていた。<br>「ここだよ。」<br>「ごめんなさい、遅くなって…」<br>「いや､僕もさっき来たばかりだから。」<br>「いらっしゃいませ。」<br>「何にする？」<br>「私はコーヒー」<br>「お腹すいてない？」<br>私は首を横にふった。「僕もコーヒーで」<br>「コーヒー２つですね。かしこまりました。」<br>「ありがとう、来てくれて。」<br>「……………。」<br>「俺…ずっと考えてたんだ、恵子がどうしてこんな事したのか、俺のせいなんだろ？<br>俺ってさ、わがままだからさ、恵子はずっと俺のそばにいてくれるって、このままお互いが年取っても二人で笑ってれるって思い込んでた。<br>恵子の気持ちなんて全く考えてなかった。<br>俺達さ本当にもうだめなのか？元に戻れないのか？」<br>私は下を向いたまま何も答える事が出来なかった。<br>「ごめんなさい…。修一が悪いんじゃないから…。<br>あのね…修一、私がダメなの、赤ちゃん育たなかったでしょ？<br>あの事で私が変わっちゃったの…。」<br>「僕の事好きじゃなくなったって事？」<br>「そうじゃなくて、一緒にいることが辛いの…。今までみたいに笑えない。」<br>「良かった～！<br>俺恵子に嫌われたのかと思った。<br>今回の事はさ、事故みたいなものさ！お腹の子には可哀想な事したけど、産む事出来なかったわけだから…<br>恵子が辛かったのもわかるよ。時間が解決するよ！<br>だからさ前みたいに仲良くしていこうよ。<br>俺もお前ももう若いなんて言える年でもないだろ？<br>ゆっくり時間をかけて付き合おうよ。<br>別れて何が始まるの？寂しいだけじゃないか？<br>そうだろ？」<br>私は下を向いたまま涙が止まらなかった。<br>修一は私よりも6才年下で考え方も私とは全く違う。<br>今までも考え方の違いで悩むことがあったが今回は許す事が出来ない自分がいた。<br>「あーいたいた！探したよ！<br>僕と約束すっぽかしてひどいな～！」<br>声の主は本田さんだった。<br>私は慌てて涙を拭いて顔を上げた。<br>「恵ちゃんひどいな～僕の誕生日だからご飯行こうねって約束したのにさ～！<br>探したんだからね、行こうか！」<br>私の手を取って店を出ようとした。<br>「ちょっと待てよ!!<br>恵子は俺と話してるんだ、その手を離せよ！」<br>「嫌だ!!<br>彼女泣いてるだろ!?<br>好きな女泣かすなんてあんた最低だな!<br>僕は絶対泣かさない!!<br>さっ行こう!!」<br>「修一、ごめんね…私戻れないから。」<br>私はそれだけ修一に告げて本田さんに手を引かれるまま店を出た。駅のロータリーに行くと本田さんは車の助手席のドアを開けた。<br>「送るから乗って。」<br>私は言われるままに車に乗り込んだ。<br>運転席に座り車を走らせた本田さんは、会社では見た事のない顔つきでハンドルを握っている。<br>涙がまた溢れ出して、自分では止める事が出来ないほどだった。<br>本田さんはずっと黙ったままハンドルを握っている<br>どのくらい走っただろう…。<br>私の涙もおさまり落ち着きを取り戻し始めた頃、車は駐車場に入った。<br>「落ち着いた？」<br>本田さんは静かに聞いた。<br>「はい、すみません。見苦しいところをお見せして…。」<br>「最近の元気の無さの原因はあいつだったんだね。」<br>「プライベートは仕事に持ち込まないようにしてたんですが…。」「いや、僕こそ謝らないと、気になって後をつけたんだ、あの店に入ったのを見て車取りに戻ってまた店に入った。<br>だから話を聞いてしまったんだ…ごめん。」<br>「いえ…あの…。」<br>「今日の事は誰にも内緒にするから安心して。」<br>「ありがとうございます。<br>あの…ここは…。」<br>「あーいや…送るよって言ったものの、安住さんの家の場所知らなかったんだって走りながら気がついて…焦ってとりあえずやってそうな店に入ろうと思って…。<br>お腹すいてない？」<br>私は思わず大笑いしてしまった。<br>「そんなに笑わなくても……。」<br>「だって……私の家知らないのに…あっは…は。<br>おかしい……。」<br>「笑いすぎだよ～！<br>さぁ行くよ！<br>お腹ペコペコだ。」<br>「はい。」<br>車を降りて食事に入った。<br>「いらっしゃいませ。何名様ですか？」<br>「二人です。」<br>「こちらへどうぞ。」<br>和風の落ち着いた店だ。<br>私と本田さんは個室に通された。<br>「本田さん、こんなお店ご存じなんですね。」<br>「僕が知ってるわけないよ！」<br>「でも落ち着いたいいお店ですね。」<br>「何食べます？」<br>「そうですね…。」<br>「鍋なんてどう？」<br>「いいですね。」<br>「この鍋コースで。」<br>「かしこまりました。」<br>野菜肉魚が運ばれ土鍋にダシが入り卓上型のコンロにかけてある。「私が入れますから、待ってて下さいね。」 「さすが、かあさん。」<br>「当たり前です！これでも主婦だったんだから!!出来て当たり前！」<br>「戻ったね!!<br>やっぱり笑ってなきゃねかあさんは！」<br>「本田さん…。」<br>
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<pubDate>Mon, 05 Mar 2012 14:47:19 +0900</pubDate>
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<title>前髪1㎝短くしたら…2</title>
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<![CDATA[ 修一と連絡を取らなくなって半年が過ぎていた。<br>前の仕事は期間を満了して今は違う会社へ通っている。<br>私の家から会社まで50分の道程。<br>冬は寒くて大変だけれど、寒い朝ほど川沿いから見える富士山が綺麗に見える。<br>富士山が綺麗に見えた日は一日いい気分で仕事が出来る。<br>国道沿いを走っている時、クラクションが鳴って一台の車が路肩に止まった。<br>私は少しムッとしながら車の横を通り過ぎようとした。<br>「久し振りだね。」<br>聞き覚えのある声。<br>ブレーキをかけて振り向くと、運転席から修一が顔を出して笑っている。<br>私は驚いて何も言えず動けないでいた。<br>「元気にしてるみたいだね…。<br>話がしたいんだけど、時間作ってくれないか。」<br>「………。」<br>話をしてしまえばきっとまた戻ってしまう…そんな気がしてならなかった。<br>「私…仕事が変わって時間が…。」<br>そう言うのがやっとだった。<br>「駅のロータリーに車止めて待ってるから、恵子が来るまで何時間でも、何日でも待つから来てほしい。」<br><br>それだけ言うと修一は走り去った。<br>私は深い溜め息をついて会社へ向かった。<br>新しい職場は官庁関係の書類を入力する仕事。<br>経験者の私はリーダーとして責任ある立場にいた。<br>派遣元の担当者の本田豊が常駐しているが留守の時は私が責任者となり仕切ることになっている。<br>本田さんは年は若いが仕事は出来るだが、最近彼女と別れたらしく仕事に身が入っていない…。<br>昨日も食事休憩は一時間なのに帰ってきたのは、二時間半経った頃だった。<br>ため息をついては頭を抱えている姿を見るのはあまり好きではない。<br>彼は何となく放っておけないのだ。<br>世話をやきたくなってしまう。<br>修一と連絡を取らなくなった事も関係しているのだろうが、母性本能をくすぐるタイプの人なのだ。<br>会社についた私を見た本田さんは、<br>「おはよう。あれっ!?かあさんどうかした？」 <br>と声をかけてきた。<br>何と答えていいのかわからずおはようの挨拶だけを交わし、下を向いて無視してしまった。<br>「ひどいなぁ～無視っすかー？」<br>「ごめんなさい。ちょっとあって…。」<br>「へぇ～、いつも元気なのに静かだと調子狂うな～。」<br>「仕事はしっかりとやりますから大丈夫です。」<br>「そう…。」<br>本田さんはそう言うとエレベーターに乗りこんた。<br>私も隣に並ぶようにエレベーターに乗った。<br>その日は仕事の事以外本田さんと話す事はなかった。<br>いつもの二人の会話は回りの派遣社員からは親子漫才と言われているほど馬が合うが今日はそんな気分にならない。<br>やっとの思いで忘れかけていた修一にあんな形で会ってしまうなんて…。<br>私が来るまで何日でも待つなんて…。<br>妊娠したことよりも、育つ事も出来ずに亡くなった命を思うともう二度とあんな思いはしたくない。<br>そんな思いで、修一には悪かったが一方的に私から関係を断ち切る形で別れた。<br>私はその日以来仕事をする事で自分の気持ちを騙すように過ごして来た。<br>「お疲れ様でした。」<br>「お疲れさま。また明日よろしくね。」<br>「安住さん、今日静かでしたね。具合悪かったんですか？」<br>「そう…？そんなにおかしかった？」<br>「みんな心配してましたよ。いつも元気な安住さんが大人しいねって。」<br>「心配かけてごめんね…、でも大丈夫よ。ありがとう。」<br>「あんまり頑張らないでくださいね。お疲れ様です。」<br>「ありがとう。お疲れ様。」<br>私は深い溜め息をついた。<br>「安住さん。」<br>「……。」<br>本田さんが私のデスクの横にやって来た。<br>「ご飯行かない？」<br>「はい!?」<br>「行きたい店あるんだけどさ、一人じゃちょっと…、ご馳走するから付き合ってくれないかな～。」<br>いつもの調子で話してきた。<br>「彼女と行けばいいじゃない!?」<br>「いたら、かあさん誘ったりしないよ～。」<br>「私はあなたのお母さんじゃないって…。」 「やっと、いつものが出たね！じゃぁ片付いたら行くよ！」<br>「ちょっ…まだ行くなんて…。」<br>私の言葉なんて無視するかのように残務処理に戻っていった。 <br>「まったくもう…。」<br>呟きながら半ば安心している私がいた。<br>一人で帰っていたらきっと駅のロータリーに行ってしまいそうな自分がいたから…。<br>仕事を終えた私はロッカーから荷物を出していた。 <br>休憩室のドアが開き、本田さんか入ってきた。<br>「いたいた！じゃぁ行こうか！」<br>「行くなんて言ってないけど!?」<br>「美味しいもの食べたら気持ちも晴れるさ！」<br>そう言って、私の肩を叩いた。<br>「行きたい店って何処なの？」<br>「駅の北側。国道沿いに出来たビルの地下。」<br>駅北…。<br>ロータリーを横切らないと行けない。<br>私は修一が居ないことを願いながら歩いた。<br>会社を出て駅までは歩いて二分。<br>駅の構内を抜け、ロータリーにさしかかった時、一台の車が目に入った。<br>修一の車だ。 <br>私は足が止まってしまった。 <br>「んっ!?どうしたの？」<br>本田さんが振り向いて私を見た。<br>「何でもない。ごめんね。」<br>「行こう！お腹空いちゃったよ！」<br>子供みたいた無邪気な顔で私に笑いかけて、私の手を掴んだ。 <br>「えっ!?ちょっと…誰かに見られちゃうよ？」<br>「じゃぁ肩を抱いた方がいい？」<br>そう言って肩に手を回そうとした。<br>「こーら!!行くわよ！」<br>「待ってよ！」<br>本田さんは私の横に並ぶように歩いた。<br>修一の乗った車の前を私たちは通り過ぎた。修一が車の中で私達の姿を見ているであろうと思いながら…。
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<link>https://ameblo.jp/teatime-1203/entry-11177109007.html</link>
<pubDate>Wed, 29 Feb 2012 16:35:26 +0900</pubDate>
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