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<title>人間観察</title>
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<title>ご近所猫物語</title>
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<![CDATA[ 　長いことひとつの場所にいるとこういう事がある。<br>　「猫に餌を与えてはいけません」<br>　近所のスーパーに買い物に行こうとしたら、ブロック塀にそう書かれた貼り紙が掲示されていた。私の住まう地区には野良猫が多い。保護団体も手が回りきらないほどだ、と活動に携わる知人に聞いたことがあった。<br>　しかし、飼い猫、野良猫、地域猫。猫飼いではない私からすると、その違いは全くわからない。兎にも角にも、餌をあげなければいいという話だ。それくらいなら私だってできる。<br><br>　さて、話は変わるが、隣の隣の隣の家のおばあさんが、私が出勤のために家を出ると、毎日のように猫をお供に連れて、徒歩三分くらいの場所にある家へと向かう。その猫は黒猫で鍵しっぽが愛らしい。おばあさんのお供をしますと言わんばかりにきりりと引き締まった表情をしている。<br>　数年経って、おばあさんが一人であの家へ向かうようになった。顔見知り程度であるから、軽い挨拶こそ交わすものの、猫はどうされたんですか？　と聞ける間柄でもなかった。<br>　さらに数年経つと、おばあさんと顔を合わせることもなくなった。これは私の勤務時間が変更したからというのもあるかもしれない。だが、あの家は草がぼーぼーと生い茂るようになった。たまに、そこに業者が芝刈にやってくる。そうすると、すっきりした庭の中に猫が三〜四匹いることがある。番をしていた猫がいなくなったことで、そこは猫の集会所となっていた。たまに、家の前の道路の隅に子猫が数匹、ころころころと寝転んでいて、こんなに小さな毛玉を落としててお母さん大丈夫かい？　と心配になる。<br><br>　話を戻そう。<br>　最近、あの貼り紙がなくなっていることに気がついた。猫に餌をあげる人があの貼り紙程度でいなくなったのだろうか。真偽は定かではないが、最近、私が住んでいるアパートのゴミ捨て場が猫に荒らされるようになった。<br>　段ボールのゴミを二度にわけて捨てようとした時、ゴミ捨て場に来たら覗きに来た猫と顔を合わせた。今日は一匹だけなんだね。隣の家を根城にしている猫は、家猫なのだろうか。ゴミ袋の中身を散らされるのだけは勘弁して欲しいところだ。
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<pubDate>Mon, 28 Jul 2025 19:48:47 +0900</pubDate>
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