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<title>ヒツジ企画　タカとペタネコの物語</title>
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<description>タカとペタネコは三十数年前、小学４年生の時に生まれたキャラクター。無地の大学ノートに描いた漫画のストーリーはどれも果てしない草原にたどり着いて終わった。新たなストーリー、挿絵付き小説のような形ででその姿を復活させる。全く進歩しない下手な絵のままだけれど。</description>
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<title>その１９　赤いペタネコと・・・</title>
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<![CDATA[ <p><font size="3"><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20110618/12/tsubuyu/15/46/j/o0640048011297509502.jpg"><img style="FLOAT: left; CLEAR: both" border="0" alt="ヒツジ企画　タカとペタネコの物語-akppeta3" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20110618/12/tsubuyu/15/46/j/t02200165_0640048011297509502.jpg"></a> <br>　その１９　　赤いペタネコと・・・</font></p><p><font size="3">「あなたは大人になった夢を見ている高校生だって自分でわかってるんでしょ」赤いペタネコはタカの感じたことをそのまま口に出した。驚いたタカの顔から血の気が引いていく。<br>「あなたは明日、目覚めたら自転車に乗って学校に行くの。授業を受けて、放課後には部活動をするのよ。仲間達と準備体操をして、そして練習で競い合う。あなたは喜んだり、怒ったり、悔しがったり、そして恋をしたり、失恋したり、信じたり、裏切られたりするのよ。青春て言うんでしょ？いろんな青春があるんでしょ。涙ばかりの青春もあるんでしょ？」赤いペタネコはそこまで話すと急に黙り込んだ。<br>「僕は高校生なの？本当に。何が夢で何が現実なの？」<br>「知りたいわよね」そう言って赤いペタネコは大きく息を吐き出した。<br>「いい？残念だけど、あなたは目覚めることはない。この物語の続きの中で生きていくの。ここで、きっちり生きた後に目覚める時がやってくる。まず、やらなければならないことがある。家へ帰ることよ。そして、誰もいないあなたの家をきっちり片付ける。捨てるのよ。色んな物をみんな捨てるの。そしてたくさんの隙間を作るの。隙間だらけの家。今のあなたを作っているのは過去のたくさんの悲しい出来事だなんて、そんな大きな荷物は捨てるのよ。<br>　そして、じっと待っていて。耳を澄ませて、心を澄ませて、じっと待っているのよ。寒い日と寒い日の間に、春の匂いを乗せた風が吹く日がある。寒さの厳しさに焦点を当てちゃダメ。その寒さの優しさが春の匂いを乗せた風を創り出しているの。寒さをしっかりと感じるのよ。春を創り出しているそのしくみを喜びながら感じるのよ。そうしていれば、必ず風が吹く。その時、あなたを訪ねるものを受け入れるのよ。見逃しちゃだめ、きっちりと受け入れるのよ」<br>　そう言って、赤いペタネコはタカの手を握ったまま立ち上がった。タカは引きずられるように立ち上がる。<br>「歩くの。そして走るの。転がったら起き上がるの。そして走り方を変えてみるの。そして、一番大切なのは勇気を持ってとびこむことよ・・・」<br>　赤いペタネコはタカの手を握ったまま岩から飛び降りた。タカは何も言う暇もなく「えっ」といっただけで、そのまま一緒に落ちていった。　</font></p>
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<pubDate>Sat, 18 Jun 2011 11:59:14 +0900</pubDate>
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<title>その１８　ネコを作っているピース</title>
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<![CDATA[ <p>　<br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20110504/11/tsubuyu/c9/e1/j/o0640048011205240569.jpg"><img style="FLOAT: left; CLEAR: both" alt="ヒツジ企画　タカとペタネコの物語-レゴ" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20110504/11/tsubuyu/c9/e1/j/t02200165_0640048011205240569.jpg" border="0" complete="true"></a><br><font size="3">その１８　<br>　<br>「父って、ペタネコは君のおとうさんなのか？」<br>「たぶん、あなたの言うペタネコが私のお父さんならね」<br>「元気なのかい？」<br>　赤いペタネコは、その質問には答えずに、座り、ゆっくりと話し始めた。<br></font></p><p><font size="3">「ねえ、ネコは生まれてからたくさんのネコに出会うの。素敵な仲間たちに囲まれて生きていくの。なぜだと思う？他のたくさんのネコが私の様々なピースを持っているのを知っているから。私のかけら。私の部品。<br>　私が何かを強く望む。例えば、あの山の向こうに行きたいって。でも私にはそんな勇気はない。それでもネコはあの山の向こうにたどり着いている自分を信じることができるの。そして、いつかあの山のむこうに行くことができる。」<br></font></p><p><font size="3">　暗闇の中から、少しだけ子どもっぽい赤いペタネコの声だけが聞こえてくる。<br>「その方法を知りたいでしょ。ネコはネコに会いに行くの。素敵な仲間達に会いに行くの。素敵な仲間達の誰かが、私の今必要なピースを持っている。でも誰が持っているかはわからない。だからたくさんの仲間に会いに行くの。そして、出会った人と心が通じた時、その持ち主が私に勇気と書いてあるピースを私にはめ込んくれる。レゴブロックを作っていくみたいにね。そう、たくさんの仲間がたくさんのピースで私を組み立てていってくれる。だから、ネコは困ったりしない。それを知っているから」<br>　タカはたくさんの隙間のある、赤いペタネコを思い浮かべた。レゴでできている赤いペタネコは赤レンガの倉庫のようだった。<br></font></p><p><font size="3">「ネコは完璧な存在なのかい？」タカは以前、ペタネコの話していたことを思い出しながら訊いた。<br>「完璧な存在？さあ、どうかしら。完璧な存在って、あなたにとってどんな意味がある？」　タカに非現実感が襲いかかる。タカの心は思春期の時代に戻っていく。成人した自分、働いていた自分、何もかもが非現実的な気がした。高校生の自分が将来の夢を見ている、その続きの中にペタネコというおかしな奴が、しかも２匹も現れ、訳のわからない話をして僕を混乱させている。<br>「完璧なんて、つまらないと思うよ。でもぼくらがめざし続けているものは、それでもやっぱり、完璧、なものなんだ。完璧にたどり着くこと、それが夢を達成することなんだ」</font></p><p><font size="3">　赤いペタネコは「素敵ね」と言ってタカの手を握った。　</font></p><p></p>
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<pubDate>Wed, 04 May 2011 11:46:49 +0900</pubDate>
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<title>その１７　赤いペタネコ</title>
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<![CDATA[ <p><font size="3">　その１７</font></p><p><font size="3">　</font></p><p><font size="3">「誰・・・」タカは怯えるように言葉を出す。<br>「その質問。あなただったら、どう答えるの？」赤いペタネコが言った。<br>「自分の名前を言う・・・僕は・・・」タカの言葉を遮って赤いペタネコは言った。<br>「名前を持っていない者だっていくらでもいるわ」<br>「じゃあ、どこに住んで、どんな価値観を持っているかを伝える」<br>「住んでいるところがあればね。価値観をもっていればね」<br>「でも価値観はあったほうがいい」<br></font></p><p><font size="3">「何故？」<br>　赤いペタネコは微笑みながらも遠慮なく訊いてくる。タカは赤いペタネコの質問の答えを考えながら、自分の鼓動が激しくなって来るのを感じた。<br>「生きていく意味を知らずに生きていくのって変じゃないか？例えば義務でフランス料理を食べなくちゃならないとか、オーロラを見るツアーに参加している間じゅう、おしっこをがまんしながら、歯に挟まったほうれん草をベロでとろうと挑戦し続けながら、督促の来ていた国民年金の支払いのことと、そういえば家の鍵をかけてこなかったかもしれないことが気になり続けていて、おまけに二日酔いで頭は痛いし吐き気をするし、だけど、このツアーには100万円も払っていて、その半分は借金だし損しちゃいけないと思い続けているような、そんなのっていやじゃないか」<br></font></p><p><font size="3">「あなたは、そう思うのね？」<br>「誰だってそうだろう」タカはそう答えながら、何故こんなにも一所懸命質問に答えようとしているのか、そんな自分がおかしく思えてきた。<br>「誰だって、なの？」と赤いペタネコ。<br>「そう、ネコだってさ、きっと。ねえ、もういいよ。君がいったい誰でも、価値観を持っていなくても。僕はただ、君によく似たネコにあったことがあって、しかもこの場所で。だから、君とそのネコが関係あるのか、知りたかっただけなんだ」<br></font></p><p><font size="3">「父のことかしら？」<br>タカは驚いた顔をして赤いペタネコの頭から足の先まで、視線を何度も往復させた。<br>「父、って言った？」<br></font></p><p><font size="3">つづく</font></p>
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<link>https://ameblo.jp/tsubuyu/entry-10872523934.html</link>
<pubDate>Mon, 25 Apr 2011 23:11:13 +0900</pubDate>
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<title>その１６　旅の終わり？</title>
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<![CDATA[ <p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20110331/18/tsubuyu/27/b2/j/o0640048011136694576.jpg"><font size="3"><img style="FLOAT: left; CLEAR: both" alt="ヒツジ企画　タカとペタネコの物語-akapeta1" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20110331/18/tsubuyu/27/b2/j/t02200165_0640048011136694576.jpg" border="0" complete="true"></font></a><br><font size="3">  その１６</font></p><br><p><font size="3">　冬が近づいていた。タカは家へ行く道を歩いていた。タカには「帰る」という言葉がしっくりこない。帰るという言葉が多くの意味を持っていて、そこには時として様々な感情やら感覚やらが含まれているような気がして、タカはうまくその言葉と共存できないでいる。元いた場所、自分の場所、家庭、温もり、やさしさ。それでも帰るという言葉に何か希望のようなものを感じる。</font></p><p><br><font size="3">（堂々巡りっていうんだろうな）</font></p><p><br><font size="3">　どこへも進んでいかない自分の思考を感じる。歩き続けることによって何か手に入れることはできない。少し坂を上って、気分が少しだけ高揚し、今度は坂を下って、落ち込んで、そして、気がつけば元のところに戻っている。抜け出ることのできない自分に幻滅し、そして抜け出ることのできない自分に安心する。</font></p><p><br><font size="3">　タカはいくつもの町を歩き回り、いくつもの山を越え、また、ペタネコと別れた岩の上に戻ってきた。</font></p><p><br><font size="3">（これ以上の寒さには耐えられないだろうし、これで旅も終わり・・・）<br></font></p><p><font size="3">　空に星が瞬き始め、空気は徐々に冷えていく。西の空に三日月。町に明かりがともり始める。タカがため息をつきながら立ち上がった時、タカの背中を叩くものがあった。タカが振り返ると、そこにいたのはペタネコ・・・・。<br></font></p><p><font size="3">「こんちは。何をしているの。ここで」ペタネコよりも一回り小さいペタネコが言った。「あたしになんか用？」<br></font></p><p><font size="3">赤いペタネコはニッコリと微笑んだ。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">つづく</font></p>
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<link>https://ameblo.jp/tsubuyu/entry-10847060179.html</link>
<pubDate>Thu, 31 Mar 2011 18:00:25 +0900</pubDate>
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<title>その１５　無数の波</title>
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<![CDATA[ <p><font size="3">その１５　無数の波</font></p><p><font size="3">　ペタネコが教えてくれたものは、いったい何だろう。タカは歩きながら考えている。そう考えながら、タカはいくつかの確信のような気持ちが胸の中にあるのを感じた。<br>　ペタネコといる間、それが例え「振り回されている」に近い状態だったとしても、その時、自分が「今まで悩んでいた悩み」から解放されていたということ。一緒にいる時に「張り詰めた緊張感」があるにも関わらず、安心感があったということ。ペタネコのよくわからない話を聞くのが好きだったということ。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">　風が吹きすぎる。かすかな秋の匂いをのせて風がタカの頬をなぜていく。ペタネコの背中が胸をよぎる。タカは目の前に続く道を見つめた。視界に入る木々を、家々を何も考えることなく静かに見つめた。たくさんの意味を持った、そして同時に何の意味も持たない風景。ただそこにある・・・風景。ただここにある暖かさ。ただここにある風の、木々の音。とりのさえずり。たくさんの意味のある、意味のないものたちに囲まれて、意味を持った、意味を持たない自分・・・。意味を持つもの。意味のないもの。（すべてのことに意味を与えながら生きる生き方を選んだとすれば、その時、ネコはネコでなくなる）ペタネコの言葉が聞こえた。タカの頭は混乱し、激しく動き回り、その激しさが極限に達したと思われた時、それは一瞬にして静寂に変わった。<br></font></p><p><font size="3">　タカは道の脇の大きな石に腰を下ろしていた。あらゆる方向から自分をめがけて突進してくる無数の波が最後の瞬間、それぞれがそれぞれをすべて打ち消しあい、そこに生まれた静寂の中にタカはいた。</font></p><p><font size="3">　ありのままを受けとめる。タカの中に生まれた言葉。生まれた言葉に意味があるのか意味がないのか、意味を与えるべきなのか、もちろんタカにはわからないまま・・・。</font></p><p><font size="3">　</font></p><p><font size="3">                                            つづく</font></p>
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<link>https://ameblo.jp/tsubuyu/entry-10790848325.html</link>
<pubDate>Sat, 05 Feb 2011 11:28:31 +0900</pubDate>
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<title>その１４ 　思いは現実に　―　ペタネコの言葉　―</title>
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<![CDATA[ <p><font size="3">その１４　　思いは現実に　―　ペタネコの言葉　―</font></p><p><br><font size="3"><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20110123/20/tsubuyu/c7/b3/j/o0640048011001296749.jpg"><img width="220" height="165" style="FLOAT: left; CLEAR: both" alt="ヒツジ企画　タカとペタネコの物語-peta14" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20110123/20/tsubuyu/c7/b3/j/t02200165_0640048011001296749.jpg" border="0" complete="true"></a> 　タカは空中にただよっているような感覚の中にいる。体だけでなく、心もフワフワと体から離れて宙を彷徨っている。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">目の前の月がゆっくりと砕けていく。何の音もなく、ゆっくりと形を変えていく。上もなく下もなく、タカは自分の体が静かに回転しているのを感じている。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">タカの感覚の中で、何の意味も持たない灰色の雲が、存在を主張しようとしている知性を持ったかたまりを飲み込もうとしている。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">意味？タカの頭に小さな爆発のように言葉が沸き上がる。意味のあるもの？意味のないもの？意味を与えているの誰？意味？僕を縛り付けているのは、「存在の意味」、そんな言葉？僕は目の前に物やできごとに意味を与え、僕はその意味によってがんじがらめになっていく？<br></font></p><p><font size="3">　月は徐々に小さく別れていく。</font></p><p><font size="3">　タカは頬に熱を感じ、目を開けた。斜め上から太陽がタカを照らしていた。月に照らされながら、夜の中に消えていったペタネコの背中を思い出した。そして、ペタネコのおいていった言葉を思った。<br></font></p><p><font size="3">「思ったことは現実になるんだ。ネコの世界ではね。でも、それは時には嬉しいことで、時には恐ろしいことになる。ネコはそれを知っている。だから、ネコは何も考えないようにしているんだ。そうやってネコは完璧な存在になった。わかるかい？すべてのことに意味がある、おまえはきっとそう思っている。思うのは自由だけど、すべてのことには何の意味もない。それがわかればネコのように完璧に平和に生きていける。もしも、すべてのことに意味を与えながら生きる生き方を選んだとすれば、その時、ネコはネコでなくなる」</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">　ペタネコの話は半分も理解できない。前提が間違っているようにタカは感じる。<br></font></p><p><font size="3">「ネコを理解できるなんておごった考えは捨てた方がいい」ペタネコは最後にそう言って、タカに背を向けた。</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">　月を壊すなんて、ペタネコは本当にそんな力を持っているんだろうか。タカはさっきまで見ていた夢の光景を思い出しながら、靴のひもを結び直す。　　</font></p><p><font size="3"><br></font></p><p><font size="3">つづく<br><br></font></p>
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<link>https://ameblo.jp/tsubuyu/entry-10777576892.html</link>
<pubDate>Sun, 23 Jan 2011 20:54:43 +0900</pubDate>
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<title>その１３　無意識の力</title>
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<![CDATA[ <p>  <a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20110115/00/tsubuyu/98/01/j/o0640048010983571812.jpg"><img width="220" height="165" style="FLOAT: left; CLEAR: both" alt="ヒツジ企画　タカとペタネコの物語-peta13" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20110115/00/tsubuyu/98/01/j/t02200165_0640048010983571812.jpg" border="0" complete="true"></a>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　</p><p>　その１３　無意識の力<br></p><p>  月が昇った。ペタネコからタカまでは10メートルも離れている。その間に十数個の石が一直線に並んでいる。タカは黙ったまま、ペタネコを見つめる。<br>  ペタネコに一番近い石が砕けた。ペタネコは2番目の石に焦点を合わせる。石が砕けるまでに2秒とかからない。石は次々に砕け散っていく。<br>  月に雲がかかると、ペタネコはふーっと息を吐き出し、力の入った表情を変えることなくタカを見て言った。<br>「もう、やめよう。」<br>「疲れた？」タカはペタネコに近づきながら言った。<br>「いや」ペタネコが応える。「そういう問題じゃない。たぶん、これ以上続けていくと、おまえは、もうやめてくれって言うと思う。俺にはそれがわかる。だから、これで終わりにする」<br>　ペタネコは並べた石を横に蹴りながらタカに近づいていった。石でできた直線は徐々に消えていく。<br>「なんで、僕がやめてくれって言うと思うの？」<br>「おまえは、ほかのひとたちの幸せがどうだとか言う。俺がやっていることは誰も幸せにしない。無意識の世界の持っている力、そういうのを考えたことがあるか？そこは、良いとか悪いとかは関係のない世界。目や耳から入った情報はそこに永遠に無限に蓄積される。そして、どうでもいいような忘れた質問を、答えが見つかるまで無意識は永遠に追いかけ続ける。つまり・・・」ペタネコはタカの横を通り過ぎ、雲に隠れた月の方向をにらみつけた。「俺たちの意識にできないことを無意識はやってのけることがある。自分の知らない可能性がそこにはある。そして・・・」<br>　ペタネコは振り返り、タカをにらみつける。「忘れちゃいけないのは、そこには善悪の概念はないってことだ」<br>　ペタネコはまたもとの場所に戻り、寝転がった。タカはペタネコから発せられた想像を超える強い言葉に圧倒され、何も言えずにいた。<br>　ペタネコは黙って星を見ている。顔つきはいくぶん優しさを取り戻している。タカはゆっくりと口を開いた。<br>「ねえ、石を破壊しながら何かに気づいたってこと？」<br>「おまえ、星を見るのは好きか？」ペタネコは質問には答えずにタカに訊いた。<br>「好き、だと思う」<br>「月を見るのも好きだろう？」<br>「えっ、何を言いたいの？」<br>　ペタネコは起き上がり、タカの目を見て話し始めた。<br>「俺も知らなかった。今わかったことがある。遠くのものほど、簡単に破壊できるってこと。そして遠くのものほど大きなものを破壊できるってこと。そして、なぜ、月の光の中でしか、それができないかってこと」<br>　ペタネコのいた場所からさっきまであった石の直線で自分のいる場所までをつなぐ線を想像し、突然襲ってきた恐怖とともに、タカはそのまま真後ろに振り返った。<br>　そこにあったのは、輝く真っ白な月・・・<br><br><br>                                                          つづく</p>
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<link>https://ameblo.jp/tsubuyu/entry-10768626423.html</link>
<pubDate>Sat, 15 Jan 2011 00:06:18 +0900</pubDate>
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<title>その１２　触れてはいけないもの</title>
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<![CDATA[ <p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20101110/00/tsubuyu/5f/16/j/o0640048010850388637.jpg"><font size="3"><img width="220" height="165" style="FLOAT: left; CLEAR: both" alt="ヒツジ企画　タカとペタネコの物語-tp3" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20101110/00/tsubuyu/5f/16/j/t02200165_0640048010850388637.jpg" border="0" complete="true"></font></a><font size="3">その１２　触れてはいけないもの</font></p><font size="3"><p><br>　タカはペタネコの中の奥深い所にある何かが自分の中にある何かによく似ているような気がしている。</p><br><p>　タカがかつて学校へ行く気力を失った時、様々なできごとの末にタカを学校へ向かわせた言葉。「たとえ、誰か一人でも自分を必要としてくれる人がいるなら、僕は学校へいかなくちゃいけない」タカは学校へ行き、机に座った。受験勉強をしていていいよ、と明言し、誰も聞いていない前提つきの授業を続けた先生。「先生、僕はきいていますから」タカは心の中でそう思って授業に耳を傾けた。</p><p><br>「ねえ、ペタネコ。たった今から、僕には君が必要になった。かまわない？」<br>　タカが言う。<br>「俺はおまえを必要としてはいない」ペタネコが応える。<br>「君は君のまま、自由でいるべきなんだろうと思う」<br>　理屈っぽい話をながながとしそうだったから、タカはそれ以上喋るのをやめた。例えば、今ペタネコと別れ二度と会うことがないとしても、タカはペタネコが必要なのだ。<br>「君は目の前の石を砕くことができる。それは破壊的趣味かもしれない。でも、僕の持っていない力。僕はそれを目の前で見た。君のその力を見たのは、他にはいないんじゃない？」<br></p><p>「目の前の石だけじゃないぜ」ペタネコはいたずらげに笑った。<br>「どういうこと？」<br>「夜、月が出たら教える」<br></p><p>ペタネコはそう言って、目を閉じた。タカの中で好奇心と恐怖が入り交じる。「触れてはいけないもの」そんな言葉が頭に浮かんだ。<br></p></font>
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<pubDate>Wed, 10 Nov 2010 00:10:13 +0900</pubDate>
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<title>その１１　朝　ペタネコは本当にいるのか？</title>
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<![CDATA[ <p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20101101/22/tsubuyu/a6/de/j/o0640048010834659935.jpg"><font size="3"><img width="220" height="165" style="FLOAT: left; CLEAR: both" alt="ヒツジ企画　タカとペタネコの物語-peta4" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20101101/22/tsubuyu/a6/de/j/t02200165_0640048010834659935.jpg" border="0" complete="true"></font></a><br><font size="3">その１１　朝　ペタネコは本当にいるのか？　<br>　<br>　薄明るい空に星がいくつか輝いている。身動き</font><font size="3">一つしないままのタカの目はぼんやりと空を見ている。</font><font size="3"> 自分と外の世界を隔てる境界の感覚をなくしたまま、徐々に明るくなっていく朝をタカは感じている。時間という感覚はない。</font></p><p><font size="3">過去も現在も未来もそこに存在していて、それらがタカを取り囲むように浮いたり沈んだりしている。霧のように雲のように、やわらかな日差しのように。<br>　やわらかな日差し・・・頬にあたる暖かい朝日を感じながら、タカの頭の中に潰れた顔のネコが浮かび上がった。</font></p><p><font size="3">ペタネコ？確かに、ペタネコというネコが僕に話をしていた。昨日のことだ。ネコ？いや、ネコの顔をした人か？確かにネコだったけれど、ネコであるはずがないようにも思える。タカは横になったまま、顔を横に向ける。タカの寝そべっている岩の上に石が砕けたような砂粒があちこちに落ちている。夢じゃない？じゃあ、現実？いや、あんなネコがいるはずはない。<br>　タカはゆっくりと上体を起こす。タカの目に入ってきたものは、すっかり明るくなった岩の上にねそべっている顔の潰れたネコ。</font></p><p><font size="3">「ねえ、ペタネコ」タカは目を閉じたままのペタネコに話しかける。</font></p><p><font size="3">「君って、実在するネコなのか？」<br>　ペタネコはしばらく目を閉じたままでいたが、小さく音を立てて息を吐き出すと、片目をあけて、笑いもせずに言った。</font></p><p><font size="3">「おまえが自分で決めればいいことさ。俺に興味を持てば俺はおまえの前に存在する。興味をなくせば見えなくなる。新聞の片隅のまるで関心のない記事みたいなものさ」</font></p>
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<link>https://ameblo.jp/tsubuyu/entry-10694380597.html</link>
<pubDate>Mon, 01 Nov 2010 22:14:13 +0900</pubDate>
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<title>その１０　ネコだから</title>
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<![CDATA[ <p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/20101027/00/tsubuyu/79/3f/j/o0640048010823817414.jpg"><img width="220" height="165" style="FLOAT: left; CLEAR: both" alt="ヒツジ企画　タカとペタネコの物語-5" src="https://stat.ameba.jp/user_images/20101027/00/tsubuyu/79/3f/j/t02200165_0640048010823817414.jpg" border="0" complete="true"></a>その１０　ネコだから</p><br><p>　ペタネコは砕けた石の粉をパラパラと下に落とす。タカはその手（前足？）を黙って見ている。月の前を雲がゆっくりと通り過ぎる。虫の声が聞こえている。</p><p><br>「生まれた時に、下に落ちてこんな顔になった」ペタネコは空を見上げて話し始めた。</p><p><br>「自分だけが違う。それがだんだんわかってきた。この顔を馬鹿にする奴がいた。必要以上に優しくする連中もいた。どっちも嫌なやつらだ。誰かと会って話す時、俺は必ず、こいつはこの顔をどう思って見てるんだろう、そう考える。気持ち悪い、格好悪い、そんなふうに思うか、かわいそう、と思うか。大概はどちらかで、どっちにしても俺にとって、そんな連中と話すのは面倒くさいってことがわかった。いや、本当は、いちいちこいつはどう思ってるのか考えてしまうことが嫌になった。」</p><p><br>　雲がとぎれ、月明かりがペタネコの顔をぼんやりと浮かび上がらせる。タカはその顔に目をやる。<br>「俺は考えるのをやめた。考えるのをやめて、一匹でいることにした」<br>「ねえ、そんなふうに考えて、そんなふうに一匹で生き続けるのっていやじゃない？」タカが訊く。<br>「ネコだからね」ペタネコが応える。</p><p><br>「そう・・・。いい言葉だね。ネコだからって。君は一人でも寂しくもなく生きて、目の前の小石を見るだけで砕くことができて、それも君がネコだから・・・」</p><p><br>「いや」ペタネコは別の小石を目の前に持っていった。10秒ほどの沈黙の後、小石は砕け散った。「何故生きている、って考え続けて生きていくより、生きているから生きていく、って考える。それで充分だと思わないかい？俺とおまえに何か違いがあるとすれば、それは人とネコの違い、それでいいだろう？」</p><p><br>　ペタネコの言葉を聞きながら、タカはひどい疲れを感じた。目の前の夜景がかすみ始める。何もかもが遠く遠く離れていく。タカはペタネコの問いかけに応えることなく、眠りに落ちた。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　<br><br>　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　つづく</p>
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<link>https://ameblo.jp/tsubuyu/entry-10688731790.html</link>
<pubDate>Wed, 27 Oct 2010 00:33:11 +0900</pubDate>
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