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<title>空月　雫の小説部屋</title>
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<description>月姫改め空月　雫の小説を少しずつ載せていきます。楽しんで頂ければ幸いです。コメント等いただけると、しっぽを振って喜びます。</description>
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<title>小説「八神舞都」五十八</title>
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<![CDATA[ 　「行ったか。」<div>　<span style="color: rgb(51, 51, 51); font-size: 16px;">八咫之彌十祇神は</span>、空を見上げたまま呟いた。</div><div>　八神の末の息子、いや、正確には娘だったか。あの子の過酷な運命を知った父は私にできるだけの助力をと懇願した。</div><div>　強い力を持って生まれた子どもだ。神が目をかける存在になると同時に、邪なもの達の餌にもなる。</div><div>　神の名を告ぐ者。その重責を担う子どもならなおさら危険がつきものだ。あの子を守りたければ力を制御できる術を身に付けさせよと教えた。</div><div>　その父が亡くなった日、一人で山を登ってきた子どもは父はなぜ亡くなったのかと涙ながらに尋ねた。</div><div>『誰かの命と引き換えに生きることしか出来ないのなら…この命に意味などないのではないのですか…？』</div><div>涙をこぼしながら幼い子どもが尋ねた言葉はあまりに残酷だった。</div><div>　あれは覚えているだろうか。その問いの答えを。そして。その血に流れ奥深くに眠るもうひとつの力の意味を知っているだろうか。</div><div>　ぼんやりと物思いにふけっていたら、見知った顔が山を登ってきたようだ。微笑で彼を出迎えた。</div><div>「妹がいろいろとご迷惑をおかけしております。」</div><div>「迷惑だなどと言った覚えはないがな。兄としてそう思うのならもう少し気にかけてやればよいものを。」</div><div>ため息混じりに告げると八神の当主、徹は深々と頭を下げた。</div><div>「今回の事は、あれに頼むしかなかったのだよ。」</div><div>そう告げた後で情けなくなってきた。</div><div>「人の子に頼みごとをせねばならぬとは…。なんのための神だというのか…。」</div><div>ため息を吐き出し、自嘲気味に呟いた。</div><div>徹はそれを何も言わずに聞いていた。</div><div><br></div><div>「それで。私に頼みでもあったのか？」</div><div>用事もなく八神が訪れることはないはずだ。徹にようやく目を向けて女神は聞いた。</div><div>「闇の気配が近づく前に都全土に結界をと思いまして。ご助力を願いたく参じました。」</div><div>「相変わらず堅苦しい男だな。結界ならすでにあの古だぬきが施したようだぞ。」</div><div>女神の言う古だぬきとは安倍晴明の事である。</div><div>徹的にはあれは狐ではないだろうか。</div><div>「そうではありますが…。」</div><div>「そなたが気にいらんだけだろう。問題ない。」</div><div>女神に睨まれてそれ以上口出しできない徹である。</div><div>「そなたは実に父に似ておるな。」</div><div>「…父にですか？」</div><div>「気性こそ穏やかだが、打算で動くところも、言葉を巧みに使って相手の反応を見るところも、父にそっくりだが。自覚がないのか。」</div><div>徹は押し黙った。自覚がないわけではないが。</div><div>「父はそういう気質ですが、私の場合は仕事の時のみで、個人的な事の方はそううまくいかないものでして。」</div><div>「それで意中の姫君を嫁に出来なくて焦っているのか？」</div><div>「…！」</div><div>徹はぎょっとした。なぜ女神にまで俺の内情は筒抜けなんだろうか。</div><div>「私は興味のあるもの達の事は気にかける性分なのだよ。」</div><div>女神はニヤリと笑った。</div><div>「一応結界の行き届かぬところは私も目を光らせておくとしよう。」</div><div>話をもとに戻した女神に「お願いいたします。」とだけ告げて、徹は山を降りた。</div><div>　「無事に戻れよ。」</div><div>お前のことを待つものがここには大勢いるのだから。女神は空の月を眺めながら小さく呟いた。</div>
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<link>https://ameblo.jp/tuki1412/entry-12709512586.html</link>
<pubDate>Thu, 11 Nov 2021 10:18:50 +0900</pubDate>
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<title>肌色が違うだけ</title>
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<![CDATA[ 　何も変わらない<div>　いつも同じなんだ</div><div>　じゃあ何が出来る？</div><div>　それがわからない</div><div>　</div><div>　声を上げても誰も振り向かない</div><div>　拳を上げても助けてもらえない</div><div>　じゃあどうすればいい？</div><div><br></div><div>　肌の色が違うと言う</div><div>　体に流れる血は同じ色なのに</div><div>　目の色はそれぞれ違っていいのに</div><div>　この心臓は他の人と同じなのに</div><div><br></div><div>　どうか忘れないで</div><div>　その隣りにいるのは</div><div>　肌の色が違う人じゃない</div><div>　あなたと同じ一人の人間なんだ</div>
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<link>https://ameblo.jp/tuki1412/entry-12601493310.html</link>
<pubDate>Wed, 03 Jun 2020 08:43:55 +0900</pubDate>
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<title>詞「絶望の先で」</title>
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<![CDATA[ 　この世界の絶望に<div>　声が枯れるまで叫んでも</div><div>　きっと変わらない</div><div>　そんなことわかってる</div><div><br></div><div>　暗闇からそっと</div><div>　明るい街並に飛び出して</div><div>　でも何も出来ない</div><div>　その現実が苦しい</div><div><br></div><div>　心のどこかで諦めかけた</div><div>　夢とか未来とか</div><div>　その先にある確かなものは</div><div>　何一つないけど</div><div><br></div><div>　目の前なんて真っ暗で</div><div>　希望なんて見えないけど</div><div>　ただひたすら信じた道を</div><div>　歩き続けよう</div><div>　</div><div>　意味なんてないかもしれない</div><div>　答えなんて出ないかもしれない</div><div><br></div><div>　それでもいい　それでもいい</div><div>　後悔だけはもうしたくないから</div><div>　</div><div>　いつか明るい青空に</div><div>　笑える日が来るまで</div><div>　悔し涙流した日を</div><div>　無駄じゃないと思えるように</div><div>　</div>
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<pubDate>Mon, 25 May 2020 17:21:12 +0900</pubDate>
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<title>小説「黒笛のアリア2〜悲哀の旋律〜」　九章</title>
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<![CDATA[ 　悠が特訓を終えて戻ってきた時、アリア達は深刻な顔で何かを話していたから、声をかけるのをためらった。<div>　だが。</div><div>　「随分とのんびりしているんだな。」</div><div>厳しい口調の幼い少年の声が聞こえて、アリア達はその声の方に顔を向ける。悠もそれにつられてそちらを見た。</div><div>少年は、黒い服に見を包み、華奢で細い腕を組んで、アリア達を睨みつけている。黒の髪に群青の瞳。端正な顔は苛立ちを隠せず、怒りにも似た感情を言葉に乗せて彼はアリア達に言い放った。</div><div>「この大変な時に呑気におしゃべりとは。さっさと死域の連中を片付けようという気はないのか？」</div><div>シェリスは彼の態度に表情を険しくした。</div><div>「門番の一人にすぎないあなたが、裁定者の行為に口出しをすることなど許されていません。身分をわきまえなさい。」</div><div>だが、少年は続ける。</div><div>「誰も言わないから僕が代わりに言ってるんだ。大体、原因はあいつにあるじゃないか！情に流されて自らの役割を果たさず奴を逃したんだぞ！」</div><div>その言葉にアリアは硬直し、シェリスは表情を更に険しくし、ファリンは少年を苛立だしげに見つめた。</div><div>「それは事実ではありません。」</div><div>シェリスにたしなめられても少年は食い下がらない。</div><div>「みんな言ってることじゃないか！あいつが恋人をわざと逃がしたって！」</div><div>「マーレン、それ以上口を出すことは許さん。」<br></div><div>ひときわ低い声が暴走しそうな少年に歯止めをかけた。マーレンと呼ばれた少年は我に返ったように、声の主を見つめた。</div><div>　端正な顔立ちの長身の男は、少年を睨み付けていた。細い体だが適度に鍛えられた体は只者ではないと理解するのに十分なオーラをまとっている。黒の服に左肩に銀色の甲冑をつけた青年は、マーレンを激しく睨んでいた。</div><div>その隣に控える美しい金色の長い髪を三編みにした少女はマーレンを見つめて険しい表情をしていた。白いワンピースが色白の肌に映え、水色の瞳が印象的だ。</div><div>マーレンは二人に睨まれて何も言えなくなっていた。</div><div>「全く。ふざけた話をしているようだな。」</div><div>妙に子供っぽい声が聞こえて、悠はそちらに目線を移した。</div><div>　白い上着には金色の唐模様のような刺繍が入っている。膝丈のあたりにも同じような刺繍が施され、短めのパンツに白いタイツ風の長い靴下を身にまとっている。どこかの国の貴族みたいな出で立ちだが、左肩から左の指まで甲冑をつけ、腰に長い剣をぶら下げていた。少年ながらもきりりとした表情は育ちの良さを感じさせた。ゆるく結ばれた金色の髪は腰まで届きそうだ。</div><div>呆れたように少年はマーレンに告げた。</div><div>「たかだか門番程度が王族に文句を言うとは。一度主人に教育し直してもらったほうがいいんじゃないのか？」</div><div>少年のような風体から発された言葉は、態度もそうだが、尊大で少し傲慢な性格が見え隠れする。まさに昔の貴族のようだ。</div><div>「ルイ。言葉を慎むべきです。」</div><div>シェリスに諭されても彼をなんとも思わないようだ。</div><div>「とっとと自分の持ち場に戻るべきだな。エリアとカイルから怒られる前にね。」</div><div>エリアとカイルとはマーレンを睨みつけているあの二人の事だろうか。そう思っていると、ファリンがマーレンの襟元を掴んだ。</div><div>「あんた、死にたいの？」</div><div>ファリンの瞳が先程までとは変わり、赤く染まっていた。</div><div>マーレンはひっと悲鳴に似た声を上げると走って行った。</div><div>「ファリン…。怒るのはやめてください。」</div><div>「怒るに決まってるでしょ。」</div><div>しばらくは怒りが収まらないのか、ファリンはぶつぶつとシェリスに呟いていた。</div><div>アリアは。何故か怒りもせず、文句の一つも言わなかった。ただぼんやりとやり取りを見ていた。</div><div>「アリア。君ももう少し堂々としているべきだ。」</div><div>ルイはアリアと知り合いなのか、アリアにそう声をかけた。心なしか先程と違って声に優しさがある。</div><div>「申し訳ありません。マーレンが失礼なことを。」</div><div>「すまない。」</div><div>少女と青年の謝罪にアリアは小さく首を振った。</div><div>「エリア、謝らないで。カイルも。あなた達が悪いわけじゃない。</div><div>　そう言われても、仕方ないもの。」</div><div>小さく最後に呟くと、アリアはいつもとは反対側の暗い部屋へと歩いていった。</div><div><br></div><div>　恋人を。マーレンと呼ばれた少年は。確かそう言わなかったか。</div><div>　悠は今起きた出来事を理解できずに立ち尽くしていた。</div><div><br></div><div><br></div>
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<link>https://ameblo.jp/tuki1412/entry-12580931218.html</link>
<pubDate>Fri, 08 May 2020 17:22:00 +0900</pubDate>
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<title>小説「黒笛のアリア2〜悲哀の旋律〜」八章</title>
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<![CDATA[ 　「下界に降りた上に、気配が消えたというのか。」<div>　暗い神殿の奥深く。背中の黒のマントを翻し、左手に黒の手甲を身に着けた長身の男は、仲間達の中心で怒りを露わにした。</div><div>「裁定者の仕業に違いないでしょう。」</div><div>「神域の連中は今や死域内の者全てを裁定対象にしているし。」</div><div>仲間達は悲しみと恨みを吐き出すように口々に言い募る。だが。</div><div>「誰が人間界に降りていいと許可を出したのだ。」</div><div>首までの黒髪を揺らし、長身の男は吐き捨てる。その問いに皆が沈黙した。</div><div>「あの方が聞いたらなんと仰せになるか…。」</div><div>「仕方ないわ。食糧が足りないんだもの。飢えた者達はそうなってしまうでしょう？」</div><div>男の呟きに仲間の中から一人の女が声を上げた。金色の髪が一際目立つ彼女は仲間達と同じ黒い装束に身を包み、男をまっすぐに見つめた。</div><div>「城主であるあなたの命令に背いた訳じゃない。誰かさん達の争いが終わらない限り、私達全てにその可能性がある。それだけは理解すべきよ。」</div><div>「理解ぐらいしているつもりだ。だが掟を破る事は許されていない。」</div><div>「それは。私だってわかってる。」</div><div>城主の返答に女はため息混じりに呟いた。</div><div>『これはこれは。大変な事を聞いてしまったようですね。』</div><div>柔らかな、だが、耳障りな声が響き、全員が一斉に扉の方を見た。</div><div>そこにいたのは、一人の少女だった。白に近い白銀の首までの髪を揺らし、微笑を浮かべる少女。右側の髪は団子風にまとめられ、可愛らしい雰囲気だ。小さくて白い人形のような顔、紫の丸い瞳、フリルのあしらわれたワインレッドのラインが印象的なグレーの装束は両肩とへそがあらわになっている。同じグレーの色のショートパンツに太腿が隠れるほどのハイソックス。黒のブーツは内側のワインレッドの布地が見えるように折り曲げられている。</div><div>見た目はとても愛らしい。だが、男は彼女を睨みつけたまま尋ねる。</div><div>「何のようだ。」</div><div>『特に用があった訳ではないのですが、声が聞こえたので。あの方が聞いたらなんと言うのでしょうね。』</div><div>男の睨みを気にも止めず、微笑みながら答える少女の声は柔らかく透き通るような高い声なのに、なぜか、不気味に聞こえる。</div><div>「そのうちあの方の耳に入れねばならぬ事だ。好きにしろ。</div><div>　微笑の誘惑騎士《マレーナ》に脅されて、そちらの思い通りに動くような真似はしない。</div><div>奴に言っておけ。貴様の思い通りにはならんとな。」</div><div>微笑の誘惑騎士《マレーナ》と呼ばれた少女はクスクスと笑う。</div><div>『強がっていられるのも今のうちでは？城主《バイエル》に従わず、掟を守らなくなった魂喰い《ソエルグルー》の成れの果ては容易に想像出来ます。』</div><div>「おふざけのつもりなら出ていってくれる？</div><div>私達、あなたと遊んでる暇はないのよ、ミザリー。」</div><div>城主《バイエル》の男の前に進み出たのは先程彼と議論していた女だ。ミザリーと名を呼ばれ、少女はほんの一瞬、彼女を強い眼差しで見つめたが、すぐに笑みを浮かべた。</div><div>『意外ですね、城主《バイエル》と相反する意見をお持ちの貴方が、私に文句を言うなんて。』</div><div>「相反している訳じゃないわ。誰しも同じ考えを持ってる訳じゃないと言っているだけよ。」</div><div>女はそう告げると沈黙したまま、ミザリーを見つめた。しばらく二人は睨み合うようにお互いを見つめ。やがてミザリーが『では、私はこれで。』と去って行った。</div><div>「いいのか、リーザ。」</div><div>不意に城主《バイエル》が女に問う。</div><div>「何が？何もせずに逃がしたのはまずかった？」</div><div>リーザは長身の彼を見上げて聞いた。</div><div>「立場は違うが、幼なじみだろう。」</div><div>「それで？話し合うべきだったとでも言うの？</div><div>　立場が変わった時点で幼なじみだからなんて理由は存在しなくなったわ。」</div><div>彼女がそう言うと、城主は深く息を吐きだし、仲間達に解散を告げた。彼らは城主に頭を下げるとバラバラと部屋を出ていく。残ったのはリーザと城主だけだ。</div><div>「あなたはこれでいいの？サーグ。」</div><div>城主の名を呼ぶのはリーザだけだ。他の者は彼の名すら知らない。</div><div>「我らは、あの方に、そして掟に忠実であるべきだ。そうでなければもはや存在価値すらなくなる。</div><div>　死王には何度となくこちらの意向を伝えた。</div><div>それを無視すると言うなら、こちらも対抗せざるを得ない。それだけだ。」</div><div>城主は唯一信頼出来る友人を前にしても多くを語りはしない。</div><div>　この領域で信頼出来るものなどない。裏切りや策略に満ちあふれたこの世界で信頼できるのは己の信念と誇りだけ。彼女もそれがわかるからか、それ以上何も告げずにその場を離れた。</div><div><br></div>
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<link>https://ameblo.jp/tuki1412/entry-12531188475.html</link>
<pubDate>Fri, 18 Oct 2019 20:03:00 +0900</pubDate>
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<title>小説「結婚元年」１章</title>
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<![CDATA[ <div>ベッドの上に横たわり、深いため息を吐いた。</div><div>誰もいない部屋に1人。夫は仕事に出かけてしまった。</div><div>結婚してから2度目の風邪をひいてしまい、また迷惑をかけそうだ。</div><div>今日だけの話じゃない。結婚してから何度となく体調を壊した。原因はわからない。ストレスか環境の変化のせいか。</div><div>そんな事はあまり重要ではなくて、そのたびに心配させて迷惑をかけてしまうことが、心苦しい。あの人はしょうがないよと言ってくれるけど。</div><div><br></div><div>思えば出会ってから結婚まで、あっという間に日々が過ぎていった。</div><div>それまでの思い出は数えるほどしかない。</div><div><br></div><div>持病を抱えていることを打ち明けたのは、両親に挨拶に来る数日前だった。</div><div>何も言わずに受け止めてくれた時は、この人にはどこまでもついていこうと思った。</div><div>だけど、現実は複雑で。</div><div>私なんかで良かったのかな。そう聞きたくなった出来事はたくさんありすぎる。</div><div><br></div><div>私はちゃんと妻として彼を支えられているか。</div><div>自問自答し続けても答えなんて出なかった。</div><div><br></div><div>結婚生活は二人だけで導き出す未知の数式みたいだ。</div><div>正解なんてなく、間違いもない。</div><div>深くお互いを知り尽くしたつもりでも、ちょっとしたことで傷ついたり傷つけられたり。</div><div><br></div><div>はぁともう一度ため息を吐いた。</div><div>考えていてもしょうがない。まずは風邪を治さなくては。</div><div>布団を頭までかぶり、丸くなる。そしてゆっくり目を閉じた。</div>
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<pubDate>Tue, 09 Jul 2019 19:47:00 +0900</pubDate>
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<title>小説「結婚元年」　序章</title>
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<![CDATA[ 　結婚なんてできないだろうなと思っていた。<div>　仕事漬けの毎日。ダラダラした生活。</div><div>　諦めかけていたけど。</div><div>　</div><div>　「この度、結婚することになりまして、姓が篠山に変わりました。今後とも宜しくお願いします。」</div><div>　会社にそう伝えながら、心の中は半信半疑だった。</div><div>　ちゃんと結婚生活やっていけるのかな。</div><div>　最初に浮かんだのはその言葉だった。</div>
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<link>https://ameblo.jp/tuki1412/entry-12435759414.html</link>
<pubDate>Sat, 26 Jan 2019 23:40:31 +0900</pubDate>
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<title>すべての受験生へ</title>
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<![CDATA[ この応援が届きますように<div><br></div><div><br></div><div>詩「前へ」</div><div><br></div><div>前へ</div><div>前へ</div><div>くよくよなんてしていられない</div><div><br></div><div>前へ</div><div>ひたすら前へ</div><div>その一歩が君の強さになる</div><div><br></div><div>さぁ　後ろは振り返らずに</div><div>前だけを見て</div><div>その一歩を進め</div><div><br></div><div>前へ　前へ</div><div>君の明日へ</div>
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<link>https://ameblo.jp/tuki1412/entry-12432312236.html</link>
<pubDate>Fri, 11 Jan 2019 23:06:36 +0900</pubDate>
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<title>　詩「ずっとそばにいて」</title>
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<![CDATA[ 　もしも私が　もしもあなたが<div>　あの日あのとき　出会わなかったら</div><div>　きっと今の私はいないね</div><div>　</div><div>　多分初めて出会ったときから</div><div>　心の奥で決めていた</div><div>　あなたとずっと　一緒にいたい</div><div><br></div><div>　あなたと出会って変わり始めた</div><div>　あたりまえの風景</div><div>　二人のストーリー　今始まる</div><div><br></div><div>　特別なことなんて何もいらない</div><div>　ただ側にいて　隣で笑っていて</div><div>　あなたに出会えたこと</div><div>　それさえ奇跡みたいだから</div><div>　この世界で　私を見つけてくれて</div><div>　こんな私を選んでくれて</div><div>　ありがとう……。</div><div><div>　</div></div>
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<link>https://ameblo.jp/tuki1412/entry-12410357603.html</link>
<pubDate>Mon, 08 Oct 2018 00:43:16 +0900</pubDate>
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<title>小説「男社会の女たち」9章</title>
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<![CDATA[ PM1:00。御園社長と手短に話をして、事務所へと戻る車内の中、社長に話しかけた。<div>「打合せがスムーズに進んだのは久しぶりな気がしますね。」<div>「そうだな。」</div><div>社長は助手席で苦笑した。ハンドルを握りながら、今までの案件を思い返す。独特の考え方の人もいれば、妥協という言葉を知らない人もいる。それで揉めたこともないわけではない。それに比べれば。打合せが終わってホッと胸をなでおろしたのは社長には言わない。</div><div>「一宮。この物件、君に任せていいか。」</div><div>社長の言葉に思わず社長の方を見てしまった。</div><div>「前を見ろ、前を。」</div><div>社長にそう言われてハッとする。</div><div>「すみません。あの…いいんですか？」</div><div>運転中だったと反省し、前を見ながら、社長の様子を伺った。</div><div>「ああ。君のスケッチを見て先生も頷いてたし。子供の空間は得意だろう？」</div><div>確かに得意な方だとは思う。男性陣にも「お前こういうの得意だよな」と感心されたことはある。任せてもらえるのは嬉しい。でも期待に応えられるかと言われると。</div><div>「悩んでないで、一度やってみろ。」</div><div>社長にそう言われて、「わかりました。やってみます。」と答えるのが精一杯だった。</div><div>　会社に着くと社長はすぐに自分の車に荷物を乗せ始めた。</div><div>「昼御飯はどうされますか？」</div><div>「どこかで食べるから問題ない。」</div><div>社長は一通り荷物を確認すると、磨き上げられたピカピカの愛車で出ていった。</div><div>　事務所に戻ると、すぐに現場へ行く準備をした。例の件がずっと気になっていた。昼御飯はいつもは弁当だけど今日は作ってこなかったから、コンビニで買うしかない。</div><div>　ふうと息をついた。</div><div>　女だから。そんな理由は通用しない。いつもは楽しいはずの現場行きがなんだか憂鬱だった。</div></div>
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<link>https://ameblo.jp/tuki1412/entry-12398326091.html</link>
<pubDate>Thu, 16 Aug 2018 23:24:00 +0900</pubDate>
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