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<title>小説ブログ</title>
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<description>小説（笑）を掲載しています。良かったら見ていってください。</description>
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<title>俺のまわりはリア充ばかりだ４</title>
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<![CDATA[ 今日は6月上旬。この学校は2学期制の為、今月にテストがある。しかしそんなことにはお構いなく、今日も通信部(ともさく部)は活動をしている。<br>「そういえば綾…」<br>「え？   あははっ、そうですよねー」<br>無視された。いやいや、冷夏と瑞穂と話しているところに割り込んだのは悪いと思ったけど。虫は流石にひどいと思う。<br>「あ、あの…」<br>「ん？   あーなんだ辰さんの声でしたか。いつぶりですか口を開いたのは？」<br>「…、1週間ぶり。俺の声は1週間で忘れられるのか」<br>とても恥ずかしい話だが、俺はこの1週間ここにいる綾、冷夏、瑞穂と話していない。理由は―<br>新しく発売されたゲームの攻略だよ！<br>いや、とっても面白くて部室でやってたらあっという間に本編をクリアしてしまってもう裏モードに入ってるよ！<br>「そうですよ」<br>あっさり肯定されるととても心にグザリとくる。<br>「それで、用件は？」<br>「いや、その、最初としゃべり方が変わってる気がするなーって」<br>「あー、それはですね、私これが普通の喋り方だからです。慣れてない相手だとあんな口調になってしまうんです」<br>「普通、逆じゃないか？」<br>椅子に座って紅茶を飲んでいる冷夏が話に入ってくる。やはり、こうやって普通にしていると、とても可愛いと思う。<br>「よく言われるんですけどね。私にとってはこれが普通なわけで」<br>「慣れてない相手…、ってことは入学してすぐのころは…」<br>「今とは全然違いましたね。突然しゃべり方が変わったせいで周りから変な目で見られましたよ」<br>「喋り方1つでそこまで注目を浴びることができるなんて。あなた、私と同じオーラを感じるわ」<br>「すまんビッチ。お前から出ているオーラは腐った臭いしか発していない。あー、くっさ」<br>鼻をつまんだ冷夏がニヤニヤしながら言った。こいつ狙って言ってるな。まあ、これなら流石の瑞穂も釣られないだろう。<br>「な、何ですって！？」<br>釣られたよこの人。<br>机を思い切りたたきつけて立ち上がった。煽り体制が全くついていない。<br>「あんただって腐ったにおいが…」<br>「あ、いま「あんただって」って言ったな？」<br>「もうそのネタはいいと思うぞ…」<br>「くっ、つまらんな」<br>冷夏は鼻から手を離して紅茶を飲んだ。つまらんって何だよ。<br>「ふん、辰もたまにはいいこと言うわね」<br>「たまには…」<br>また心に何か突き刺さった。そろそろライフが0になるんですけど。もうやめてーって声がどこからか聞こえてくるんですけど。<br>「ところで、そろそろテストだな」<br>「あー、そういえばそうですね。忘れてました」<br>「テストなんて楽勝よ」<br>「ビッチは黙っててくれ。貴様のような天才を相手にする気などない」<br>「な、何よ！？   あ、ああ嫉妬してるのね！？」<br>「別に私もできてるから嫉妬してない」<br>サラリという冷夏。<br>「ああ、そうだった…」<br>俺はあることを思い出してそう言った。この部活にいる女子生徒3人、こいつらが学年のトップ集団であることを。<br>「何思いだしたかは知りませんが辰さんが1番できますよね？」<br>「え？」<br>「そうよ。いっつも私をさらりとぬかして1位なんて…、次こそ…！」<br>と、瑞穂が言うように。俺は最初のテストからずっと学年1位である。俺自身は順位というものにあまり関心はないが、彼女は順位がとても大事らしい。<br>「ただし辰はそれだけだ。運動ができないからな」<br>「運動やっても将来別に役に立たないだろ…」<br>「引きこもりのお前はそうかもしれないな。お前も運動ができたうえで性格が良ければな…」<br>「俺別に性格悪くないだろ？」<br>「「えっ」」<br>瑞穂と綾が素で言った。え、俺って性格悪いの？   別に普通にしてるよ？<br>「って、おいやめろ。なに引いてんだよ」<br>「辰さん。よく考えてくださいよ？   いつも他人をにらみつけるような眼で見てる人、いい人に見えますか？」<br>「…見えない」<br>「そう。だからあなたは性格が悪いって言われるのよ」<br>「別に睨んでなんか…」<br>「自覚症状なしとは重症だな」<br>なんだよ、この3人の連携。なんかじわじわくる。今すぐ逃げたいよ。<br>「うっ、そこまで言わなくたって…」<br>「確かに言いすぎましたね。それでは私たち3人はどこかの誰かさんと違って性格がいいのでここで止めますね」<br>「＾＾」という顔で言った。怖いです、やめてください。あと、胸のあたりがズキズキする。<br>「あれ、どうしたのかしら？   辰ったら、目から水出してるわよ」<br>ガバッ、ダッ、ガチャン、バン。この4回の音である。俺はバッグを持って部室から飛び出した。<br>「…、ここまで来ると、あいつらがわざとやってるようにしか見えないな…」<br>いつもならここで帰るが、今日は秘策があるのだ。バッグをあさって取りだしたのは…<br>「3年間放置してたポテト…。効果があるかは知らないが、これであいつらを苦しませてやる…」<br>どこか小学生の悪ガキがやりそうなことをしているように感じてしまうが、これをやらないとすっきりしない。それと、これは臭わないように袋に突っ込んである。<br>「…よし」<br>俺は部室のドアを開けるとポテトを後ろに隠して普通に中へ進んでいく。<br>「ん、どうした？」<br>「忘れもん」<br>適当にごまかすと、そのまま本棚まで直行。適当に自分の本を抜き取ると、横にある机の上に袋を置いて広げる。3人は作業をしているため別にばれていない。<br>逃げるようにさっさと部室を出た。<br>「あー、すっきり」<br><br>これは俺がすっきりした後部活で起こったことらしい。次の日に聞いた話だ。<br>まず気付いたのは綾。最初は少しだったらしいが、エアコンをつけているし、窓もない部屋だ。じょじょに臭いが部屋を駆け回る。<br>「なんか臭くないですか？」<br>といったらしいが、冷夏と瑞穂は別に臭わなかったらしく、そんなわけないと否定。しかし、30分もすると部屋がものすごく臭くなり、3人とも顔を青くしていたらしい。出ようとしたらしいが、ドアがあかずに大変だったそうだ。まあこれは俺が邪魔した。それから1時間苦しまされたそうだ。ちなみ、今から言うのはその時に言っていた言葉、冷夏、瑞穂、綾の順である。<br><br>「あーもう何だこの臭いはそんなに私を本気にさせたいのかいや本当に勘弁してくださいこのままだと死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬ死ぬいやいやいやいやいやいい加減にしろよ、あーもう無理吐く吐く吐く吐く吐く吐く吐く吐く神様許して辰をいじめたことは許してだからこの臭いを消してあーあーあーあーあーうえうえうえうえうえ」<br><br>「この私を苦しませるなんていい度胸してるじゃない。いいわ、そんなことで私は倒れたりしない…、いややっぱり倒れちゃうからやめてやめてやめてやめてやめてやめてあーちょっと冷夏うるさいわよ黙りなさいよ青ざめた顔でこっち見ないで睨まないで私も吐いちゃうからお願いだからやめてやめてやめてやめてやめてやめてあーもう私をこんな目にあわせたらどうなるか分かってんの私が直々に天罰を下してやるわそうねまずは私の足でいろんなところを力強く踏んでやるわはははいいでしょはははははははははははは」<br><br>「そもそもエアコンが付いてる時点でアウトですよそうだエアコンを消そうあれリモコンはどこでしょうか？   あ、あったえい。あれ消えないおかしいですねあれれ、あれ良く見たら電池切れ？   ……、ふ、このエアコンのファッキン野郎が今からテメェのおち○ぽひねりつぶしてやろうかしこってやろうかドピュドピュだしてビクンビクンさせたやろうかはははどうしたお前の臭いはこんなものかもっと私を苦しませろドピュドピュ出させろ快感を感じさせてみろファッキンファッキンファッキンファッキン(これの繰り返しだったらしい。本人は覚えてないとのこと)」<br><br>俺は陰で腹を抱えて笑った。<br>自分でも性格の悪さを実感したのであった。<br><br>テストが終わった。やったー。<br>これが今日の感想である。久々に部室のドアの前に立つ。ガチャリと開けると、そこには1人を除いていつも通りの光景が広がっていた。<br>冷夏は寝ている。これはいつも通りである。<br>綾はパソコンで何か作業をしながらニヤニヤしている。これも普通である。<br>瑞穂はゲームをしている。あれ、おかしいぞ？<br>「お、お前何やってるんだよ…」<br>「ゲーム。見ればわかるでしょ？」<br>「それは分かる。でも、それって…」<br>次の言葉をできれば言いたくない。なぜなら、「健全で安全な女子学生」がこんなことをするわけがないのだから。<br>「さっきからピッピピッピうるさいぞビッチ」<br>「いい加減そのあだ名やめてくれない？」<br>「…、そうだな。ビッちばかり言っててもつまらない。他のあだ名をつけよう…」<br>冷夏はそう言いながら、何かいいものがないか探している。と、そこでテレビ画面に目がとまる。<br>「そういえば、いつの間にテレビを入れたのか」<br>「私入れてないけど？」<br>「え、じゃあ綾か？」<br>「私も入れてないですけど」<br>「？   じゃあ辰、はまずないな」<br>「何で俺だけ聞かずに終わりなんだよ…」<br>「性格の悪さがトップのお前が気を利かせてテレビを贈呈するなんて考えられない話だろう」<br>「お、お前…。で、でもその気のきいた誰かさんが入れたテレビであまり良くないゲームをしている女子生徒がいるが」<br>「んー…？」<br>冷夏が画面をじっくりと見始める。すると見る見るうちに顔が引きつっていく。<br>「お、お前…、それは…」<br>「ん？   なによ？」<br>「…、あー。瑞穂さん…。あなたもですか…」<br>「あなたも？    って、もしかして綾も…」<br>俺が聞いてみると、フッ、とニヤけて立ち上がる。<br>「ええ、そうですよ。俗に言う<font size="3">腐女子</font>ですよ」<br>「ふ、フジョシ？   なんだそれは？」<br>「あ、聞きたいですか？」<br>「えっ、いや、その…」<br>冷夏が反応に困ったかのようにオロオロしていると、綾はパソコンを手に持ちカタカタと文字を撃ち、冷夏に画面を見せる。<br>「見ますか？」<br>「いえ結構ですやめておきます」<br>危険を察知したらしく、そのまま拒絶のポーズを取る。<br>「そうですか……。残念です」<br>残念そうな顔をして、パソコンをカチャリと閉じる。<br>「チッ」<br>「…、おい」<br>黒い部分が見えていたので突っ込む。その後もブツブツと何かを言っていたが面倒くさいのでスルー。<br>「せっかく仲間を増やそうとしたのに…」<br>「ッ！   これ以上増やさなくていいっ！」<br>冷夏が顔を真っ赤にして言う。<br>「なぜですか？   たくさんいたほうがいいですよー？」<br>「多ければいいって問題じゃ…」<br>「辰さんは黙ってていいです。むしろ喋んないでください」<br>「どういうことだ…」<br>最近ますます俺の扱いがひどくなってきている。喋っただけでこれなんて、どうしろと。<br>「ああ、そうだ。こんな話ではなくてこいつのあだ名だ」<br>「あだ名という名の悪口だけどな」<br>「あ？」<br>「なんでもないです」<br>冷夏が冷徹で細い目をこちらに向けて、低い声で俺を威嚇。おれはそのまま下を向いて黙りこむ。<br>「あだ名ですか…。なんだか友達みたいでいいですね」<br>「そうだろう？」<br>「ちょっと、私はいいなんて一言も…」<br>「お前の意見は聞いていないんだ。少し黙っていてくれ」<br>「そ、そんなー…」<br>瑞穂が悲しそうな眼をする。そしてこちらに助けを求める視線を送る。<br>「…、はぁ」<br>ため息をついて、俺は勢いよく立ちあがり、<br>「おい2人！」<br>「きもいぞ」<br>「ついにおかしくなりましたか…」<br>「なっ」<br>ひどいことを連発で言われてひるむが、俺はそのままごり押しをする。<br>「お前ら、あだ名だなんて…」<br>「た、辰…」<br>瑞穂が輝いた目で俺の見ている。待ってろ瑞穂、俺が助けてやる。<br>「決めるのは俺だああああああああ」<br>「えっ」<br>決まった。ドヤ顔で瑞穂を見ると、彼女は茫然としていた。まるで石化したかのように動かない。<br>「…そ、そうかー」<br>「い、いいです、よー…」<br>瑞穂と綾はひきつった顔で俺を見る。おいやめろ、そんな冷たい目で俺を見ないでくれ。<br>「…、うぐぐぐぐ」<br>後ろから唸り声と歯ぎしりが聞こえる。チラリとみると、いつも以上に目を細めて俺をにらむ瑞穂の姿があった。<br>「あ、いや…。別にそんなつもり…」<br>「え、あ。もしかしてましなあだ名にするために…？」<br>「え、あ、うんそうだ」<br>とりあえず流れに乗ってみる。<br>「そ、そっか。だったら最初からそう言ってよ」<br>にっこりとかわいらしい笑顔を俺に向けた。中身を知らなければどれだけよかったか…。<br>「助け舟か」<br>「ぼっちの分際で。イラッときますね」<br>「いや、ぼっちとこれとは関係ないだろう」<br>「だいたいお前はコミュ障ではなかったのか？   別に普通に話せてるではないか」<br>「私と話した時はあんなにひどかったのに…。どうして？」<br>冷夏はむすっとした顔で、綾はさびしそうな顔で言った。<br>この展開、どこかのラノベで見たぞ。しかもラブコメだ。もしかして、もしかして…？<br>「あ、別にラブコメ展開なんてないですよ？」<br>あっさりと否定され、俺の夢はことごとく打ち砕かれてしまった。思わず絶望のポーズを取りたくなるが、今は瑞穂のあだ名の話だった気がするのでそちらを優先。<br>「そ、そんなことはどうでもいい。それでだな。瑞穂のあだ名はもう考えてある…」<br>「じゃあ聞かせてくださいよ」<br>「よく聞いとけ、瑞穂のあだ名はだな…・」<br>瑞穂はキラキラとした目で俺の見ている。希望でももっているのだろう。だからその希望を俺が実現させてやる。<br>そして俺はあだ名を堂々と言った。<br><br>今まで通り、普段どおりの時間が流れた。何事もなく、平和な時間。<br>綾と冷夏は光のない目でぼーっとしている。<br>やっと立ち上がったかと思うと、その目を両サイドから俺に向けて、<br>「…、フッ」<br>鼻で笑った。そして次に憐れむ目を向けてそのままドアを開け、二人同時に<br>「「じゃあな、辰、<strong>牛</strong>」」<br>最後にニヤリと笑って部室を出て行った。<br>「…、瑞穂？」<br>恐る恐る尋ねてみると、瑞穂はプルプル震えて、<br>「辰うゥ…、ぜッッッたいに許さないィ…ッ」<br>どこかのボスみたいな雰囲気を出しながらそのまま勢いよく立ちあがり、続いて部室を出て行った。<br>「…、はぁ」<br>俺も本を閉じてバッグにしまうと、そのまま部室を出た。<br>「…、俺は言ってないのに」<br>あだ名を言う時、俺が言う前に誰かが言った。しかも俺の声で。そのせいで、場は一瞬凍りつき、流石の綾と冷夏も引いたようだった。瑞穂は涙目になってそのまま悲しい顔をしていた。<br>「…こんな立ち悪いこと、誰が…」<br>ブツブツ言いながら廊下を歩いていると、見覚えのある3人が渡り廊下の中央で立ち、何かを囲んでいる。<br>「…、なんだ？」<br>近寄ってみると、中央にはスピーカーと何かの機材を持った男子生徒がいた。おそらく俺と同じ学年だ。<br>「お、おい。どうしたんだ？」<br>「あ、辰」<br>瑞穂が機嫌の悪そうな声で言った。<br>「何だ？   かつ上げか？」<br>「違いますよ」<br>続いて綾も不機嫌な声で言った。<br>「さっきの事。あれがお前でないことなんて分かっている」<br>「え？」<br>冷夏の言葉に俺は戸惑った。一体どういう事なんだろうか。気づいていたなら、あんな態度を取らなくても―。<br>「口、動いてなかったですもんね。それに」<br>「そのあとの顔。明らかに変だったもんね。いつも以上に気持ち悪かったわ」<br>最後の言葉はともかく、俺の誤解がもともとなかったことに安堵。<br>「それで、その人は？」<br>俺が訪ねてみると、3人は下を向いて目を細める。<br>「…、怒って、るのか？」<br>「見てわからないのか」<br>「…、何に怒ってるんだ？」<br>「む、この状況を見てわからないのか？   鈍感過ぎるぞ」<br>3人は男子生徒から離れ、横に立つ。冷夏が男子生徒の指差し、<br>「こいつが先程の声の主だ」<br><br>あとがき<br>遅くなって申し訳ありません。完全に1ヶ月()でしたね。てへ☆<br>なんだかシリアス展開ですが、この続きは次回です。<br>それではまた次でお会いしましょう。<br><br><br>
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<pubDate>Sun, 24 Feb 2013 19:42:21 +0900</pubDate>
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<title>俺のまわりはリア充ばかりだ3</title>
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<![CDATA[ 「それで、こいつは何なんだ？」<br>月縞冷夏(つきしまれいか)による問い詰め開始から5秒ぐらい。<br>無論、遅れてやってきたくせに、謎の女子生徒と一緒に入って来るやつがいるかよ、とでも言っているかのような眼差しで俺、峰嶋辰(みねしまたつ)に視線が集中していた。<br><br>言わせてください。不幸です。<br><br>こんな不幸を味わったのは今日が初めてかもしれない。他にもいくつかあるが、それはまたの機会に。<br>さて、話を戻すと。現在進行形で俺は黙っている。すでに1分は経っているかもしれない。<br>「…、ほう。辰は何も言わない気か。じゃあ、そこの女子。君から話を聞こう」<br>「あ、うん。えっと、」<br><font size="5">「ちょ、ちょっと待ってくれ！」</font><br>俺が珍しく大きな声で話をストップさせると、この場にいた全員がポカンと口を開けて目をぱちくりとさせた。ああ、この学校に入学して以来、初めて経験する不幸だぁ…。<br>「言われては困る内容なのか…、なら仕方ない」<br>(分かってくれたかッ…！？)<br>心の中でガッツポーズをし、とりあえずセーフ。<br><br>そう思った時期が俺にもありました。<br><br>「ますます聞かなくてはならないな」<br>「えええええええっ！？   な、なんでだ」<br>「さ、言っていいぞ」<br>完全に無視されてる。もう駄目だこりゃ。<br>完全に諦めモードに入り、何もかもどうでも好さそうな目で棒立ちを始める。<br>「えっと、峰嶋さんが部室に向かっているときに、私が端の方でしゃがんで作業をしていて、それが気になっったらしく声かけられて」<br>「へぇ、それで？」<br>作業？   いいえ、妄想です。<br>すげぇツッコミたい！   でも、今俺がなにを言っても聞く耳を持ってくれなさそうなので、俺は我慢した。<br>「それで、私、話に乗ったんですよ。それなのに、峰嶋さんがスルースキル発動して私を無視してスタスタ歩いて行ってしまったんですね。流石にひどいと思って走って追いかけて…」<br>「追いかけて？」<br>「……」<br>冷夏は何かを企んでいる顔をして手毬綾(てまりあや)を見ているし、霧林瑞穂(きりばやしみずほ)は嫌そうな顔で綾の話を聞いている。<br>「…、ムフフッ…」<br>「「？」」<br>2人の顔色が一斉に変わった。急に奇妙な声を出しながらニヤニヤし始めたからである。<br>「ど、どうし…」<br>「そ、それでぇ、こけちゃってぇ…、峰嶋さんの背中をドォンって押しちゃってぇ…、抱きつきながら落ちて地面に背中をうった時に大丈夫とか声掛けてもらって手を差しのべられて手を取って二人の、二人のォ…、ハァハァハァ、ムフフフフフフ」<br>「あ、お、おい大丈」<br><font size="5">「俺得だコンチクショォォォォォォォォォォオォォォォォォォォォ！！」</font><br>ドサッ。<br>叫びながら、そして鼻血を流しながら地面に倒れこんだ。<br>「…、辰。今の話…」<br>「後半はほとんど嘘だ」<br>「どこまであってるのよ？」<br>「階段で背中押されて落ちたってところまで。そのあとはこいつの妄想」<br>「最初のところはどうなんだ？」<br>「ほぼ省略してるな。あと、こいつの言ってた作業も、冷夏と瑞穂が想像してるような事じゃないと思うぞ」<br>「「……」」<br>2人とも「＾＾；」という顔をしている。たぶん困惑しているのであろう。<br>「そ、それでこいつ…、入部させるのか…？」<br>「名前も知らないのに？」<br>「ああ、名前は「手毬綾」って言うそうだ」<br>「いや、でもこの妄想女を」<br>「妄想女じゃないよ」<br>いつの間に復活していた綾が鼻のあたりをハンカチで拭きながら言っていた。<br>「い、いつの間に…！？」<br>「…、あー。こういう子って「腐女子」っていうのに分類されるのかしら？」<br>「べ、別に腐ってなんかないんだからんね！」<br>「ツンデレ？   この子の中身知らなかったら可愛いなって言ってあげられたのに…」<br>「そうだな。まあ、お前に褒めてもらってもヘドがでるだけだがな」<br>「ちょっ、それどういう…」<br>「こういうことだ」<br>冷夏は自分の手を口に突っ込み、何かをやり始めた。こいつ、とうとう女であることを放棄しやがった…！<br>「あ、あんた何やって…」<br>「ん、んぁ…、う、」<br>「「？」」<br>俺と瑞穂がきょとんとしたその瞬間。<br><br><font size="5">「うぼげらぇぇおぇぇぇええぇぇぇぇえぇええええええええええっ」</font><br><br>ビチャビチャ、という音とともに口から、アレがでた。あまりにもひどい光景だ。モザイク必須である。<br>「ヘ、ヘドォが出るぅ、ってぇ…、言った、であろうゥゥ…？」<br>顔色を悪くし、プルプルと震えながら、ドヤ顔で言った・<br>「ば、馬鹿じゃないのっ！？　　　こ、これあんたが片付けなさいよっ！」<br>そう言った瑞穂は、奇跡的にテーブルの上に置いてあって無事であったバッグを持つと、ドアへ駆け寄った。こいつ、逃げる気だなっ！？<br>(じゃあ俺も逃げる！)<br>流石に俺も、これの始末はしたくなかったので瑞穂同様バッグを持ってドアへ駆け寄る。瑞穂が部室から飛び出るのに続き、俺も部室から姿を消した。<br>部室に残っているのは、冷夏と綾だけだ。<br>「……、これ、どうしよう…」<br>今さらという事を言いつつも、冷夏はバケツとか雑巾とかトイレットペーパーをひっぱり出してきて、後始末を始めようとした。が、<br>「手伝いましょうか？」<br>一瞬天からの声と思ったが、天ではなく残念な奴だった。しかし、その顔には笑顔しかなかった。<br>「……、ありが、とう」<br>ぎこちなくお礼を言うと、綾はさらに深い微笑みで返した。<br>以下、俺の余談である。<br>翌日の放課後、部室に行くと、綾と冷夏がとても仲良くやっていた。少し違和感を覚えつつも俺はバッグを適当なところ(昨日冷夏が吐いたところを除く)に置いて本を読み始める。やっぱりラノベは最高だなーウヒヒヒ。<br>読みながらニヤニヤしていると、瑞穂も部活にやってきて、冷夏の前でぎこちなく「き、昨日は、ご、ごめん、な、…さ」と言いかけたが、冷夏がそれをさえぎって、<br><br>「ビッチはろくに謝ることもできないのか…、まあ昨日の件はこれでチャラにしてやろう。…そこでニヤニヤしているDQN(ドキュン)よりはましだしな…」<br><br>冷夏は少し照れた様子で言った。瑞穂は少量の涙を目にためながら、微笑んだ。<br>―あ、あり得ない！   冷夏が瑞穂にデレて、瑞穂が冷夏にデレただとっ！？<br>心の中でそう絶叫したが、すでに手遅れ。俺はさらにこの部内で空気となった。<br><br><br>なんだこの状況は―！？<br>俺がこう絶叫したのは1夜明けた日の放課後のこと。<br>なぜかって？<br>だって綾が部屋の隅でブリッジの体制を取ってブツブツ呟きながらニヤニヤしているんだもん！   本読んでニヤニヤしてるより気持ち悪いわ！<br>とんでもない出落ちである。でも、どうすればいいのか。この部屋には俺の綾しかいない。別に誰かに見られているというわけでもない。<br>こうなれば正面突破―、ということでシンプルに直球を投げました。<br>「何でそんな変な体制を取ってるんだ？」<br>「ん゛ん゛？   んァ…、ァア…、ああ、辰さんン…、ハァハァ」<br>途中途中完全に狙っているであろう嗚咽を言いながらも反応した、が。最初の「ん゛ん゛？」はどこか別の感情を感じたが、まあ気のせいであろう。信じるって大事。<br>綾はブリッジの体制からそのまま顔を上げる。背中あたりを見ているととても柔らかそうに見える。<br>「あ、あれ今のどっかで…。ああ、初○機か」<br>「別に狙ってませんけど？   峰嶋さん流行に流されやすいんですか？」<br>「いや、俺は別に…。天の人とか流されやすいって聞いたけど」<br>「？   天の人？   ああ、書いてる人のことですか」<br>「ちょっとメタいからこの話やめるか」<br>話に区切りをつけると、俺は中央のテーブルにバッグを置いてソファに腰掛ける。<br>「冷夏と瑞穂は？」<br>「冷夏さんはトイレに。まあうこでしょうね。瑞穂さんは毎月買ってる雑誌の発売日だからー、とか言って帰りました」<br>「雑誌？   あいつどんなの読むんだろうな」<br>「えっと、前見てたのを覗き見したんですけど、その時はゲーム関係の雑誌でした」<br>「…、前って入部する前？」<br>「そうですけど」<br>きょとんとする俺に平然として答える綾。<br>「入部する前に瑞穂と接点あったのか？」<br>「ありません」<br>「じゃあどうやって？」<br>「渡り廊下でオナっていたときにたまたま歩きながら雑誌を読んでいる瑞穂さんと思われる方を見ました。それで気になって作業を中断してまで頑張って覗き見し」<br>「もういいよ」<br>これ以上聞いても意味がないと判断して適当に流すと、何故か綾はむすっとした顔になった。<br>「？   どうした？」<br>「…、何でもないですよ」<br>そういうと、彼女はテーブルの上にある自分のバッグに近い場所まで移動して中をあさり始めた。取りだしたのは…、薄い本。<br>「おうやめろや。女性としての恥じらいを知った方がいいぞ」<br>「は？   そんなものとっくの昔に捨てましたよ」<br>「……」<br>何も言えない。駄目だこいつ、早くなんとかしないと…！<br>改めてこいつの残念さを感じた。これがなければいいのに。<br>「って、峰嶋さんも人のこと言えるんですか？」<br>「俺は人前じゃ読まないからな。…、ってお前ずいぶんマニアックなところついてるんだな」<br>「ん、まあ珍しい分類に入りますね」<br>なお、あまりアレ的に相応しくないのでここでは詳しい話は伏せておく。アニメでよくあるモザイクをかけている感じだ。<br>「…あ、それでお前は何であんなポーズを取ってたんだよ？」<br>今更ながら突っ込んでみると、綾はきょとんとした顔で、<br>「何でって、あれが好きだからですけど？」<br>「あ、そうなの？」<br>あっさり言われた為、どこか納得する―<br>「するわけねーよ！   好きでもあんな格好されたら年頃の男の子が興奮しちまう！」<br>「それが狙いなんですよ…、フフフ」<br>「お願いだから男子に安心で健全な学校生活を送らせてあげてください」<br>「だが断る」<br>駄目だこいつ、早くなんとかしないと…！<br>あれ？   これさっきも心の中で呟いた気が、まあいいか。気のせいだ。お前、タイムリープしてね？   、とかねーから。<br>と、ここでガチャリという音とともにドアが開いた。そこにはトイレから戻ってきた冷夏の姿があった。<br>「ん？   きてたのか辰」<br>「おう」<br>適当に頷いておく俺。冷夏はバッグをテーブルの上に放り投げ、ソファに深く腰をかける。<br>「冷夏さんおトイレ長いですね」<br>「ほっといてくれ。今日は少し体の調子が悪いのだ」<br>「昨日はいたせいだろう…」<br>「仕方ないだろう。瑞穂に褒めてもらうとヘドが出るのだ…、しかもリアルで」<br>「冷夏さん、女のことしてそれはやめたほうがいいと思いますよ」<br>「「お前が言うな」」<br>冷夏と俺の声が重なった。綾は「(´・ω・｀)」という顔をしてそのまま薄い本で顔を隠してしまった。<br>「ところで、この部活って何をするんですか？」<br>おそらく話すことがなくて無理やり違う話題を持ってきた。しかし綾は自ら地雷を踏みに行ったことをまだ知らない。<br>「なにするって？」<br>当然俺も知りません。よくわからないので聞き返してみた。<br>「え？   だから活動内容ですよ。通信部なんですよね？」<br>ドンッ。<br>ロッカーが凹む音がした。目を向けてみると、光を失った目を鋭く向ける冷夏の姿があった。<br>「カツドウナイヨウツウシンブ？」<br>汚物を吐き捨てるかのように言った。とても怖いです。<br>「アー、ナニソレオイシイノ？   ワタシヨクワカンナイー」<br>完全なる棒読みで言った。<br>「…、つまり通信部(笑)ってことなんですね」<br>綾は「＾＾」という顔で冷夏に言った。俺はこの顔が一番怖いと思うんだ。冷夏の今の顔と同じぐらいの怖さを持っている。<br>「そうだ。通信部とは仮の名前だ。本当はな、この部活は―」<br>え、通信部で通ってるわけじゃないの？   真名とかあるの？   中ニ病なの？<br><br><font size="5">「友達作りたいけど全然作れない。だから部活作ったら自然と友達できちゃった。てへっ☆部だ！」</font><br><br>「なげぇよ！？   てかそれで通ってたのかよ！？」<br>「ああ。この部の顧問は何でもアリらしいからな。ふつうに通った」<br>「でもちょっと長いですね。略称とかないんですか？」<br>「ある。「ともさく」だ」<br>「わけがわからないよ」<br>今日の成果。<br>この部活の名前が「友達作りたいけど全然作れない。だから部活作ったら自然と友達できちゃった。てへっ☆部」、通称「ともさく」であることが判明した。<br>大事なことなので2回言います。<br>わけがわからないよ。<br><br>あとがき<br>遅れて本当にごめんなさい。疾走なんてしてません。リアルの事情です。現実って大変です。てへっ☆<br>と、新キャラが登場しましたがまだまだ出る予定です。増やしすぎると出なくなる人とかでてきそうなのでそこそこぐらい出します。覚えていられる範囲で。<br>それではまた次回。お楽しみに。<br>
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<link>https://ameblo.jp/uxon/entry-11422785121.html</link>
<pubDate>Sat, 08 Dec 2012 15:23:59 +0900</pubDate>
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<title>俺のまわりはリア充ばかりだ2</title>
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<![CDATA[ この学校で超有名人名な「霧林瑞穂」を部室に入れてから数分。相変わらず泣き続けている彼女はだいぶ落ち着いてきたようで、少し話し始めている。<br>「さ、最初は、その、強気で行こうと思ってあんな風になっちゃって、それで、その、うぅぅ…」<br>「ふん、こんな演技をするビッチなどこの部活にいらん」<br>「いや、これは流石に演技じゃないと思うんだけど」<br>「騙されるな。こういう泣けばいいと思っている女ほどビッチなんだか」<br>「うぅ…、はぁ」<br>俺と冷夏がゴチャゴチャ言っている間に、瑞穂が当然ため息をついた。<br>「？   どうかし」<br><br>「さっきから私のことビッチとか言ってるお前の方がビッチだろうがこの糞腐れビッチが」<br><br>は？<br>態度が急変した為、俺は口が開いてしまっている。<br>「ふん、本性を見せたか。演技が下手だな」<br>「下手？   下手とか言うんだったらお前やってみろよ」<br>「私は演技などというビッチ専用技は使わない」<br>「専用技？   何を言ってるのかしら？   あなただって日頃本性を人に見せずに、<strong>演技</strong>しているでしょう？   あと、表現力があると言いなさいよ」<br>「そもそも私は本性を見せる相手がいない。私とは無縁のことだ」<br>「「なっ…」」<br>俺と瑞穂が息を詰まらせる。堂々と悲しいこと言えるこいつがこの中で1番残念なのかもしれない。<br>改めて思う。女子は怖い。<br>会って早々に口喧嘩を繰り広げる2人。<br>「…、喧嘩するほど仲がいいって言うし…」<br><br>「「言わねーよ」」<br><br>2人の声が重なった。どうやら、2人の中では言わないらしい。<br>「あ、あのさ。とりあえず喧嘩をやめ」<br>「ふん、どうした？   都合の悪いことでも言われたか？」<br>「黙れ。貴様みたいな無名生徒に言われたくないわよ」<br>「この学校で有名だからって、得することなどない。こんな規模の小さいところで有名になったところで…」<br>「なっ、…、し、嫉妬してるのかしらね？   この私に」<br>「嫉妬などしていない。ただ、この規模の小さい中で有名になったところで得することなどないと言っているだけだ」<br>「む…」<br>瑞穂が押されている。この口喧嘩、ずいぶん静かだなー、と思っていた矢先。<br>「どうした？   正論をぶつけられて言葉も出ないか？   んん？」<br>露骨にじわじわと責めている。正直、冷夏の方が性格が悪いようにしか見えない。<br>「ぐ、むぅ…」<br>イライラしている瑞穂。しかし、そんなことにお構いなしにどんどん言葉を出していく。<br>「ほら？   なんとかいってみろ。<strong>有名人</strong>の霧林瑞穂さん？」<br>有名人という言葉を何故か主張している。それに意味あるの？<br>「ぐぐぐぐぐ・・・・」<br>瑞穂のイライラがどんどんたまっていく。<br>「…、何か言えよ<strong>ブタ</strong>」<br>「ッ！」<br>ついにイライラが爆発し、テーブルを思いっきりたたきつけて立ち上がった。<br><br><font size="4">「お前みたいな糞女ビッチババアに言われたくないわよおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおっ！！！！」</font><br><br><br>とか、半泣き状態で叫んでそのまま部室から飛び出してしまった。<br>「ふっ、やっと行ったか。しつこい奴だったな」<br>「……」<br>俺は言葉も出なかった。それだけ醜かったということだろうか。<br>「…、あれ？」<br>テーブルの上に髪が置いてある。手に取り、それを見る。<br>「…、あいつちゃっかり入部届け置いていってるぞ」<br>「……」<br>冷夏は無言でそれを手に取ると、バッグを手に取り部室を出て行こうとした。<br>「おい、どこ行くんだよ」<br>「…、そんなの決まってるだろう」<br>そう言い残すと、部室から姿を消した。<br>これが冷夏じゃなければどれだけ格好よかったことか。<br><br>ω<br><br>1夜開けての放課後。<br>俺が部室に行くと、そこには2人の女子生徒の姿があった。<br>1人は冷夏だが、もう1人はだれか？<br>「ふん、昨日入部届けを出してやったのは私だぞ？   そんなこと言っていいのか？」<br>「なっ、ぐ、うぅ……」<br>瑞穂だった。2人はすでに口喧嘩をしている様子。本当に仲いいなこいつら…。<br>「本当に仲いいなこいつら…」<br><br><font size="4">「「よくねーよッ！！！」」</font><br><br>どうやら口に出してしまったらしい。やっぱり女って怖いわー。<br>「って、こいつ入部したのか？」<br>「ああ。私が入部届けを出した」<br>「お、お前が？   あり得な」<br>「黙れデコ助野郎」<br>「……」<br>くそっ。心の中で吐き捨てた。デコが広くて、前髪がわきに行ってしまって目立っているし、言われても仕方ないよなー。<br>「まあ、これでこいつは私に頭が上がらないな」<br>「くっ」<br>本当に頭が上がっていない。冷夏の方がビッチにしか見えない。<br>「ま、まあ今回は礼を言ってあげてもいいけど…？」<br>デレキター。ついにデレたよこの女。正直にありがとうって言えよ。<br>「ふん。素直に「ありがとうございます」と言え」<br>もはや命令。しかし、入部届けを出してもらってお礼を言わないのは人間として間違っていると思う。<br>「お礼ぐらいは言っておくべきだとおもうけど」<br>俺が1度口をはさむ。<br>「あ、あんたがそう言うなら…」<br>何故か俺と話すときだけ態度が全く違うが、これに関して突っ込んだら負けだと思ってる。<br>瑞穂が冷夏の前まで行き、顔をひきつらせながら<br>「あ、あり、がががが、…、あ、と、とととととと、ぅ～～…」<br>日本語じゃない気がする。こいつはまともに礼を言う事も出来ないのか。<br>「こいつはまともに礼を言う事も出来ないのか」<br>「あ゛あ゛？」<br>「……、すんません」<br>また口に出してしまった。今日と昨日とであわせて2回。思ったことが口に出てしまうのはすいぶん不便というか、困る。<br>「それで、私への礼はまだか？」<br>「い、今言ったじゃないの！？」<br>「ん？   今のはビッチ特有の言語ではないのか？   私はそのような言葉を聞き取れないのでな。すまんがもう1度言ってくれ」<br>「ッ～、テッメェ…」<br>再び瑞穂が半泣きの状態になる。<br>しかし、以前の泣いたことが演技であったという前科があるため、冷夏は容赦なく次々と瑞穂を罵倒していく。<br>「ふん、さっさと礼を言え。なんだ、貴様はツンデレという人種か？   いや、ツンしかない「ツンツン」か？」<br>「なっ、いつ私がデレたって言う」<br>「さっきビッチ語を言っているときにやたらと頬を赤色に染めていたではないか。あれが「デレ」というのだろう？   全く、これだから最近のビッチは演技がうまくて困る」<br>冷夏が途中で言葉をはさむ。<br>そこで、俺がこう言ってみた。<br>「お前だって瑞穂の入部届け出したじゃないか。あれだって「デレ」に入るんじゃないのか？   ほら、それで「べ、別にあんたのために出したんじゃないんだかんねっ！」とか言ったら完全に…」<br>「あ゛あ゛？」<br>予想通りの反応が返ってきたため、俺はそのまま下を向いて1歩引く。やっぱり女は怖いわ。こん<br>なことを言えば必ずと言っていいほど言葉の圧力で男を沈めにかかるんだから。<br>「ほ、ほらあんただって人のこと言えないじゃないッ！！    あんたのほうこそ「ビッチ」じゃないの！？」<br>「あ、今認めたな？」<br>冷夏が上げ足を取る。こういうのも何だが、非常に醜い。見てて悲しくなってくるというか、こ<br>いつらが女であるという認識が徐々に薄れてくる。もはや人間ではない「怪獣」とでも言ってもいいかもしれない。<br>ひでぇなと思いつつも俺は黙って見続けることにした。<br>「今、「あんたのほうこそ」と言ったな？   ははっ、自ら地雷を踏みに来るとは。単純に馬鹿なのだな貴様は。全国のビッチに謝れ」<br>「ッ！   あんたこそ全国のビッチに謝りなさいよ！   ビッチがこの会話を聞いててみなさい？   私たち死ぬわよ！」<br>お前ら2人とも今すぐに謝っとけ。<br>会話の方向性が危なくなってきた。このまま続けると言いたい放題言うはずだ、絶対に。<br>まずいと思った俺は、ここで止めに入る。<br>「お前ら落ちつけよ、な？   今日はもうこれで…」<br>「デコ助は黙ってろ。辰、お前もう帰っていいぞ」<br>「え？」<br>「私もこれに関しては冷夏と同感だわ。正直言って、あなたいる意味「ない」じゃない」<br>「えっ！？」<br><br>「そういうことだ。存在意義が薄れてきているから、0になる前に、」<br>「簡潔に言うと、「邪魔」なの。こんな会話聞いててもあなた暇でしょ？   だから、」<br><br>2人の言っていることが重なった。そして、<br><br><font size="5">「帰れッ！！！」</font><br><br>俺はよろめいた。倒れそうになった。<br>「…帰る」<br>俺は無言でバッグを手に持つと、そのまま部室を後にした。<br>ドアを閉めてから、部室前でしばらく立ち尽くしていると、再び2人の声が聞こえてくる。<br>「…、今日は厄日だ」<br>涙を浮かべながら、俺は帰宅した。<br>これは余談だが、その後2人は喧嘩は毎日のようにするもの、周りからみれば普通の「友達」と認識できる程度になっていた。<br>こ、こいつらコミュ力がありすぎるぜ…！<br>こう思った時にはもう時すでに遅し。俺の周りでリア充が誕生してしまったことに、俺は不満だった。<br><br>ω<br><br>それから、代替2週間？<br>時間が経つのは早いもので、あれからあっという間に俺は空気になってしまった。いい加減男子生徒が入部してきてもいいんじゃないのかなーとか思ってはいるものの、もちろんこんな部活に入る人はいないわけで。<br>今日もいつも通り部室まで、校舎の繋ぐ渡り廊下を歩くわけなのだが、今日はそこでいつもとは違う出来事が待っていた。<br>「…？」<br>ふと、左を見てみると、しゃがみこんで「ニュフフ…」といった気持の悪い声を出している女子生徒の姿があった。どう見ても同学年ではあるが、同じ歳でこんな残念な奴がいると、とても情けなく、恥ずかしくなってくる。<br>俺はその場で立ち止まり、その女子がやっていることを観察することにする。もちろん、こんなことが他の生徒に見られたら、俺の疑わしい噂が流れるわけで、今は他の生徒がいないからサーフである。<br>「…、！？」<br>勝手に見ておきながら悪いが、非常に気持ち悪い。<br>彼女は急に立ち上がると奇妙な笑い声(さっきのニュフフにさらに気持ち悪さが追加された感じ)を上げながら、鼻血を垂らしている。しかも、大量に。<br>ぽと、ぽとと音を立てながら、赤色の円の数が徐々に増えていく。<br>「…、にゅふ、…～！？」<br>女子生徒がニヤニヤとして、鼻血を垂らして(奇妙な笑い声がセット)何故かこちらに顔を向け、驚愕の顔をしている。<br>「あ、あ、あァ…」<br>喉が詰まり、こんな声が漏れだす。彼女はポカーンとしてこちらを眺めながら、<br>「な、な…、い、今の見て…」<br>恐る恐る聞いてくる女子生徒に、俺は冷や汗を流してこくりとうなずく。<br>「………、あー見ちゃいましたかー」<br>しばらくの沈黙の後、俺に向かいそう言った。<br>「…、み、ちゃゃいィ、ましたァ…？」<br>何故か語尾に「？」が付いてしまった。しかも途中の言い方がいかにも自分のことを「コミュ障」と言っているようなものである。<br>彼女は再びポカーンとした顔でこう言ってきた。<br><br>「…ぁ、<font size="5">コミュ障、乙っす…」</font><br><br>案の定ばれた。第1印象は最悪である。相手も、俺も。<br>コミュ障とバレてしまった俺はこぶしを握り締め、開き直って、<br>「あ、あァそうだよぅ！(あれ？   何最後の(ぅ)って)   おォれァ、こォ、ミュ障ゥだ、だだだ…」<br>完全に失敗した。とても恥ずかしい。そしてとても怖い。今すぐにでもここから立ち去りたい。ああ、そうだ立ち去ればいいんだ！   そうすれば話さなくて済む！<br><br>でも、どうやって逃げる？<br><br>無言で突然ダッシュ、っていうのも浮かんだが、これって後々妙な事を言われると非常に厄介である。さらに俺のイメージダウンにもつながる。<br>ここで最善の案は、適当に言って逃げる。普段使っている言葉で、尚且つ逃げることが可能な言葉は、<br><br>「…あ、フレに呼ばれたんで落ちますね」<br><br>俺は「＾＾」という顔をして、いつもとは異なる綺麗な声で言った。相手はまたもや「( ﾟдﾟ )」という顔をしている。<br>「……、なんだ廃人か。この効率厨め」<br>「ちげーよ！」<br>確かに多種類のゲームをプレイするが、俺はそのような「効率」優先のプレイは絶対にしていない。別にそれが悪いというわけでもないが、個人的にはあまり好きではない。<br>「え？   違うの？   コミュ障でネトゲ廃人だったら面白かったのに…、<font size="1">チッ</font>」<br>「お前今舌打ちしたな？」<br>「してない」<br>「じゃあ今の「チッ」って何だよ！」<br>「空耳だよ」<br>「ねーよ！」<br>あー、話して疲れるのって何年ぶりだろう。本当に話すのに慣れていないことを、俺はここで強く痛感した。<br>あー、もう何か疲れた。もう部室行こう。<br>俺はいつの間にか自分の足元に落としていたバッグを拾うと、そのまま渡り廊下を渡ろうとした。が、<br>「いやいやいやいやいや」<br>女子生徒がこちらに走ってきた。<br>「バッグを拾ったと思ったら何の言葉もなしに立ち去るとか、どんだけ話すの嫌なんだよ！」<br>「……」<br>「コミュ障特有の無言の圧力ですねわかります」<br>ドンッ。<br>バッグを横に振って腰に直撃させる。反動で女子生徒はそのまま転がる。はっきり言うとシュールである。思わず鼻で笑うと、<br>「自分でやっといて鼻で笑うとか…、あんたは鬼か…」<br>立ち上がると、彼女は手で腰のあたりのほこりをはたく。その時にポニーテールがユラユラ揺れている。そちらのほうばかりに目が行ってしまう。<br>「…、って。あなたいつも1人でいるなんとか辰？」<br>「峰嶋辰(みねしまたつ)…」<br>「あー、そうそう。で、ぼっちの君がこんなところを何で歩いてたのかな？」<br>わざとらしく、挑発するかのように言う。カチンと来たので、俺は無視してスタスタと部室へ歩き始める。<br>「ちょっと！   スルーってありかよっ！？」<br>ああ、追いかけてきた。面倒だな。とりあえず振り返るかな。<br>振り返り、睨みつける。<br>「何？」<br>「いや、だからどこ行くの？」<br>「部室」<br>「…、へー。部活入ってるのー？   なんて部活？」<br>「通信部」<br>「…、面白そうだね。ちょっとついて行っていい？」<br>「断る」<br>キッパリと断り、俺は再び足を動かして、階段に1歩足を踏み入れた。その時だった。ここで不幸が俺を襲う。<br>「ちょっと、って、きゃああああああっ！？」<br>またこいつか、と心の中で思っていた矢先のこと。彼女がこけて俺にぶつかってきた。<br>「うあっ」<br>バランスを崩した俺は、そのまま彼女と一緒に転げ落ちた。<br>いてぇ。<br>この１言に尽きる。<br>「いつつ…」<br>俺が起き上がと、彼女はすでに起き上がっており、しゃがみ込んで俺に背中を向けて頭と腰を抑えている。<br><br>って、ちょっと、スカートが―<br><br>いつも気にしないはずのところに目が行ってしまった。<br>何やってんの俺ええええええええっ！？   これはお年頃の男子中学生には刺激が強すぎるんだよ！   あ、見える見えるうううううっ。<br>「あ、ちょっ、っと…、っ！！？」<br>いきなり彼女がバランスを崩して横に転がった。太ももと太ももあの間から―。<br>「いてて、…、あ、ごめん大丈、…、顔が赤いね」<br>やっと立ち上がると、こちらに駆け寄ってきて心配してくれる、はずだったが俺の顔を見て殺意へと変わった。<br>「…、見えそうだったとか？」<br>「見えてない見えてない見えてない」<br>ああ、そうだこれは悪い夢なんだ。そう思いたいけど、これは現実である。<br>「まあいいや。さ、速く部室いこ」<br>彼女が手を差し伸べてきた。俺は一瞬抵抗を感じたが、そのまま手を握って立ち上がる。<br>「そういえば、名前―」<br>「手毬綾(てまりあや)。よろしくね」<br>そういうと、綾はスタスタと階段を下りて行ってしまった。<br>本当に、部員になるのだろうか？<br><br>あとがき<br>大変お待たせしました！<br>リアルが大変でなかなかこちらに手がつかなくて、申し訳ありません。<br>あれ？   今爆発とか聞こえたような(´；ω；｀)<br>これからは月1回は必ず更新できるよう努力していきたいと思っています。なお、どこかおかしいところ、そして「つまんねー」という方はメッセージやらコメントやらで遠慮なく申してください。どうにかして皆さんに面白いと思って貰える文章を書きあげますので…。<br>では、また次にお会いしましょう。<br>
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<pubDate>Sun, 11 Nov 2012 17:38:55 +0900</pubDate>
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<title>俺のまわりはリア充ばかりだ</title>
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<![CDATA[ 学校。<br>そこは学生が集う「リア充のたまり場」である。しかし、例外がある。<br>クラスに馴染めない、人と関わるのが苦手、これらの学生たちは基本的に「1人」で過ごす。修学旅行の班決めの時はいつもあまってしまいとりあえず空いてるところに入る、休み時間はトイレで過ごしたり、テスト前は1人で勉強したり、など。<br>1人でいることは悪いことではない。友達が少ない＝悪いこと、という考えは少し違う気がする。しかし、やはり1人では生活に支障がでることが多々ある。<br>これは、そんな学生たちが集まると、どうなるかの話。<br><br>「―と、今日の授業はここまでです」<br>チャイムの音が学校中に響き、同時に教室の空気も一変した。当然だと言える。この説明はもう小学生から何度も聞かされているのだから。俺は、心のどこかでこれを「洗脳教育」と言っていたりする。多分、洗脳が目的ではないのだろうが、11年間もこれを聞かせれているとこういう考えも自然に生まれてしまうだけだ。<br>この「中央情報高等学校」にはHR(ホームルーム)はない。授業が終了した時点で、生徒は自由の身となる。そのあと何をしてもおっけー、というのがこの学校だ。他の学校の比べて自由すぎるのもどうかと思うが、まあこれもいいのではと思っている。<br>帰りの支度を済ませてからすぐに教室を出る。もちろん、誰にも話しかけられない。このクラスに友達なんていないからね。<br>この学校の校舎は4つの3階建ての校舎がきれいに四角形を描いている。その西側に体育館があり、北側に校庭、そして南側と東側に駐輪場と校門がある。俺は、隣の校舎へ向かっている。どこへ行っても隣の校舎なのだが。正確には、南側の西校舎、「第4校舎」に向かっている。<br>第4校舎に入り、右側の階段を下りて2階へ向かう。<br>2階階段の右側すぐに、「文化室」というものがある。あまり存在意義がない部屋だが、現在ここは「部室」として使われている。<br>扉を開けて入ると、いつものように2人の男子生徒と、4人の女子生徒の姿があった。<br>「あ、きたか辰」<br>眼鏡の掛けた男子生徒が言った。もう1人の男子生徒はというと、本を読んでニヤニヤとしている。<br>あー、気持ち悪い。<br>いつのもように心の中で吐き捨て、中央のテーブルに荷物を投げ、ソファに腰をかける。<br>「あ、来てたの？   ちーっす」<br>「おう」<br>ツインテールの茶髪女子生徒に珍しく挨拶されたので、とりあえず返事を返す。<br>「岬(みさき)先輩が挨拶…だと…？   あぁ、やっぱり最終的には「bed end」なんですか」<br>「黙れ変態キモヲタ」<br>本を読んでいた、1つ学年が下の男子生徒が、顔を上げておかしなことを言った。そしていつも通り暴言を吐かれる。<br>照れなくなっていいんですよ？   と、訳のわからないことを言って再び本を読み始めた。<br>これが俺の居場所、「通信部」だ。<br>学校の通信管理という上辺だけの活動内容で成立しているこの部活。実際は違う活動内容なので<br>ある。<br>それは、<br>「ねぇねぇ、聞いてよ！   私ね、今日ペン拾って貰ったんだよ！」<br>「リア充氏ね」<br>「ちょ、何それ！？   普通さ、そこ羨ましがるところでしょうが！」<br>この会話、かなり低レベルというか、聞いてて悲しくなる内容だ。それに、それだけのことで羨ましがる奴いるのかよ？<br>「あー、リア充アピールうぜぇ。1回鉛筆拾ってもらったぐらいで調子のんなこのく」<br>「そ、そんなことより！   今日新しいゲーム持ってきたんですけど誰かやりませんか！？」<br>ツインテールの紺色と黒の中間の色の髪の女子生徒が会話に割り込み、無理やり話を変えた。ナ<br>イスだ。<br>「え？   ゲーム？   なんてゲーム？」<br>「いやいや、人気ゲームのマイナーチェンジ版、「大暴走 物理シスターズ」ですよ！   前回よりさらに萌える戦いが繰り広げられているらしいですよ！」<br>「へぇ、燃える戦いね」<br>あれ？   2人の「もえる」、それぞれ漢字が違う気がするな。まあ気のせいだよね。<br>「じゃあ、」<br><font size="4">「絶対やる！   たまにはいいことするな腐れビッチイヤッフゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥッ！！！」</font><br>ああ、やっぱり真っ先に食いついたのこいつか。本を読んでいたはずの男子生徒が、その手にコントローラーを持ち、すでにゲーム機本体のセットも完了している状態で叫んだ。<br>「あ、やっぱりお前かキモヲタ。私のことを「ビッチ」呼ばわりして。いいわよ、ゲームで私がビッチじゃないってことを証明してやるわ」<br>「は？   お前ビッチだろバーカ。しかも、「腐れ」。ははっ、ゲームで勝ってお前がビッチだってことを改めて証明してやるよ」<br>こいつらやっぱりリア充だわ。見ててイライラする。<br>2人はコントローラーを持ち、約1分でさっそくバトルしている。<br>「死ねよクソビッチ」「CPと一緒に死んでろキモヲタ」など、聞き苦しいコメントが聞こえてくるが、他の部員は2人の会話をスルーする。最初に話に乗った女子生徒は、(´・ω・｀)という顔をしている。<br><br>―おわかりいただけただろうか？<br><br>これだけでも、残念な奴らの集まりだということが分かるであろう。それで、本来の目的というのは、<br>「リア充に、俺はなる！」、である。<br>もう十分リア充だと思うのだが、こいつらはこれだけではまだリア充じゃないと言い張る。<br>ちなみに、俺は部活でも空気状態でたまに口を出す程度である。<br>一言言えるとしたら、「俺のまわりはリア充ばかり」ということである。ああまじリア充氏ねよ。<br>現在、部員は俺を含め7人である。現在に至るまで、約2カ月程度だ。2カ月でここまでなれるらしい。俺はなれないが。<br><br>ω<br><br>4月。学年が上がったのにもかかわらず、相変わらず俺には友達がいない。何がいけないのかはだいたい分かっているのだが、それはどうにもならないことなのである。<br>目つきが悪い、暗い。これらの原因を1時期なおそうとはしたが、駄目だった。今は完全に諦めているし、いまさら直す気もない。<br>1年の最初、俺は話しかけられたりした。しかし、それに対しての反応が「あ゛あ゛？」である。初対面の相手は当然「なんだこいつ」と思ったのだろう。そして、中学校が一緒だった奴に過去<br>どうだったー、とかさんざん言われて誰も俺に寄らなくなった。原因は同級生のDQN生徒だが、俺にも原因がある。俺は人とかかわるのは苦手だ。そのため、小学校の時は誰にも近寄られないよう、わざわざ目つきを悪くしていた。そして、近寄ってきたらすぐさま睨みつけて、どこかへ行く。あー、完全に小学校の時点で失敗してるわ俺。なぜ目つきを悪くしたし。<br>ともあれ、放課後になると俺はすぐに教室を出て、走って学校を出る。人のじろじろ見られるのも嫌いだからという理由もあるが、1番はこの環境に耐えられないからだ。こんな人がたくさんいるところ、来たくない、というのが本音。<br>下校途中、俺は忘れものに気付いた。<br>(教科書忘れた…)<br>面倒臭いと思いながら、俺はすぐさま学校へ戻り、「第3校舎」に向かう。教室は3階にある。「2-B」と書かれた札の下を通り、自席から教科書を取り出しバッグにしまう。そこで、すぐに帰っていれば、俺は今までどおりの学校生活を送っていた。しかし、俺は聞いてしまったのだ。<br><br>隣の教室から聞こえる笑い声を。<br><br>こんな時間に笑い声、明らかにおかしい。興味本心で、俺はわざわざ遠回りの道を選び、「2-C」の教室を覗こうとする。扉が閉まっていたが、音をたてないように扉を少しだけ開け、隙間からなかをのぞく。<br>窓側に1人の女子生徒が立っていた。黒髪のショートカット。胸は、まあまあ？<br>(え、おい1人じゃないか…)<br>1人なのに笑い声って、怪しすぎるだろ。少し観察しよう。<br>ストーカーみたいな行為を行っていることに、反省はしている。そして後悔もしている。<br>と、ここで女子生徒が何か言い始めた。<br>「あいつ、また私の噂たてやがって…、リア充死ね」<br>予想してたより、少し暗い声で言った。<br>ポカーンとした顔で眺めていたら、彼女は行動を起こした。<br>ガゴンッ！   机を蹴飛ばし、それをまた元に戻して再び蹴って…<br>蹴るたびに、「はははっ」とか、「ひひひっ」とか、気持ち悪い笑い声が聞こえてくる。ああ、悪魔だ。<br>「ひっ」<br>彼女をやっていること、そして笑い声に、思わず声を上げてしまった。それほど怖い。あまりよくない光景だ。あわてて口をふさぐが、彼女は今の声が聞こえてしまったらしい。こちらを見てスタスタと歩いてくる。近くで見てみると、目つきが俺のように悪い。<br>あ、俺終わったな。人生オワタな。<br>心の中で覚悟を決めた。彼女がドアを開けて、いよいよ。<br>と、予想通りの言葉が飛んできた。<br><br>「君、今の見てた？」<br><br>デスヨネー。でも、どう反応したらいいんだろう？<br>考えた末、出た言葉は<br>「ゆ、愉快…ですね」<br>あーあ、やっちまった。もう後戻りできねーよ。<br>「え？」<br>もちろん、相手は言葉が出ないんだが何だかで口をポカーンと開けている。そして、<br>「…、ははっ。君面白いな」<br>「え？」<br>心の底から言いたい。「え？」<br>なぜ今ので面白いってなるんですかねえ？<br>「あ、あの…」<br>「まさか、今のを愉快だけで終わらせる<strong>非リア</strong>だったとはな」<br>「あ゛？」<br>何故か主張された「非リア」という言葉にカチンときた。てか、なんで知ってるの？<br>「あ、えっと、何で知って…」<br>「いやだって、B組の前通る時、中を見るといつも君1人で本読んでるじゃないか。しかも、毎日」<br>「う…」<br>本当のことを言われて、のどが詰まる。<br>「私も人のこと言えないんだがな。あー、やっぱり私と仲間だったか。いやー、うれしいなー」<br>「……」<br>初対面でここまで話せたの初めてかも。そう思うと、少し顔がニヤけてくる。<br>「？   何ニヤニヤしてるんだ？」<br>「え、あ、その…」<br>「やっぱり、君面白いな」<br>えー。こうとしか言いようがない。<br>「名前は？」<br>「へ？」<br>「だから、名前だ。面白いから名前ぐらい聞いておきたい」<br>他人から名前を聞かれるのは初めてだ。と、いうより初めてのことばかりで発狂しそうだ。<br>「え、えっと…、「峰嶋 辰(みねしまたつ)」…」<br>「「峰嶋 辰」？   良い名前だな。私は「月縞 冷夏(つきしまれいか)」。よろしくな、辰」<br>「いきなり呼び捨て？」<br>「別にいいだろう？   私のことも「冷夏」と呼んでいいぞ」<br>「いいぞって、お前何様だよ」<br>「何か言ったか？」<br>「なんでもないです」<br>こいつと関わると、さらに俺の生活が崩壊していく気がする。なんでだろう、すごい胸騒ぎが。<br>「…あ、いいこと思いついた」<br>「え？」<br>「いや、何でもない。んー、帰ろ」<br>「は？」<br>冷夏は突然思いついた言葉を並べるようにして口を動かし、バッグを持って教室を出て行こうとする。<br>「え、あ、」<br>ガタン。<br>行ってしまった。<br>「えー」<br>ますます分からない人だなーと思う。愉快というより、「不思議」のほうがあってる気がする。<br>俺も、もう学校の用はないので、廊下に置きっぱなしのバッグを回収し、学校を後にした。<br><br>ω<br><br>自宅は学校から電車で20分程度のところ。駅を出て、少し歩けば、だ。<br>「ただいまー」<br>靴を脱ぎ捨て、リビングに入る。ソファにバッグを置くと、台所付近に垂れさがるエプロンを身につけて、そのまま夕食の用意をする。<br>父も母もいない。<br>父は海外に出張中だ。そして母は…、分からない。<br>父が言うには「離婚」したということらしいが、本当にそうか分からない。父を疑っているわけではないが、俺は何か違う事情が、とか思ってる。まあないと思うけどね。<br>テレビからは聞きなれた、アニメのキャラクターの声が聞こえてくる。おそらく、見ているのは俺の弟だが、弟のことは後に。<br>(冷夏…)<br>彼女のことが、頭から離れない。印象が強すぎる。やっぱり最初のあれは衝撃的すぎた。<br>放課後に、同級生の机を蹴飛ばす奴がどこにいるんだよ。しかも、あの笑い声。変態かよ。<br>ツッコミどころが多すぎるため、これ以上は触れないことにしよう、そう心に決めた。気にしても仕方ないし。<br>さて、じゃあさっそく料理を、<br>シュー、この音が俺の思考回路を止めた。<br>周りを見渡し、音の発信源を探すと、<br>「あ、うわあああああああっ！？   段ボール箱から煙ー！？」<br>弟の叫び声。ああ、あのテレビの寿命か。新しいの買わないとなー。<br>今日って、もしかして厄日なのか？   <br><br><br>ω<br><br>１夜開けての放課後。いつも通り走って下校しようとしたところ、<br>「待て、辰」<br>校門付近で聞き覚えのあるような声に呼び止められた。<br>「あ、冷夏」<br>やっぱり冷夏だった。やはり夕日に照らせれていようが、照らされていなかろうが可愛い。自分でも顔が熱くなってくるのが分かる。<br>「どうした顔を赤くして？」<br>「い、いやなんでも……」<br>「そうか。まあいい。今日はお前に用がある」<br>「用？   何だよそれ？」<br>こんな俺に用事があるなんて、暇な奴だなーとつくづく思う。<br>「辰。「通信部」に入れ」<br>「は？」<br>意味が分からない。話を聞いてみたら、いきなり部活に入れと命令される。<br>それより、この学校に通信部なんてあったっけ？<br>「えーっと、この学校に通信部なんて…」<br>「昨日作った」<br>「えー」<br>何だこの読めない展開は…！？<br>まるでリア充みたい。って、もしかして俺の人生に天気が…！<br>「まあ、「小湊(こみなと)先生」に無理やり頼んだら、部屋を貸してくれたってだけだ。第４校舎２階にある文化室だ」<br>「無理やり？」<br>冷夏が無理やりというと何だか怖い。無理やりって何したんだろう？<br>「あー、そう。じゃあ、ガンバ」<br>「は？   辰も入るんだ」<br>「え、俺は入らな」<br>「もう入部届け出しちゃったからな。強制入部だ」<br>「えー」<br>無茶苦茶すぎる。もう反抗する気もない。とりあえず全部任せちゃおうかな。<br>「ほら行くぞ」<br>ぼんやりしていたら、制服の襟を掴まれて引きずられるようにして校舎に引き戻された。<br><br>第４校舎２階にある「文化室」。<br>中はとても綺麗に整理されている。中央低めのテーブルが設置されており、その高さにあわせたソファが置かれている。それなりに高スペックのパソコンもおかれているし、最新の超薄型テレビもおかれているし、エアコンもあるし。何だこの部屋は。やけに金かかってるな。こんな金どこから出てくるんだかね。<br>「はあ…」<br>あまりに豪華な部屋にため息が出てしまう。<br>「はあじゃないぞ。さ、バッグを置け」<br>指示されるがままにバッグをテーブルに置く。冷夏はソファに座り早速くつろいでいる。俺もとりあえずソファに座る。<br>「で、何するんだよ」<br>「部員が足りん。だから募集かける」<br>「え、でも何かあるの？」<br>「ないな。でも」<br>「非リアならばこの部活の存在に気付くであろうさ」<br>「えっと、ここ通信部ですよね？」<br>「上辺だけな」<br>「えー」<br>こりゃ即効廃部になるな。あーあ、終わったなー。<br><br>そう思ってた時期が俺にもありました。<br><br>ドアから聞こえるノックする音。<br>「え？   嘘だろ！？」<br>「釣れたぞ！   この私が華麗に釣りあげてやる！」<br>そういい、とてもうれしそうにドアの前まで行き、<br>ガチャ。ドアを開けると<br>「通信部ってここ？   入部したいんだけど」<br>「「……」」<br>こ、こんな奴が非リアな訳ない。<br>黒髪が太ももまで垂れ下がり、胸が尊重されている気がするほどでかい。そのうえスタイルの抜群だ。<br>この学校に通っていて知らない人などいない。彼女こそは、<br>「誰だ貴様。リア充は帰って死んでろ」<br>ガチャン。暴言を浴びせて勢いよくドアを閉めた。<br>「お、おい何してんだよ！？   入部希望者だぞ！？」<br>「え、だってあいつリア充オーラだしてるじゃないか」<br>「お、お前な…。それに、あいつはこの学校で有名な「霧林 瑞穂(きりばやしみずほ)」だぞ？」<br>「誰だそれは？」<br>「お、お前…」<br>話していると、ドアからドンドンと音が聞こえてくる。<br>「…、はあ」<br>冷夏がため息をつくと、仕方なさそうにドアノブに手を置く。<br>彼女にしては珍しく優しいのではないだろうか？<br>しかし、一瞬の出来事でその考えは崩壊した。<br>ガチャリ。ドアを開けると冷夏は上から目線で、<br>「ここはお前みたいな<strong>ビッチ</strong>が来る場所じゃない。帰って死んでろ」<br>ガチャン。再び暴言を浴びせてドアを勢いよく閉めた。<br>「お前最低だな。お前のほうがビッチだよ！」<br>「は？   しつこいあの糞女のほうがビッチであろう？   私をあのような腐れビッチと一緒にするな」<br>「デスヨネー」<br>何回言っても聞きそうにない。俺はソファに深く座り込み、ため息をつく。<br>あ、いいこと思いついた。<br>俺は覚悟を決めて(決める必要なんてない)、<br>「あーあ、でもこのままだとこの部活<strong>廃部</strong>になっちゃうなー。せっかく作った意味がなくなっちゃうなー」<br>チラチラと冷夏を見ながら、挑発気味に言った。<br>これで釣れる。確信した。この勝負、もらったあああああああああ！<br><br>「ビッチを入れてまでこの部活を続けるつもりはない」<br><br>負けました。<br>「ふん、私を釣りあげるなど100年早い。出直すんだな」<br>しかも見抜かれていた。<br>やっぱり廃部か。まあ当然だよな。こんな部活が残るなんてあり得ない…<br>ドンドンッ。<br>え？<br>再びドアから音が聞こえてくる。しかも、先ほどより大きくなっている。<br>「…、無視するぞ」<br>「お、おう…」<br>とりあえず乗ってみることにする。<br>それから何回か音がして、やんだ。<br>「ふっ、諦めたか」<br>しかし、<br>ドンドンッ！！<br>再び音が大きくなった。<br>「…、流石にこれは」<br>俺でもこれは少ししつこすぎると思った。しかし、冷夏はそれには反応せずに普通に突っ立っている。<br>「…、音がしなくなったか。ようやく諦めたかあのビッ」<br><font size="4">ドンドンドンドンドンドンドドドドドドンッ！！</font><br>「…、開けてやれよ」<br>「し、しかし…」<br>「流石に可哀そうだろう。あ、お前が開けないなら俺があけるぞ」<br>「あ、……むぅ」<br>少し不機嫌そうな顔をしてドアノブに手をかける。<br>ガチャリという音とともに姿を見せた「霧林 瑞穂」は、顔を赤くし、プルプル震え、半泣き状態だった。<br><br><br>あとがき<br>みなさんお久しぶり、かな？<br>初めての方は、初めまして。閲覧ありがとうございます。<br>さて、今回から「俺のまわりはリア充ばかりだ」というのを公開していきたいのですが、更新は不定期になります。疾走なんてもう2度としない。絶対に。(フラグ乙<br>さて、これ見ての通りこんな感じ何ですがね、面白いのかな？<br>見てて「つまんねーよ」と思った方はコメントに残してください。頑張って面白いのにしてみせるんだからね！<br>それでは、次回をお楽しみに。いつになるかはわかりませんが。<br><br>
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<pubDate>Sat, 06 Oct 2012 16:44:49 +0900</pubDate>
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<title>久々に更新</title>
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<![CDATA[ えー、久しぶりの更新になるわけですが。たぶん皆さんこう思ってますよね？<br>「疾走ですねわかります＾＾」<br><br>してねーから！疾走なんてねーから！<br>と、こんな話よりも大事なことがあるわけですが。<br>えー、以前に更新していた「エネミー」ですが、設定とか、ストーリーとかただいまゴチャゴチャ状態です。て、いうよりやっぱり「あれ」のパクリにしか見えませんよね。<br>と、いうことですので。<br><br><font color="#FF0000">更新を無期限にストップさせていただきます。</font><br><br>すいません。心からお詫びを申し上げます。ですが、その代わりにちょっと新しく考えているものがあります。代理ってやつですね。たぶんですけど、前のより面白いと思います。参考にしたものが一切ないのでオリジナル感が満載かもしれません。自分で何言ってんだおれ。恥ずかしー///<br>と、いうことで。次回作楽しみに待っててください。<br><br>追記<br>もうちょっとだけ待ってください！お願い！<br>書く時間がないの！いろんな意味で忙しいの！あ、別にリア充とかじゃないですよ？(ﾁﾗｯ<br>まあリア充だったらこんなこと書かないですむんですけどね＾＾
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<pubDate>Sat, 06 Oct 2012 16:27:08 +0900</pubDate>
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<title>「エネミー」 story1 「力」</title>
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<![CDATA[ <p><font size="2">「…あれ? おかしいな…。何で…？」</font></p><p><font size="2">あたり一面砂漠。そこで一人で立つ女性の周りには怪しい薬がたくさん転がっていた。そして、男性の</font></p><p><font size="2">死体。</font></p><p><font size="2">「私が望んだ世界は…、こんなんじゃない。これが私の…、本当の…？」</font></p><p><font size="2">泣きながら笑っている。この状態が10分も続いた。</font></p><p><font size="2">和室。そこには小さな牢獄があった。中には血まみれの死体が2つほどある。そして、それを座りながら</font></p><p><font size="2">見つめる女性。</font></p><p><font size="2">「…、何で…？」</font></p><p><font size="2">涙を流しながら上を向く。</font></p><p><font size="2">「！？」</font></p><p><font size="2">見上げた瞬間。ナイフを持った女性の姿が見えた。あわてて逃げようとするがすでに遅かった。</font></p><p><font size="2">「やめっ…」</font></p><p><font size="2">グシャァッ‼ ナイフが急所に刺さった。そこには新たな血が流れる。</font></p><p><font size="2">「み、や…ま……君。たす…」</font></p><p><font size="2">言葉を言う終わる前に、女性は意識をなくした。和室には、それを笑いながら見つめるもう一人の女性</font></p><p><font size="2">の姿があった。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">日本でたった一つ。他の県とは違ったシステムを取り入れている県があった。そこは「市」ではなく「地</font></p><p><font size="2">区」というものを8つに分けていたそれらの地区はA～Hまでの大文字で明記されていた。</font></p><p><font size="2">そして、A地区にあるとある学校。そこには一人ぼっちの中学2年生がいた。</font></p><p><font size="2">彼はいつも一人で家に閉じこもり、「ネットゲーム」をしていた。彼には将来も何もない。</font></p><p><font size="2">学校ではいつも携帯でゲームをしていた。そして、下校の時を待つ。</font></p><p><font size="2">今日も、ホームルームの途中にも関わらず下を向いて携帯ゲームをしていた。</font></p><p><font size="2">「最近、地区の住民が行方不明になる事件が多発しているから気をつけるように。では、ホームルーム</font></p><p><font size="2">はこれで終わり。気をつけて帰るように」</font></p><p><font size="2">教卓に上に手をのせて、前かがみで喋っていた教師が教室から出て行った。その瞬間から教室の雰</font></p><p><font size="2">囲気がガラリと変わる。</font></p><p><font size="2">「今はお前の家に集合な。途中まで一緒に帰ろうぜ」</font></p><p><font size="2">彼らが背を向けた瞬間、睨みつけながら立ち上がる。</font></p><p><font size="2">(あんな奴ら。ぼくは大嫌いだ)</font></p><p><font size="2">彼らのようなものを見るとこう思ってしまう。『宮間 大機(みやまだいき)』。彼はいつもどおりに一人で下</font></p><p><font size="2">校した。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">家に帰ると、彼は自分の部屋にすぐに向かい、バッグを勉強机に置いた。そして勉強机の隣に置かれ</font></p><p><font size="2">ているデスクトップの電源を入れてベットに転がった。</font></p><p><font size="2">「…、そろそろいいかな？」</font></p><p><font size="2">5分。その間ずっとベットに転がっていた。立ち上がると椅子をデスクトップの前に置いて座った。</font></p><p><font size="2">カタカタ…、パチン。インターネットでとあるサイトを検索しログインした。</font></p><p><font size="2">それはネットゲーム。彼はそのゲームに莫大なお金を入れている。</font></p><p><font size="2">(……、僕にはこれしかないんだ。…ん？)</font></p><p><font size="2">メニュー画面に表示されているメッセージが点滅していた。クリックするとそこには知らないアドレスが明</font></p><p><font size="2">記されていた。</font></p><p><font size="2">(…、迷惑設定を…)</font></p><p><font size="2">しようとしたが、どんな内容かが気になったため文章を読んだ。</font></p><p><font size="2">「『リアル。こう言えば、あなたもゲーム参加者』…？ …、面白そうだし言ってみようかな」</font></p><p><font size="2">立ち上がると部屋の中央まで移動して、呟くようにして</font></p><p>「リアル」</p><p>呟いたはいいが、この後何も起きない。いや、起きるわけがない。</p><p>(…、期待した僕が馬鹿だったな)</p><p>少し照れながら再び椅子に座り、ゲームの世界へと戻って行った。</p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">翌朝。机の上に置いていた携帯を持って画面を見ると見たことのない項目ができていた。</font></p><p><font size="2">「『マップ』…？ 何だこれ？」</font></p><p><font size="2">開いてみると、自分の住むA地区の全体マップが表示された。ボタン操作で、拡大、縮小もできる。</font></p><p><font size="2">「な、何これ…？ あれ、これも見たことないな…」</font></p><p><font size="2">マップの下に『エターナル』という項目がある。早速開いてみると『パワーアップ』という文字の下に半角</font></p><p><font size="2">英</font><font size="2">数字がたくさん表示されている。</font></p><p><font size="2">「……まあいいか」</font></p><p><font size="2">とりあえず携帯をポケットに入れて１階のキッチンへ向かった。</font></p><p><font size="2">レトルト食品を手順の通りに調理し終わり、それをテーブルに運んだ。椅子に座ってテレビをつける。</font></p><p><font size="2">(またこのニュース…)</font></p><p><font size="2">ニュースの内容。それは１ヶ月前から頻繁におきている『連続強盗事件』。他人の携帯を盗んで逃亡す</font></p><p><font size="2">るそうだ。</font></p><p><font size="2">(携帯なんか盗んでどうするんだろう…？ どっちにしろ、俺には関係ないよね)</font></p><p><font size="2">レトルト食品をスプーンですくい、口に入れた。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">登校中。携帯に表示されているマップを見ながら、</font></p><p><font size="2">(しかし、このマップ…、すごい正確だな…まるで上空からこの地区を見ているみたいだ…、…あれ？)</font></p><p><font size="2">気になったところを拡大してよく見る。人が動いているのが見えるのだ。</font></p><p><font size="2">(ま、まさかリアルタイムで…？)</font></p><p><font size="2">自分の現在地を表示させ拡大させる。マップをよく見てから周囲を見る。全く同じ光景がマップからでも</font></p><p><font size="2">見える。</font></p><p><font size="2">(な、何で…、もしかして、昨日の…？ だとすると、ゲームが…？ まさかな)</font></p><p><font size="2">携帯を閉じてバッグにしまう。ため息をついて再び足を動かし始めた。</font></p><p><font size="2">教室。授業中はいつもノートに落書きをしていた。</font></p><p><font size="2">(マップ、エターナル…、何なんだろう？)</font></p><p><font size="2">しばらく考え込んでいると、北の方向から視線を感じた。睨みつけるようにしてみると、自分の前の席に</font></p><p><font size="2">座っている女がこちらを顔を傾けニッコリと笑ってきた。</font></p><p><font size="2">(なっ…っ！？)</font></p><p><font size="2">相手が前を向いた後もしばらく見ていると彼女は筆箱から四角いキューブを取り出して遊び始めた。他</font></p><p><font size="2">の生徒が問題を解いている途中。担任の教師は見て回っていた。そしてタイミング良くそれを見て、</font></p><p><font size="2">「瓜島(うりしま)…、お前問題はどうしたんだ？」</font></p><p><font size="2">あきれた顔で言う教師に対して彼女は、</font></p><p><font size="2">「問題が解き終わったので頭の体操をしているんです。前に先生が頭の体操になるものは持ってきても</font></p><p><font size="2">い</font><font size="2">いと言っていたので」</font></p><font size="2"><p><font size="2">キューブをガチャガチャと色があうようにやりながら答える。教師はため息をついて見周りを再開した</font><font size="2">。</font></p><p><font size="2">(瓜島　マイカ。成績が優秀で、学校中の憧れの的。…、この差は何なんだろう。今の自分が残念に思</font></p><p><font size="2">えてくる…</font><font size="2">)</font></p><p><font size="2">自分のノートを見てため息をついた。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">放課後。一人下駄箱へ向かっている大機。しかし、</font></p><p><font size="2">(…誰かに後をつけられている気がする。…、マップを見ればわかるかも?)</font></p><p><font size="2">携帯を開いて自分の現在位置を表示させた。少し操作すれば建物の中まで見れることに大機は驚い</font></p><p><font size="2">ていた。</font></p><p><font size="2">(中まで見れるのか。一体どうすれば中まで見れるんだかね)</font></p><p><font size="2">自分から後ろの方向が見えるようにマップを表示させると、やはりつけられていた。しかし、</font></p><p><font size="2">(うっ、瓜島 マイカッ！？ じょっ、冗談だろォっ‼)</font></p><p><font size="2">心の中で叫ぶと走って下駄箱まで向かった。</font></p><p><font size="2">靴をはいて、外に出た彼は急いで自宅へ向かった。</font></p><p><font size="2">(な、何で今日はこんなに…ッ。最悪だぁ…)</font></p><p><font size="2">少し涙を流しながらも大機は走っている。マップを先程から見ているが、まだつけられている。後ろを振</font></p><p><font size="2">り返れば、隠れもせずに一直線に走ってくる瓜島 マイカの姿が見えた。</font></p><p><font size="2">(つ、ついたっ‼ 速く入ろう…‼)</font></p><p><font size="2">自宅の敷地内に入り、急いでドアを開けて入る。</font></p><p><font size="2">ガチャリッ</font></p><p><font size="2">(鍵は閉めたし…、これで安心だよな…?)</font></p><p><font size="2">ピンポーン。インターホンの音がした。そして、</font></p><p><font size="2">「宮間君ーっ。ちょっと話したいことがあるんだけど?」</font></p><p><font size="2">出たら殺される。誰もが普通ならこう思うだろうが、</font></p><p><font size="2">(は、話すだけなら…)</font></p><p><font size="2">鍵を開けてドアを開けた。前には瓜島 マイカが後ろに手を組んで立っていた。</font></p><p><font size="2">「こんにちは。さっきはごめんなさい。でも急いで伝えないとあなたが危ないから…」</font></p><p><font size="2">「お、俺が危ない…? ど、どうしてさ…?」</font></p><p><font size="2">マイカはポケットから携帯を取り出して大機に見せた。</font></p><p><font size="2">「こ、これ…」</font></p><p><font size="2">自分の携帯にあるマップと同じものがそこには表示されていた。</font></p><p><font size="2">「やっぱりそうなのね。やっぱりあなたも参加者なのね」</font></p><p><font size="2">「さ、参加者…？ い、一体何の…？」</font></p><p><font size="2">「今は説明している暇はないの。今すぐ逃げたほうがいい状況だから」</font></p><p><font size="2">携帯をこちらに見せながら操作をする。画面に表示されるマップが西側にずれて拡大した。</font></p><p><font size="2">「こ、これがどうしたのさ…？」</font></p><p><font size="2">「ここを見て」</font></p><p><font size="2">彼女が指をさしたのは近くに植えてある木。そこにはニット帽を深くかぶり、マスクをしてナイフを持つ不</font></p><p><font size="2">審者と思われる男性の姿があった。</font></p><p><font size="2">「こいつもマップ所有者。エネミー2よ」</font></p><p><font size="2">「え、エネミー…?」</font></p><p><font size="2">「とにかく狙われてるから逃げるのよ」</font></p><p><font size="2">携帯をしまうと、大機の右手を握った。</font></p><p><font size="2">(えっ…)</font></p><p><font size="2">そして、</font></p><p><font size="2">自宅の敷地内から猛スピードで飛び出して今は使われなくなったビルがある東の方向へ向かった。</font></p><p><font size="2">「今は使われていないビルの屋上に逃げるわよ。あそこなら多少時間を稼げるはずだから」</font></p><p><font size="2">「じ、時間は稼げてもどうせ死ぬんだろぉっ‼?」</font></p><p><font size="2">走りながら泣く大機。マイカは後ろを見て微笑んだ。</font></p><p><font size="2">「大丈夫よ。あいつは私が『殺す』から」</font></p><p><font size="2">「こ、殺すって…、それじゃあやってることは一緒じゃないかッ‼」</font></p><p><font size="2">「これはゲームよ。生き残るのは2人まで。このままじゃ最初の脱落者は私たちよ」</font></p><p><font size="2">再び前を見るとスピードを上げて走る。</font></p><p><font size="2">(さ、さっきから何を言ってるんだ…？ ゲームとか、エネミーとか…、やっぱり昨日のあれが駄目だった</font></p><p><font size="2">のかな…)</font></p><p><font size="2">おそらくこの事態を招いてしまった原因は大機地震にある。機能のあのメッセージ。あれを開いてなけ</font></p><p><font size="2">れればこんなことにはならなかった。涙がたまっている両目を左手でこすりながら思っていた。</font></p><p><font size="2">「そろそろつくわ。エレベーターに乗って屋上まで行くわよ」</font></p><p><font size="2">突然の出来事に宮間 大機はついていけてなかった。体も、心も。</font></p><br><p>屋上。そこは広々として風が気持ちいい場所だった。しかし、今はその風にあたっている暇はない。二</p><p>人の死のカウントダウンはすでに始まっていた。</p><p>「こ、こんなところに来てどうするんだよッ！？ 今日初めて喋った人と共倒れなんて俺はゴメッ」</p><p>「そうね。でも、まだ死ぬときまったわけではないわ。…あなたの持つ『エターナル』。それなら簡単にエ</p><p>ネミー3をゲームオーバーにできる」</p><p>大機は携帯をポケットから取り出して、エターナルを表示させる。</p><p>「…、『パワーアップ』…」</p><p>「これを使って」</p><p>マイカが屋上の入り口に立っている大機に近づいてあるものを手渡しする。</p><p>「弾…？」</p><p>それから少し時間がたって。例の不審者が屋上に来た。周りを見渡して2人を探し始める。</p><p>(チャンスは…一度！ マイカが合図を出したら…、これを相手に投げつける…)</p><p>大機はもう一度、マイカが先程言っていた言葉を思い出す。</p><p>「マップが保存されてる携帯を壊せばいい。もちろん、急所を狙ってもいいわ」</p><p>柵の向こう側に隠れながらマイカの合図を待つ。そして、</p><p>ガンッ‼ 力強い音がなった。それと同時に大機は立ち上がり、弾を投げた。すると、</p><p>ビュンッ‼ 手で投げたとは思えないほどの力と速さを持った弾はそのまま相手の頭を直撃した。</p><p>「あ…」</p><p>大機はエネミー2をただ見ていた。相手は頭に手を当てようとするがその前に倒れてしまった。マイカも柵を乗り越えエネミー2を見る。</p><p>「…、そろそろかな」</p><p>マイカが死体を見ながら言った。すると、</p><p>グルンッ、この音がなると同時にエネミー3は流れた血と一緒に一瞬にして消えてしまった。</p><p>「こんだけ？」</p><p>何かに期待していたマイカは背伸びをする。大機は何が起こったのか全く分からずにいた。とりあえず、</p><p>柵を乗り越えエネミー2が立っていた場所まで移動した。</p><p>「ほ、本当に跡形もなく消えた…。こ、こんなことって…」</p><p>「これがこのサバイバルゲームなの」</p><p>微笑みながら言った。大機は冷や汗をかきながらマイカを見た。</p><p>「サバイバル…、ゲーム…？」</p><p>「そう。2人だけが生き残れるサバイバルゲーム。私たち以外のエネミーを『殺して』勝者になろう?」</p><p>「何で…、簡単に『殺す』とか言えるのさ…？」</p><p>大機は脅えていた。これからの事にも、『瓜島 マイカ』にも。</p><br><p>その日の夜。大機はベットに寝転びながら改めて『マップ』と『エターナル』を確認する。</p><p>「…、サバイバルゲーム。生き残りをかけた…、お互いを殺しあう…」</p><p>ため息をついて起き上った時。</p><p>ピピッ。携帯にメールが入った。確認すると、アドレスは先日の妙なメッセージのものと一緒だった。</p><p>「…、『本日、このサバイバルゲームについて改めてルール説明をさせていただくべく、説明の場を作ら</p><p>せていただきました。場所は『空間24 大聖堂』。お待ちしております』…？ 一体どうしろ…、」</p><p>言葉が途切れた。次に瞬きした時には全く違う風景に変わっていた。周りを見渡すと、中央の謎の物体</p><p>を囲うようにそれぞれの足場が作られていた。</p><p>「ほう、君がエネミー1か」</p><p>声が聞こえたほうを振り向くと、シルエットに包まれた人がいた。おそらく成人男性だ。</p><p>「エネミー1。丁度、お前の話をしていたところだ」</p><p>中央の謎の物体から声が聞こえる。大機は声がです、ただ驚きながら周りを見ることしかできなかっ</p><p>た。</p><p>「それでは、全員揃ったところで話をしよう。自己紹介が遅れたな。ゲーム支配人の『リアル』だ。それ</p><p>では、早速ルールの説明といこうか」</p><p>一度言葉をきり、説明を始めた。</p><p>「このゲームは2人だけが生き残れる『サバイバルゲーム』だ。ルールは特にない。互いの持つマップと</p><p>エターナルをうまく使い、相手を殺せ。質問等が有るやつは…、む！ ではエネミー10(エネミーテン)」</p><p>大機が周りを見ると、一人手をあげている人物がいた。</p><p>「マップについてなのだが、これは何の意味がある？」</p><p>「このマップは、リアルタイムで自分の住む地区を見ることができる。なお、エネミーが地区に侵入した</p><p>場合、左下に赤い点が表示される」</p><p>「相手の地区に侵入すると、その地区に住むエネミーに監視されることになるのか」</p><p>「うまくやらなければならないな」</p><p>他の参加者が言う。</p><p>「マップの説明をしたならば、『エターナル』についても説明しよう。エターナルはそれぞれ違った力を持つ。参加者10人にあわせ、10個のエターナルを作りそれをランダムに送った」</p><p>「マップとエターナルをうまく使って、勝利すると。でも、殺されたらどうするんだよ？」</p><p>大機がリアルに聞いた。リアルはこの県の全体地図を出した。</p><p>「これを見ろ。エネミー3の住んでいた地区Bがなくなっているだろう？」</p><p>遠くから見ても分かるぐらい、そこだけえぐられてしまったかのようになっている。</p><p>「殺された場合は、エネミーと持っているマップの地区をこのゲームがないこの世界と全く同じ環境の別</p><p>次元へと移動させる。そして、…、来たようだな」</p><p>マップが光り出したと思ったら、えぐられてなくなっていた地区Bがそこにはあった。</p><p>「入れ替えた次元のものをこちらへ移動させる。説明は以上なる」</p><p>大機は何が起こったかさっぱりだった。頭の中がゴチャゴチャしているようで気持ちが悪かった。</p><p>「では、最後まで生き残った2名は、願いをなんでも叶えてやろう！ 死ぬか、生きるか、どちらかの道は</p><p>必ず通るであろう。 では、お開きだ」</p><p>次に瞬きした時には、自室にいた。周りを見渡して、時刻を確認する。時間は10分ほどすぎていた。</p><p>(…、感覚的には5分。一体…？)</p><p>その晩、大機は寝れずにずっと携帯を見ていた。</p><p>(マップ。自分の命のようなもの…・破壊されれば地区ごと別次元へ飛ばされる。…、明日からどうすれ</p><p>ばいいんだよぉ…)</p><p>自室のベットに寝転びながら涙を流していた。大機は不安でしょうがなかった。</p><br><p>あとがき</p><p>皆様、大変長らくお待たせいたしました。いよいよ、</p><p>「エネミー」の第1話の公開です！   「Custom Computer」の終了からとても長い時間があいてしまいま</p><p>した。中には「疾走乙」とか思っていた方もいたのではないでしょうか？   するとでも思ったの？</p><p>で、ストーリとか展開がどっかのアニメに似ているとか突っ込まない方針でお願いします。これを作成し</p><p>ていた時は影響されまくってたんですよ(笑)</p><p>それで、次の更新なのですが未定です。次いつ更新できるかは分かりませんが気長に待ってもらえるとうれしいです。</p><p>では、また次回お会いしましょう。</p><p><br></p><p><font size="2"><br></font></p></font>
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<pubDate>Thu, 22 Mar 2012 11:29:16 +0900</pubDate>
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<title>『Custom Computer F』 最終回 「メモリー」</title>
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<![CDATA[ <p><font size="2">二人が武器を向けた場所、そこは『ヘイト・リターン』の本体となっているどす黒い円だ。しかし、</font></p><p><font size="2">ガギィンッ！ 当たらない。おそらく、</font></p><p><font size="2">「『X(エックス)』の、完全防御コード…！？」</font></p><p><font size="2">その後の反射で飛ばされた。立ち上がり、周りを見ればいつの間にか過去に『X』の戦った場所と同じ</font></p><p><font size="2">風景となっている。</font></p><p><font size="2">「こ、これは…？」</font></p><p><font size="2">「『X』の記憶データを私に向けて一斉に展開させた。余計なものはすべて省いたが…、電脳が影響を</font></p><p><font size="2">受けたのだろうなァ。</font>それで、まだやるのか？」</p><p>二人に対して余裕を見せる。シャープマンはそれを見て、</p><p>「な、舐めるなァァァああああああああああッ！！」</p><p>自分の力をオーバーロードさせ、その力をソードに集中させながら突っ込んでいく。</p><p>「馬鹿めッ！ その程度の力では完全防御コードを破壊するのが精一杯だッ」</p><p>「それでもいい。後は…」</p><p>勢いをつけてヘイトにぶつける。</p><p>ガギィンッ！ 電脳に爆音が響く。それでもシャープマンは突き破るようにしている。</p><p>「フリーズマン」</p><p>ビキッ… ひびが入った瞬間、言葉が聞こえた。</p><p>「後は、たのッ…」</p><p>完全防御コードが破棄された時、爆風がおこった。シャープマンを軽々と爆風に飛ばされて倒れこんだ。</p><p>「無駄なことを…、フリーズマン。あれが無駄死にというものだ」</p><p>「き、貴様ァァああああああああああああああッ！」</p><p>フリーズマンの左拳が光りはじめた。そして、そのまま本体に向けて突っ込んでいく。</p><p>ドォンッ！ その後も爆音が止むことはなかった。</p><p>「ふん、その程度…、何ッ！？」</p><p>本体にひびが入り始めた。相手はあわてているが、</p><p>「今頃遅いんだよォォォおおおおおおおおおおおッ‼」</p><p>バリンッ。『ヘイト・リターン』はデリートされた。</p><br><p>アバターをゲートアウトさせた二人はネットワークの復旧のため、サーバを操作していた。</p><p>「…、よし。これでネットワークは元通りのはずだ」</p><p>桐谷が開放された感を出して床に座り込んだ。しかし、上谷はまだサーバを操作し続けている。</p><p>「？ どうした？」</p><p>「いや…、このサーバーに他の者のアドレスが保存されていて…。あ、後、『メモリー』ってファイルもあるな」</p><p>「…、とりあえずそのファイルを展開してみたらどうだ？ きっと何か分かると思うが」</p><p>上谷は言われるがままにファイルを開いた。</p><p>「テキストファイルみたいだ。読んでみる。…、『リターン。それは人工的に作り上げられた世界の管理、そして</p><p>バランスを保つために存在する、私にとっての『神』だ。しかし、私は後悔している。なぜならリターンが私の知ら</p><p>ないところで何かを企んでいるからだ。今すぐにデリートしようかと思った。でも、手が動かない。仕方ないの</p><p>で、これからは彼を見守りつつ、野望を防いでくれるものが出てくるのを待ってみよう。そして、すべてが終わっ</p><p>たら罪を償おう』。…、だってさ」</p><p>桐谷は立ちあがって、上谷の肩に手を置くと</p><p>「返ろう。それを書いた人も自首するだろうし」</p><p>「…そうだ…ね」</p><p>こうしてすべてが終わった。上谷と桐谷に普段通りの生活が戻ってきた。</p><br><p>その後、リターンを作り上げたと思われるものは自首したそうだ。報道もされた。彼は素直にすべて答えている</p><p>ようでよかった。</p><p>それと、上谷と桐谷が帰り途中にループを確認したところシンボルのデータが消えていた。少し不安にはなった</p><p>が気にしないことにした。</p><p>そして、あの事件から1ヶ月後。</p><p>「大介。お前は相変わらず休みに入ると引きこもり状態だな」</p><p>二人はいつものようにお互いの悪いところを見つけあって言いあっていた。</p><p>「お前に言われたくないね。ろくに友達もいないくせにさ」</p><p>タイピングをしながら言った。フリーズマンは少し間を空けて、何かを言うとした時だ。</p><p>ピコンッ。ループがメールを受信した。デスクトップから目を離して受信したメールを開く。そして、内容を見た瞬</p><p>間に大介は笑った。それを見たフリーズマンが</p><p>「どうした？」</p><p>「…なんでもない」</p><p>メール画面を閉じて再びタイピングを始めた。</p><p>(…、今度はいつまで続くのかな、この日常が。いや、今は今を楽しもう。その時は、また考えればいい)</p><p>窓から外の風景を見ながら思っていた。いつもより、外の風景が奇麗に感じた。</p><br><p>Custom Computer 完</p><br><p>あとがき</p><p>少し短いですが、本日をもちまして「Custom Computer」シリーズは終了とさせていただきます。本日までありがとうございました。</p><p>そして、次に掲載するものは、</p><p>秘密です。楽しみにしていてください。</p><p>それではまた次回作でお会いしましょう。</p>
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<link>https://ameblo.jp/uxon/entry-11197116882.html</link>
<pubDate>Mon, 19 Mar 2012 10:18:33 +0900</pubDate>
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<title>『Custom Computer F』 第6話 「ヘイト」</title>
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<![CDATA[ <p><font size="2">その後。上谷はベットのうえで寝転び泣いていた。</font></p><p><font size="2">「…、何でいつも…」</font></p><p><font size="2">「上谷。お前少し考えすぎではないか？」</font></p><p><font size="2">フリーズマンも説得しようとするがそれに耳を向けずに、上谷はただ泣き続ける。</font></p><p><font size="2">そして、</font></p><p><font size="2">ガチャリ。リビングのドアの音が開く音がした。起き上るがそこには誰にもいない。</font></p><p><font size="2">(空耳…？)</font></p><p><font size="2">気のせいかと思いベットに再び横たわる時。上谷 大介は見た。斧を振り貸さず男の姿を。</font></p><p><font size="2">「お、おま…ッ‼」</font></p><p><font size="2">グシャァ‼ 鈍い音が室内に響き渡った。血を大量に流してベットの上に倒れる上谷。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">公園近く。腕から血を流しながら逃げていた。</font></p><p><font size="2">「な、何だよ！？ いきなり斧で斬りつけられるとか…。…？ どうした？ フリーズマン？」</font></p><p><font size="2">先程から黙っているフリーズマンに声をかける。</font></p><p><font size="2">「え？ あっ、いや…なんでもない…」</font></p><p><font size="2">フリーズマンは少し考え事をしていた。</font></p><p><font size="2">(…もし俺の推理が正しければ…、あいつは俺の…)</font></p><p><font size="2">「姿からしてNO.5(ナンバーファイブ)のシルエットと一致何だが…まさかあいつ…！」</font></p><p><font size="2">途中で急ブレーキをかけて後ろを振り返り、桐谷から事前に貰っていた銃を取り出す。そして、</font></p><p><font size="2">「NO.4とNO.7。ただの雑魚だったな。お前はそうじゃないといいが？」</font></p><p><font size="2">日本刀を片手に持って顔には血が付いている。おそらく、NO.4かNO.7を殺した時についた血だ。</font></p><p><font size="2">「ま、まさか…、二人とも、お前が殺したのか…？」</font></p><p><font size="2">「そのまさかだ。気付いたか？ 俺が『NO.5』だ」</font></p><p><font size="2">微笑みながら説明をし、自分の正体を明かした。今度こそ、本当に死ぬ。上谷はそう思った。冷や汗を</font></p><p><font size="2">大量にかいて足が震えている。</font></p><p><font size="2">「こ、こんな奴と戦って…、勝てるわけ…」</font></p><p><font size="2">立て膝をついて絶望した。もう、どうすることできなかった。</font></p><p><font size="2">「俺のために死ね。NO.1」</font></p><p><font size="2">急に目つきを変えたNO.5がこちらに近づいてくるのが見えてなくても伝わってきた。彼と上谷の距離が0</font></p><p><font size="2">になる時が、上谷の寿命。そして、0になった。</font></p><p><font size="2">「さようなら」</font></p><p><font size="2">刀を勢いをつけ頭に斬りつけようとした。しかし、</font></p><p><font size="2">ガンッ‼ 当たる直前に刃先に何かの弾が当たりぶれた。動きを止めて、背後を振り返る。そして、そこには</font></p><p><font size="2">「NO.2…！」</font></p><p><font size="2">「上谷 香気(かみや こうき)…、まさかお前がNO.5だったのはな。できれば俺達と関係のある人物を殺</font></p><p><font size="2">したくはないのだが？」</font></p><p><font size="2">銃を構えてNO.5を睨みつける桐谷の姿がそこにあった。上谷は急いで離れて立ち上がる。</font></p><p><font size="2">「か、上谷…？ ま、まさかな…」</font></p><p><font size="2">そうあってはならないのだ。だが、現実は甘くなかった。</font></p><p><font size="2">「『上谷 未来』の息子。そうだよな？ フリーズマン？」</font></p><p><font size="2">「えっ！？」</font></p><p><font size="2">NO.5が驚きを隠せずに上谷を見る。上谷も驚きを隠せずにループを取り出してフリーズマンを見る。</font></p><p><font size="2">「お、お前…、そうなのか…？」</font></p><p><font size="2">「…、そうだ。あいつは俺の息子だ。だが、俺はあいつが生まれる前に死んだ。だから、あいつは俺のこ</font></p><p><font size="2">とを知らない…」</font></p><p><font size="2">ループをしまってNO.5を見る。</font></p><p><font size="2">「…。息子ってことは、それなりの事を知っているんだろうな？」</font></p><p><font size="2">「し、知っているさ！ …、『FREEZE.exe(フリーズエグゼ)』。そのアバターは俺の父親なんだろう？」</font></p><p><font size="2">彼は涙目になっていた。もう会えないと思っていたかけがえのない人に出会えたのだから。</font></p><p><font size="2">「フリーズマン。一回ぐらい顔を…」</font></p><p><font size="2">ループを取り出して画面を見せつける。NO.5は顔を見た瞬間、涙を流した。</font></p><p><font size="2">「お、お父さん…」</font></p><p><font size="2">自分のループを力強く握りしめていた。そして、徐々にループにひびが入っていく。</font></p><p><font size="2">「な、何をしているんだッ！？ ループが壊れたら、お前は…！」</font></p><p><font size="2">フリーズマンがNO.5に言った。しかし、</font></p><p><font size="2">「お母さん、去年急死した。だから、もう一人ぼっちなんだよ…。だから…、もうお父さんに会えただけで</font></p><p><font size="2">いい。だから…、NO.1と一緒に幸せになって…！ 俺の分まで…！」</font></p><p><font size="2">バリンッ。NO.5のループが割れたのと同時に彼は倒れてしまった。これで、残る人数は2人。上谷と桐</font></p><p><font size="2">谷のみだ。</font></p><p><font size="2">「き、桐谷…」</font></p><p><font size="2">「上谷。明日の明け方にヨシノシティに行くぞ」</font></p><p><font size="2">突然言われた。ヨシノシティ。そこは上谷の両親が暮らす街だ。</font></p><p><font size="2">「ど、どうして…？」</font></p><p><font size="2">「ヨシノシティにヘイトのサーバーがあることが分かった。あと、これは関係ないがリターンがこのゲーム</font></p><p><font size="2">の行った理由。それは、『ヘイトデータ』を集めるためだそうだ。そして、その集めたヘイトデータで攻撃用プログラム『ヘイト』を作り上げ、自分に取りこむ…」</font></p><p><font size="2">「そ、それだけのために何でこんなに人が…」</font></p><p><font size="2">明かされた一部の真実。彼らは明け方に、すべてが始まったヨシノシティに向かう。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">シンボルの電脳。『リターン』が中央にいる。そして、その隣にはブレスマンがいた。</font></p><p><font size="2">「そろそろ、ここもダメだ。移動するぞ」</font></p><p><font size="2">「移動？ どこへ？」</font></p><p><font size="2">リターンがブレスマンの目の前にとある町のマップを表示させた。そして、西側に赤い点がある。</font></p><p><font size="2">「ここは確か、ヘイトの本サーバーが…」</font></p><p><font size="2">「ここに移るぞ。世界は、終焉の時を迎える…。『ヘイトデータ』によってな！」</font></p><p><font size="2">笑い声だけが電脳世界に響いた。<br></font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">ヨシノシティ。相変わらずのどかな町だと改めて感じた。しかし、その風景を満喫するために来たわけで</font></p><p><font size="2">はない。</font></p><p><font size="2">とあるビルの最層階で上谷 大介と桐谷 宗助はサーバーを見つけ出していた。</font></p><p><font size="2">「これが、ヘイトのサーバー…」</font></p><p><font size="2">「…ゲートインはできるようだな。多分、この中にリターンがいる」</font></p><p><font size="2">二人はループをり出してアバターをゲートインさせた。現在は、過去とは違って音声を認識させなくとも</font></p><p><font size="2">ゲートインが可能となっている。</font></p><p><font size="2">電脳内部。ずっと奥まで一本道が続いている。周りの風景にはよくわからない文字が浮いている。</font></p><p><font size="2">「フリーズマン。先に何かがいるから気をつけることだな」</font></p><p><font size="2">シャープマンがフリーズマンに忠告をした。シャープマンは右手を『シャープソード』と呼ばれる剣に変形</font></p><p><font size="2">させて走って進んでいった。フリーズマンも後を追いかけるようにして進んでいく。</font></p><p><font size="2">「シャープ、この先に何がいるっていうんだよ？」</font></p><p><font size="2">「1つは『リターン』と断言できる。しかし、もう一つは…、多分アバターだとは思うんだが？ 何か思い</font></p><p><font size="2">当たるアバターいたりしないか？」</font></p><p><font size="2">フリーズマンと上谷には思い当たるアバターがいた。ショッピングモールで戦った『ブレスマン』だ。そも</font></p><p><font size="2">そも最初にヘイトという言葉を聞いたのはブレスマンとの戦闘時だ。</font></p><p><font size="2">「いるぞ。『ブレスマン』、多分こいつだな」</font></p><p><font size="2">走りながらデータを桐谷のループに転送した。シャープマンと桐谷はそれぞれ送られてきたデータを見</font></p><p><font size="2">る。</font></p><p><font size="2">「ブレスマン、か。…確かこいつは…。気のせいか」</font></p><p><font size="2">シャープマンが独り言のように呟くとデータをループに保存させた。フリーズマンはシャープマンの言葉</font></p><p><font size="2">を少し気にしていた。</font></p><p><font size="2"><br></font></p><p><font size="2">最深部。予想通り『リターン』と『ブレスマン』がいた。</font></p><p><font size="2">「ブレスマン…！」</font></p><p><font size="2">「久しぶりだな。でも、今日お前たちが戦うのは俺ではない」</font></p><p><font size="2">リターンがよく見えるように端で移動すると背後からリターンが前へ移動してきた。</font></p><p><font size="2">「やはり、お前たちか…。上谷 未来。上谷 由来」</font></p><p><font size="2">「なっ…」</font></p><p><font size="2">何故知っているのか。この事はごく一部の科学者の間でしか知られていないことだ。</font></p><p><font size="2">「まあいい。こちらもお前たちを生きて帰すわけにはいかないのだからな」</font></p><p><font size="2">丸い円の頭上にどす黒いものを浮かべて何かを始めた・</font></p><p><font size="2">「何をする気だ！？」</font></p><p><font size="2">「そんなもの、決まっているだろう！」</font></p><p><font size="2">徐々にリターンとどす黒いものが合体していく。そして、それと同時に強い突風が始まった。フリーズマ</font></p><p><font size="2">ンとシャープマンはギリギリ耐えている中、ブレスマンは耐えきれずに、</font></p><p><font size="2">「ぐっ、がぁぁぁああああああああああッ！！」</font></p><p><font size="2">吸いこまれてしまった。</font></p><p><font size="2">「ブレスマン。お前も我が力の一部となるのだァァァああああああッ！」</font></p><p><font size="2">大笑いしながら合体していき、そして、</font></p><p><font size="2">グォンッ。どす黒い玉からどす黒い羽が出ており、左右には大きめの槍がついている。</font></p><p><font size="2">「こ、これはッ…！」</font></p><p><font size="2">「これが私の真の姿…、『ヘイト・リターン』だ！ これで世界は私のもの！ まずは手始めにこの日</font></p><p><font size="2">本を壊滅状態にしてくれるッ！」</font></p><p><font size="2">槍を中央であわせて何かを始めた。フリーズマンとシャープマンは警戒しながら、</font></p><p><font size="2">「な、何を始めた！？」</font></p><p><font size="2">「このサーバーを通じて日本各地のネットワークを麻痺させてやるッ！ すべてがネットワークで管理さ</font></p><p><font size="2">れている日本は混乱状態だな！」</font></p><p><font size="2">現実世界では、本当にネットワークが麻痺しつつあった。日本各地のサーバーが処理しきれずにバグを</font></p><p><font size="2">起こし、それをインターネット中にばらまいている光景がループに映し出された。</font></p><p><font size="2">そして、これを終わらせるためには、『ヘイト・リターン』をデリートしなければならない。</font></p><p><font size="2">「こいつをデリートしない限り、このネットワーク社会は終わってしまう！」</font></p><p><font size="2">「フリーズマン。行くぞ」</font></p><p><font size="2">二人のアバターは再び過去に使ったチップデータを展開させてフルパワー状態になった。</font></p><p><font size="2">「それって…」</font></p><p><font size="2">「0,01％をなくす…。これならッ！」</font></p><p><font size="2">お互い戦う構えをとる相手は笑いながら二人の姿を見た。</font></p><p><font size="2">「そんなもので、神を止めるなど不可能！ やるだけ無駄だ！」</font></p><p><font size="2">「そんなもの、やってみなきゃ…」</font></p><p><font size="2">「なら私を倒してみろ。それが証明の証となる」</font></p><p><font size="2">上谷と桐谷も顔を見合わせてうなづく。そして、</font></p><p><font size="2">「「ゲートバトル！」」</font><font size="2"><br>フリーズマンとシャープマンが高く飛んでお互いの武器を『ヘイト・リターン』に向けた。</font></p><p><font size="2">「「オペレーション！」」</font></p><p>最後の戦いが始まった。</p>
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<pubDate>Sat, 17 Mar 2012 20:33:44 +0900</pubDate>
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<title>『Custom Computer F』 第5話 「犠牲」</title>
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<![CDATA[ <p><font size="2">双子のシンボル所有者に勝利してから1週間が過ぎようとしている。あらためて、時間が過ぎるのは速</font></p><p><font size="2">いと感じてしまう。いまだに大学の校舎は直らずにいる状態で、このままだと最低でも2カ月はかかるそ</font></p><p><font size="2">うだ。この間、上谷 大介は自分の趣味に没頭している。</font></p><p><font size="2">「大介。勉強しないのか？」</font></p><p><font size="2">充電台にセットさせれているループから「フリーズマン」の声が聞こえる。最近、上谷の勉強をしている</font></p><p><font size="2">姿をあまり見ていないので、心配して声をかけているのだ。</font></p><p><font size="2">「してるだろ？ 最低限だけど…」</font></p><p><font size="2">一応している。しかし、最低限しかしないのだ。これでは、彼の今後が心配だ。フリーズマンはため息を</font></p><p><font size="2">ついて説得する前に話すことをやめた。</font>上谷も、ループを見てため息をつくとデスクトップの前に置かれてい</p><p>る椅子に座り掲示板を閲覧した。</p><p>「…、何だこれ？」</p><p>途中、とあるサイトで気になるニュースを見つけた。URLが貼られていたので早速クリックして、ニュースの本文</p><p>を見る。内容は、「サーバー」の乗っ取りだ。</p><p>「えっと…、『最近、各地のサーバーをハックし、そのサーバーに保存されているデータやアクセスしているルー</p><p>プの端末情報を盗み出すという事が頻繁に起こっている。ループをサーバーにアクセスすることは極力控える</p><p>ように』…？ フリーズマン、これどう思う？」</p><p>「…、控えたほうがいいと思うぞ。シンボル所有者が起こしている事件の可能性も高いし」</p><p>「考えすぎじゃないか？」</p><p>「俺は忠告したからな」</p><p>まるで怒っているかのような口調で強く言い付けるとそのまま黙ってしまった。</p><p>(何で、すぐこうなるんだか…)</p><p>ため息をついて、ループから目をはなした。これは午前の出来事だ。</p><br><p>ハックされたサーバーが設置してある路地裏。今、そこには一人の学生が変装をして見に来ていた。桐谷 宗助</p><p>だ。右手に手帳を、左手にペンを持ってメモをとっている。</p><p>(やはり、あいつか…。『サーバーハック』の持ち主、『NO.10(ナンバーテン)』…！)</p><p>来る前から予想はできていた。そして、それを確認するためにここへ来た。桐谷はループを取り出して上谷にメ</p><p>ールを送ろうとする。しかし、</p><p>(…いや、上谷とあいつは…)</p><p>どうするか迷っていた。</p><br><p>午後。上谷は病院にいた。何故、病院にいるか。それは『友人』が入院しているからだ。105室の前で深呼吸をし</p><p>て、中に入るとそこには予想もしていなかったことがおこっていた。</p><p>「え…？」</p><p>扉をあけると床には大量の血が流れており、何人もの看護士が死んでいた。窓ガラスは割れ、2つのベットはめ</p><p>ちゃくちゃになっている。</p><p>「…な、何で…？ 曾根田は？ 壮太は？ ハハッ…、ハハハ…」</p><p>膝を床について、泣きながら笑う。笑っているのは、人間の防衛本能によるものだ。そして、入院していたのは</p><p>『曾根田』と『壮太』だったのだ。</p><p>「何で、俺はこんな…。3年前もそうだ。GATE壊滅後にやっとすべて終わったと思ったら事故で…、やっぱり俺</p><p>のまわりにいる人はみんな消えていく。最初から、誰ともかかわらなければみんなまだ生きていたかもしれな</p><p>い…」</p><p>上谷は自分に責任を感じてしまっていたのだ。</p><p>事の始まりは3年前。上谷、壮太、曾根田で3人でキャンプに行っていた日のことだ。キャンプ中、ＧＡＴＥの元メ</p><p>ンバーにさされたのだ。そして、その男は逮捕された。</p><p>しばらく茫然としていると、</p><p>「NO.8は壮太、NO.9は曾根田でした」</p><p>カチャリ、何者かが上谷の頭に銃を突きつけてきた。後ろを振り返ろうとするが、相手の力が強く振り返ることが</p><p>できない。</p><p>「お、お前が…！」</p><p>「だったらどうした？ 私はゲームに勝ちたいから殺した。ゲームに参加するということはこういうことなんだよ」</p><p>声からして、おそらく男。さらに大人だ。</p><p>「な、何で入ってこれて…」</p><p>「サーバーを乗っ取ればその建物は乗っ取ったもの同然。私の、この『サーバーハック』にセキュリティは通用</p><p>しない」</p><p>体のあちこちから冷や汗が出ている。「サーバーハック」。自分の持つアビリティの名前に似ていることから上谷</p><p>はすぐに推測した。この男は「シンボル所有者」だと。</p><p>「ま、まさ…」</p><p>「ここまで分かればいいだろう？ じゃあな、NO.1」</p><p>このままでは、射殺される。もう駄目かと思い目をつぶる。しかし、</p><p>ガキンッ、頭が押さえつけられる感触がなくなるのと同時に後ろを振り返ると、右手を押さえて通路の右側を睨</p><p>みつけていて、頭にタオルを巻いている男性の姿が目に入った。腰には日本刀もある。</p><p>「NO.2…いや、桐谷 宗助！」</p><p>通路からは銃を右手に持って構えながら歩く桐谷の姿があった。</p><p>「NO.10。やはりお前がサーバーをハックしていたのか。できれば上谷とお前を会わせることを控えたかったが、</p><p>…、あいつを釣るにはこれしかないだろう？」</p><p>上谷には何の話かが全く分からないが、二人の間ではすでに何かがおきている。これぐらいは予想できた。</p><p>「チッ、いっきに二人脱落させようってか。ハハッ…、簡単に行くかよッ！？」</p><p>ジーパンのポケットからスイッチを取り出して押すと、病院中に警報音が鳴りだした。</p><p>「何をした！？」</p><p>「この病院はサーバーの暴走により、『dream(ドリーム)』に浸食され爆発する。やっぱりこのアビリティを引いて</p><p>正解だァ！！」</p><p>笑い声を共に、通路左側にある窓ガラスに突っ込み、NO.10は脱出した。それを見た桐谷は茫然としている上谷</p><p>に近寄り、</p><p>「何をしている！？ 俺達も脱出するぞ！！」</p><p>「曾根田…、壮太…、何で、何で…」</p><p>いくら桐谷が声をかけても上谷は同じような内容の事を呟いて動こうとしない。桐谷は肩を揺さぶるのやめ、しゃ</p><p>がんで上谷をビンタした。</p><p>ほっぺを右手で押さえて桐谷を見る。</p><p>「いつまで過去を引きずる気だ。過去は捨てろ。そして、未来を見るんだ」</p><p>「み、らい…？」</p><p>「本当に責任を感じているんなら、お前はあいつらの分まで生きなければならない。…、分かったら立つことだ」</p><p>上谷は顔を横に振って立ち上がると走って出口を目指した。それを見た桐谷は微笑むと、上谷の後を追った。</p><p>(…、NO.10は許さない。絶対に殺す…)</p><p>上谷には、NO.10に向けての殺意が心の中に宿り始めていた。</p><br><p>病院から離れた場所にあるベンチに座って休憩している二人。先程病院は爆発し、跡形もなく消えた。</p><p>「桐谷。聞きたいことがある。NO.10のアビリティは何だ？」</p><p>「答えは『サーバーハック』だ。名の通り、サーバーにハッキングして操作するアビリティだ」</p><p>「で、教えなかった理由が…」</p><p>察しがはやい上谷はすぐに気がついた。</p><p>「お前とは相性が悪いからだ。それで、話は済んだろう？ 俺は用事があるからこれで失礼する」</p><p>ベンチから立ち上がり駅のある方角へ行ってしまった。残った上谷は一人ベンチに座り続けている。</p><p>「どうする？　　　確かに、お前とあいつは…」</p><p>「そんなもん、決まってるだろ？」</p><p>ベンチを立ちあがり桐谷が向かった方角とは逆の方向へ歩き始めた。</p><p>「NO.10は俺が殺す」</p><p>もう誰にも止められない状態だった。しかし、NO.10の居場所が分からない限り殺害は不可能だ。</p><p>「そんなこと言ったって、場所が分からなければ…」</p><p>「場所は特定できる。しかも、リアルタイムで」</p><p>ループを手に持つとタッチ操作でマップの画像を表示させる。</p><p>「これは？」</p><p>「さっき、見つからないようにハッキングした。あと、気付かれた時のために足に小さな発信器を1つ…、ね」</p><p>再びタッチ操作でマップ画像を閉じるとループをしまって歩き始めた。</p><p>「お前、今自分が何をやっているのか分かって…」</p><p>「分かってるさ。…でも、」</p><p>突然下を向いて涙を流し始めた。フリーズマンは様子をうかがうためしばらく黙ることにした。</p><p>「自分でも止められないんだ。考えるより先に、体が勝手に動くんだよ！」</p><p>腕で涙をふくと正面を向いて自宅へ向かった。</p><br><p>夜。上谷は夜の商店街を隠れながら進んでいく。片手にはループを持って、たびたび画面をチェックしている。</p><p>(NO.10…、あいつどこへ！？)</p><p>今上谷がやっていること。それはNO.10の見張りだ。上谷の作戦では人混みが少なくなった場所でループを破</p><p>壊。そうすれば、証拠を残さず殺害が可能。こう信じていた。</p><p>ようやく人混みの少ない裏通りに入ることができた。</p><p>(おそらく、抜け道…)</p><p>抜け道として裏通りを通ったNO.10はそのまま裏通りを抜けて瓦礫だらけのビルの中へはいって行った。上谷も</p><p>あと追って中へ侵入する。</p><p>足場のバランスが悪い場所で立ち止まるとループを操作して銃を構えた。</p><p>「そこにいるのは分かっている。NO.1。隠れてないで出てきたらどうだ？」</p><p>上谷は言われたとおりにはせず、しばらく様子見をするために隠れ続けた。</p><p>「隠れているのは別にかまわないが、ここのサーバーをオーバーロードさせてビルごと飛ばすこともできるん</p><p>だ」</p><p>それを聞いた上谷は懐に隠し持っていた銃を取り出してNO.10の前に姿を見せた。それが、相手の思惑通りだと</p><p>しても。</p><p>「ようやく出てきたか。それで、何の用だ？」</p><p>上谷は両手で銃を持ってNO.10の向けて構えた。そして、</p><p>「…、お前を殺す」</p><p>「復讐か。暇な奴だな。でも、そのうち戦うことになるんだったら…、今やっても別にいいよなァ！？」</p><p>相手も銃を構えた。そして、始まるかと思ったその瞬間。NO.10が腰に持っていたループが突然爆発した。</p><p>「「え…？」」</p><p>お互い何がおきたのか全く分からなかった。相手はただ呆然としながら倒れた。上谷が警戒しているとNO.10の</p><p>背後から銃を持った男が歩いてきた。そして、NO.10が持っていた刀を奪うと銃をしまって刀を片手で持った。</p><p>「お前は…？」</p><p>「はじめまして。俺の名前は『鵜原 綾西(うばら　りょうせい)』。NO.7だ。そして、そのアビリティの正体は…？」</p><p>ループを取り出して上谷に画面が見えるように見せつける。</p><p>「俺と、同じ…？」</p><p>どう見ても上谷のアビリティの画面と同じなのだ。そしてすぐに答えが出た。</p><p>「『コピー』。相手のアビリティをコピーして自ら強化させる。ゲーム内では最強と言われているかもね」</p><p>笑顔で言いながらもNO.10の死体を力強く踏みつけている。見た目では何も感じないが、やっていることを見ると</p><p>とても凶悪ということがわかる。</p><p>(このままじゃ…、殺される…！)</p><p>相手は刀を持っている。できるだけ遠距離で戦わなければあの刀の餌食だ。銃を再び相手に向けて構える。</p><p>「別に殺す気はないさ。でも、いつかお前を殺すことにはなる」</p><p>NO.10の目の前にある穴に向かって蹴飛ばすと、背を向けてどこかへ行こうとしてしまう。今なら撃てる。そう思</p><p>っていた。だが、撃てない。手が震えて撃てないのだ。そして、ただ相手がいなくなるのを見ていることしかでき</p><p>なかった。</p><p>「やっぱり、俺は無力だ…。何もできない。ただの…！」</p><p>改めて自分の無力さを実感した。今日だけでも、3人のゲーム参加者が殺害された。残る人数は後5人(双子を</p><p>一人として数える)。上谷には生き残れる自信はなかった。</p><br><p>鵜原 綾西こと、「NO.7」は瓦礫だらけのビルから出て自宅へ帰ろうとしていた。</p><p>「お前だな？ NO.10を殺害したのは？」</p><p>目の前から声がした。しばらく声が聞こえた方向を見ていると人影が見え始めた。</p><p>「さっきの奴と似ている…？ いや、でもあいつはまだあのビルの中に…」</p><p>「質問に答えてもらおうか。お前がやったのか？」</p><p>相手は声が聞こえた方向とは逆の方向に立って頭に銃を突きつけてきた。</p><p>「…、そうだ。俺が殺した」</p><p>「そうか。じゃあ感謝しなければな」</p><p>「何故だ？」</p><p>「『上谷　大介』にとって奴は邪魔でしかなかったからだ」</p><p>「…あー、さっきの奴『上谷 大介』って言うのか。さ、質問には答えたしそろそろその銃をおろして…」</p><p>言葉が途切れた。いつの間にか頭に突き付けられた銃の感覚がなくなっているのだ。あたりを見渡すが相手は</p><p>どこにもいない。</p><p>(…音？ まさか！？)</p><p>上を見上げると、上空から相手が降ってきた。横に避けて相手がどうなるかを見た。しかし、相手は片手で地面</p><p>について態勢を立て直した。</p><p>「…お前。ゲーム参加者だな？ 誰だ？」</p><p>相手は背伸びをしてからNO.7を睨みつけながら答えた。</p><p>「鋭いな、NO.7。そうだ。俺は参加者だ。だが、正体までは言えないな」</p><p>「俺の事を知っているのか。ならばそちらも教えてはもらえないかな？ これでは不平等だとは思わないか？」</p><p>「不平等？」</p><p>下を向いて鼻で笑う。NO.7は舌打ちをして相手のアビリティをコピーしようとした。しかし、</p><p>「！？ 何故ハッキングできない！？」</p><p>何度を操作しなおすがどうやってもハッキングすることができない。</p><p>「お、お前…、一体…？」</p><p>「アビリティで最も多いものは最初にハッキングをするもの。それぐらい対策しているんだよ」</p><p>これではNO.7のアビリティはコピーしなければ何もできない。</p><p>「くそッ‼」</p><p>ポケットから閃光玉を取り出して相手に向けて投げつけた。一瞬光で前が見えなくなったせいで取り逃してしま</p><p>った。</p><p>「あれ、桐谷じゃないか？」</p><p>振り向くと、後ろには上谷 大介が立っていた。</p><p>「お前、何してるんだよ？」</p><p>「いや、…、何でもない」</p><p>上谷に背を向けてどこかへ行ってしまった。上谷は桐谷の姿が見えなくなるまでその場に立っていた。</p><br><p>シンボルの電脳内部。すでに5人の参加者がゲームオーバーになっている。中央の玉からいつも通り声が聞こ</p><p>え始めた。</p><p>「残っているのは、NO.1、NO.2、NO.4、NO.5、NO.7だ。バルカマンはNO.6となっている。さあ、いよいよゲームは</p><p>終盤を迎えた。果たして、生き残るの誰か。楽しみだなァ」</p><p>そして集会は終わった。それを部屋で見ていた桐谷は、</p><p>(…そういうことか。このゲームのほんとうの目的。それは…)</p><p>ゲームの本当の目的を調べていた。そして、それがたった今分かったのだ。</p><p>(やはり、ヘイトはこのゲームに関係している)</p><p>最近活動をしていないと思われていたヘイトはこのゲームに関係している可能性があると裏ではすでに言われ</p><p>ていたのだ。</p><p>ヘイト。一体何が目的か。それはまだ分かっていない。</p><br><p>シンボルの電脳内部。ようやく小さい体を手に入れた自称神、「リターン」。</p><p>「ヘイトデータ…。この集合体に攻撃用プログラムを組み込み…私に取りこむとき、私はこの世界を支配する本</p><p>当の神になる…。この押さえられた力では…、何もできない…！」</p><p>リターンもまた、何かを隠していた。ヘイトデータ。謎に包まれたこのデータは何のために作られたのか。<br></p>
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<link>https://ameblo.jp/uxon/entry-11189802639.html</link>
<pubDate>Sun, 11 Mar 2012 19:49:05 +0900</pubDate>
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<title>『Custom Computer F』 第4話 「新規参加」</title>
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<![CDATA[ <p><font size="2">トップサーバーの電脳内部。トルネマンとフリーズマンの実力差は異常だった。圧倒的な力の前に、フ</font></p><p><font size="2">リーズマンは何もできない。</font></p><p><font size="2">(このままじゃ、シンボルを破壊される…！ まだ…)</font></p><p><font size="2">「まだやるか？ 結果は見えている」</font></p><p><font size="2">両手をドリルに変えて、すぐにでも終わらせようとする。フリーズマンも、拳をバスターに変えて構える。</font></p><p><font size="2">「やってみなければ、分からない」</font></p><p><font size="2">「…、なら私を倒してみろ。そして、ゲームに勝利しろ」</font></p><p><font size="2">ドリルの高速回転させる。ギギィーッ、と音を立てている。1回でも当たってしまったら一瞬でデリートで</font></p><p><font size="2">きるほどだろう。</font></p><p><font size="2">始まった。トルネマンが両方のドリルを地面につけて、崩れた床を自分の体の周りでまわして、一斉に</font></p><p><font size="2">飛ばした。それを見て、バスターを連射する。すべて破壊できたように見えたが、1つだけ大きな岩が残</font></p><p><font size="2">っていた。</font>それを拳で砕くと、そのまま走ってトルネマンに直接攻撃しようとする。</p><p>ビュンッ！ 勢いをつけて、腹にパンチをしようとするが右手で軽々と押さえられる。力を入れて飛ばそうとする</p><p>が、それでもビクともしない。</p><p>「…ッ！」</p><p>フリーズマンの拳をひねって、転ばせると、首をつかんで持ち上げた。手をはなそうと相手の手首をつかんで力</p><p>を入れるが、やはりビクともしない。</p><p>「終わりだ…ッ！」</p><p>左のドリルが腹に当たろうとした。</p><p>ピピッ。音がなった瞬間、トルネマンのドリルが止まった。そして、首をつかんだまま、フリーズマンを投げ飛ば</p><p>すと、データを展開して閲覧し始めた。</p><p>「フリーズマン。今日はここまでだ」</p><p>言い残すと、ゲートアウトしてしまった。フリーズマンは頭をふって立ち上がると、一回周囲を見渡す。</p><p>「…、異常はないな」</p><p>オールも解除して、何も問題がなくなった電脳からゲートアウトした。</p><br><p>倉庫の置いてある細い通路。爆発音が止んだため、お互いおかしいと思っていた。</p><p>「チッ。オールを解除されたか。…、だがここまでは想定内。トルネマン。起爆スイッチを作動させて。10秒後に</p><p>丸ごと爆破よ」</p><p>(いつの間にアバターをゲートアウトさせていたのか！？ フリーズマンは…？)</p><p>ループの画面を確認すると、いつの間にかフリーズマンが戻ってきていた。</p><p>「オールは？」</p><p>「解除した。でもこのままだとここが丸ごと消し飛ぶ」</p><p>ピッ。ヒロミのループから音が聞こえた。相手は、横に転がっていたスピーカーのスイッチを入れて、</p><p>『えー、この大学は私、ヒロミが乗っ取らせていただきました。10分後に爆発するように起爆スイッチが入ってい</p><p>ます。死にたくなけばその場を動かないように。ここにいる全員が、私の人質だァァァあああああああッ！』</p><p>「止めるッ！」</p><p>相手がスピーカーを捨てた瞬間に動いた。ループを操作して周囲の機械をハックすると、オーバーロードさせ</p><p>た。</p><p>「この熱気…。貴様ッ！ 何をした！？」</p><p>「周囲にある機器をすべてオーバーロードさせた。どうせ起爆スイッチが入っているんだ。何をしたって同じさ」</p><p>「こいつッ…！」</p><p>ループとマシンガンを再び接続させると両手で持って連射を始めた。</p><p>(…かかったな)</p><p>ガガッ！ いつも通りの威力だった。</p><p>「な、何故だッ！？」</p><p>「サイバーハック。ループのような特殊な携帯情報端末機のハックは無理だが、機械を接続させることのできる</p><p>ような機械はハックできる」</p><p>さらにループを操作する。そして、5秒後。ヒロミが手に持っているマシンガンが爆発した。なんとか瞬時に気づ</p><p>いて空中に投げたが近くで爆発したため欠片などが上から降ってくる。</p><p>ガンッ、少し大きめの欠片が肩に刺さり、うめき声をあげる。</p><p>「ウゥガァ…ッ」</p><p>その瞬間に、近くによって、相手が落とした手榴弾を手に持って見せつけた。</p><p>「終わりだ。どの方法で死にたいか？」</p><p>「なァァァああああああああッ、舐めるなァァァああああああああああああッ！」</p><p>叫んだ瞬間、周囲に埋めてあった爆弾が同時に爆発した。煙の中、上谷がひるんだ瞬間に相手は脱出経路を</p><p>確保して逃げてしまった。</p><p>「上谷ッ！ 逃げられたぞ…」</p><p>「くそッ…！」</p><br><p>その後、大学はしばらく休校になることが決定した。事件を引き起こした女性の名前は『水沢 ヒロミ』。最近日本</p><p>に潜入捜査のために来たテロリストらしく、現在全国に指名手配をして捜索しているらしい。上谷 大介はこっそ</p><p>りを大学を抜けてきたが、多分いつかはばれることだろう。</p><p>現在は、シンボルの電脳で定期的に行われる集会最中だ。</p><p>「貴様ら4人には伝えなければなないことがある」</p><p>突然改まって言う。</p><p>「このゲームに、新しく5人の追加メンバーが入った。それでは、出てもらおう」</p><p>パチンという音とともに、電脳内の風景が一瞬にして変わった。いつの間にか、自分が立っている場所が中に浮</p><p>いている謎の円盤になっている。</p><p>「そこに立っている5人が追加メンバーだ」</p><p>声が言っている方向はフリーズマンから見て左側。2人ほど見たことのある姿をしていたが、特に気にしなかっ</p><p>た。</p><p>「では、ゲームのルールを再度説明しよう。このゲームは10人で行うサバイバルゲームだ。でも、すでに一人殺</p><p>されている」</p><p>バルカマン。ゲーム開始初日にトルネマンにデリートされた。</p><p>「それで、今から説明することが新ルールだ。参加者はループにシンボルに連動している『アビリティ』という特</p><p>殊なプログラムを持ってもらう。それを使って現実世界で殺しあえ。アバターは、ループだけでは処理ができな</p><p>いことがある。それを補助しろ。何か質問はあるか？」</p><p>「その『アビリティ』って言うのは一体どういうものなんだ？」</p><p>追加メンバーの一人が言う。こちらからは黒く見えているので特徴をとらえることができない。</p><p>「それぞれの得意分野を生かしたものとなっている。例えば、武器の扱いが得意な者には武器の強化や補助を</p><p>行うプログラムだ」</p><p>「ゲームには関係ないが、お前の名前は何だ？」</p><p>見たことのあるシルエットのアバターが言う。</p><p>「私か？ 名は『リターン』。この世界を管理する神だ」</p><p>「神？ 何を言っているんだ。そんなことを信じられるわけ…」</p><p>「では、これならどうかな」</p><p>言葉の途中で言った瞬時、<br>ゴゴゴッ、突然電脳が崩れ始めた。5秒後。その揺れは止んだ。</p><p>「今のは…？」</p><p>「アバターが存在しない世界を作ろうとすると、こうなるのだよ。アバターがいなければ、今のインターネットや電</p><p>脳は存在しない。どうだ？ これで信じてもらえたかな？」</p><p>質問したアバターは下を向いて黙ってしまった。</p><p>「では、これからも定期的に集会を行う。その時、また会おうではないか。では、今日はお開きだ」</p><p>「次はお前だ」</p><p>一人、誰かに向かって言いはなったこの言葉。上谷は、自分に言われた気がしていた。</p><p>「増えたな。これからどうするか…」</p><p>「……」</p><p>フリーズマンは無言のままゲートアウトした。</p><br><p>「どういうことだ、リターン！？ 『ヘイト』から依頼された…」</p><p>「私は最初から裏切るつもりだった」</p><p>組織のアバターに軽い口調で言った。組織のアバターは、手にソードを持って構える。</p><p>「姿を見せろ。貴様を排除させて…」</p><p>ブォンッ！ 言葉が途切れた。気づけば体を真っ二つに斬られたアバターが転がっている。</p><p>「リターン。それで、これからヘイトをどうするつもりだ？」</p><p>電脳の隅に立っていたアバターが親しげに話しかける。</p><p>「壊滅させるとしよう。こうやってな」</p><p>パチンと音を立てた。しかし、ここからでは何が変わったのかまるでわからない。</p><p>「何をしたんだ？」</p><p>「消滅させた、とでも言っておこう」</p><p>「空想の神だったはずなのに、現実になってしまうとはな」</p><p>あきれた顔で謎のアバターが言うとゲートアウトしてしまった。誰もいない空間を見守るリターン。</p><p>(そろそろ、体が必要だな)</p><br><p>一夜明けて。寝る前に久しぶりに桐谷からメールが来ていた。内容は、</p><p>『久しぶりに会いたい。明日の11時喫茶店で待ち合わせだ』</p><p>と書かれていた。珍しく早起きしていた上谷は、時間に余裕を持つため少し早めに家を出た。</p><p>「上谷。分かっているだろうが桐谷はシンボル所有者だ。気をつけろ」</p><p>「大丈夫さ。『こんにちはそして死ね』、なんて展開はないよ」</p><p>冗談を言うとそのまま喫茶店へ向かった。</p><p>喫茶店前。周りを見渡していると、桐谷がいつの間にか隣にいた。</p><p>「…、いるんなら言ってくれ」</p><p>「すまない。では中に入ろうか」</p><p>二人とも同じ飲み物を頼むと、いつも通り一番奥の席に座って話を進めた。</p><p>「それでだな。シンボル所有者のうち追加メンバーの一人が双子ということが判明した。それで、そいつは『二人で一人』、つまり両方殺さなければゲームオーバーにできないようなんだ」</p><p>「それって、先に一人やっちゃえばあとはお茶の子さいさい、っと…」</p><p>言葉を途中で区切り飲み物を口に含む。</p><p>「そういうわけにはいかないだろうな。多分、アビリティが厄介なものだから簡単にはいかないな」</p><p>桐谷も同じく言葉の最後でコップを手に取り、口に含む。</p><p>「で、俺に協力しろと？」</p><p>「分かってるな。一対2では不利だ。だからお前に頼んでるんだ」</p><p>上谷は下を向いてどうするか考えた。そして、考えた結果は、</p><p>「悪いが、俺には人を殺すなんて…」</p><p>「昨日、所有者を殺そうとしたのはどこのどなたですか？」</p><p>(な、何で…！？)</p><p>「裏を舐めないでほしい。このぐらいの事を特定するのは簡単さ。協力しなければ、情報をもらす」</p><br><p>「……、わかったよ。で、俺はどうすればいいんだ？」</p><p>ため息をついて、あきれた顔をする。桐谷はニヤリと笑って説明を始めた。</p><p>「双子はこの近くで同居している。明日、外出してレストランへ向かうらしいからそこで店ごと爆破だ。それでも無理だ</p><p>ったら、自分の手で殺せ」</p><p>(何で、『殺す』とか普通に言えるんだよ…？)</p><p>改めて裏の恐怖を実感した。裏のやり方は、狙った獲物はどんなことをしようが必ず抹消する、だそうだ。</p><p>「じゃあ、明日の午後6時に『サカイ公園』に集合だ」</p><p>そういうと、席を立って店を出て行った。</p><p>(金払わないで出て行った。…、また俺が払うのか)</p><p>ため息をついて、ポケットから財布を取り出すと席を立ってカウンターへ向かった。上谷は明日の事が心配でならな</p><p>かった。</p><br><p>サカイ公園中央部。噴水の前に立っている学生、上谷 大介と桐谷 宗助はお互いにループに表示されているデ</p><p>ータを見てリモート爆弾の配置を確認している。さらに桐谷はループの他にもまた別の端末も見ている。映し出</p><p>されているのはレストラン店内の映像。双子のシンボル所有者の行動を見るためだ。</p><p>「次、席を立つ瞬間に爆破だ。一度爆発させたらどんどん爆発させていけ」</p><p>桐谷が慣れた手付きで操作しながら指示を飛ばす。上谷は、ただ言われるがままにやるしかなかった。自分の</p><p>ために、これは必要なことだと思い込ませていた。</p><p>映像では、飲み物を口に含んでいる様子が映されている。コップを置いたのと同時にループを取り出して画面を</p><p>確認している。そして、次の瞬間。</p><p>片方の男がこちらを睨んできた。そして席を立ちあがろうとする。</p><p>「ばれている…！？ …、今すぐ爆破だ」</p><p>タッチ操作でリモート爆弾を爆破させた。</p><p>ドゴォンッ、という音が端末から聞こえた。今は煙が邪魔で確認ができない。<br>「おそらく相手はまだ生きている。続けろ」</p><p>冷静に指示を出す。上谷はループを素早く操作して次々に爆弾を爆破していく。端末に映し出されていた映像</p><p>はそれと同時に接続が切れてしまった。</p><p>「…？ 大介。異常な電波が…」</p><p>ループ内部から電波を感じ取ったフリーズマンが伝える。上谷は周囲を見渡し警戒する。</p><p>「…、ぐっ！？」</p><p>頭に激痛がはしり倒れこんでしまう。一方桐谷は平気そうな顔をして西側をじっと見ている。</p><p>「桐谷。来たぞ」</p><p>「シャープマン。今からアビリティに集中しろ」</p><p>そのまま会話が終わる。そして、西側から二人の男性がゆっくりと近づいてくるのが上谷にも見えた。走って向</p><p>かってくる二人の男性はループには一切手を触れずに腰につけているだけだ。</p><p>「厄介なアビリティを持っているな、NO.3。いや、『安部 ケイ』、『安部 レイ』」</p><p>「そうだな。ところで、何故お前は倒れていない？」</p><p>殺意を感じる会話を始める。上谷は聞いているので精一杯で今どうなっているのかを確認できない。</p><p>「そうか。片方は人間に害のある電波を出し、片方は出された電波を制御する。一人では自分にも電波の影響</p><p>が出てしまうみたいだな」</p><p>「そこまで分かっているのなら、ここで始末するしかないな」</p><p>二人は同時にポケットからナイフを取り出す。一方、桐谷は何も出さずにただ立っているだけだ。</p><p>「何も出さない？ 何を考えている」</p><p>「他に狙いがあることは分かっている」</p><p>歯ぎしりが聞こえた瞬間に始まった。2対1では桐谷が不利かと思えた。しかし、二人の連携的な攻撃を軽々と</p><p>避けて双子の兄、ケイに蹴りを加えた後、ポケットからカッターを取り出して手首を切りつけようとした。しかし、素早く動いていた双子の弟、レイが桐谷の背後から迫りナイフで背中を切ろうとするが、今度は横に避けられ</p><p>た。</p><p>「こいつ…！」</p><p>「俺の前では、その電波も通用しない。さあ、どうする？」</p><p>「…こうなったらッ」</p><p>桐谷から離れると、全く別の方向へ走り始めた。向かった先は、上谷が倒れている場所だ。首をつかんで、無</p><p>理やり持ちあげると、ナイフを持って桐谷を脅しにかかる。</p><p>「こいつがどうなってもいいのか？ ダメというのなら、貴様のループを俺に差し出せ」</p><p>双子の質問に対して、無言で下を向いている。そして、</p><p>「…、嫌だね。そいつがどうなろうと俺には関係ない」</p><p>「！？ は、ははっ、じゃあこいつを殺して…」</p><p>ピピッ。上谷の腹のあたりから音が聞こえた。そこを見ようとした瞬間、後ろにある噴水が爆発した。双子は上谷</p><p>の首をつかんだまま前に飛ばされてしまう。</p><p>「い、一体何が…」</p><p>「上谷を甘く見すぎたようだな。終わるのは、お前らのほうだ。自らの電波で一生を終えるがいいさ」</p><p>腰から小型の銃を取り出して弟のほうを撃った。弟のアビリティは「電波制御」。つまり、</p><p>「がァァァああああああああああああッ！」</p><p>制御できなくなった電波を出しているループを所持している兄をケイは頭をつかんでフラフラとする。上谷も一</p><p>緒になって苦しむかと思いきや、 桐谷が手で触れた瞬間に平気そうな顔をした。</p><p>「俺のアビリティは『無差別演算』。演算をし、自分の身を守るための力に変えたり、自らを守る力にしたりでき</p><p>る。ただ、これにもデメリットがあってな。演算する対象が無差別なために自分で演算対象を決めることはでき</p><p>ない。最高で5個までの演算が可能だ」</p><p>上谷が立ち上がるのに合わせて手を触れさせている。一方、相手はまだ苦しんでいる。フラフラと進んでいるう</p><p>ちに気に腰をぶつけてループを落としてしまった。</p><p>「ループ、どこだァッ！？」</p><p>頭を手で押さえながら言うが、あまりの痛さに周囲を見渡す余裕はなく、ただフラフラすることしかできなかっ</p><p>た。</p><p>グシャンッ。鈍い音がした。痛みが消えて、下を向く。すると、足の下には壊れた自分のループがあった。</p><p>「は、ははっ…」</p><p>口から血を吐いてそのまま倒れてしまった。</p><p>午後11時12分。安部 ケイは死亡した。</p><br><p>午前12時。シンボルの電脳内部で再び集会が行われていた。ゲーム参加者が、中央の円盤を囲うようにして並</p><p>んでおり、中央円盤には数字に囲まれている玉が浮かんでいる。この玉からリターンの音声が出ている。</p><p>「このゲームでは、参加者をNO(ナンバー)で呼んでいる。貴様ら立っている後ろに自分のNOが掘られている。</p><p>確認することだな」</p><p>フリーズマンがループにNOを映す。上谷のNOは『１』だ。</p><p>「そして、現時点ではNO.2が一人、NO.4が一人を殺したという結果になっている」</p><p>NO.4はヒロミの事だ。そして、NO.2とは、おそらく桐谷 宗助の事だ。ゲーム参加者全員のアバターがNO.2のア</p><p>バター、シャープマンを注目するが本人はそれに全く動じず、ただ目をつぶって下を向いているだけだ。</p><p>「ゲーム参加者の正体が全員に知れた時、隠す必要がなくなる。その時は、電脳内部でも全員の姿がしっかり</p><p>見えるようにしよう。では、解散だ」</p><p>もとの電脳の風景に戻るのと同時にすべてのアバターがゲートアウトした。</p><p>上谷 大介はベットで転がりながらそれを見ていた。</p><p>「そういえば、あのテロリスト。今どうしてるんだろうな？」</p><p>「敵の心配をしてどうする？ まずは自分の心配をしろ。そうそう、言い忘れたが…」</p><p>突然喋り方を変えて上谷に言い始めた。不思議に思いながらも聞くことにした。</p><p>「このゲームでは全員が敵。つまり誰も信用できない状態だ。もちろん、『桐谷』と『シャープマン』にも言えること</p><p>だ。お前は、その甘さを捨てろ。そして、このくだらないゲームを早く終わらせるために、桐谷を利用しろ。じゃな</p><p>いと、次に死ぬのはお前になるぞ」</p><p>今まで聞いた言葉の中でも、一番嫌な言い方だ。このゲームでは、だれも信用できない。利用して、利用され</p><p>て、このような状況が続いている。</p><p>(誰も、信じられない…)</p><p>今までは仲間とともに戦ってきた。お互いに信用しあい、支え合い、しかしこのゲームでそれは通用しない。たと</p><p>え、親しき中の友人でも信じられないのだ。ただ一人で戦い抜くこのゲーム。今の上谷では、桐谷を利用しなけ</p><p>れば死ぬ。</p><p>「さあ、どうする？ 死ぬか、生きるか。選ぶのはお前だ」</p><p>「俺は…ッ！」</p><p>このゲームの重みを改めて感じた。そして、答えを出すことはなかった。</p>
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<pubDate>Sun, 04 Mar 2012 11:28:52 +0900</pubDate>
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