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<title>vfkpcmmkのブログ</title>
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<title>けい</title>
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<![CDATA[ 　まつが、雑巾を持ち乍ら、庭を見る。成程、気がつかなかったら家は西向で、午後になると、日が、真正面から座敷一杯に差し込むのである。<br>　困ったことだ、と思った。自分は、ひどく眩ゆいのを嫌う。どうするか、と案じた。が、もう、それを云っても仕方がない。<br>　動くと気分悪く、神経的嘔気を催すので、部屋の敷居の処に倚りかかり、指図をして、近所の蕎麦屋へ行かせた。<br>　職人にやる金を包み、皆に蕎麦を食べさせ、裏の家と医者の家に配り終ったのは、もう夕暮に近かった。<br>　Ｈ町に居ては、見られない<a title="外国人女性" target="_blank" href="http://meeting2.blog.shinobi.jp/ca87/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%94%B7%E5%85%90%E5%BF%85%E8%A6%8B%E5%A4%96%E5%9B%BD%E4%BA%BA%E3%81%AE%E3%81%8B%E3%82%8F%E3%81%84%E3%81%84%E5%BD%BC%E5%A5%B3%E3%82%92%E4%BD%9C%E3%82%8B%E6%9C%80%E9%AB%98%E3%81%AB%E7%B0%A1%E5%8D%98%E3%81%AA%E6%96%B9%E6%B3%95%E3%81%BE%E3%81%A8%E3%82%81">外国人女性</a>鮮やかな夕映が、一目で遠く見渡せる。<br>　崖に面した四尺ばかりの塀際には背の高い「ひば」が四本一列に植って居る。その、デリケートな葉が黒く浮立ち、華やかな彼方の色彩に黒レースをかけたように優雅である。<br>　まつを、いつまでも止めて置くことは出来ないので、我々の夕飯の仕度に鰻を云いつけさせて、帰した。<br>　急に四辺が、ひっそりとする。<br>　自分は思わず、真心をこめてＡをエムブレスした。何と云う感銘の深い夕暮だろう。<br>　Ａはおなかが空いて居るのを知り、いつまでも食事が出来ないのを気の毒に思った。やっと、八時頃、命じたものが来る。<br>　自分は、八畳の灯の下に、一閑張の小机を出し、白く糊の新らしいサビエットを拡げ、夕餐の用意をした。お茶を飲もうとする茶碗も、箸箱も、皆、今度新らしく二人で買い調えたものだ。<br>　卓子に向って坐ると、二人は、感動し、我知らず祈を捧げる心持になった。<br>　今から、自分達の、二人きりの、生活が始るのだ。どうぞ幸福であるように。彼も、自分も幸福であるように。――<br>
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<link>https://ameblo.jp/vfkpcmmk/entry-11548759026.html</link>
<pubDate>Sun, 09 Jun 2013 23:56:15 +0900</pubDate>
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<title>いたて</title>
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<![CDATA[ って来る。<br>　〔約二百字欠〕むほどはっきり思い起した。――<br>　余り、横道に入らず、又、家のことに戻ろう。<br>　今居る片町十番地の家が見つかったのは、八月の下旬であった。<br>　赤門前に頼み始めた頃から、此処に空家のあることは分って居たのだ。が、自分には余り場所が悪く思われた。恐ろしく貧弱に感じられた。其上、先住が建てた風呂場を二百円で買うか、従来、三十幾円の家を五十円にするか、と云う条件つきなのである。<br>　大家の、虎屋と云う米屋が、家賃をむさぼることで近所で有名であると云う噂が自分を恐れさせた。出来るなら、其那面倒のない、其那無気味な大家の所有でない家に、仮令暫くでも棲みたく思ったのである。<br>　市外ならば、其程見出すのが困難でもないらしい。然し、自分等二人ぎりで当分はやって行こうとするのに、瓦斯も水道もない処で、どうしよう。要心のことも考えなければならない。<br>　貸家住いと云うことを知らず、家のないなどと云うことが、いつ当面の困難となるか思いもしなかった自分は、憤ろしいほど苦痛を受けた。<br>　一家の中で、他の誰も同様の熱心を示して呉れず、二人きりで焦慮し、新らしい生活の準備をしようとする心持は、何と云ったらよかろう。お祭りのように所謂お嫁に行った者は、一生経っても、此我等二人、と云う、深い淋しい身の緊る感銘は受け得ないだろう。Ａは、国から五百円都合して貰った。其金と、自分等の書籍と、僅かな粗末な家具が新生涯の首途に伴う全財産なのである。<br>　兎に角、いくら探しても適当な家がないので、仕方なく、まだ人の定らない、十番地の家にすることに決定して仕舞った。<br>　敷金と、証文とをやり、八畳、六畳、三畳、三畳、台所、風呂場、其に十三四坪の小庭とが、我が家となったのである。<br>
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<link>https://ameblo.jp/vfkpcmmk/entry-11548756832.html</link>
<pubDate>Sun, 09 Jun 2013 22:20:18 +0900</pubDate>
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