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<title>カフカのブログ...まったり記</title>
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<title>どバクチ西遊記／憧憬篇⑮</title>
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<![CDATA[ <p>午前に、雪道を細心の注意をはらいながら病院に行ったが、休診だった。<br>「だから個人病院は気まぐれなんだ。ったく、もう！」と、こころの中でつぶやいた。<br>診療受付の確認をしてから行くべきだったと、強く反省をした。<br><br>「舟を編む」を自宅で観た。<br>昨年の４月に封切りの映画だが、実に良かった。<br>本屋大賞にも選ばれた、三浦しをん原作の作品だ。<br>毎日の暮らしの中で、何が大切なのか、押しつけがましさがなく、静かに伝わってきた。<br><br>「<strong>慣用句のように、２つの言葉が結びつき、別の意味の言葉に変化すること。そんな人間関係をつくることができれば、とても幸せだ。ついでに、お互いをリスペクトできれば、よりベストだと思う</strong>」<br><br>*----------------------------------------------------------*<br><br>　【競　馬】<br><br>　　第107回京都記念（GII）<br>　　ジェンティルドンナ → トーセンラー、ラキシス、アンコイルド<br><br>　【その他】<br><br>　　トイレにも文庫本がいっぱい。<br>　　風呂の中でも本を読む。<br>　　これは読書家というより、単なる活字中毒かもしれない。<br>　　</p>
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<pubDate>Sun, 16 Feb 2014 03:22:06 +0900</pubDate>
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<title>ドばくち西遊記／憧憬篇⑭</title>
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<![CDATA[ <p>週末に大雪が降ってから、どうも調子が良くない。<br>やっぱり、春が恋しくなる。<br>若葉の頃・・・雪解けのふきのとう、線路ぎわに群生するつくしんぼう・・・頬杖をついて、まぶたが重くなって・・・と妄想をふくらませる。<br><br>「春の歌」　　↓　　↓<br><a href="http://www.youtube.com/watch?v=94uxNQqmknk">http://www.youtube.com/watch?v=94uxNQqmknk</a><br><br>「<strong>自分のこころの広さと、人を愛する量は比例するかも・・・。そして、愛される量も。</strong>」<br><br>*----------------------------------------------------------*<br><br>　【競　馬】<br><br>　　年末の有馬記念から７勝４敗。<br>　　今度の京都記念は、ジェンティルドンナとトーセンラーで決まりかも？<br><br>　【相　場】</p><table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tb-2"><tbody><tr><td><div class="s-1"><span class="kakaku">　日経平均　<b class="fani" id="i2-103" style="background-color: rgb(255, 255, 255);"><span class="kakaku">14,718.34</span></b><strong><span class="kakaku">　<span style="color: rgb(255, 0, 0);">+255</span></span><span class="Smlnum"><span style="color: rgb(255, 0, 0);">.9</span><font color="red">4</font></span></strong></span></div></td><td><div class="s-1"><div class="t_J"><br>&nbsp;</div></div></td></tr></tbody></table><p>　（2/11 &nbsp; 4:50現在）　<br>　　ドル円　　　<b>102</b><span class="Bignum"><font color="black"><strong><span class="Bignum"><font color="black">.22</font></span></strong></font></span><br>　　ユーロ円 <b>&nbsp;139.42</b><br><br>14000円を割り込んでの、上昇。<br>「マド」をあけて下げたあとの「アイランドリバーサル」<br>水曜はどうなる？<br><br>　【その他】<br><br>　　「トリック　ラストステージ」は、それなりに面白かった。<br>　　横浜の映画館は貸し切り状態だった。<br><br><!-- google_ad_section_end(name=s1) --><!--entryBottom--></p>
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<pubDate>Tue, 11 Feb 2014 04:22:57 +0900</pubDate>
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<title>どバクチ西遊記／憧憬篇⑬</title>
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<![CDATA[ <p>新春の抱負を語るべきところなのだろうけど、どうもそんな気になれない。<br><span>大瀧詠一さんの訃報を聞いて、今夜は彼の曲をこころに刻むことにする。<br>気の利いた形容詞や比喩が、少しも浮かんでこない。<br>ただただ、沈黙が支配する。</span></p><p>&nbsp;</p><p>夜空の星が、またひとつふえたということか・・・・・・。<br><br><!--entryBottom--></p>
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<pubDate>Wed, 01 Jan 2014 00:01:09 +0900</pubDate>
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<title>どバクチ西遊記／憧憬篇　⑫</title>
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<![CDATA[ <p>　「舟をこぐ」・・・・・・仕事中に、うっかり眠くなってウトウトしてしまう様。<br>ところが、この言葉を聞いたことのない世代がいることにびっくりした。<br>　「堕ちる」という言葉を使うらしい。「眠りにおちる」・・・・・・確かに、そっか。<br><strong>　中島みゆきの「時代」を持ち出すまでもなく、いつも変化してるんだよな。言葉も。</strong><br>あたりまえの日常に流されて、時の流れを感じなくなっているもんな。<br><br><strong>　【 三島由紀夫　　名言集より　】</strong><br><br>「<strong>決意を持続させることのできるのは、習慣という怪物である</strong>」<br><br>*----------------------------------------------------------*<br><br>　「継続は力」という、ありきたりの言葉は、簡単なようで難しい。<br>　他人のせいにしたり、世の中のせいにしたり、言いわけの訓練だけは、長く長く培ってきているからな。最終最後は、その人間の精神性によるところが大きいのかもしれない。<br>　凡人は、いつまでたっても、小さな希望と大きな後悔の連続だ。とほほ・・・・・・のほ。＾＾；<br><br>　【競　馬】<br><br>　　天皇賞(秋)（GI）　<br>　　ジェンティルドンナの2着づけを、500円ずつ6点押さえておいて良かった。<br>　　久しぶりの競馬で、3連単をGETした。<br><br>　【相　場】</p><table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tb-2"><tbody><tr><td><div class="s-1"><span class="kakaku">　日経平均　<strong><span class="kakaku">14,325.98　</span><span class="Smlnum"><font color="red">-70.06</font></span></strong></span></div></td><td><div class="s-1"><div class="t_J"><br>&nbsp;</div></div></td></tr></tbody></table><p>　（10/30&nbsp; 2:05現在）　<br>　　ドル円　　　<span class="Bignum"><font color="black"><strong><span class="Bignum"><font color="black">98.183</font></span></strong></font></span><br>　　ユーロ円　<span class="Bignum"><font color="black"><strong><span class="Bignum"><font color="black" style="background-color: rgb(255, 255, 0);">134.940</font></span></strong></font></span><br><br>　　NYダウが100ドル近く上昇している。為替も円安傾向だ。<br>　　米国の金融緩和の継続を好感しているのだろう。<br>　　日経先物も上昇しているので、今日の東証も晴れ模様だろう。　（予想は当たらないが）<br><br>　【その他】<br><br>　　2014.1.11に、「トリック　ラストステージ」が封切られるようだ。<br>　　仲間由紀恵と阿部寛のコンビが観れるのは、本当に楽しみである。<br>&nbsp;</p>
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<pubDate>Wed, 30 Oct 2013 01:34:12 +0900</pubDate>
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<title>どバクチ西遊記／憧憬篇　⑪</title>
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<![CDATA[ <p>　渋谷マークシティーの通路に、ちょうどフリースペースがあり、へなへなと大理石に腰を下ろした。疲労のため、と言うよりも、頭の中を整理したかったのだろう。飾った自分や、演じていた自分から、一刻も早く逃れたかったのかもしれない。きっと、ありのままの自分を、生理的に欲していたのだろうと思う。<br>　目の前の通路や、コンコースには、たくさんの<strong>”僕という他人”</strong>が蠢いている。雑踏の中に<strong>、”他人である僕”</strong>が溢れかえっている。そこには<strong>、”他人という僕”</strong>が、たくさん存在している。<br><br><strong>　【 伊坂幸太郎　　「アヒルと鴨のコインロッカー」より　】</strong><br><br>「世の中の動物や人間が幸せになればいいと思うのは当然だろ。<strong>生まれ変わりの長い人生の中で、たまたま出会ったんだ。</strong><font color="#0000ff">少しの間くらいは仲良くやろうじゃないか</font>」<br><br>*----------------------------------------------------------*<br><br>　ボブ・ディランの「風に吹かれて」の曲が頭から離れない映画。<br>　アヒルとカモの違いは、外国人と日本人の違いと同じか？<br>　巧みな文章で、時系列の異なる二つの物語が淡々と進む。<br>　そして、最後に物語が重なる。「風に吹かれて」の曲とともに・・・・・・。<br><br>　【競　馬】<br><br>　　第148回天皇賞(秋)（GI）　2013年10月27日（日）　芝・左 2000m<br><br>　　ジェンティルドンナ⑨から⑥、⑦、⑪へ３連単を６点ほど買う予定。<br>　　ギャンブルの才能がないと、むやみに熱くならなくて楽だな。<br>　　（本当は、才能が欲しい・・・・・・＾＾；）<br><br>　【相　場】<br>　</p><table border="0" cellpadding="0" cellspacing="0" class="tb-2"><tbody><tr><td><div class="s-1"><span class="kakaku">　　日経平均　<strong>14,088.19　</strong></span><span class="Smlnum"><font color="red"><strong>-398.21</strong></font></span></div></td><td><div class="s-1"><div class="t_J">&nbsp;</div></div></td></tr></tbody></table><p>　　ドル円　　　<span class="Bignum"><font color="black"><strong>97.410</strong></font></span><br>　　ユーロ円　<span class="Bignum"><font color="black"><strong>134.495</strong></font></span><br><br>　　米国に比べて、日本はすぐに弱気虫が相場に充満する。<br>　　日本人は、基本的にネガティブな国民性なんだろうな。<br>　　（ラテンの血を注入するべきかも）<br><br>　【その他】<br><br>　イングランドで、香川真司が２試合連続のスタメン出場だった。　（イマイチだった）<br>　ドイツのブンデスリーグで、岡崎が２点も決めた。　（やるなぁ！　いいぞ！）<br>　U17のサッカーＷカップ。男子が決勝リーグへ進出した。<br>　（ポゼッション・サッカー。最高！）<br>&nbsp;</p>
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<pubDate>Sun, 27 Oct 2013 01:35:29 +0900</pubDate>
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<title>どバクチ西遊記／憧憬篇　⑩</title>
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<![CDATA[ <p>&nbsp;短い秋が、こんなにも刻々と変幻自在に様相を変えるとついていけない。<br>体調が悪くなる。こっそり、風邪が忍び込んでいるかもしれない。<br>食欲の秋や、馬肥ゆる秋のような、ゆったりとした豊饒な気分になれない。<br>&nbsp;</p><p><br>　　【 東野圭吾　『白夜行』より　】</p><p><br>　「俺たちの上に太陽などなかった いつも夜だけど暗くはなかった<br>太陽に変わるものがあったから 夜を昼だと思って生きることができた<br>明るくはないけれど歩いて行くには充分だった 」</p><p><br>　*----------------------------------------------------------*</p><p><br>　　う～ん。<br>　「白夜ってさ､奪われた夜なのかな､与えられた昼なのかな｡<br>　夜を昼だと見せかける太陽は悪意なのか､善意なのか｡ 」<br>　屈折した心に太陽の光は、どう届くんだろう？<br>　テレビドラマも映画も両方観たけど、考えさせられる物語だ。<br>　彼の小説は、そもそも人間を・・・、人間そのものを描いてるんだよな。<br>　<br>　<br><br>　　【競　馬】</p><p>　<br>　　第148回天皇賞(秋)（GI）　2013年10月27日（日）　芝・左 2000m 　</p><p>　　久々に、G1レースでもやってみようかな。<br>　　外枠が不利なコースだ。　（スタートして、すぐにカーブがある）<br>　　ジェンティルドンナから何点か流す予定。<br>　　４歳牝馬がどこまで走るか楽しみである。</p><p>　<br>　【相　場】</p><p>　　<br>　日経平均　14,713.25　+19.69</p><p>　　（3:50現在）<br>　　ドル円　　　98.113<br>　　ユーロ円　135.250<br>　　NYダウ　　15,483.22　+91.02</p><p>　　米国の雇用統計が悪かったのに、NYダウは上げ上げ。<br>　　金融緩和との綱引きか・・・。蛇口を閉めるのが遠のくと思われている。<br>　　まあ、日経ダウも好感をもった推移になるんだろうな。（これで何連騰だ？）</p><p><br>　　【その他】</p><p>&nbsp;</p>
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<pubDate>Wed, 23 Oct 2013 04:02:08 +0900</pubDate>
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<title>コウモリ男　24</title>
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<![CDATA[ 　マサルと祖母は、石狩湾を右手に国道５号線を小樽へ向かった。赤いワーゲンポロに乗った二人は無言のままだった。５号線は北海道でも珍しい一桁番号の国道である。<br><br>　祖母は銭函の海を眺めたていたとき、愛媛の海を思いだしていた。生まれ育った瀬戸内海の景色や教鞭をとっていた小学校のことなど。目の前に広がる海原が、自分の生まれ故郷までつながっているような淡い気持ちでいた。<br>　目の前の海が、かつて鮭の漁場であったり、ニシンの宝庫であったことは知っていた。当時の住人はどこの家でも、大きな銭函にお金を保管していたのだろうか、と頭の片隅で想像しながらも、遠い昔の宇和島に思いを馳せていた。<br><br>　僕はというと、海岸線のトンネルや崖を見ながら、「北海道というところは、ずいぶんコウモリには適した住環境が存在しているぞ」と、ほくそえんでいた。東京では得られないほどの昆虫がいるに違いないと感じた。自分はジンギスカンやジャガイモには興味がないので、楽しみは半減してしまうが、空気の美味さと豊富な昆虫の存在で充分満足できた。ふいに「ボーイズビー、アンビシャス」と声が出てしまった。<br><br>　それにしても、北海道への飛行機の中では、胃痛による嗚咽が止まらず、涙目になっていた。とても、眼下に見える津軽海峡を堪能する余裕はなかった。函館の綺麗な海岸線が見えたときには、目が潤んでいまい晴天にもかかわらず、雨模様の情景に見えて、思わずトラピスチヌ修道院に合掌してしまった。<br><br>　マサルたち二人は、小樽方面に向かっている。彼らのおかげで、新しい世界に一歩足を踏み入れることができた。東京のジリジリとした熱帯夜と喧騒から逃れられて、心底安堵した。僕の考えるところ、都会の温暖化の原因は、きっと車の多さとクーラーのせいだとにらんでいる。人間の大好きな文明というものが、人間の生活を不快にさせているような気がする。本当のことを言うと、ベランダにぶら下がって寝汗が出てきたときなんか、「軽井沢に行きたい」と強く願ったもんだ。<br>　<br>　マサルの運転するワーゲンポロのアンテナに、必死にしがみついていたが、僕の握力も強靭なものだと優越感に浸った。行きかう車からは、『幸せの黒いハンカチ』に見えなくもないな、と悦にいったりした。羽をバタバタさせながら、僕はこのドライブを楽しんでいる。小樽の街に入ると車は徐行運転になった。観光客が色とりどりの洋服でゾロゾロと歩いている。小樽運河を挟んで、人間の行列がどこまでも続いている。まるで、東京の人混みをそのままもってきたような光景だ。車は運河をぐるりと回ると、港の方へ車を旋回した。僕がアンテナからダランとすべり落ちて黒いカエデのようになっていても、通行人は誰一人として気にかける者などいない。潮の香りが鼻先をくすぐる。しばらくすると、「石原裕次郎記念館」に到着した。<br><br>海を見ていた午後　山本潤子　　↓　　↓<br><a href="http://www.youtube.com/watch?v=K_2FF4yuj7o">http://www.youtube.com/watch?v=K_2FF4yuj7o</a>　　
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<pubDate>Mon, 26 Aug 2013 16:44:10 +0900</pubDate>
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<title>コウモリ男　23</title>
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<![CDATA[ 　僕は、銭函駅の大きな時計にぶら下がっている。<br><br>　マサルが祖母を連れて家出をするなんて、僕の想像を大きく超えた出来事だった。それも突然、北海道まで飛んでくるとは夢にも思わなかった。飛んでくると言っても、背中に羽をつけてやってきたわけではなく、羽田から旅客機に搭乗したのである。おかげで、僕は初めて機上のコウモリを経験することになった。何人もいるキャビン・アテンダントに見つかってしまうのではないかと、内心ヒヤヒヤもんだった。機内の大型スクリーンの裏に隠れていた。旅客機が高度を上げると耳の鼓膜がジンジン痛くなった。途中、ずいぶん揺れたので墜落の心配までした。アテンダントが非常時の説明をしている時から気持ちが悪くなり、僕は飛行機という乗り物が苦手なのを強く自覚した。<br><br>　前夜に老人養護施設への入居を暗に仄めかされ、そのことを不憫に思ったマサルが、祖母に家出を言い含めて二人は家を出た。祖母は特に嫌がるそぶりも見せずに、マサルに従った。それどころか、祖母の表情や動作が元気になったように見える。小さなベージュのキャリーバッグを引きながら、背筋を伸ばして足早に歩をすすめる。とても、ボケてしまった老人には見えない。まるで用意周到に準備された計画のように、二人の行動にはためらいが見られなかった。特に二人には、あらたまった会話もなく、計画どおり粛々と進められているように見えた。<br><br>　札幌の駅前で借りたレンタカーに乗り、銭函駅まで来た。駅の裏手にある日本海の浜辺を眺め、駅舎へ戻ると縁起ものの銭函切符を二枚買った。待合室の長椅子に腰かけた祖母は、その切符を大事そうに両手で包み込むと、「お金が貯まりますように」と小声で呪文のように唱えた。となりに座ったマサルは、待合室の壁や天井を興味深そうに見まわした。さすがに北海道だけあって、待合室は少し薄暗く、空気がひんやりとしていた。マサルは、祖母の呪文には興味を示さず、改札口からプラットホームを覗きこんだ。ホームには花壇があり、リンドウの藍色の花弁が、まばゆく咲き誇っている。<br><br>　二人は外へ出ると、すぐに駅前のラーメン屋に入り、海賊ラーメンを揃って注文した。ホタテやイカが麵の上にドンと乗っかっている。ラーメンは待ち時間もなく、テーブルに運ばれてきた。祖母は「美味しそうね」と呟くと、割り箸を取り出し、「いただきます」と、胸元で手を合わせた。あがり座敷で食事をしている客は二人だけだった。特に話をすることもなく、祖母と孫は黙々とラーメンを食べ始めた。<br><br>　僕はコジマさん夫婦が二人の失踪に気がつき、てんてこ舞いをしているのではないか、と思った。FXという相場で儲かっていると言っていたマサルが、費用の全てを仕切っている。僕はラーメン屋の暖簾にぶら下がり、空気を思い切り吸い込んだ。北海道の空気が綺麗で清々しい気持ちになった。飛行機での胃のむかつきが、消えてゆくのを感じた。そして、この祖母と孫の旅が、今後どういう展開になるのか興味がわいてきた。<br><br><br>松任谷由実 - やさしさに包まれたなら　　↓　　↓<br><br><a href="http://www.youtube.com/watch?v=lQPLtAvR2BQ">http://www.youtube.com/watch?v=lQPLtAvR2BQ</a>
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<pubDate>Sun, 25 Aug 2013 03:24:11 +0900</pubDate>
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<title>コウモリ男　22</title>
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<![CDATA[ &nbsp;　ピーンと張りつめた空気がリビングを覆っていた。コジマさんと奥さんには、老女をいたわるというよりも、腫れものに触るような緊張感があった。老女は無言で宙を見ている。老女を挟んで、向かい合わせに夫婦は座っていた。そこへ、二階から引きこもりのマサルが降りてきた。奥さんはすぐさま、「マサルも一緒に食べようね」と言って台所へ立った。マサルは、その言葉に反応するでもなく、コジマさんの横へ座った。<br><br>　食卓テーブルの上に、全ての献立が揃うと、四人とも無言のまま夕食が始まった。食器の音と口に入れる音だけが響く。会話というものがない。誰もが沈んだ表情で、食事をしていた。刑務所の食事風景は、きっとこんなだろう。奥さんは、そう考えたのか、「久しぶりに、四人での食事なんだから、何かお話でもして食べましょう」と、切り出した。それを受けて、「そうだな、お通夜でもあるまいし、少し暗いな」とコジマさんが答えた。そんな言葉を無視するように、老女とマサルは無言で、食べ物を口へ運んだ。<br>　<br>　コウモリ男の僕には、四人の食事風景が、家族ゲームのように感じられた。家族という体裁を守ろうとしているのだが、一人ひとりのこころが通じ合っていない。言葉の選択をしたり、話すことを躊躇したり、話すことをあきらめたり、そんなことが、ない混ぜになっている。食器の乾いた音だけが、悲鳴のような趣きでリビングに響く。コウモリの世界には、家族への遠慮など、存在しない。日々、生きてゆくことが、優先順位の一番であって、家族内での気遣いは無いに等しい。世代間での気遣いは皆無だ。未来へ向けて、種の生命をつなぐことが、絶対的なプライオリティとして君臨している。<br><br>　マサルが生まれたときには、もっと違った家族関係だったのだろう。家の中にも、希望が満ちていたはずだ。少なくても、食事どきに言葉を選んで会話をすることなどなかったはずだ。子供の成長と祖母の老い、そして、コジマさん夫婦が世間体を気にするあまり、少しずつ歯車を狂わせたのかもしれない。僕が、この住宅街を飛翔して、一軒一軒の灯りを見るかぎりでは、全戸が平和な家庭に見える。問題のない、幸せな家庭の集合体。しかし、そうでもないのかもしれない。僕は、目の前の四人を見てそう思った。<br><br>「お婆ちゃんは、お友達のたくさんいるところで、生活したほうがいいわね。今の生活では、刺激も足りないし、運動も不足がちになるわ」<br>「うん。そうだな。今度、一緒に施設に見学に行こう。お婆ちゃん、いいね」<br>　老女は、夫婦の会話が聞こえないようなそぶりで、食事を進めていた。<br>「それって、老人ホーム？」と、マサルは視線を落としながら訊いた。<br>「そうなの。今の生活より刺激的で、お婆ちゃんのためにもなると思う」<br>「厄介ばらいか」と、ため息をついた。<br>「そんなことはないよ。本人のためを考えてのことだ」と、コジマさんは強い口調で言った。<br>「本人のため、か。いつも、最後には、その言葉だな」<br>　そのとき、老女が言葉を発した。<br>「私はボケちゃいないよ。追い出そうと企んでも駄目だよ。・・・・・・親を大切にしないとバチがあたるよ」<br>　一瞬、コジマさん夫婦は氷りついた表情になった。そして、「お婆ちゃんのために」と夫婦の言葉がハモった。<br>「もう一度言うよ。私はボケちゃ、いないよ」と、老女はコジマさん夫婦を交互に睨んだ。<br>　<br><br>スガシカオ　Progress　　↓　　↓<br><a href="http://www.youtube.com/watch?v=7UGUrfHDuGo">http://www.youtube.com/watch?v=7UGUrfHDuGo</a><!-- google_ad_section_end(name=s1) --><!--entryBottom--><!-- google_ad_section_end(name=s1) --><!--entryBottom-->
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<pubDate>Sat, 27 Jul 2013 04:21:09 +0900</pubDate>
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<title>コウモリ男　21</title>
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<![CDATA[ 　コジマさんの奥さんは、夫からの現実的な言葉に動揺していた。その時が来ることは、承知していた。日々変化のない日常であたっても、こと、実の母が健忘や鬱気味になり、粗暴な行動をとり始めると、認知症を疑ってしまう。年齢とともに、記憶や理解力が低下することはわかっていた。しかし、自分の知っている母の変化に、ぶつけようのない怒りに似たものを感じていた。どうしても、簡単には容認できなかった。現実を認めたくない自分がいたのだ。<br><br>　今夜は七夕である。僕は上弦の月を見ながら、短冊に願いを書いた。コジマさんのリビング横のモクレンにぶら下がりながら、織姫が天の川を渡って、彦星に会えるといいな、と考えていた。願いごとには、人間社会から多くを学んで、森の洞窟へ帰れますように、と書いた。家族から離れて、徐々にホームシックな気持ちから解放されると思っていた。ところが、どうしてもコウモリ仲間や家族と暮らしたい、という思いは消えなかった。最近は都会を飛びまわっているので、髪の色も金髪に染めてみた。ゴールデンボンバーのボーカルを真似てみた。時々、エアー演奏をしながら、空を滑空した。<br><br>　リビングの大きなガラスの向こうに、沈んだ表情のコジマさん夫婦が見える。コジマさんは、重い口を開いた。<br>「記憶を失ってゆく不安は、迷子になった子どものような気持ちだと思う。その心細さは、自分へのいら立ちも含め、自尊心は傷つき、やり場のない感情をこころの奥底にしまったまま、平静を装っているのだと思う」そこまで言うと、麦茶で喉を潤した。そして、続けた。「お母さんを特養の施設に入所させよう。でも、特別養護老人ホームなどの、公的機関は待機者が多いらしい。倍率が高すぎるようなら、民間の老人ホームでも仕方がない」<br>「私が聞いた話だと、民間は入居費が１千万以上で、月々２０万はかかるらしい。負担が重いわね。やっていけるかしら」<br>「仕方がないだろう。後回しにすれば、するほど厄介なことになると思う。そうと決まったら、今度の休みに民間の施設も見学してみようよ」<br><br>　その時、白髪の老女がリビングに現れた。挙動不審の面持ちで、辺りを見回している。<br>「サチコ。お腹が空いた。早くたべさせておくれ」<br>「お婆ちゃん、ちょっと待っててね。ここに座ってちょうだい」と、椅子を引いて老女を座らせた。<br>　老女は落ち着きなく、視線を動かしているが、無言のままじっとしていた。<br><br>　僕はモクレンの木から、家族の様子を窺いながら、また暴れ出すのではないかと、じっと凝視した。七夕の夜は雨の日が多いらしいが、今夜は天の川が降ってきそうなほど、空は鮮明に澄みきっていた。<br><br><br>スピッツ　：　冷たい頬　　↓　　↓<br><a href="http://www.youtube.com/watch?v=VDfu15PJV_M">http://www.youtube.com/watch?v=VDfu15PJV_M</a><!-- google_ad_section_end(name=s1) --><!--entryBottom-->
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<pubDate>Thu, 25 Jul 2013 15:51:48 +0900</pubDate>
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