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<title>さんぼんのライト小説館</title>
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<description>主に、AKBメンバーを絡めた、オリジナル小説を書いてます。</description>
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<title>変's(two)第二十七話「作戦決行」</title>
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<![CDATA[ 海「そうだな…まずは、バージョンアップするにあたって、君の今後の方向性を決めていこう。」<br><br>有紗「方向性ってなんのですか？」<br><br>海「女性…いや、男女問わずに人は、何々系とその見た目や性格から、それぞれがその人物に最も合致した印象で、カテゴライズされて生きている。」<br><br>有紗「…はあ。」<br><br>海「例えるなら、友子はギャル、四宮はガーリー、珠稀はナチュラルと分けて表現される…さしずめ今の有紗ちゃんは、珠稀と同じくナチュラル系…といっても、まだあか抜けない分地味なナチュラル系と言ったところか。」<br><br>有紗「私、地味ですか？」<br><br>海「ああ、俺は決して嫌いじゃないが、やはり多少なりとも化粧気は欲しいところだし、髪の質感もまだまだ向上の余地はある…服装に関しても身なりがキッチリしすぎていると、意図せずとも生真面目感が出てしまい、その結果地味と評される原因になっている…そして何より、君のその自信の無い喋り方と、あまり感情を表に出さない表情…根本的にあか抜けない理由は、そこにあると僕は考えている。」<br><br>有紗「…な、なんだか、直すところはたくさんあるみたいですね…。」<br><br>海「たくさんというか、向上させる箇所ははっきり言って君の全てと言っても過言ではない。」<br><br>有紗「…全て…。」<br><br>海「それで、君に最も適した方向性なんだが、ここはやはり清楚系で統一した改善をしてみたいと思う。」<br><br>有紗「そそそ、そんな、私が清楚になんて…なれるんですか？」<br><br>海「というより、君のイメージで清楚系以外のイメージが出来るというのか？」<br><br>有紗「…私が…ギャルとか？」<br><br>海「ギャルとか。」<br><br>有紗「有り得ないです。」<br><br>有紗はキッパリと即答した。<br><br>海「よし、決まりだ。」<br><br>その頃、天吾は―。<br><br>天吾「ちくしょう、石崎の野郎！あったま来たぜ!！」<br><br>他校の前で、誰かと待ち合わせていた。<br><br>？「おう、天吾！」<br><br>天吾「よう吉川！久しぶり…わりいな、いきなり呼び出したりして。」<br><br>吉川「いや、別にいいけどさ…どうしたんだよ？学校は？」<br><br>天吾「…ちょっとな…ところでさ、お前って確か石崎と友達だって言ってたよな？」<br><br>吉川「え？うん、幼稚園から中学までずっと一緒だったからな…で、石崎がどうかした？」<br><br>どうやら天吾は、石崎と共通の友達である吉川に接触し、石崎に関する情報を探ろうとしていた様だ。<br><br>天吾「…あいつ、見た目インテリ系じゃん？」<br><br>吉川「はぁ？うん…。」<br><br>天吾「やっぱさ、サイバーテロとか出来たりすんのかな？」<br><br>吉川「…わざわざそんな戯れ言言うためにここまで来たの？」<br><br>天吾「い、いや、これは物の例えでサイバーテロとか出来るくらい、その…ネットとかパソコンに詳しいのかなぁ…と思って…。」<br><br>吉川「…いや。」<br><br>天吾「え？」<br><br>吉川「むしろ、アイツそういうパソコン関係は全くもって駄目だから。」<br><br>天吾「…まったまた～。」<br><br>吉川「あいつ、キーボードも人差し指一本でしか打てないっつうの…ていうかさ、お前マジで何が聞きたいの？そろそろイラついてきたんだけど。」<br><br>天吾「あ、ああ…いや、ありがとう…それじゃ！」<br><br>石崎の情報を得た天吾は、そそくさと立ち去っていく。<br><br>吉川「あ、おい、天吾!?」<br><br>はぁ～!?マジかよ！石崎がパソコン類全般が駄目なら、あの事件…一体誰が仕組んだってんだよ!?
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<link>https://ameblo.jp/wap1927/entry-11283705287.html</link>
<pubDate>Thu, 14 Jun 2012 01:25:00 +0900</pubDate>
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<title>変's(two)第二十六話「今の有紗に出来る事」</title>
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<![CDATA[ 事件発生から三日目の朝―。<br><br>海「今日も天吾は来ないのか…。」<br><br>有紗「…はい。」<br><br>有紗と海は、教室の側の廊下で立ち話をしている。<br><br>海「それにしても、今日の身だしなみは気合いが入っているみたいだね…やっぱり、昨日の心境の変化が原因かい？」<br><br>有紗「…天吾が学校に来たとき、私の見た目がまた元に戻ってたら、天吾きっとがっかりしてしまうから…だから、出来るだけ頑張ってみました。」<br><br>海「…うん、そうだね。」<br><br>有紗の一途な想いに、海は笑顔で肯定はしたものの、内心は複雑な心境だった。<br><br>そして、有紗の言動が海に更なる妙案をもたらす。<br><br>海「…そうだな…これならもしや…。」<br><br>有紗「…どうしたんですか？」<br><br>海「君が落としてしまったイメージを、回復させる方法があるかもしれない。」<br><br>有紗「方法…ですか…。」<br><br>そういうと、海は場所を図書室に変え、その方法を黒板を使って説明しだす。<br><br>海「これが僕の考えた作戦…。」<br><br>バンッと力強く黒板を叩き付け、有紗の視線を集中させる。<br><br>有紗はその音にビクッと肩をすぼめる。 <br><br>海「二宮有紗バージョンアップ作戦だ!！」<br><br>有紗「…はあ…。」<br><br>有紗はとりあえず拍手をしてみる。<br><br>海「君はある失敗がきっかけで、今の悪いイメージに振り回される結果になっている訳だが、それは故意ではなくましてや悪意を孕んだものでもない、いわば生理的な意味での悪いイメージ…つまり、有紗ちゃんは同情こそされても嫌悪され蔑まれる立場に居るのは、むしろおかしな話だとは思わないか？」<br><br>有紗「…はあ…？」<br><br>海「だったら、周りの皆も有紗ちゃんを心の底から憎んではいない筈、ならばそのイメージを回復させるのも容易い事だ…。」<br><br>有紗「…それが、バージョンアップ？」<br><br>海「そう！有紗ちゃん自身が、事件が起こる以前よりも更に内面と外見に磨きをかければ、周りもそれに感化されてまた有紗ちゃんの元に戻ってくる！つまり、有紗ちゃんの魅力を高めれば、周りは自ずと事件の事など忘れてくれるに違いないんだ!！」<br><br>有紗「…でも、私の見た目がこれ以上良くなるんでしょうか？」<br><br>海「何言ってる！君は自分をあまりに過小評価しすぎる…もっと自分の持つポテンシャルに気付くべきだ！君に悪気は無いのは分かるが、捉えられ方によっては君を悪意の対象として敵対してくる輩も少なからず居るかもしれないんだぞ。」<br><br>有紗「あ、ああ…はいぃ…自分に、自信を～…!！」<br><br>海「…まずは、その喋り方から直したいね…。」
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<link>https://ameblo.jp/wap1927/entry-11272647943.html</link>
<pubDate>Wed, 06 Jun 2012 12:26:00 +0900</pubDate>
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<title>変's(two)第二十五話「理論武装」</title>
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<![CDATA[ 放課後―学校から少し離れた路地。<br><br>天吾「よう。」<br><br>天吾は待ち伏せをして、学校帰りのある人物を呼び止めた。<br><br>石崎「…なんだ、天吾君か…二日もサボっていたと思ったら、俺に何の用？」<br><br>天吾「何の用じゃねえだろ…あの時、いきなり濡れ衣着せて、さも正論かの様にまくし立て、俺を犯人に仕立てあげやがって…お前の目的はなんだ？」<br><br>石崎「…目的？質問の意図が分からないんだが。」<br><br>天吾「お前だろ…真の犯人。」<br><br>それを聞いた石崎は、鼻で笑って呆れた様に斜め下を見る。<br><br>石崎「なるほど、そういう事ね…だけど残念…その解釈の方が君にとって都合が良いんだろうが、犯人は俺じゃない。」<br><br>天吾「じゃあ、なんであの時いの一番にでしゃばって、皆の視線を俺に集中させた！お前、普段は全然目立つような奴じゃねえだろ！」<br><br>石崎「心外だな、それじゃ俺が意見を述べる事が不自然な行為だと言いたげだ…お前は、黙ってただ生きてろとでも言いたいのか？」<br><br>天吾「ふざけんなよ！そうやって、話反らしてはぐらかそうったって、そうはいかねえんだよ！そういう所が怪しいって言ってんだ!！」<br><br>石崎は、感情的になった天吾を見て、頭を抱えて項垂れる。<br><br>石崎「そうかっかするなよ、まずは落ち着いて話を進めよう…天吾君、そんなに俺が犯人だと主張するなら、見せてもらおうか？」<br><br>天吾「…な、何を？」<br><br>石崎「何を？君が俺を犯人だと思う根拠は分かった…だから、今度はその根拠を確信するに値する、証拠を見せろと言っている。」 <br><br>天吾「…そ、そんなのねえよ!！」<br><br>石崎「ハッ、だと思ったよ…だから君は、感情的に喚きたてるしか出来なかったんだもんなぁ。」<br><br>天吾「なんだと!?そんなもん、証拠が無くても…。」<br><br>石崎「相手に当たり散らすだけなら、猿でも出来る…俺達が賢いのは、理論を用いて話が出来るからだ…そんな俺達が、証拠が無くてもなんて断定の仕方はしちゃいけない…あの時の俺も、断言はしていなかっただろ？」<br><br>天吾は、下唇を噛んで怒りを抑える。<br><br>天吾「…だ、だけど…お前が仮に犯人じゃなかったとしても、反省とかしてねえのかよ!?」<br><br>石崎「反省？誰にだ…君にか？一体何故？」<br><br>天吾「お前があの時適当な事を言うから、俺はあらぬ疑いを掛けられて、真の犯人は今ものうのうと学校に通ってるんだぞ！有紗を今この時も狙ってるかもしれないんだ!！」<br><br>石崎「あの時の俺の行いを謝れと言っているなら、まずは君から謝ったらどうだ？」<br><br>天吾「…あぁ!?」<br><br>石崎「俺は確かにあの時、状況のみで考えうる犯人を口にした…それは、結果的に軽はずみな言動だったのかもしれない…だが、今の君にそれを咎める権限は微塵もない…何故なら、ただの一つの証拠もなく、俺と同じ思考で俺を犯人だと決めつけている君は、今君が憤っている俺と全くの同類だからね。」<br><br>天吾「…ぐっ…。」<br><br>石崎「自分の事を棚に上げすぎるなよ…最低の人間になりたくなければな。」<br><br>天吾「…石崎ぃ…。」<br><br>石崎「…これだけは釘を刺しといてやる…今こうして、憎まれ口を叩いちゃいるが、俺は本当に犯人じゃない…ま、それを信じるも信じないも、君の勝手だけどね。」<br><br>そう言って、天吾の肩をポンと叩いた石崎は、そのまますれ違い再び帰路に着いた。<br><br>石崎「犯人探し頑張れよ…あ、それと、二宮さんだが…君が来ない事をとても気にしているよ…どういう意味でかは僕には分かりかねるがね。」<br><br>そうして、石崎は天吾から完全に姿を消した。<br><br>天吾「…最後まですかした喋り方しやがって…ムカつく！」<br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/wap1927/entry-11265029557.html</link>
<pubDate>Wed, 30 May 2012 17:22:00 +0900</pubDate>
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<title>変's(two)第二十四話「天吾にとって」</title>
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<![CDATA[ 翌日―。<br><br>海「ちょ、どうしたんだその顔!?」<br><br>有紗「…何か変ですか？」<br><br>海「…いや、変…っていうより…なんだか…昔の姿にまた戻ってきてないかい？」<br><br>有紗「あれ、そうですか？まいったなぁ…自分では、なにも変わってないと思ってたんですが…。」<br><br>海が驚いた様に、有紗の容姿はみるみると以前の様相を呈してきていた。<br><br>髪は傷んでボサボサに、泣きすぎで腫れ上がった目にはクッキリとクマが浮かび上がり、肌は荒れて纏う覇気からも生気が失われていた。<br><br>海「…君に起こった事は、風の噂で聞いている…学校側も、犯人探しに躍起になっている様だが、如何せん手掛かりと呼べるものが何も無いらしいから、このまま進展がなければ最終的には、事件が起こった状況で判断されてしまうだろう…そうなれば、確実に矛先は天照へと向けられる。」<br><br>それを聞いた有紗はビクッと肩をびくつかせ、無意識に天吾の席を見詰める。<br><br>海「天照、今日も休みか…。」<br><br>有紗「…はい。」<br><br>海「…やはり、君が心を取り乱してる一番の原因は、天照の事なんだね。」<br><br>有紗「い、いえ…その…。」<br><br>海「違ったかな？」<br><br>有紗「…神奈さんは…どう思いますか？」<br><br>海「…何が？僕はてっきり、君は天照の事が気になってたのかと…。」<br><br>有紗「ち、違います！そっちじゃなくて…その…て、天吾が…本当に犯人だと思いますか？」<br><br>その質問に、海は笑顔で即答する。<br><br>海「いいや、全然。」<br><br>有紗「え？」<br><br>海「確かにあいつは、上手く取り繕ってはいるが、人一倍コンプレックスが強く、劣等感に苛まれやすい負の思考を持ってはいると思うし、下手したら今回の犯人と同じタイプだったから、今回標的にされてしまったのかもしれない…だけど、さっきも言ったようにあいつはそれを上手く取り繕っているんだ…それを表に出したり形にするなんて、恐らく天照には考えにも及ばないと思うよ。」<br><br>有紗「…はあ。」<br><br>海「それに僕が天照を見る限り、あいつは有紗ちゃんを好きにはなれど、嫌いになったりはしないと思うんだけどなぁ…。」<br><br>有紗「え、えぇ!?」<br><br>有紗は、顔を真っ赤にしながら過剰にリアクションをとる。<br><br>有紗「で、でも…天吾は、私に素っ気ないっていうか…冷たい態度っていうか…他の人達と私に対する態度が全然違うんです…とても、好かれているとは…むしろ、嫌われてるとしか思えないんですけど…。」<br><br>海「…プッ、アハハハ！」<br><br>それを聞いた海は、一瞬キョトンとした後、いきなり笑いだした。<br><br>有紗「ど、どうして笑うんですか？」<br><br>海「いや、ごめんごめん…あれだけ長い時間一緒にいて、天照の事をそんな風に思ってたのかと思って、つい…。」<br><br>有紗「どういう事ですか？」<br><br>海「天照は、誰かに命令されて無理矢理君と一緒に居た訳じゃないだろ？自主的に、君との接点を求めたから一緒に居たんだ…そんな彼が、有紗ちゃんの事を嫌ってる訳が無いと思うんだけど？」<br><br>有紗「で、でも…天吾は、私に優しくないし…。」<br><br>海「それって、君にとっては喜ばしい事かもしれないよ。」<br><br>有紗「なんでですか!?」<br><br>海「何度も言うようだが、彼は普段自分を取り繕って生きている…だから、人前では当たり障りの無い人間を演じて過ごしてる様に僕は見ている…それが、君に対してはその必要が無いと判断したんだろう…いつも感じるが、天照は君と居る時だけ凄く自然体に見えるんだ。」<br><br>有紗「私と…居る時だけ…。」<br><br>海「そう、つまり天照は君にだけは心を許せるんだと思う…だから、本音でぶつかってるからこそ、語感が強くなってしまったりするんじゃない？ま、その事に彼自信気付いてるかどうかは、いささか疑問だけどね…以上！僕の個人的な憶測でした。」<br><br>有紗「…天吾。」<br><br>海「どう？まだ天照が犯人かもしれないと思う？」<br><br>有紗「…いえ…。」<br><br>有紗は、考える様に一瞬俯くと、すぐさま海を見詰めてこう答えた。<br><br>有紗「全っ然思いません！」<br><br>海「うん。」<br><br>有紗「神奈さん、ありがとうございます！」<br><br>海「良かった、これでようやく覇気が戻ったね。」<br><br>有紗は、天吾への疑惑をぬぐい去り、また前を向き始めた。
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<link>https://ameblo.jp/wap1927/entry-11258987698.html</link>
<pubDate>Wed, 23 May 2012 18:19:00 +0900</pubDate>
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<title>変's(two)第二十三話「誰かの為に生きれない」</title>
<description>
<![CDATA[ 天吾宅―。<br><br>学校に引き返さず、そのまま自宅に戻った天吾は、制服姿のままベットに横たわり、何時間もの間天井のシミをただ眺めていた。<br><br>その時の天吾の心中は、例に漏れずモヤモヤと黒い霧がかかった状態だった。<br><br>自分のしてしまった事、言ってしまった事、しなかった事、言わなかった事。<br><br>あの場に限っては、それら全てが真逆の行為だった事に、ただひたすら為す術なく心をうちひしがれていた。<br><br>有紗を見付けたら言ってやろうと心に留めた言葉は、天吾の口から一言一句すら発せられる事はなく、その代わり考えなくても分かるような禁句が口を突いた。<br><br>挙げ句は、一時の感情に任せか弱い少女の胸ぐらに掴みかかるという、半ば暴力まがいの行為にまで及んでしまった。<br><br>自分の中でも、本当に最悪の行動だったと、戻らない時間の中天吾は自責する他なかった。<br><br>何故自分は有紗に対して、あの様な傍若無人な態度をとってしまうのか、自分の中に答えを見出だす事が出来ず、モヤモヤとただ頭の中を疑問符が堂々巡りを繰り返していた。<br><br>そんな中、ある事だけは明確な認識と確信を以て、思考の中に鎮座し続けている。<br><br>天吾「…これで、俺は有紗に完璧に嫌われた訳だ…学校で冤罪を受けてる今、唯一の味方になってくれる筈の相手を、俺は自分の手で敵に回したんだな…最低すぎる…マジで最悪だ…。」<br><br>…いっそ俺なんか、死ねばいいのに。<br><br>翌日―。<br><br>天吾は学校を無断欠席した。<br><br>有紗の隣には一席、誰もいない空間がぽっかりと空いている。<br><br>それどころか、いつもは有紗を取り囲んでいるクラスメイトすら姿が見えない。<br><br>有紗の汚い面を見知った、うわべだけしか見ようとしない連中は、さもそれが自然かのように有紗の周りから遠退いていってしまった。<br><br>有紗は、再び孤立した存在に逆戻りしていた。<br><br>そして、有紗の周りからはヒソヒソと陰口らしき言葉が耳を掠めては消えていく。<br><br>容姿が端麗な程、周りの人間から求められる在り方というのは、強く大きく厳しくなっていく。<br><br>そんななかで、有紗の失敗は余りにも<br>イメージというものを、著しく悪い方へ崩してしまった。<br><br>心の拠り所を無くした彼女にとって、この状況は筆舌に尽くしがたく辛いものとなっていた。<br><br>心の拠り所とは、勿論天吾の事だ。<br><br>天吾に見放された有紗は、あれから夜通し泣きじゃくり、今では目の周りが酷く腫れ上がり、今日の有紗はまるで別人の様だった。<br><br>その姿が更に、有紗の評価を下げていく。<br><br>悪循環は、こうして出来上がっていった。<br><br>英吉「二宮…犯人の野郎はどうした？」<br><br>何時ものように茶化しにやってきた英吉は、もう有紗ちゃんとは呼ばなくなっていた。<br><br>有紗「…英吉君。」<br><br>英吉「あの野郎もひでえことするよな…二宮と仲良いフリしといて、最後は手のひら返しだもんな。」<br><br>それは自分も同じである。<br><br>有紗「…」<br><br>珠稀「有紗ちゃん、気にする事ないよ！テンテンだって、流石にもう学校に顔出せないでしょ？」 <br><br>有紗「…うん。」<br><br>違うよ！天吾はそんな事してない…してないよ！多分…。<br><br>なのに、なんでそれを言えないの？<br><br>私は…まだ天吾の事を信じていて…良いのかな？<br><br>有紗の苦い過去は、今信じるべき人間は誰なのか、それすらをも惑わし…有紗を、そして天吾を追い詰めていく。
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<link>https://ameblo.jp/wap1927/entry-11255405228.html</link>
<pubDate>Fri, 18 May 2012 00:51:00 +0900</pubDate>
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<title>変's(two)第二十二話「揺らぐ信頼」</title>
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<![CDATA[ 天吾「ハアッ…ハアッ…こんな所に居たのか…。」<br><br>有紗は学校を抜け出し、いつもの公園のベンチに腰掛けていた。<br><br>天吾「…どうして俺から逃げた？」<br><br>その問いに、有紗は無言のままだ。<br><br>天吾「最悪だぞ！お前が逃げ出すから、今頃学校では俺が犯人に祭り上げられてる!！これじゃ、本当の犯人の思うつぼだ！」<br><br>有紗は依然口を開かず、気の抜けた表情で一点を見詰めている。<br><br>天吾「…お前もこれからどうする？あの場から逃げ出すって事は、自分の居場所を放棄したって事と一緒だぞ？せっかくクラスの皆とも打ち解けてきたのに…もう、皆の顔を見るのが怖くて、教室にすら入れなくなったかもな…。」<br><br>何も話そうとしない有紗に、苛立った天吾の口調は若干強い。<br><br>なに言ってんだよ俺…？<br><br>確かに頭にきてないって言ったら嘘だけど、今はどう考えたって有紗に説教垂れる空気じゃねえだろ！<br><br>この状況を一番苦しんでるのは、間違いなく有紗なんだ…今はこいつがどんな態度をとろうが、何を言いだそうが、俺のこの大きな器で…<br><br>有紗「……天吾は…。」<br><br>天吾「…ん？」<br><br>すると、有紗が沈黙を破り何かを語り始めた。<br><br>天吾「…どうした？」<br><br>天吾が寛容な心で、尚且つ最大限の優しいオーラで有紗に訊ねる。<br><br>有紗「…いえ…。」<br><br>天吾「…なんだ？ほら、言ってみな…なにがあっても怒んねえから。」<br><br>有紗「…そ、それじゃあ…。」<br><br>…と、言いつつまた暫くの間が空く。<br><br>天吾「…だ、か、らぁ…なんなんだよ…!?」<br><br>このうだつの上がらない空気感に、三秒前の誓いも忘れて頭に血がのぼり始める天吾。<br><br>そして…。<br><br>有紗「…天吾は…本当に、やってないんですか？」<br><br>有紗は、気まずそうに顔を背けながら天吾に問いただした。<br><br>…ブッチーン…。<br><br>その問いに、天吾は思わず有紗の胸ぐらに掴みかかり恫喝する。<br><br>天吾「てめえそれ本気で言ってんのか!?なんで？なんで俺がお前にそんな事すると思う!?なんの為だ!?お前がゲロ吐いてるとこ皆に見せて何が楽しいんだよ！あんな事して俺に何の得があるってんだよ!?なめんじゃねえよクソが!！」<br><br>今にも殴られそうな勢いで掴みかかられた有紗は、手で顔を隠しガタガタと震えながら怯えている。<br><br>有紗「…ご…ごめんなさい…。」<br><br>…やっちまった。<br><br>ブチギレちまった…まさか、本当に有紗が俺を疑ってたなんて…だけど、全く予想出来なかった訳じゃない…ある程度想定はしていた筈なのに…なのに、有紗の口から直接聞いた途端、一も二もなく一瞬で理性がブッ飛んだ…。<br><br>そ、そうだ！取り敢えず謝っとこう。<br><br>天吾「…俺だって相当ギリギリなんだ…あんまり的外れな事言うんじゃねえ …。」<br><br>謝れよ!！<br><br>なんでこの期に及んで上から目線なんだよ!?<br><br>有紗「…だって…石崎君のいう通り、あの状況で細工が出来るとしたら…それは…。」<br><br>天吾の顔が、ブルドックの様にしわくちゃに歪み始める。<br><br>確かに…それぞれの課題は、発表会が始まる直前にPCに取り込んだ…要するに、情報が俺の手から離れ発表会が始まるまでのブランクはほぼゼロ…犯人がいつ、どのタイミングで映像をすり替えPCに細工までしたのか、当事者の俺ですら検討が付かない。<br><br>だけど…だからって…俺より石崎を信じたのか…あのすかしたインテリ気取りのナルシスト野郎を…。<br><br>天吾「…有紗…。」<br><br>有紗「…はい…。」<br><br>天吾「…俺から逃げたのは…てっきり、またお前の過去に何かあるんだと思ってた。」<br><br>有紗「…え？」<br><br>天吾「だけど違ったんだな…わりいけど、もう付き合ってらんねえわ…俺はもうお前を助けるのを止めた。」<br><br>有紗「て、天吾…違うのあのね<br><br>天吾「違わねえ！何も違わねえよ…お前だって、このまま犯人かもしれない奴に傍に居られちゃ気が気じゃないだろ？だから、これからは信頼出来る海にでも頼れ。」<br><br>有紗「不安だったの！天吾のいう通り…私…昔に<br><br>天吾「聞きたかねえんだ、そんな身の上話！知らねえよお前の過去なんか！つうより、いつまでズルズル引きずるつもりだ!?今回みたいな事が起こるたんびにいちいち発作起こす気かよ!?勘弁してくれよ…その度にまた俺は犯人扱いか！やってられるか…こんな事。」<br><br>天吾は、捨て台詞を吐くと自宅方向に向かって歩きだした。<br><br>天吾「今のお前なら、まだ求心力は残ってっかもしんねえから…あとは自力で頑張れよ。」<br><br>そして天吾は、有紗の前から姿を消す。<br><br>有紗「…う…うわああぁぁぁん…。」<br><br>その状況に、有紗は声をあげ子供の様に泣きじゃくった。
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<link>https://ameblo.jp/wap1927/entry-11252840048.html</link>
<pubDate>Thu, 17 May 2012 03:44:00 +0900</pubDate>
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<title>変's(two)第二十一話「護りたいもの」</title>
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<![CDATA[ 天吾「ハアッ…ハアッ…。」<br><br>天吾は、息を切らしながら必死に有紗を探している。<br><br>なんだ…なんだったんだ!?<br><br>一体、誰が何の為にあんな事をした!?<br><br>機械音痴の友子にあんな真似は出来ないだろうし、四宮はもう完全に大人しくなってた筈だ…だったら、有紗に嫌悪してる奴がまた現れたって事かよ!?<br><br>天吾「どうして…有紗ばっかり…。」<br><br>それに、有紗が吐いてしまったのは、その日体調が悪かったからだとか原因がはっきりしているものじゃなかった…傍に居た俺にも理由は分からない、本当に突発的な出来事だった筈なのに、犯人はそれを一部始終逃さずにカメラに収めてた…。<br><br>天吾「…それってつまり…有紗を貶めようと、常に付け狙ってた奴が居たって事だよな…。」<br><br>犯人をそこまで駆り立てるものが何なのか…どんな想いでそれを行ったのか…それを全く理解できない天吾の背筋に、恐怖心を孕んだ寒気が走り抜ける。<br><br>それにしても…なんで有紗は俺から逃げた？<br><br>まさか、石崎の言う事を信じた訳じゃねえよな？<br><br>駄目だ…今の俺じゃ、犯人どころか有紗の事も理解できない。<br><br>いきなりぶっ倒れそうになったのも、何の前触れも無く突然吐いたのも、俺が犯人だと疑われ逃げ出したのも、全部前に海が言ってた有紗が背負ってる暗い過去に原因があるんだろうが、今の俺にはそれを受け入れる器量も度胸も資格も無い。<br><br>この事がきっかけで、前に俺が軽々しく有紗の過去を詮索する様な真似が、どれだけ軽率な行動だったか痛感している。<br><br>とにかく今は、今有紗の身に起きてる事態をどうにかする事…それだけを考えよう。<br><br>もし有紗が俺を犯人だと思っているなら、そうじゃないと証明しよう。<br><br>俺と有紗が、この最悪の状況から脱け出すには、俺だけでも有紗だけでも叶わない…必ず二人で協力し合わないと、絶対に成功なんてしない。<br><br>天吾は、以前自分が発した運命共同体という言葉の、その重さを実感していた。<br><br>有紗を護りたいと思ったのは本当だ。<br><br>だったら、その言葉に想いを乗せるんだ。<br><br>そうすれば、きっとまた有紗も俺も笑える様になる。<br><br>有紗には辛い過去を引きずって生きてきた分、幸せそうに笑っていてほしい<br>。<br><br>天吾「だから俺はそれを護るんだ！」<br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/wap1927/entry-11246552152.html</link>
<pubDate>Thu, 10 May 2012 01:06:00 +0900</pubDate>
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<title>変's(two)―第二幕―第二十話「新たな悪意」</title>
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<![CDATA[ 数日後―。<br><br>天吾「出来たー！」<br><br>天吾は、完成した課題の資料を高々と掲げた。<br><br>それを、有紗は傍らで拍手して沸き立てる。<br><br>天吾「いやぁ、めちゃくちゃ仕事早いなお前…まさか三日で完成しちまうとは。」<br><br>有紗「そうですか？私、そんなに頑張ったつもりなかったですけど。」<br><br>天吾「…あのさ…これ、一応三週間後に発表する予定の課題なんだけど…それをたったの三日で終わらせて、頑張ったつもりないって…。」<br><br>有紗は、天吾の反応にキョトンとする。<br><br>有紗「はあ…それじゃ、発表会の間までに、もっと作品を練り上げて完成度を高めましょうか？」<br><br>天吾「え!?…いや…いいんじゃないかな…今のままで、十分完成度高いし…うん。」<br><br>うわー…それは、流石にめんどいわ…たく、これだからガリ勉は…。<br><br>有紗「…そう…ですか。」<br><br>なんか残念がっちゃってるし…。<br><br>有紗「…」<br><br>そうだよね…課題なんてすぐに終わらせたいもんね…。<br><br>私、天吾と居るのが楽しくて、時間も忘れて打ち込んでたから、ちっとも苦じゃなかったんだけどな…。<br><br>はぁ～…これで終わりか…。<br><br>有紗は、無意識に天吾を見詰める。<br><br>天吾「…ん？なんだよ。」<br><br>有紗「え!?あ、ああ…いや…。」<br><br>天吾「…」<br><br>天吾は、有紗の恥じらいに違和感を覚えた。<br><br>…なに？もしかして俺…今鼻毛出てる？<br><br>天吾は、咄嗟に口元を手で隠した。<br><br>ヤベー…なんかさっきから、チラチラチラチラ見てきてると思ったら、そういう事かよ…。<br><br>天吾「か、帰ろうか。」<br><br>有紗「…は、はい…。」<br><br>い、いつのまにか天吾の顔ジーっと見ちゃってた…どうしよう…絶対変な娘だと思われてるよ～！<br><br>なんだかんだで噛み合わない二人は、互いに恥じらいながら帰路に着いた。<br><br>そして、月日は流れ課題の発表会当日―。<br><br>各々が調べた内容を、ノートPCを介してプロジェクターに投影、スクリーンにスライドショーとして流されている。<br><br>それを、各ペアチームが順番に発表していくという形式だ。<br><br>四宮「…これで以上です。」<br><br>先生「よし、いいぞー…そんじゃ次、天照・二宮ペア。」<br><br>誉めたりとか指摘したりとか、なんか感想無いのかよ!?相変わらず適当だな…こいつ。<br><br>先生「ん？どうした、天照？」<br><br>天吾「あ、ああ…いえ…それじゃ、発表を始めます。」<br><br>天吾が、スタートボタンをクリックする。<br><br>有紗「…え、ええっと…私達が調べたのは…」<br><br>英吉「有紗ちゃん頑張れー！」<br><br>珠稀「有紗ちゃぁぁん！」<br><br>先生「お前ら黙れぇぇ!！」<br><br>有紗「…それじゃ、気を取り直して…。」<br><br>天吾「…あれ？」<br><br>すると、今度は天吾が有紗の進行を遮った。<br><br>先生「どうした？」<br><br>天吾「いや、なんか…用意してたデータと違うみたいで…。」<br><br>有紗「え？」<br><br>そうこうしている内に、違うデータがスクリーンに映し出され始める。<br><br>天吾「…これって…。」<br><br>スクリーンに映された光景は、三週間前の図書室での二人のいる風景だった。<br><br>英吉「…なんだ？これ…。」<br><br>友子「お前ら、これなんのアピールのつもりだ？」<br><br>天吾「ち、違う！」<br><br>天吾は、映像を必死に止めようとするが、何故かパソコンの機能が全て停止していて、止める事が出来ない。<br><br>マ、マズイ!！この映像がこのまま流れ続けたら…。<br><br>しかし、必死の抵抗も虚しく画面上には、デカデカと有紗の嘔吐の瞬間が映し出されてしまった。<br><br>有紗「…」<br><br>有紗はそれを、ただ呆然と見詰める。<br><br>天吾「…あ、あり…。」<br><br>英吉「…」<br><br>珠稀「…有紗…ちゃん？」<br><br>友子「マジかよ…。」<br><br>先生「…と、止めろ止めろー！」<br><br>天吾が、先生の指示に従って停止ボタンを押すと、映像は正常に停止した。<br><br>天吾「ウソ！なんで!?」<br><br>先生「天照！これは一体どういう事だ!?」<br><br>天吾「お、俺にも何がなんだかサッパリ…。」<br><br>？「それ、本当かなぁ？」<br><br>先生「…どういう事だ、石崎？」<br><br>石崎「だって、課題用の映像は各々がパスワードで管理していて、消去したり書き換えたりするのは他人には難しいですよね？それに、映像を止めればいいだけの話なのに、天吾君はそれをしなかった…一体、二宮さんになんの恨みがあって、こんな真似をしたんだか…。」<br><br>天吾「ちょ、待てよお前!！映像が流れてる間、操作が利かなくなったんだよ…俺は、必死に止めようとしてた!！」<br><br>石崎「それだって、演技かもしれない…パソコンの影に隠れて見えなかった以上、必死に止めようとしていたかどうか…それを証明するのは不可能だよね？」<br><br>天吾「え、演技なんかじゃねえよ！それに、俺は有紗になんの恨みもない!！」<br><br>石崎「私怨なんて、何処に落とし穴があるか分からないからね…人はくだらない事で恨みを持ち、くだらない理由で殺意すら抱く生き物だ…表面上、好意的に接しているように見えても、腹の底ではどう思ってるかなんて、本人以外誰も知り得ないよ。」<br><br>天吾「…お前なに言ってんだよ…そんな事言ったら、俺がやったっていう証明だって、誰にも出来ねえじゃねえか！」<br><br>石崎「ああ、だが俺は確率論の話をしているんだ…状況証拠を鑑みるに、天吾君を疑う事はそれほど的外れとは思えないが？」<br><br>友子「でも、あの映像…天吾も映ってたじゃねえかよ。」<br><br>天吾「友子…。」<br><br>石崎「映像を見る限り、あれは固定カメラで録っている筈…それなら、あとは二宮さんの体調さえ把握していれば、映像に映り込んでいる人物にでも撮影は可能だよ。」<br><br>天吾「ふざけんな！俺が、有紗の体調なんか知ってる筈ねえだろ！なあ、有紗？」<br><br>その時、有紗の脳裏にまたしても過去の記憶がフラッシュバックされる。<br><br>『友達だと思ってたのに。』<br><br>『裏切り者！』<br><br>有紗「…天吾…。」<br><br>有紗は、後退りした後逃げ出す様に走り出した。<br><br>天吾「有紗!?」<br><br>すると、有紗は躓いて英吉にぶつかりそうになる。<br><br>英吉「うお!?きたね!！」<br><br>有紗「キャッ!！」<br><br>それを、英吉が咄嗟にかわし有紗は転んでしまう。<br><br>有紗「…」<br><br>起き上がった有紗は、無言で教室を飛び出していった。<br><br>石崎「二宮さんのあの反応…やはり、犯人は君で間違いない様だね。」<br><br>天吾「…」<br><br>マジかよ…。<br><br>俺も有紗も、このままじゃ…。<br><br><br><br>
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<pubDate>Fri, 20 Apr 2012 01:29:00 +0900</pubDate>
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<title>変's(two)第十九話｢独白｣</title>
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<![CDATA[ 有紗宅―自室。<br><br>ボフッ。<br><br>有紗は、ベットに勢いよく飛び込んだ。<br><br>有紗「…ハアアア…。」<br><br>深いため息をついた有紗は、仰向けになり腕で顔を覆う。<br><br>有紗「…今日は本当にやっちゃったな…。」<br><br>有紗は、人前で吐いてしまった事をとても悔いていた。<br><br>有紗「…それにしても…まだあの事を、こんなに引きずったままだったなんて…自分でも信じられない…。」<br><br>私が、人とも関わらずメイクやオシャレからも遠退いて、脱け殻の様な人生を選んできたのは、自分への戒めの他に安心を手に入れたかったからなのかもしれない。<br><br>そうやって、自分で自分を貶める事で、反省の色を目で見える形で表す事で、逆にあの出来事から目を背けたかったんだと思う。<br><br>しかし、その選択は間違っていた。<br><br>この三年、あの出来事と向き合おうとしなかったせいで、有紗の中にある毒素の様なドロドロとしたものは、褪せる事なく意識の外から未だに彼女を蝕み続けていた。<br><br>それが、三年前の姿を取り戻した事をきっかけに有紗に自覚を持たせ、目眩や頭痛、吐き気となって有紗を苦しめ始めたのだ。<br><br>…天吾は、気にするなって言ってくれたけど、そう言う自分はどう思ってるんだろう。<br><br>有紗「…天吾に嫌われたら…どうしよう。」<br><br>ピロリロリン♪<br><br>有紗「うわ!！何？」<br><br>有紗が、携帯の着信音に驚く。<br><br>有紗「…なんだ、メールか…あ、天吾からだ！」<br><br>天吾『大丈夫か？明日も辛い様なら無理しないで学校休めよ。それじゃ、おやすみ。』<br><br>有紗「…天吾…。」<br><br>それを読んだ有紗が、携帯を胸に抱き締める。<br><br>有紗『ありがとう。私は、もう大丈夫。また明日。おやすみなさい。』<br><br>なんでだろう。<br><br>天吾が、私に笑いかけてくれるだけで、一言声を掛けてくれるだけで、ただそれだけの事で、私は明日を信じられる気がした。<br><br>この感覚は、天吾が優くしてくれたからだとか、助けてくれるからだとか、そういう事じゃない…天吾が天吾だから、私は今生きてるこの時を信じる事が出来るんだと思う。<br><br>有紗「…私、変われる気がするよ…あの出来事から、脱け出せるかもしれない…天吾が居てくれるなら…。」<br><br>そうして、有紗はゆっくり眠りへと落ちていく。<br><br>有紗と天吾を繋ぐ携帯を握り締めながら。<br>
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<pubDate>Sat, 14 Apr 2012 00:30:00 +0900</pubDate>
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<title>変's(two)第十八話｢微妙な関係」</title>
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<![CDATA[ 図書館の帰り道―。<br><br>天吾「そういえばさ、有紗って家どこなんだ？」<br><br>有紗「家？」<br><br>天吾「ほら、最初の頃なんかよく公園でばったり会ったりしてたろ？」<br><br>有紗「そうですね…天吾も、確かあの公園が帰り道だったんですよね。」<br><br>天吾「うん…てか、“も”って事はやっぱり有紗もあそこが帰り道なんだよな？」<br><br>有紗「…はい…でも、なんで？」<br><br>天吾「いや、それだったらこのまま家まで送ってってやろうと思って…。」<br><br>有紗「え!?い、いいですそんな…！」<br><br>天吾「俺が嫌なんだよ…具合が悪い奴、一人で帰らすの。」<br><br>有紗「あ、それならもう平気なんで…お、おんぶももう大丈夫です。」<br><br>天吾「…そうか？」<br><br>有紗の言う事を聞き入れた天吾は、有紗をゆっくり地面に下ろした。<br><br>有紗「うあ…。」<br><br>しかし、自分の足で立った途端、有紗は目眩でぐらつき転びそうになる。<br><br>天吾「お!?」<br><br>それを、すかさず天吾が支えた。<br><br>有紗「…すいません。」<br><br>天吾「…お前さ…。」<br><br>有紗「…はい…。」<br><br>天吾「…人って、もっと他人に頼って生きても良いんだぞ？ましてや、お前なんて普通の何倍もキツイ目に遇ってきたんだろ…だったら、尚更人に頼るべきなんだよ…それを、普通の何倍も我慢しやがって…。」<br><br>有紗「…だけど…迷惑がかかってしまうから…。」<br><br>天吾「…相変わらずバカだなっと。」<br><br>有紗「キャ!?」<br><br>天吾は、再び有紗をおんぶする。<br><br>天吾「迷惑かどうかは、お前が決める事じゃねえんだよ。」<br><br>有紗「…え？」<br><br>天吾「ほら、もう公園に着くぞ！早く道案内しろよ。」<br><br>有紗「あ、はい…えっと…。」<br><br>こうして、天吾は誘導の元、有紗をおぶって自宅まで送り届けた。<br><br>有紗自宅前―。<br><br>天吾「…なんだ、案外俺んちと近いじゃんか。」<br><br>有紗「そうなんですか？」<br><br>天吾「ああ。」<br><br>天吾は、再度有紗を下ろす。<br><br>有紗「あの、今日は本当にすい…。」<br><br>謝ろうとする有紗を、天吾が睨み付ける。<br><br>あ、そうだった…。<br><br>有紗「…あ、ありがとうございました。」<br><br>その言葉に、天吾から笑顔が溢れる。<br><br>天吾「今日の事は気にすんな…そんで、早く忘れろ。」<br><br>有紗「…はい。」<br><br>有紗は、明らかに不安げだ。<br><br>天吾「大丈夫だって！失敗なんて誰にでもあるし、この事知ってんのは俺だけなんだから、明日からまた普通にしてればそれで良いんだよ！」<br><br>そう言って励ましながら、天吾は有紗の頭をワシャワシャと乱暴に撫で回す。<br><br>有紗「うわわ、ちょっ止めて下さいよぉ！」<br><br>天吾「なんだなんだ？ちょっと前まで常にボサボサだったくせに、ちょっとは気にする様になったか！」<br><br>有紗「べ、別に…そういう訳じゃ…。」<br><br>天吾「まあ、つう訳だからさ…お前はもっと楽天的になれ…そんでもっと人に頼れ…今のお前には、いじめも消えて頼れる相手も周りに出来たんだから…そうだろ？」<br><br>有紗「…あの…例えば…例えばなんですけど…。」<br><br>天吾「ん？」<br><br>有紗「…頼れる相手って、私には誰が居るんでしょうか？」<br><br>天吾「…」<br><br>俺…と、言いたい所だが…俺には、頼られるだけのスキルが何も無い。<br><br>ここでカッコつけて、いざとなった時にゴメン無理じゃ目も当てられん。<br><br>天吾「…海とか、珠稀とか？なんなら、英吉だって今じゃお前の味方じゃんか。」<br><br>有紗「…そうですね。」<br><br>…やっぱり、俺だ！とは、言ってくれないんだ…。<br><br>天吾「…そんじゃ、また明日…。」<br><br>有紗「…はい…また明日…。」<br><br>そう言って、天吾は自宅に帰っていった。<br><br>有紗「…でも、今日の天吾…なんだか凄く優しかったな…。」<br><br>有紗は、はにかむ顔を隠す様に、鞄を<br>ギュッと抱き締める。<br><br>有紗ママ「今の彼氏？」<br><br>有紗「わっ！ママ!?いつからそこに!?」<br><br>視線の先には、玄関のドアからニュッと顔を覗かせた、母親の姿があった。<br><br>有紗ママ「有紗の声が聞こえたから、ちょっと…それより、今の彼氏なんでしょ？いつからお付き合いしてるの？」<br><br>有紗「違うよ！今のは、天照天吾君…ただの…。」<br><br>有紗ママ「…ただの？」<br><br><br>天吾『友達でもなんでもないし。』<br><br><br>有紗「…ううん。」<br><br>ただの友達なんかじゃない。<br><br>有紗「私の、大切な友達だよ。」<br><br>有紗ママ「…そう。」<br><br>有紗ママが、ニッコリと微笑む。<br><br>だが、距離が縮まりはじめた二人の間に、またしても事件が降りかかる事を、この時の有紗はまだ知らない。
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<link>https://ameblo.jp/wap1927/entry-11220761526.html</link>
<pubDate>Thu, 12 Apr 2012 00:39:00 +0900</pubDate>
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