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<title>World Wide Yard Works</title>
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<description>magic frute and silver bell 2014</description>
<language>ja</language>
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<title>小説　３話</title>
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<![CDATA[ <p><br>　　三話</p><p><br>雨のしずくが哲夫の手に当たったのはその時である。</p><p>地面に黒い点が出来始めた。</p><p>洋子は哲夫の手を少し強く握る。</p><p><br>武雄さんは空を見上げ、町の遠影を顔をしかめるように見た。</p><p>「哲っちゃん、西からだな。結構強く降ると思う。」</p><p>武雄さんは長年スケーターをやっていて、海沿いで天気は変わりやすくとも、こうした雨を回避する勘は鋭かった。<br>哲夫と洋子を見て言う。</p><p>「今日、送ってこう。乗ってきな。」</p><p>「いいんですか？そんなに降らないと思うけど。」</p><p>「いや、降るね。洋子ちゃんも雨の中歩くのも大変だ。」</p><p>「ならば、お言葉に甘えて」</p><p>「そうそう！じゃぁ、ちょっとかぎ取ってくるね！先、車の所行ってて！」</p><p>「了解です！連れてきます！」</p><p>「洋子ちゃん、気をつけて！」</p><p>そう言うと武雄さんはボードを走らせ、広場の隅のコンクリートブロックのある場所までゴーッと音を立てて滑っていった。</p><p>「洋子、武雄さん車に乗せてくれるみたいだ。」</p><p>「うん。武雄さんやさしい。」</p><p>「あとでお礼言おうな」</p><p>「うん」</p><p>哲夫の胸が少し痛んだ。１８と、普通ならば高校三年生で、小さな悪態でもついてよさそうな年頃でありながら、洋子はまるで子供のような受け答えしか知らない。世間の世知辛さから少し遠ざかっていることは、この少女にとって良い事なのか、悪いことなのか、哲夫は一つ年下でありながらも、少し不安を抱いていた。</p><p>「哲っちゃん！急いで！」</p><p>「はい！いきまーす！」</p><p>哲夫は洋子の手を引き、足元、洋子の歩く道を見て歩き始めた。</p><br><br><br><br><br><p>BGM:Last Days of April - will the violins be playing</p>
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<pubDate>Sat, 14 Jun 2014 10:17:34 +0900</pubDate>
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<title>小説２話</title>
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<![CDATA[ <p>防波堤を降り、道を少し歩くと、コンクリートの広場があった。塗り固められてから日がたち、少し石灰が抜けた地面。そこで今日もガラガラと何かが転がる音と、木と地面が弾け、一瞬音が止み、何かがまた地面にぶつかり、転がっていく音が聞こえた。</p><p><br>「あ、武雄さんだ・・・」<br>洋子は言った。</p><p><br>武雄さんはこちらに気付いていない。割れた工事用のコーンに向かってボードを走らせ、オーリー（ジャンプ）をかけた。地面の弾ける音がし、コーンが倒れる音と、地面にボードが落ち、靴のソールが地面にぶつかる音が聞こえた。</p><p><br>「今のは？」</p><p>「失敗したよ。でも武雄さん、今日も気合入ってる。」</p><p><br>武雄さんは立ち上がり、コーンを直そうとした。そこで哲夫と洋子に気付いた。<br>会釈をし、日焼けした笑顔で言った。</p><p>「こんにちは。今日もやってたんだね！」</p><br><p>洋子は少し緊張した面持ちでいる。<br>哲夫は言った。</p><p>「やってましたよ、こいつのストレス解消！」</p><p>「いいねいいね！」<br>武雄さんの目じりにしわが寄る。</p><br><p>「武雄さんも今日は気合は入ってますね」</p><p>「ははは、どうかな。こいつを今日は越えられないんだ。俺も年かな。」</p><p>「そんなこと無いですよ。さっきの回し、すごかった。」</p><p>「どんなの？」<br>洋子は哲夫に尋ねた。</p><p>「板が横に半回転して、縦に一回転してた。」<br>哲夫は洋子に言った。</p><p><br>「なんていう技ですか？」<br>哲夫は聞いた。</p><p>「えーとねぇ、バリアルヒールフリップ！」</p><p>「聞いたか、バリアルヒールフリップだ！」</p><p>「分かんない！」</p><p>「武雄さん、説明してください！」</p><p>「分かった！いつものだな！」</p><p>武雄さんは近づき、洋子にボードを持たせた。</p><p>そして板を横に半回転、縦に一回転させた。</p><p>「はい！こういうの！」</p><p>「わけが分からない！本当に出来るの？」</p><p>「練習練習！」</p><p>「それで出来るの？」</p><p>「あとは気合！」</p><p>「聞いたか、気合だぞ！」</p><p>「難しい…」</p><p>「大丈夫。誰でも持ってる！」</p><p>「そうなのかな？」<br>洋子は言った。</p><p>武雄さんはボードをゆっくり地面に置き、その上に立ち、一発ハードフリップをかまして見せた。<br>ボードが複雑な回転をして軌道を描き、足に吸い込まれるように表の面が張り付き、少し右に曲がったものの、綺麗に着地をした。</p><p>哲夫が拍手をした。<br></p><p>洋子はきょとんとしている。</p><br><br><br><br><br><p>BGM：RAMONES I WANNA LIVE</p>
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<link>https://ameblo.jp/windsonggreen/entry-11877762173.html</link>
<pubDate>Sat, 14 Jun 2014 10:13:08 +0900</pubDate>
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<title>小説　第一話</title>
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<![CDATA[ <br><br><br><p>HOMERUS(仮題）</p><br><br><br><br><br><br><p>第一話　白岩市の海辺</p><p><br></p><p>白岩市は太平洋を南に望む海辺の町である。人口は二万人程度、町に接する黒潮の走る海は豊かな漁場で、港は豊富な漁獲量を誇り、朝の市場には色とりどりの魚が並んだ。</p><p>この市場からは東西に道が走り、コンクリートの防波堤で覆われている。防波堤から海を臨むと、青い海が広がり、遠くをゆっくりと大きなタンカーが進み、カモメが潮風を受けて飛び、テトラポッドに波の打ち付ける音が聞こえた。その音に混じって、今日もギター鳴る音が聞こえる。ギターは旋律を描き、宙に消えた。それに合わせて歌う声もある。歌声は凛として響き、波の音に打ち消された。</p><p>歌は少し昔に流行したロックバンドの歌だった。男性のボーカルが歌っていたものを、少女は少し掠れるような、それでも凛とした声で、海に叩きつけるように歌っていた。</p><p>季節は５月が始まったばかりだった。太陽は少し強く照っていたが、次第に雲が空を覆い始め、山の草いきれと、海の潮風と、土のにおいが微かに風に混ざっていた。</p><p>少女は海を向いたまま歌うのを止め、海を向いたままこう言った。</p><p>「哲夫君、雨？」</p><p><br>「まだ降ってないよ。」<br>少年は答える。</p><p><br>「でも、においがそう。大丈夫？」<br>少女はギターが鳴っていた場所の、少し左を向きながら言った。</p><br><p>「ああ。確かに少し上に雲が出てきた。少し寒くなったと思う。降るかもな。」</p><p>少女は手の甲を広げ、空を探った。<br>少し黙っている。</p><br><p>「行こう。降ったら少し大変だもんな。ちょっと待ってろ、洋子。海に落ちるなよ。」</p><p><br>哲夫は立ち上がり、吸いもしないマルボロのステッカーの貼った、痛んだギターを置き、洋子の手をとった。<br>細い腕だった。生まれてこの方、力を入れて動かすことの少なかった腕。少し血管が透き通っており、肌は白かった。ふと顔を見やると、目は虚空を見つめているにしろ、その顔立ちは整っている。哲夫の胸に年相応のときめきもあったが、ばかげている、と決め付け、ひとまずこう言った。</p><p><br>「お前、飯食ってるか？」</p><br><p>「食べてるよ。お母さんのご飯。おいしいもん。」</p><p>年齢にして、１８だったが、洋子は少し精神的に幼いところがある。生まれた時から目が見えず、音と、触覚と、やたらに鋭い嗅覚だけが洋子のたよりだった。</p><br><p>「そうか。彰子さんも優しいもんな。いい親だよ。」</p><br><p>「何をしみじみ言ってるのかわかんないけど、行こう！連れてって！」</p><p>洋子は打ち消すように言った。<br></p><br><br><br><br><p>BGM：The Deepest Care : Last Days Of April</p>
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<link>https://ameblo.jp/windsonggreen/entry-11877759719.html</link>
<pubDate>Sat, 14 Jun 2014 10:09:00 +0900</pubDate>
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