アキヨシとカレン  ・・・少女漫画風恋愛小説・・・ https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/ 長いこと放置してすみませんでした。ほんと、すんません…。 ja-jp 目次2 https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/entry-11155997941.html ★目次★※赤い数字を左上から順にクリックしてお読みください。(初めてお越しの方は、下の、「第一章何かちがってる」からお読みください)(初めてお越しの方、こちら の注意書きにも一度目をとおしてくださいね)番外編 2No.1-1 No.1-2 No.1-3 No.1-4 No.2-1 No.2-2 No.2-3 No.2-4 No.3-1 No.3-2 No.3-3 No.3-4 No.3-5 No.3-6 No.4-1 No.4-2 No.4-3 No.5-1 No.6-1 No.6-2 No.6 2012-02-13T17:44:11+09:00 目次 https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/entry-10011339531.html ★目次★※赤い数字を左上から順にクリックしてお読みください。(初めてお越しの方は、下の、「第一章何かちがってる」からお読みください)(初めてお越しの方、こちら の注意書きにも一度目をとおしてくださいね)こちらはネットの人気投票です。↓気が向きましたらばお願いします。 HP 「Chocolate Cube」はこちら  ←こちらのH.N.はchoco番外編No.1-1 No.1-2 No.1-3 No.1-4 No.2-1 No.2-2 No.2-3 No.3-1 No.3-2 No.3-3 No 2012-02-13T17:43:00+09:00 No.14-1 https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/entry-11163199462.html  液晶画面に映る男は、一度も会ったことのない、見知らぬ人間だった。顔から下だけを晒し、日本語を話すわけでもないのに、声さえも加工されている。── こちらは別に何かを要求してるわけではないんですよ。妻はただ彼に会いたいだけなんです。 字幕を読むのが面倒くさくなって、テレビを消した。 こんな風に。有名になってしまった人間の身内がしゃしゃり出てきてワイドショーを賑わすのはよくある話。 ヒモのような男と結婚し、実家への連絡が極端に減ったと訴える女優の母親。CDが爆発的に売れた娘のギャラが少な過ぎると、事 2012-02-13T17:42:12+09:00 No.13-5 https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/entry-11159000212.html 「うん、まあ」「やっぱり父親なんだね。佐藤君のことが気になって、あんな記事見て傷ついてるんじゃないかと思って、居てもたってもいられなくなって、それで来たんだよ、きっと」「……。どうかな」 曖昧に笑った。 そんな風には考えていなかった。「絶対そうだよ」 やがて車は人通りの少ない大きな道に出る。遠いところで点灯している信号の青を見ながら平澤は言った。「佐藤君、あたしね。お父さんのこと、怒ってるの。あんな写真週刊誌を見ただけで佐藤君との結婚を頭ごなしに、こっちの話をちゃんと聞きもしないで反対したお父さ 2012-02-09T21:11:46+09:00 No.13-4 https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/entry-11157888740.html  リポーターやカメラマンがいるんじゃないかと警戒するこちらとは裏腹に、「佐藤君、あたし、別にいいよ。写真撮られても」 なんて。平澤が大胆な発言をする。「え?」 思わず見遣ると平澤は不服そうな顔で唇を尖らせていた。「他の女のコと撮られるよりずっといいもん。それに、もし佐藤君とあたしが一緒に写ってる写真が世の中に出たりしたら、あたし、他にお嫁の貰い手なんかなくなっちゃうと思うんだよね。もともとモテない上に佐藤明良とつき合ってる女、なんて、フツーの男のコなら絶対ひくでしょ? そんなことになったらさすが 2012-02-07T20:15:13+09:00 No.13-3 https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/entry-11157017206.html 「違うよっ。違うだろ」「だって、結婚できないって」 いっ。「言ってない言ってない、言ってないだろ、そんなこと」右手をぶんぶんと顔の前で振った。「結婚を許してもらえなくても、って。そういう意味じゃないよ。許してもらえなくても仕事はつづける、平澤とも別れないって、そういう意味」 あれ? ああそうか。ここまでは言ってなかったか。 また。平澤の一重の目いっぱいに涙が溜まっていく。 そんな可愛い顔で泣かないでくれよ、かれんちゃん。「別れないよ。俺、平澤と別れようなんて、考えたこともねえよ」「ほんと?」「ほ 2012-02-06T21:00:18+09:00 No.13-2 https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/entry-11155635330.html 「だって、なんかおかしくね?」「明良?」「何で俺ら、こんなことになってんの?俺も平澤も、俺ら自身は、ほんのちょっと前と何にも変わってないんだぜ? フツーに真面目にやってんのにさ。俺らの周りの、なんていうか、環境だけが、変わりすぎだろ。そりゃ俺はこういう仕事してるけどさ。だからって、ここまでされないといけないかな。長いこと会ってない母親のことまでさあ、なんであれこれ言われないといけないわけ? ちょっと同じギョーカイのコに親切にしたってだけでつき合ってるとか熱愛とかなんで大騒ぎされないといけないわけ 2012-02-05T21:41:52+09:00 No.13-1 https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/entry-11155070248.html  いまにも泣きそうに目を赤くした平澤の前に、湯気の立つ湯呑みと赤福を乗せた皿が置かれた。「どうぞ、かんれちゃん。さ、食べて、食べて。美味しいからさ」 チョー甘々、と表現してもいいくらい優しい男に、「ありがとうございます」 消え入りそうな声で平澤は頭を下げた。 平澤は、さっきからこちらと視線を合わせようとしない。 電話にずっと出てくれなかった平澤。まだ怒ってんのか? じゃあ、どうしてうちに来たんだ? ってか。隣に座る満面笑みのこの男。すっげー邪魔なんっすけど。「あの」 顔を上げ、言った平澤に、「何 2012-02-04T21:28:57+09:00 No.12-2 https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/entry-11154605433.html  佐藤君のお父さんの大きな背中が目の前から消えた。反射的に足を止め、顔を俯ける。さっき履いたばかりのスリッパが見えた。「誰?」 佐藤君の声。ちょっと怒ってるみたいな響き。機嫌、悪いのかな。そう考えたら急に怖くなった。さあっと。顔から血の気が引く。「なんだよ、にやついて、気っ持ち悪いな。 ──誰だったって訊い……」 佐藤君の、足元だけが、見えた。顔を、上げられない。 よく考えたら。あたしってこんな風に突然来てもいいような状況に、いまいるんだっけ? こいつ今更何しに来たんだとか、思われてない?「あれ 2012-02-04T12:34:51+09:00 No.12-1 https://ameblo.jp/yamaguchi-naomi/entry-10912309639.html  インターフォンを押したけれど応答はなかった。 留守なのかもしれない。ちゃんと電話で所在を確認するべきだったのかもしれない。 さっき、エントランスの扉を開けるときに使った鍵を見つめる。 どうしよう。勝手に中に入っちゃっても、いいのかな。本当に。 何度も電話をくれたのに、出なくて。かけ直すこともしなくて。なのにいきなり家に押しかけるなんて。佐藤君、絶対びっくりするよね。もしも、あとから帰宅してきた佐藤君に、平澤なんでいんの? なんて聞かれたら。びっくりって感じならともかく。責めるように訊かれたら。 2011-06-04T22:47:05+09:00