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<title>朝の１分間劇場</title>
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<description>朝の通勤電車。人込みが少し落ち着いた、とある駅。電車が停まってドアが開いた瞬間、一分間の劇場がはじまります。</description>
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<title>新メンバーとマジシャン</title>
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<![CDATA[ <p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/e1/76/10021340893.jpg" target="_blank"><img height="148" alt="ハット登場" src="https://stat.ameba.jp/user_images/e1/76/10021340893_s.jpg" width="220" border="0"></a><br></p><br><br><p>今日はとてつもない風が吹いています。</p><p>あのホームでの、マジシャンの異変を天も察したのでしょうか。</p><br><p>ティアはもう居なかったかのように時間は流れていきます。</p><p>しかし、そんなことを忘れてしまうほど、新メンバーもキャラが立っています。</p><br><p>彼の呼び名は「ハット」にしました。</p><p>言わずもがな、ベージュのハットをかぶっているからです。</p><p>目がぎょろっと大きく、口を閉じていてもなんとなく笑っているように見えるようなその顔は</p><p>メンバー一愛嬌があると言ってもいいのかもしれません。</p><br><p>ハットはおそらくほとんどの時間、笑っています。</p><p>声をあげて、ではなく、ニマニマしているかんじです。いや、別に気持ち悪いかんじでもないんです。</p><p>そして彼の目線の先にはいつもたいてい、</p><p>マジシャンがいます。</p><br><br><p>扉が開いている時間しか見ることができない一分間劇場。</p><p>いままでは、なにか考え深くトランプを手の中でこねこねしていたマジシャン。</p><p>苛立ちをおぼえているようにも見えました。</p><br><p>そのマジシャンが、ハットが来てからというもの、立派にマジックを披露しています。　ように見えます。</p><p>しかし、扉が開いている時間しか見ることができない一分間劇場。</p><p>たとえマジシャンがマジックを披露、みたいなことをしていても、ほとんどすべてをみることはできません。</p><p>たとえそれが、披露、というにはとてもじゃない感じで、むしろ相談、のように見えたとしても、すべてをみることはできません。</p><br><p>・・・ややこしくなりました。</p><br><p>つまり、マジシャンは、ハットが来てから、マジックを相手にしてくれる人ができ、ネタを披露したり、どうしたらより良いかを相談しているようなのです。</p><br><p>今日はこんな感じでした。</p><br><br><p>トランプの束を左手にもち、落ち着かず、にぎにぎしているマジシャン。（マジシャンはこのときすでにスタンディング）</p><p>大きな目をより大きくし、輝かせ、そんなにうなずかなくても、というくらい頷きながらマジシャンの一挙手一投足に注目するハット。</p><p>いつもとおなじように少しだけ口を開き、どこをみるでもなくぼーっと。やはりマジシャンのマジックには興味のなさそうな源さん。</p><br><p>マ「まずはー　まずはー」</p><p>にぎにぎしていたトランプを、今度は上下に動かしながらなにかマジックのようなものをはじめそうなマジシャン。</p><p>マジシャンの声は朝の騒がしいホームでもしっかり聞き取れるくらい大きく、そして甲高い。</p><p>マジシャンの絵をごらんいただき、甲高そうな声を想像してください。</p><br><p>・・・</p><br><p>はい、そのもう半オクターブくらい甲高いのがマジシャンの声です。</p><p>その予想以上に甲高い声で「えぇ～　まずはー　まずはー」となにかを始めそうな言葉を発していたわけです。</p><br><p>ぷしゅーーー　どん。</p><br><br><p>はい、ドアが閉まりました。</p><p>だいたいいつもこのくらいしか見ることができず、これからどんなマジックが飛び出すのか見当もつかないまま</p><p>電車は発車してしまいます。</p><br><p>ただひとつ、その断片的な映像からもわかるのは、</p><p>マジシャンがあまりマジック上手ではないであろうことです。</p><br><p>これからのマジックに期待です。</p><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/yoshikayoya/entry-10033249399.html</link>
<pubDate>Thu, 10 May 2007 23:55:26 +0900</pubDate>
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<title>GW明けの異変</title>
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<![CDATA[ <p>そんな甘酸っぱいお酒の思い出もどこへやら、世の中はGWことゴールデンウィークに入り、</p><p>会社に行かない日が続きました。</p><p>つまりは彼らを見ない日が何日か続くことになったのでした。</p><br><p>休みが明け、遊び疲れがぶら下がる体をひぃこらしつつ電車に乗ると、</p><p>ことさらに楽しみにしているわけではないのだけれど</p><p>やっぱり彼らのことが気になったりしました。</p><br><br><p>髪型がめっちゃ変わってたらどうしよう</p><br><p>マジシャンがマジックめちゃくちゃ上達してたらどうしよう</p><br><p>もう二人くらい増えてしまって、４つしかないベンチを争ってなにかの勝負をしてたらどうしよう</p><br><br><p>妄想はつきません。</p><br><p>いつもの駅につきました。</p><p>ひさびさの電車でしたがポジション取りはばっちしです。</p><br><p>見ると、、人数は変わらず三人でした。</p><br><p>三人でした。けど！</p><br><br><p>ティアが若返っている（！）</p><br><p>目を疑いました。いや、そんなのはほんの一瞬で、すぐに気づきました。</p><p>ティアの代わりに新たな人物がそこにはいたのです。</p><br><p>ティアは定年だったんでしょうか？</p><p>GWに彼らにいったいなにが！？</p><br><br><p>来週になると答えがわかりそうな書き方をしてしまいましたが、</p><p>来週になったところで答えはきっとわかりません。</p><br><p>ともかく、ティアの引退とともに新メンバーの加入で新たなスタートを切った彼らだったのでした。</p><br><p>新メンバーの画像、、、ありません！</p><p>もう一度明日確認してからアップします。寝ます。</p><br><br><p>PS</p><p>気のせいかもしれませんが、マジシャンの顔が少し生き生きしているように見えました。</p><p>その辺も今後見ていきたいところです。</p><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/yoshikayoya/entry-10033162714.html</link>
<pubDate>Thu, 10 May 2007 01:40:45 +0900</pubDate>
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<title>しくじりました</title>
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<![CDATA[ <p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/73/bc/10021045015.jpg" target="_blank"><img height="145" alt="ほわわん" src="https://stat.ameba.jp/user_images/73/bc/10021045015_s.jpg" width="220" border="0"></a> <br></p><br><p>やばい</p><br><p>今日はやばい</p><br><br><br><p>最寄り駅で電車に乗った瞬間にそう思った日がありました。</p><br><br><br><p>平日だのに調子乗ってお酒を飲みすぎましたね</p><br><p>最後のあの氷熟梅酒はいらなかったのではないか</p><br><br><p>そんな僕の冷静な反省もよそに、ハァングオーバーは容赦なく頭のどこかわかんないところと、胃あたりのもやもやしたスペースを襲ってきます。</p><br><p>ザ・立つのもやっと　です。</p><br><br><p>僕が乗る通勤電車は会社の最寄り駅が近づくにつれ、どんどんと空いていくのですが、</p><p>席は空きません。</p><p>毎朝、地味で、しかしながら熾烈なイス取りゲームが繰り広げられています。</p><p>前に座っている人が読んでいた小説をバッグにしまおうものなら、立っている人はひそかに膝を曲げ、着地体勢を取り始めるほどです。</p><br><p>しかし、神様はいると、その日僕は確信したのでした。</p><p>ザ・立つのもやっと　な僕はつり革につかまり、というよりも　もはやぶら下がっていました。</p><br><p>２駅くらい進み、頭の中がほぼ「限界」という言葉で埋め尽くされたとき</p><p>ちょうど僕のまん前のイスに座っていた人が降りたのです！</p><p>僕はその日ばかりは、我慢できず、他の人よろしく、すみやかに着地姿勢を取り、やや乱暴な着地を行いました。</p><br><p>私の頭のなかの限界はどんどん「ふうぅぅ～」に変わっていきます。</p><p>扉に近い一番端っこの席。冷たいパイプの手すりが頭に心地いい。。</p><br><br><br><p>今日は座りながら、ゆっくり彼らをみることができるぞ</p><br><br><p>座って多少気分がよくなった僕は、悠長にもそう思っていました。</p><br><br><p>彼らのいる駅はつぎです。</p><p>ちょうど扉付近にはだれもいません。</p><br><p>やった、ベストポジションだ！（しつこいですが扉に一番近い端っこの席）</p><br><br><p>（ぷシュー）</p><br><p>扉オープン！！見えない！（結果早）</p><br><p>そう、見えなかったんです。</p><p>彼らの座っているベンチは、ちょうど扉から真正面にあり、立っているときはばっちり見えても座ってしまうと見えないのでした。</p><p>声だけが聞こえてきます。</p><br><p>でも体力的な問題と空気的な問題で立ってまで見ることはできませんでした。</p><br><br><p>この日ほど、扉が開いている時間を長く感じたことはありませんでした。</p><br><p>ひと思いに、もう、はやく閉じちゃってくれ！そう心の中で叫びました。</p><br><br><p>神様は居ます。</p><p>でも、いささかアメとムチの使い方がうますぎます。</p><br><br><p>これ以降、僕は毎朝電車で座るか座らないかを今まで以上に悩むことになったのでした。</p><br><br><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/yoshikayoya/entry-10032844267.html</link>
<pubDate>Sun, 06 May 2007 22:02:29 +0900</pubDate>
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<title>第３の男</title>
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<![CDATA[ <p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/80/85/10020950723.jpg" target="_blank"><img height="320" alt="マジシャン" src="https://stat.ameba.jp/user_images/80/85/10020950723_s.jpg" width="220" border="0"></a><br></p><br><br><p>僕はスイカとかパスモとか持っていません。</p><p>回数券を毎日使って通っています。</p><br><p>もちろん、昔は定期を使っていました。</p><p>自転車通学をずっとしてきた自分にとってははじめての定期で、それはそれでわくわくしたものでした。</p><p>でも、帰りはいつもおなじ電車を使うわけではないこと、なくすと怖いこと、</p><p>などを理由に回数券へとシフトしたのでした。</p><br><p>ちょうどそのころです</p><p>彼らのホームに３人目の男が現れたのは。。。</p><br><p>第３の男は、ある朝見るとふつうーに同じベンチに腰掛けていました。</p><p>あやうくいままでもずっと３人だったと思ってしまうくらい馴染んでいました。</p><br><p>あれ、３人になってる！</p><br><p>って思って見てみた彼は</p><p>シャンプーやリンスでもなかなか柔らかくならなそうな髪を角刈りに切りそろえ、</p><p>暗めのシャツに上下黒のジャケッツスタイルで決めていました。</p><p>そして右手には、、、、、</p><br><p>トランプ。</p><br><p>そうです。なぜかトランプを持っていたんです。</p><p>そしてなぜか得意げにもう片方の手でトランプをビラビラと音を立ててつまはじいていました。</p><br><p>言わずもがな、名前は「マジシャン」としました。</p><br><p>マジシャンはベンチに腰掛けるときもたいていは脚を組んでいます。</p><p>見かけてはじめのころは、まだ馴染んでいないのか、源さんともティアともそう言葉を交わすことはありませんでした。</p><br><p>トランプを手でいじりながら、</p><p>また、誰に配るわけでもないのに、ひたすらにトランプを切りながら、</p><p>彼もまたホームに入っては去っていく電車を軽く頭を揺らしながら</p><p>まるで鼻歌でも歌っているかのように見ているようでした。</p><br><br><p>僕個人的には、</p><p>マジシャンはおそらくトランプについて仲間にちょっといじって欲しそうに見えました。</p><p>しかし、源さんもティアも</p><p>まったく興味はなさそうでした。</p><br><br><p>それをはたから見ている僕にも、これからなにかおもしろいことが起きてきそうだ、ということはわかりました。</p><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/yoshikayoya/entry-10032732501.html</link>
<pubDate>Sat, 05 May 2007 21:17:25 +0900</pubDate>
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<title>劇場のはじまり</title>
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<![CDATA[ <p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/8a/ad/10020831127.jpg" target="_blank"><img height="338" alt="劇場" src="https://stat.ameba.jp/user_images/8a/ad/10020831127_s.jpg" width="220" border="0"></a><br><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/df/6f/10020830820.gif" target="_blank"></a></p><br><br><p> <br>彼らがなんのために毎朝駅のホームにいるのか</p><p>それがわかってから、彼らのことがなんとなく気になり始めました。</p><br><p>雑誌を取る電車はだいたい決めているようでした。</p><p>そしておそらくどの電車はどちらが取りにいくのかも。</p><br><p>でもぼくはティアを電車の中で見かけることはありませんでした。</p><p>見かけるのはいつも源さんです。</p><br><p>ティアはいつ見てもどっしりとホームのベンチに腰掛け、たまにきょろきょろとあたりを見回すくらいです。</p><p>実際、源さんよりもティアのほうが年は上のようでした。</p><p>やはり年功序列もあるのだろうか。</p><br><p>そんなことも考えながら</p><p>ホームのベンチにいつものとおり腰かけているティアを一人みかけたときは</p><p>源さんはいま前の電車で仕事をしてるんだな、</p><p>なんて思うようになっていました。</p><br><br><p>ぼくは街中で雑誌を売っている人から雑誌を買ったことはありません。</p><p>彼らがどんな生活をしているのかもまったく知りませんでした。</p><p>正直なところ、きっとホームレスの人がやっているのだろう、</p><p>そう思っていました。</p><br><p>でも、ティアと源さんはホームレスには見えませんでした。</p><p>見かけるときはいつもちがう服だったし（何日かでローテーションしているようではあったけども）</p><p>電車のなかで見かけたときもホームレス特有のきつい匂いはまったくしませんでした。</p><br><p>そもそも</p><p>彼らは毎日どうやってホームに入っているのか。</p><p>それも気になりました。</p><p>一度なんとか改札をくぐって、ホームにたどり着き、雑誌を集めても、</p><p>売るためにはまたホームを出なくてはいけない。</p><br><p>雑誌の売り上げの中から入場券を買っているのか</p><p>はたまた改札をくぐる人の後ろをぴったりとくっついてすり抜けているのか</p><p>そしてどこで寝泊りをしているのか</p><p>考えても見当もつかなかったけれど、</p><p>とにかく彼らは毎日、同じ駅、同じホームの同じベンチにいるのでした。</p><br><p>気がつけば</p><p>毎日彼らを探していて、</p><p>今日は居るかな、今日はどっちが雑誌を取りに行っているのかな、と</p><p>気にかけるようになっていました。</p><br><p>初めて彼らを見かけてから１ヶ月くらいでしょうか。</p><p>電車のドアという幕が開いて、再び閉まるまでの一分間。</p><p>とても短い朝の劇場、といった気持ちで</p><p>彼らのことを見るようになりました。</p><br>
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<link>https://ameblo.jp/yoshikayoya/entry-10032565518.html</link>
<pubDate>Fri, 04 May 2007 02:19:00 +0900</pubDate>
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<title>仕事</title>
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<![CDATA[ <p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/43/02/10020831117.jpg" target="_blank"><img height="341" alt="トートバッグ" src="https://stat.ameba.jp/user_images/43/02/10020831117_s.jpg" width="220" border="0"></a><br><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/12/78/10020830800.gif" target="_blank"></a></p><br><p> <br>なんとなく彼らがホームのどのへんのベンチにいつもいるのかがわかってきて、</p><p>僕もそのときはまだ毎朝気まぐれに電車に乗る位置を変えていたものだから</p><p>彼らを見かける日と見かけない日とがありました。</p><p>別にそのときは意識して見たい、と思っていなかったし。</p><br><p>ある朝、その日はたまたま彼らが見える位置に乗っていて、</p><p>たまたまベンチに腰掛ける「ティア」をみました。</p><br><p>あれ、源さんがいない。</p><br><p>見かけるときはいつも二人セットで見ていた僕は</p><p>自然とそう思ってしまっていました。</p><br><p>今日はいないのかなぁ</p><br><p>そんなことを思っている間にドアは閉まり、電車は動き出し、</p><p>扉越しのティアがどんどん小さくなっていきます。</p><br><br><p>次の瞬間、僕は息をのみました。</p><p>小説なんかでしか見ないこの表現を、このときばかりは使える。</p><p>それくらい驚きました。</p><br><p>源さんが電車に乗ってる。</p><br><p>なんで源さんが電車に乗ってるくらいでそんなに驚くのだろう、</p><p>と思われるかもしれないけれど</p><p>彼らはベンチに座っているときはいつも、</p><p>なにをするでもなく、きっとどこにいくでもなく、</p><p>ただただホームに着いてはまた去っていく電車を眺めているだけだったんです。</p><br><p>そんな情景がもう当たり前のように頭に入ってしまっていた僕は、</p><p>電車の中にいる源さんを、いるはずのないところにいる人、</p><p>たとえば旅行先で高校の同級生をたまたま見つけてしまったときのように</p><p>びっくりしてしまったんです。</p><br><p>源さんは紺色のナイロン製のトートバックを片手に、</p><p>隣の車両から、僕が乗っている車両に移ってきたところでした。</p><p>源さんはいつもの通り、少しだけ口が開いていて</p><p>すたすたと次の車両へと歩いていきました。</p><br><p>決して席を探しているわけでもなく</p><p>ただすたすたと歩いていました。</p><p>次の車両へと移ってしまうちょっと前、</p><p>人と人の陰から、網棚に置き去りにされた雑誌を</p><p>紺色のトートバックにいれる源さんが見えました。</p><br><p>そのときに</p><p>やっとなんで彼らが朝のこんな時間にホームにいるのか、</p><p>どこへいくでもなく、悠長にベンチに腰掛けているのか、</p><p>わかりました。</p><br><p>ティアと源さんは置き去りにされた雑誌を集めて</p><p>街中で売っている人たちだったのでした。</p>
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<link>https://ameblo.jp/yoshikayoya/entry-10032563497.html</link>
<pubDate>Fri, 04 May 2007 01:41:34 +0900</pubDate>
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<title>出会い</title>
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<![CDATA[ <p><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/e7/41/10020830779.gif" target="_blank"></a><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/c3/dc/10020831095.jpg" target="_blank"><img height="186" alt="ティアと源さん" src="https://stat.ameba.jp/user_images/c3/dc/10020831095_s.jpg" width="220" border="0"></a><br> <br><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/9a/03/10020829947.jpg" target="_blank"></a><br><a href="http://stat.ameba.jp/user_images/9a/03/10020829947.jpg" target="_blank"></a><br> <br>第一回。</p><p>僕が最初に彼らを見たのは、いつだったかもはや覚えていません。</p><br><p>朝の混んでいる電車がいやで、</p><p>なんとか空いている車両を見つけて、</p><p>ぼーっとホームを見ていたときになんとなく見かけたんだと思います。</p><br><br><p>最初に見たとき、彼らは二人でした。</p><p>ティアドロップのサングラスをかけて、</p><p>オールバックにした髪の毛が戻りかけてしまっている、</p><p>色白のたばこが好きそうなおじさんと</p><p>だいたいいつも口が少し開いていて、</p><p>白髪まじりの髪を短く切りそろえた、小麦色の顔につぶらな瞳の猫背なおじさん。</p><br><p>ティアドロップを「ティア」、</p><p>つぶらなおじさんを「源さん」と</p><p>その雰囲気から勝手に名づけました。</p><br><p>ボスと源さんはいつもホームにある４人掛けのベンチに腰掛けていました。</p><p>隣同士座っているときもあったし、なぜかひとつ空けて座っているときもありました。</p><br><p>彼らはいつも二人でいながらも、</p><p>何を話すでもなく、</p><p>目を合わせることも無く、</p><p>ただただホームに入ってくる電車をなんとなく迎え、</p><p>そして去っていく電車をなんとなく見送っているようでした。</p><br><p>ティアはサングラスをかけたままどっしりとベンチに腰掛け、</p><p>口元はほとんどいつもすこし笑っていて、歯がちらりとのぞきました。</p><p>なにかおもしろいことはないか、とでもいうように</p><p>きょろきょろと周りを見回すところをよく見かけました。</p><br><p>源さんは対照的に</p><p>いつもだいたい前かがみにベンチに腰掛け、</p><p>手を組み、肘をひざの上に置いたスタイルが定番です。</p><p>あまり笑うことはなく、</p><p>また、きょろきょろすることもなく、</p><p>ただぼーっと電車を見ているようでした。</p><br><p>でも二人はいつもおなじ４人掛けのベンチに腰掛け、</p><p>たまに会話を交わしているようでした。</p><p>その様子から、二人が「仲間」であることはわかりました。<br></p><p><br>でも</p><p>始めは朝っぱらからなんで駅にいるのか、</p><p>なんで悠長にずっと腰掛けているのか、</p><p>仕事はなんなのか、</p><p>なにもわかりませんでした。</p><br><br><br>
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<link>https://ameblo.jp/yoshikayoya/entry-10032562518.html</link>
<pubDate>Fri, 04 May 2007 01:26:11 +0900</pubDate>
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