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<title>ユメノロイドライブ</title>
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<description>夢か呪いか生命のドライブ。夢で見たこと・創作の物語を綴っていきます。</description>
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<title>2016年</title>
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<![CDATA[ 3/25 am6:09 Earthquake.
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<pubDate>Thu, 24 Mar 2016 21:19:15 +0900</pubDate>
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<title>嘘つきなマタタビ</title>
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<![CDATA[ 突然だけどうちの家族構成は、婆ちゃん、父さん、母さん、妹、俺、つい最近飼い始めた猫の６人家族。1990年初夏。<br><br>爺ちゃんは半年前に亡くなったばかりだ。うちは猫好き一家なのに爺ちゃんの大の猫嫌いのせいでずっと猫を飼えずに過ごしてきた。爺ちゃんが亡くなってまず家族で話した会話は「そろそろ猫、飼うか。。」だった。<br><br>こんなことを書くと爺ちゃんは皆に愛されてなかったのかと聞きたくなるくらいだが、そんなことはない。寡黙で厳粛だったがとても人情深くて困った人を助けずにはいられない人柄で、近所の人達にも頼られ信頼されていた。そのくせ助けたことなど誰にも言わず恩を着せるわけでもなく、見返りも求めず、ただ当たり前のように人によくしていた。爺ちゃんのことは少し怖かったけど、俺は寡黙で不器用で優しい爺ちゃんが大好きだったし、誇りでもあった。<br><br><br><br><br><br><br>さて、爺ちゃんの４９日も無事終わったので爺ちゃんのいない初めての家族会議が居間で行われた。<br><br>猫をペットショップで飼うのか、ブリーダーさんを探し譲ってもらうのかこれが本日の家族会議の議題である。<br>妹は友達との約束があるとのことで帰りが遅いため、妹抜きの家族会議。妹いわく「猫飼えればなんでもいい」とのことだ。やれペットショップは高いだの近所の田中さんとこの猫が妊娠したからそのこを譲ってもらおうだの、話は難航していた。そんな時妹が帰ってきた。<br><br>「ただいま。ねえ公園に猫捨てられてたんだけど、もともと何匹か居たみたいなのにいまもう一匹だけしかいなくて誰も拾わないみたいなの。連れてこようとしたんだけどこの通り荷物いっぱいで。。お兄ちゃん暇でしょ？みてきてくれない？あとミルクとかあげた方がいいかも」といって俺の返事など聞こうともせず部屋に荷物を引きずりながら向かっていった。<br><br><br>「おいまじかよ...ほんと勝手なやつだな」<br><br><br>まぁ俺だって心配じゃないわけじゃない。さっそく上衣を羽織り牛乳をもって外へ出ることにした。外はもう暗く外灯と家の光だけで、時折夕飯の匂いがしたりお風呂の臭いがしたりで、なんとなく少し切なさをかもし出すのだった。<br><br><br>ほどなくして公園に着いた。猫はどこだろう？？ウロウロしても見つからない。その時少し離れたところに段ボールの前に座る人影が見えた。あ、あの人が拾うのかな？そうやって様子を見てたのだが一向に立ち上がる様子もなければ動く様子もない。不審に思ったので、ちょっと怖かったけど近寄ってみた。<br><br><br>「あ、あの」<br><br>『…』<br><br>「あの、その猫飼うんですか」<br><br>『え、いやいや猫は好きだけど俺は飼えないんだ。それどころじゃないし、いや、えと、君は飼えるのか』<br><br>「あ、はい。まぁ一応そのつもりで来ました」<br><br><br>『おお！そうか！良かったな猫太郎！』<br><br><br>「ね、ねこたろ…ﾌﾞｯ」<br><br>『ん、何だそんなにおかしいか？』<br><br>「いやいやごめん、でも何か強そうだなってw」<br><br><br>そんなこんなで見知らぬ青年と意気投合してしまった。色々聞いてみると、どうやら猫が可哀想で、拾えない代わりに拾われるまで見張っててやろうと思って座ってたらしい。変な奴だけどなんかいい奴じゃん。<br><br><br>「とりあえず猫拾ったし責任もって連れて帰るよ。もう心配しないで。だこら君も安心して帰れよ。家どこなの？」<br><br><br>『家、家は隣町だな。』<br><br>「へー。ね、君さえよければまた遊ばないか？これも何かの縁だしさ。なんか凄く話してて気が楽なんだ。俺の名前は良太。君は？」<br><br><br>『えっ、名前？えっと…龍之介』<br><br><br>「なんかすごい名前だな！龍之介くん、よろしくまたこの公園で会おうぜ！」<br><br>『うん、わかった！また明日』<br><br><br>そんなことを言って別れた。<br>ちょっと遅くなってしまったので家の人や妹にこっぴどく怒られ、とりあえず猫にミルクをやることにした。龍之介くん、この猫のこととても気に入ってたなぁ。そだ！写真撮って渡そう。そして猫の名前は猫太郎だ。家族全員に猛反対されながらも、名前は猫太郎に決定した。ポラロイドで猫を撮影し、白枠の部分に油性ペンで猫太郎と書いてやった。<br><br><br>婆ちゃんはそれを見るなり、うーんと首をかしげながら静止していた。<br><br><br>「婆ちゃん？どうしたん」<br><br>『うーん、婆ちゃんね最近歳だから色々わかんなくなっちゃうんだよねぇ、、』<br>そんな話をしながら婆ちゃんは納得できない素振りで部屋に戻り寝る準備に取り掛かっていた。<br><br><br><br><br><br><br>次の日になって、学校から帰って猫太郎にミルクをやり公園に向かった。猫太郎が映ってるポラロイドを持って。<br><br>すると龍之介は、もうすでに来ていた。昨日と同じ迷彩柄の服だ。ちょっとかっこいいなと思って「おう！そのズボンいいな！俺も買おうかなぁ」と褒めたら龍之介が突然『こんな服は着ない方がいい』と表情を変えた。なんかヤバいこと言ったか？？と思い焦りつつ話を変えるべく猫太郎の写真を見せた。<br><br><br><br>『なんだこれ？すごいな！！猫太郎じゃないか？へー！！』ビックリするくらい喜んでいたし本当にビックリしていた。ほんと変な奴だなwそんなことを思いながらも、俺は龍之介と過ごすことが多くなったしとても仲良くなっていった。<br><br><br><br>しばらくして俺は体調を崩した。初めは色んなショックが重なり疲れているのだと思った。特に気にもせず過ごしていたが日を追うごとに身体が動かせなくなった。検査の末、原因不明の難病、とのことだ。<br><br>身体は動かせず、龍之介に会いに行けないくらいになっていた。でも何も知らずに待ってる龍之介は、きっと俺がつまらなくなってしまって２度と顔を出さなくなったと思っているのでは？と身が張り裂けそうなほど心配になり、龍之介に会いにいくために動かない身体にムチをうって公園まで向かった。何時間かかったのだろう、公園にたどり着いた。<br><br>龍之介…は？<br><br><br><br>龍之介はいつもの場所にいた。<br>何も変わらずいつもの場所にいた。ただいつもと違うのは、龍之介の表情が何かを決心したような少し緊張した顔だったことだけだ。<br><br><br>龍之介怒ってるよな…<br><br><br><br>「よ、よう…最近忙しく…て悪かったな」<br><br>『…』<br><br>「龍之介、悪かったよ…」<br><br>『良太、何も言わずただ黙って俺の話を聞いて欲しい。異論反論質問は悪いが全て受け付けない、いいか？』<br><br>いつもとあまりにも違う気迫に戸惑ったが<br>「うん…」と答えた。<br><br><br><br><br>龍之介は一度深呼吸をして、何かを決心したような目でじっとこっちを見てゆっくりと話出した。<br><br><br><br>『良太くん、信じられないかもしれないけど僕は過去から来たんだ。ちょうどこれから戦争が起きるぞ！というときに訓練中に崖から落ちてしまって気づいたらここにいたというわけだ。帰り方も何もわからなく途方にくれてたときに猫と君に出会ったというわけなんだ。そのあと帰り方がわかってそれを話そうとした矢先に君が来なくなった。そのまま帰ることもできたのだけど、君と過ごした時間があまりにも忘れられずにどうしても最後にお別れの挨拶をしたかった。君、不治の病だろう？余命は１ヶ月』<br><br><br>「なんで…それをしってる」<br><br><br>『そういうのはなぜか時空をこえたりした人間には直感でわかってしまうらしいんだ。ごめんな、本当は歩けないのに無理できないのにはかり知れない程の無理をしてきてくれた、君に感謝するよ。そこまでしてくれたおかげで僕は君に最後に会うことが出来た。僕は時空の関係で公園から出ると帰れなくなってしまうんだ。』<br><br><br>「ちょっ、え、待ってくれよわかんないよ…」<br><br><br>『わからなくていい、時間がないから聞いてくれ。きみがそこまでしてくれたお礼と親愛なる友人へ、僕の寿命を少しだけ君にあげる。』<br><br><br>「おいまてよ！！やめてくれよそんなことされても嬉しくないよ！！」<br><br>『どうせ元の世界に戻っても戦争で死ぬんだ。けど僕は日本を守るために、家族を守るために帰る。ちなみに寿命をあげるといっても大げさなことじゃない、僕は人より寿命が長くてね。そのせいで帰れなくなってしまってるようなんだ。だから本来の寿命まで縮めて帰る。その縮める分を君にあげるってことなんだ。お互い、損はしないだろ？』<br><br>「なんだよ…それ…ホントなんだな？ホントなんだな？ホントなんだな？」<br><br>『俺は嘘はつかないよ。信じて』<br><br><br>『じゃあね、もう行くよ。君と友達になれてよかった。どこの誰かもわからない異世界の友よ。君のこと絶対忘れないよ。ありがとう、さよなら。お元気で』<br><br>「ちょっとまて！りゅ…」<br><br>目が焼ける程の強い光が眼球に突き刺さる。<br><br><br><br><br><br>ふと光が消え、公園は元の公園になっていた。<br>しばらくぼーっとしてしゃがみこんでいた。遠くから声が聞こえる。<br><br><br><br><br>「お兄ちゃん！！！ばか！！どこいってたのよ！！！！」<br><br><br><br>妹や家族や医者に連れ戻され家に戻った。<br>夢…だったのか？いや、龍之介はたしかにいたんだ。何日かして驚くべきことがおきた。なんと俺の不治の病の特効薬というものが偶然見つかったそうだ。完治はしないまでも余命１ヶ月は取り消されたようだ。<br><br><br><br>そのとき婆ちゃんが猫太郎を抱いて俺の部屋に入ってきた。<br><br>「良ちゃん、大丈夫かい」<br><br>『うん、ありがとう。』<br><br>「あのね、この前婆ちゃんに猫太郎の写真見せてくれたでしょう、あれもう一度見せて欲しいの」<br><br><br>龍之介にあげたやつだ。<br><br><br><br>『ごめん婆ちゃん友達にあげちゃってもうないんだ…』<br><br><br>「そうかそうか、なら仕方ないねえ」<br><br>『でもどうして？』<br><br><br>「婆ちゃんね、前に良ちゃんから見せてもらった写真見てずーっと気になってたのよ、見たことあるなぁってね。でね爺ちゃんの遺品をさ、整理してたらこんなもの出て来たんでね、婆ちゃん頭がよくわからんくなって」<br><br><br>と何かを差し出してきた<br><br><br><br>…ドクッ…<br>心臓がとまるかと思った<br><br><br>黄ばんで焼け古ぼけたうっすら何かが写ってる写真だ…猫太郎…白枠にはほとんど字は残ってないがマジックらしきもので何かを書いた形跡が残っていた。猫太郎、と。<br><br><br><br>『昔はね、写真撮るなんて専門家の人に頼んで写真館で撮るものだったの。動物嫌いの爺ちゃんが動物撮るなんてねえ。。それにどこで撮ったのか爺ちゃんに聞いても何も教えてくれないの。それにこんな形の写真見たこともないもんだから、ほんとうに不思議で仕方なかったんだよ…爺ちゃんは最後まで教えてくれんかったなぁ』<br><br>「婆ちゃん！！なにか、何かほかに言ってなかった？！」<br><br>『あら、どうしたの、ええとなぁ、そういえば爺ちゃんの猫嫌いは戦争の後からだったな。なんでそこまで猫嫌いなのか一度だけ聞いてみたら、2度と会えない大切な友人を思い出すからだ、なんて言ってかなぁ。』<br><br>「あとは？！」<br><br>『あとは爺ちゃん嘘は絶対つかない人だったんだけどな、一度だけ嘘をついたことがあるから俺は地獄行きだなって話してたことあるなぁ。あとね、孫の名前は俺が決めるーって、良ちゃん生まれたときは名前を無理やり決めたりね。普段おとなしいのに。あと芥川龍之介が好きでね…』<br><br><br>もう、充分だった。全てを悟った。<br>爺ちゃんの猫嫌いな理由も、爺ちゃんは自分が戦争で生き延びるのわかってたけど、俺に寿命をあげるために<br><br>どうせ戦争で死ぬから<br>とか、<br>仮に生き延びても元からある長過ぎる寿命を縮めないと帰れない<br><br><br>とか、最初で最後の嘘を俺についたんだということを。友達を救うために、自分のモラルに反して嘘をついた。俺を救うために。<br><br><br><br>その場で泣き崩れた。なので俺はそのまま仏壇にいき爺ちゃんに言ってやった。<br><br>「名前がとめ吉のクセに龍之介とかかっこつけてんじゃねーぞ。久しぶりだな！龍之介。猫太郎も元気だぞ！」<br><br><br>俺に子供ができたら、爺ちゃんの名前一文字もらうつもりだ。<br><br>
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<pubDate>Thu, 20 Feb 2014 20:35:00 +0900</pubDate>
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<title>愛のアンドロイド</title>
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<![CDATA[ アンドロイドは良い行いをする。<br>それが彼女の使命なのだ。<br><br>困ってる人が居たらいつでも助ける。<br>だけど見返りは求めない。<br>彼女には自分が欲しいものなどなかったのだ。<br><br><br>そんなある日 彼女が出会った 一人の男がいた。<br>彼女はいつものように困っている彼を助けた。<br><br>それから彼はいつも彼女のそばにいてくれた。<br><br>だけど、彼は助けを必要としなかった。<br>一緒にいるだけでいいと。<br>彼女は困ってしまった。<br><br><br>彼は困っても一向に彼女に助けを求めない、いや、困ることさえほとんどないのだ。<br><br><br>そんな彼はある日彼女に <br>｢君が好きだ｣と言ってきた。<br><br><br>アンドロイドは困ってしまった。<br>人を助けるのが自分の役目なのに、一度しか助けてない彼は 自分のことを好きと言ってる。<br>理由を聞いてみると、誰にでも優しい君に惹かれたのだそうだ。<br><br><br>彼は彼女に優しかった。<br>彼女が困っていなくても、率先して 椅子を引いてくれたり、物を取ってくれたり 些細なことだが色んなことをしてくれた。<br><br>それでも彼は施しを受けない。<br>そばにいてくれるだけでいいと。<br><br><br>そんなある日、彼が部屋から出てこなくなった。<br>彼女はどうしたのかと心配する心、同時に困ってるところを助けられるかも、という期待もどこかにあった。<br><br>そして部屋へ行くと、彼は目を閉じてベットで横たわっていた。<br><br>口に手を当てると 息をしていない。<br>胸を聴いてみると 鼓動がしない。<br>心臓マッサージだ！ 衣服を緩めようとシャツに手をかけた時…<br><br><br>なんと彼の体は 機械でできていた。<br>そう、彼はアンドロイドだったのだ。<br><br>どうして？どういうことだろう。<br><br><br>悪いとは思いながらも彼の部屋を漁ると、彼の部屋の机の中に手紙が入っていた。<br><br>それは、彼を作った博士、そして彼女のたった一人の肉親である生き別れた父だった。<br><br><br>博士は、彼女が幼い時、戦争に連れて行かれるために離れ離れになり、そしてその後 行方知れずになっていた。<br><br>博士は 幼い娘の元を離れなければならないのを悔やみ、愛することができない、そして愛を知ることができない彼女のために、愛を与えるためのアンドロイドを作って戦地から送ったのだ。<br>そして、戦争で亡くなった。<br><br><br>アンドロイドの彼は、彼女に出会うまでは成功したが、愛する方法を知らなかったのだ。<br>だが、博士の言いつけ通り いつも彼女のそばにいて、できる限りの優しい行動をした。<br>ただ、自分の機械としての寿命がいつか尽きてしまうこともわかっていた。<br>できる限り 彼女のそばにいた。そして精一杯優しくした。<br>やがて寿命は尽きてしまった。<br><br><br>彼女は生まれて初めて涙を流した。<br>そう、彼女は人間だったのだ。<br><br><br>彼女は気づかなかったのだ。<br><br><br>困ってる人を救い続けて、自分が愛されてる気になっていたこと、だが失われる愛に怯えて それ以上近づかないようにしていたこと。<br>愛に怯えるあまり、自分がアンドロイドだと思い込んでいたこと。<br><br><br>彼女は気づかなかったのだ。<br><br><br>そして彼女は、知らぬ間に彼のことを愛してしまっていたのだ。<br>そして彼も彼女のことを愛してしまったのだ。<br><br><br>愛を知らない二人は そばにいて、互いに愛を知ったのだ。<br><br><br><br>彼女は彼にそっと寄り添い、いつまでもアンドロイドを悲しい目で眺めていた。<br><br>
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<pubDate>Thu, 20 Feb 2014 17:36:00 +0900</pubDate>
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<title>キツネと小次郎</title>
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<![CDATA[ 小次郎は秋になり、毎年恒例の十五夜に備えてお団子を作っていた。今年収穫した里芋や栗も準備万端だ。<br><br>せっせと作っているとなにやら視線を感じるので、そ～っと視線の先に目を遣ると一匹の小さな痩せ細ったキツネがこちらを同じようにそ～っと覗いていた。<br><br>「キツネめ、腹を空かせているんだな」<br><br>小次郎は、可哀相だから一つくらいくれてやろうか、と思ったがすぐに思い直した。そんなことをしたら、団子をくれると思ってしまったキツネは毎日のように足を運ぶだろう。決して裕福ではない小次郎は、それがキツネにとってどんな残酷な事なのかよくわかっていた。自分の飯さえままならない生活をしているからだ。<br><br>「悪いな、あいにくお前さんにわけてやれる団子はないんだよ。よし、来年たくさん収穫できたらお前にもたらふく団子や栗や里芋をやろう。豊作を祈っててくれよな」<br><br>そうするとキツネは少し悲しそうな顔をしたものの、すっと身をひるがえし去っていった。<br><br>小次郎はちょっとした罪悪感を覚えながらもまた団子を作る作業に戻った。<br><br><br>この頃 月見団子や栗を近所の子供達がそこの家人に見つからないように捕って回り、見つけても見て見ぬふりをしつつその年の最後の収穫を皆で祈るという風習があったのだが、小次郎の罪悪感は 子供達にお月見泥棒させる風習があるならば団子くらいキツネにやってもよいだろうと思っていたからだ。<br><br><br>小次郎はしばらくしてもあのキツネのことが頭から離れなかった。<br>あいつはだいぶ痩せ細っていたが今も生きているのだろうか、あの時とても腹を空かせてただろうに可哀想なことをしてしまったな、一つくらい団子をわけてやれば良かったかもしれない、来年と言ったがあのキツネは来年まで生きていられるのだろうか？など。<br><br><br>小次郎がここまであのキツネを気にかけるのは、1つ理由があった。小次郎が子供の頃、身体が弱く寿命も短いと言われながら寝たきりの生活ばかりしていたのだが、お月見の日にとても調子が良かったのも手伝い、なんと近所の子供達と一緒にお月見泥棒をさせてもらうことになったのだ。お月見泥棒をした団子をとても食べるのを楽しみにしていたのだが、そのとき偶然にも倒れていたキツネを見つけ、食べたかった気持ちを抑え団子をキツネにやったことがあったのだが、なんともその時のキツネによく似ていたからだ。<br><br>そのきつねはしばらく家に顔を出したものの大人たちにこっぴどく追い払われ、団子をあげたことも大人たちに知られてしまい大目玉をくらったのだ。怒られただけでなく、ああやって足を運ぶのはまた団子を貰えると思ったからだ。お前はこの先やれもしないのにキツネに期待を持たせてしまった。無責任なことをするな、と。<br><br>ただそのあと自分の不治の病と言われた病気が原因不明で何故かよくなっていたことに周囲も医者も本人も たいそう驚いた。<br><br><br><br><br>「いや、、しかし。あれからもう何十年もたっている。あのキツネ？いやそんなはずはない。」<br><br><br><br><br>そんなことを考えたがどうも気がかりでならなかった。あのキツネは自分の病気を治してくれたんじゃないかと思っていたからだ。誰に言っても誰も信じないので小次郎もいつしかそのことを言わなくなった。<br><br><br>もしそうなら恩返しがしたいなぁ、ずっとそう思っていたのに小次郎は一つの団子すらやらなかった。やりたい気持ちと、やったら残酷だという気持ちが葛藤していたからだ。そこで決断し、やらないことに決めたがどうもしっくりこないのだ。<br><br><br><br><br>「なぁ きつねよ、もう一度でてこないか？怒ったり追っ払ったりする大人はもういない。なんだったら俺はお前に毎日団子をわけてやるよ。どうだい？」<br><br><br>そういいながら貧相な晩飯を少しだけ握り飯にし、戸の前に置き眠りについた。何日かそれを続けたが、握り飯がなくなることはなかった。<br><br><br><br>だめか、そう思った日に奇跡が起きた。<br><br><br>握り飯がなくなっていた。<br>あのキツネがきた。きっとあのキツネに違いない。小次郎は嬉しくなってまた握り飯を作った。くる日もくる日も握り飯を作った。自分の食べる分を削ってまで命を救ってくれたキツネに どうしても握り飯をやりたかった。<br><br><br>元々身体の弱かった小次郎は風船の空気を抜かれたようにみるみる衰弱していった。衰弱してしまったために働くことも出来なくなってしまった。<br><br><br>次の年の十五夜のお団子を作る時期、小次郎はもう団子を作れなかった。布団に横たわり、障子から見える月明かりを眺め今日はお月見かな満月かなと考えるのだった。ただいくら眺めても月明かりは見えない。小次郎はもう目が見えない。<br><br><br>来年豊作だったら団子を食わせてやると言ったのに、キツネよ悪いことをしたな。そんなことを思いながら命の炎が消えかけそうになったとき、目の前にキツネが現れた。あのキツネだ。<br><br><br><br>キツネは自分の命を助けてもらったお礼に、幼い頃の小次郎に自分の命を与えた。命がなくなってからもキツネは、小次郎の優しさに応えたくて既になくなってしまった命を与えようと必死に小次郎のそばにいた。<br><br><br><br><br><br>無い命は与えられず、小次郎は亡くなった。<br><br><br><br><br>仏様になった小次郎のそばには栗や団子や里芋、そしてキツネと思われる骨があり、まるで小次郎をかばうかのように横たわっていたそうだ。<br>
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<pubDate>Sat, 15 Feb 2014 21:47:00 +0900</pubDate>
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<title>邪気と猫と自分</title>
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<![CDATA[ ・始まりの舞台<br> &nbsp;実家<br>・登場人物<br> &nbsp;俺、姉、父母、たくさんの猫、主役の猫<br><br><br>お母さんが猫をたくさん拾ってきていた。数はわからないがかなりの数がいた。<br>そのうちの一匹が俺の頭に乗っかってきた。爪が刺さって痛かったので軽く叩いて叱ると、猫は悪気はないようだったので、俺は されて痛かったことと 悪気はなかったのに 猫を叩いてしまったことを一生懸命謝罪した。<br>俺はこの猫となにかすごい運命を薄々感じていた。<br><br>猫は最初は俺を警戒していたようだが、俺はいつも話しかけた。そうしているうちに彼が急に言葉を喋った(テレパシーに近い感じ)。俺は驚いたが、同時にすごく嬉しくて、そのうち違和感なく猫とたくさん話すようになった。だが、話すのは二人の時だけ。お姉ちゃんが来た時には 猫は俺を制して会話を遮り、二人の秘密であった。<br><br>ある日座敷で猫が、邪気がすると言った。俺は全然 理解できなかったが、猫は急に妖刀のようなものを出して空を切った。そして それを方向を変えながら2、3度行った。<br>聞くところによると、彼は自分につきまとっている霊(の分身的なもの)を祓ったようだ。彼がうちに来る前に供え物の 海老を食べてしまったのが原因らしい。<br>だから俺は提案した。<br>海老をもう一度備えに行けばいい、二人で一緒に と。<br>豪華な方がいいと思い、夕食中に出た伊勢海老の身を少し拝借した。家族には不審がられないように、猫にあげる、と言った。<br>俺は門限もあったので、唯一遅くに出かけられるコンパの日をこれに当てようと思った。<br>しかしお金がなかったので、コンパの費用と称し 家族に次の小遣いなしの代わりに2000円程ずつカンパを貰った。<br><br>そして話は飛び、次の描写は家族4人で親父おすすめのラーメン屋にラーメンを食べに行くというものだった。上記の件は、俺が車で寝ている時に見た夢であった ということになっていた。<br><br>別大国道 路面凍結と帰省ラッシュによる渋滞に悩まされながらもラーメン屋の近くまでついた。みんなで車を降り、山の階段を上がっていった。<br>そして下りになったとき、道が二手になっていて、ラーメン屋は左だという。<br>俺は 右にある不思議な塔が何故かすごく気になって右に降りた。親父とお姉ちゃんは左にさっさと行ってしまった。塔の前まで来て、眺めていると母親が来た。母は霊的な感覚がして ひどく気味が悪がっていたので、俺も少し怖くなり、夢で見たあの猫に祈りを捧げて、親父達の後を追った。<br>だが、何故かその名前もわからないラーメン屋はなく、近くの人に聞いても 誰も知らないという。しかし俺は高校の友達の一人も食べたことがあると言っていた記憶があったので 親父が嘘を言ってるとは思えなかった。仕方がないので引き返す事にした(これ以降は親父もお姉ちゃんも居なくなっていた)。<br><br>不思議な塔に差し掛かったとき、母が振り返り、不敵に笑ったと思ったら 変身した。母ではなく、夢の猫の話で言った、邪気の親玉だったのだ。殺される…とっさに道中拾ったと思われる ひいらぎの枯葉(ひいらぎ ではないかもしれない)を邪気に向かって撒いた。一瞬怯む邪気。だが俺はこれ以上何もできない。唖然としていると あの猫が現れた。そして猫も変身した。妖刀を携えた巨体となった。そして邪気と猫の戦いが始まる。激戦の末、妖刀でダメージを与え、妖力で邪気の動きを封じた。俺はそんなものは持ってなかったが、さっきの枯葉の残りを握り締め気を入れて拳を邪気かざした。そうすると、紫の妖力のビームが邪気へ絡みついた。猫は 邪気を封印しようとした。だがそれは3日が限度らしく、邪気に嘲笑われたが、猫はフルパワーで 永遠に封じる と言った。<br>地面に吸い込まれる邪気、刹那 猫も邪気 諸共 吸い込まれてしまった。その瞬間、封印の塔 がその上にドンと降りた。俺は猫を想って泣いた。<br>そして以降、このことは誰にも話さなかった。<br><br>月日は流れ、とある会社で働く俺。<br>ある日、上司のおじさんが俺に、この塔はなぜあるか知ってるか？(俺は全部知ってる というニュアンス)と聞いてきた。猫のことを知ってる人がいる！邪気のことよりもそれが嬉しくて、俺は秘密を話した。上司は昔にその猫と会ったことがあるらしかった。そして 酒の話をした。スウィートという名の高いウィスキーが好きだと言う。それを最近飲んでることと、俺にも飲ませてくれると言ってくれた。そして自分のアパートの前に来たとき 不思議な小包と手紙があった。<br>｢邪気と猫の戦いを記録したSDカードを渡せ｣と。上司と俺はアパートの前で 隠しカメラのありそうな場所を塞ぎ、階段を閉鎖して この事件が見えない大きなものに関わってる可能性と生きるための対策を練るべく話そうとした。その時、部屋、エレベータ、階段から 謎の男たちが現れた。一人はボスのようで、後の２人は部下のようだった。そして、上司は実はグルだった。俺は脅され、SDカードを要求された。中身を細かくチェックされ、たくさんの写真が保存されていた。そして問題の動画も。SDカードを取られたあと、上司は隙を見てエレベータに俺を入れ、逃がしてくれた。嫌な予感がして、俺は7階の最上階を押した。そして影から見ていると、上司は アパートの廊下のところから、入口から出てくる人影に向かってワインボトルを落とした。結果命中。多分その人は助からないだろう。1階に降りて逃げていれば あれは俺だったんだと気づいた。最初から計画通りだったみたいだ。彼らは俺を確認しようとすると ちょうど救急車とパトカーが来て 彼らは俺かどうかを確認できなかった。そして新聞にも特に何も載らなくて、彼らは僕が死んだと思っているだろう。俺は なんとかバレずに 遠くまで引越しを成功した。そして このことを誰かに知らせなければと思い、生きることにした。そして、その後どうなったかわからないが、おそらく 世間に公表できたのであろう。俺の死後、封印の塔には俺の銅像が建っていた。
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<pubDate>Sat, 15 Feb 2014 17:59:00 +0900</pubDate>
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